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平成28年度離島漁業再生支援交付金事業の公表

天売・焼尻における離島漁業再生交付金事業の概要を公表します。

1.集落協定の概要

天売漁業集落 交付金額:7,480千円、協定参加世帯数:55世帯(うち漁業世帯55)
焼尻漁業集落 交付金額:4,080千円、協定参加世帯数:30世帯(うち漁業世帯30)

2.協定締結の経過

 羽幌町の天売・焼尻島は、離島であるが故に生産や販売に不利な条件にあり、漁業者の減少や高齢化が急速に進む現状にあって、漁場の活用が充分に行われず、その結果、良好な海域環境の保全や国境監視といった多面的機能も失われる等の課題を抱えているため、離島漁業の再生を図り多面的機能を確保することを目指して離島交付金による漁業再生活動に取組むこととしました。

3.取組の内容

【天売漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流)
 ウニ漁業は、漁業者の高齢化によりウニ資源への依存度が高いことから、エゾバフンウニ人工種苗(殻径2mm・年50,000粒)の放流を実施することで、資源の増大を図ることとした。また、飼料環境の悪い場所にある未利用のキタムラサキウニ等(キタムラサキウニ、エゾバフンウニ)を採捕し、飼料環境の良好な漁場に移植放流することで、利用可能なウニ資源として、資源の増大を図ることとした。また、ニシン漁衰退により過疎化が進んだことから、他の地域でのニシン稚魚放流による実績を踏まえ、当地域においてもニシン稚魚を放流し資源の造成を図ることとした。

(魚場の管理・改善)
 種苗放流の漁場において、ヒトデ類等の害敵生物が確認されたため、害敵生物を駆除し種苗放流効果の向上を図ることとした。

(漁場監視)
 観光シーズン(6月下旬~9月中旬)の密漁による資源の減耗を防止するため、各月で1名から3名の監視員を配置、加えて帰省客の増える夏休みやお盆休み期間中は、随時、2名の監視員を追加配置して、ウニ資源の維持を図ることとした。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(新たな漁具・漁法の導入)
 ツブ類の分布状況及び篭漁法によるツブ漁業の経営採算制の検証を行い、将来の起業化を図る事を目的とするため、新たな漁法の漁具(ツブ篭)を購入することとした。

(流通体制改善)
 流通体制の改善を図るため、一時蓄養施設の整備や衛生管理、出荷時の鮮度保持等に取組むとともに、観光と連携を強め、地産地消の取組を進め、生ウニなどの直売等、漁獲物の付加価値向上を図ることとした。また、ウニ種苗の陸上施設において、中間育成し、放流することでウニ資源の増大を図ることとした。

【焼尻漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流)
 ウニ漁業は、漁業者の高齢化によりウニ資源への依存度が高いことから、エゾバフンウニ等の人工種苗(200,000粒)の放流を実施することで、資源の増大を図ることとした。また、ニシン漁衰退により過疎化が進んだことから、他の地域でのニシン稚魚放流による実績を踏まえ、当地域においてもニシン稚魚を放流し資源の造成を図ることとした。

(魚場の管理・改善)
 種苗放流の漁場において、ヒトデ類等の害敵生物が確認されたため、害敵生物を駆除し種苗放流効果の向上を図ることとした

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(流通体制改善)
 ウニ流通体制の改善を図るため、海水ポンプや、ブロアーを導入しウニの鮮度保持を図ることとした。

4. 取組の成果

【天売漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流)
 人工種苗(殻径1mm・50,000粒)の放流や天然種苗(キタムラサキウニ2,320kg)の移植放流を実施したことにより、新たな資源の添加が期待される。また、ニシン稚魚(30,000匹)を放流を実施したことにより、今後の漁獲が期待される。

(魚場の管理・改善)
 放流漁場のヒトデ等を約6.kg駆除するなど、適切な漁場管理に努めたことから、生産の向上を見込むことが出来た。

(漁場監視)
 漁場監視により、密漁が防止され、ウニ資源の維持を図ることができた。観光シーズン(6月下旬~9月中旬)は、6月と9月は1名、7月と8月は各3名を配置。夏休みやお盆休み期間(7月中旬~8月中旬)は、2名を追加配置(随時)。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(新たな漁具・漁法の導入)
 ツブ篭を購入し試験操業を行なうことにより、今後の経営採算制の検証が図られた。

(流通体制改善)
 ウニ種苗中間育成の水流強化のための海水ポンプや、健苗対策のためのブロアー等を導入した他、ウニ搬送専用篭を導入したことで、消費者への安定供給に寄与し、出荷時の鮮度保持等を図ることができた。

【焼尻漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流)
 エゾバフンウニ人工種苗(殻径1mm・60,000粒)、キタムラサキウニ人工種苗(殻径1mm・140,000粒)の放流を実施したことにより、新たな資源の添加が期待される。また、ニシン稚魚(30,000匹)を放流を実施したことにより、今後の漁獲が期待される。

(魚場の管理・改善)
 放流漁場のヒトデ等(6.kg)を駆除するなど、適切な漁場管理に努めたことから、生産の向上を見込むことが出来た。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(流通体制改善)
 海水ポンプや、ブロアーを導入し消費者への安定供給に貢献し、放流時の鮮度保持等を図ることができた。

5. 年度別事業内容

お問い合わせ先

農林水産課水産林務係 TEL:0164-68-7008 お問い合わせフォーム

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