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平成27年度離島漁業再生支援交付金事業の公表

天売・焼尻における離島漁業再生交付金事業の概要を公表します。

1.集落協定の概要

天売漁業集落 交付金額:7,753千円、協定参加世帯数:57世帯(うち漁業世帯57)
焼尻漁業集落 交付金額:4,371千円、協定参加世帯数:32世帯(うち漁業世帯32)

2.協定締結の経過

 羽幌町の天売・焼尻島は、離島であるが故に生産や販売に不利な条件にあり、漁業者の減少や高齢化が急速に進む現状にあって、漁場の活用が充分に行われず、その結果、良好な海域環境の保全や国境監視といった多面的機能も失われる等の課題を抱えているため、離島漁業の再生を図り多面的機能を確保することを目指して離島交付金による漁業再生活動に取組むこととしました。

3.取組の内容

【天売漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流)
 ウニ漁業は、平成27年で島の生産高の約32%を占める重要な漁業であり、漁業者の高齢化によって資源に対する依存度が高まっていることから、エゾバフンウニ人工種苗(殻径15mm・50,000粒)の放流を実施して資源増大を図るとともに、餌料環境の悪い場所にある未利用のキタムラサキウニ等(キタムラサキウニ:2,680kg、エゾバフンウニ:535kg)を磯船により採捕し、餌料環境の良好な漁場に放流することでウニ資源の増大を図ることとしました。
 また、ニシン漁の衰退により過疎化が進んだことから、他地域でのニシン稚魚放流による実績を参考にして当地域においてもニシン稚魚(30,000匹)の放流を行い、資源の造成を図ることとしました。
(漁場の管理・改善)
 種苗放流漁場において、ヒトデ類などの害敵生物が確認されたため約4.2kgを駆除し、種苗放流効果の向上を図ることとしました。
(漁場監視)
 夏の観光シーズンの密漁による資源の減耗を防止するため、6月は1名、7、8月の2カ月間に各月3名、9月は1名、帰省客の増えるお盆休み期間中は随時に監視員を配置して、ウニ資源の維持を図りました。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(新たな漁具・漁法の導入)
 新たな漁具(ツブ篭)を購入し、ツブ類の分布状況及び篭漁法によるツブ漁業の経営採算制の検証を行うことで、将来の起業化を図りました。
(流通体制改善)
 流通体制の改善対策として、活魚搬送用の水槽やエアーレーション装置を導入し、一時蓄養施設の整備や衛生管理、出荷時の鮮度保持等に取り組むとともに、観光との連携を強め、地産地消の取り組みを進め、生ウニの直売等、漁獲物の付加価値向上を図り、消費者に安定供給することを図りました。
 

【焼尻漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流)
 ウニ漁業は、平成27年で島の生産高の約24%を占める重要な漁業であり、漁業者の高齢化によって資源に対する依存度が高まっていることから、エゾバフンウニ人工種苗(殻径15mm・170,000粒)、キタムラサキウニ人工種苗(殻径10mm・10,000粒)の放流を実施して、資源増大を図ることとしました。
 また、ニシン漁の衰退により過疎化が進んだことから、他地域でのニシン稚魚放流による実績を参考にして当地域においてもニシン稚魚(30,000匹)の放流を行い、資源の造成を図ることとしました。
(漁場の管理・改善)
 種苗放流漁場において、ヒトデ類などの害敵生物を駆除し、種苗放流効果の向上を図るとともに、今後の資源管理に努めるため、健苗ウニの年齢調査を行いました。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(流通体制改善)
 ウニの流通体制の改善対策として、ウニ篭(44篭)を購入し、氷を篭に入れ冷却し鮮度保持を図りました。

4. 取組の成果

【天売漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況


(種苗放流、漁場の管理・改善、漁場監視)
 人工種苗や天然種苗の移植放流を実施したことにより、新たな資源の添加が期待されることや、放流漁場のヒトデ等を駆除するなど適切な漁場管理に努めたことから、生産の向上を見込むことができました。
 また、ニシン稚魚放流を実施したことにより、今後の漁獲が期待されます。
 また、漁場監視により、密漁が防止され、ウニ資源の維持を図ることができました。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(新たな漁具・漁法の導入)
  ツブ篭を購入し、試験操業を行うことにより、今後の経営採算制の検証を行うことで、将来の起業化を図りました。

(流通体制改善)
 出荷時の鮮度保持等のため、活魚搬送用水槽やエアーレーション装置を導入したことにより、タコ、ヒラメ等の鮮度保持が図られ、安定供給にも貢献し、観光客へ提供する生ウニの生存率が向上しました。

【焼尻漁業集落】

 1 漁場の生産力の向上に関する取組状況

(種苗放流、漁場の管理・改善)
 ウニ人工種苗の放流を実施することにより、新たな資源の添加が期待され、生産の向上を見込むことができました。
 また、ニシン稚魚放流を実施したことにより、今後の漁獲が期待されます。
 その他、健苗ウニの年齢調査を行ったことにより、漁場の資源状況を確認することができ、資源管理に努めるための基礎資料の一部となりました。

 2 漁業の再生に関する実践的な取組状況

(流通体制改善)
 ウニ出荷時の流通体制の改善対策により鮮度が保持され、ウニ販売の効率化が図られました。

5. 年度別事業内容

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農林水産課水産林務係 TEL:0164-68-7008 お問い合わせフォーム

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