環境を守るまちづくり住民意向調査報告書
羽幌町環境を守るまちづくり推進事業住民意向調査報告書の概要版が、PDF形式でご覧いただけます。
今の環境をよりよい姿で子どもたちや孫たちに伝えて行くために、自然環境と共存して生活していくために、自然のしくみを再認識し環境に配慮したまちづくりを町民と行政が一緒になって実現して行きたい。
そのために、多くの方々から意見をいただきました。
ここには、その調査結果の概要をまとめました。
調査報告書の全文をご覧になりたい方は、羽幌町役場農林水産課自然環境係へお問い合わせください。
表紙
目次
調査の概要
羽幌町の天売島、焼尻島は暑寒別天売焼尻国定公園の指定を受け、世界に類を見ない海鳥と人が共生する島、原生林が息づく島として注目されている。
また、本土も海、山、川と雄大な自然環境に恵まれており、町民に安らぎを与え、産業・観光資源としても活用されている。今後も豊かな自然環境と共存していくため、自然のしくみを再認識し、環境に配慮したまちづくりを町民と行政が一緒になって実現して行くことが必要である。
アンケートに見る現況・課題
羽幌町の環境についての評価、環境問題に対する意識、羽幌町内の自然や景観の中で好き・嫌いな場所、なくなりそうなもの、残したいものについて、それぞれの設問に対する回答の集計・解析結果および、その中から読み取ることができる現況と課題を取りまとめた。
(満足している)
サンセットビーチからの「夕日」等のような羽幌町の特徴的な景観 等
(不満を感じる)
生息環境の悪化や天敵の影響などによる「オロロン鳥」の減少 等
(現況と課題)
河川・海などの水辺の環境、良好な景観、オロロン鳥 等
回答者属性
年齢階層では年齢層が高いほど多くの回答が得られた。町民、出身者とも、「無職(主婦・学生含む)」からの回答が多い。(円グラフで表示しています)
あなたは羽幌町の環境について、どのように感じていますか?
満足度の強い項目は、"自然環境"、"生活環境"、"憩いの場"に関するものであった。"まちなみ景観"や"公共施設などの便利さ"についての不満度が高いことは、施設・店舗の老朽化や閉店した店舗が目立つ等により、"景観"と"利便性"が損なわれている為と考えられる。
それぞれの回答者群ごとの全体的な傾向としては、もっとも満足度が高いのは出身者で、不満度が高いのは中学生であった。
あなたが怖いと思う環境問題はどれですか?
身近な環境問題として認識されている項目は、「水質汚濁(海・川)」、「森林、河川などの自然環境破壊」、「家庭からのごみの増加」であった。
「水質汚濁(海・川)」の回答率がもっとも高く、「2 -2 身近な環境について」において“水辺の環境”に対する不満が高いことと同様に、"水質の悪化"に対する不安が現れている。
羽幌町内の自然や景観などで、あなたの好きな場所、嫌いな場所はどこですか?
好きな場所として「海」「バラ園」「公園」が多く挙げられた。
これらの場所には、良好な景観、レクリエーション(休養・娯楽)機能、自然環境がある場所という共通点を見出す事ができ『景色がきれいで、楽しく、かつ落ち着ける場所』が好まれている。
好きな場所として多く挙げられる場所は、町が整備している場所や、観光客の誘致のような対外的に人を呼び込もうとしている場所が中心であり、出身者の回答に見られる「山」「川」の様な"自然そのもの"といった回答が少ないため、町全体の自然環境に対する意識が低いと考えられる。
羽幌町内の自然環境や生き物で、無くなったり、いなくなりそうなものはありますか?
無くなったり、いなくなりそうな自然環境や生き物のある場所としては、「天売島」がもっとも多く挙げられた。
その他、「川」「市街地」「海」「自然環境・自然景観」といった意見も多く挙げられた。
共通して挙げられている理由は、"環境変化""農薬""水質汚濁"であるが、"水質の悪化"や"環境の変化"の原因は多様かつ複合的であると考えられるため、更に詳細な調査が必要である。
羽幌町内で残しておきたい自然、景観、生き物がありますか?
残したいもののある場所としては、「天売島」がもっとも多く挙げられた。
その他、「焼尻島」「公園」「海」といった意見も多く挙げられた。
回答された残しておきたい場所・物には"観光資源""貴重な自然環境""良好な景観"といった共通点がある。
環境問題を解決するための方策のまとめ
自然や生き物などを残すために町・道・国等がすべきこと・町民ができること、自然環境保全のための規制の受入、自然環境を守るための活動、環境保全の取り組み、環境保全について考えていることについて、それぞれの設問に対する回答の集計・解析結果およびその中からどのような対策が求められているかを取りまとめた内容を述べていく。
残しておきたい自然、景観、生き物について、それら残すためにはどうしたらいいですか?
町がすべきこととしては、残したい多くの自然や景観、生き物に対する「自然環境保全」「維持管理」に関わる内容が多く挙げられた。
町が行うべき対策の具体例としてオロロン鳥保護のために"漁獲量規制"、海、川の水質改善のために"農薬の使用規制"、自然環境保護対策として"乱開発の防止"等が意見として挙げられた。
羽幌町のあなたの大切な自然や環境を守り育てるために、自分の生活や仕事に少し規制がかかってもいいですか?
全体については、規制に対する協力的な意向が見受けられる。
「どちらともいえない」との回答も多いため、規制等を実施する際には住民説明等を十分に行い、理解と協力を得ることが重要である。
規制にもっとも協力的な意向が強いのは町民で、協力的な意向が弱いのは中学生である。
羽幌町の自然や環境を守るために自分で活動してみたいと思いますか?
多くの回答者が活動に参加する意向を持っている。
ただし、やや消極的な意向である「少しなら活動してもいい」との回答が大半であることから、参加意欲をより一層高めていく必要がある。
あなたの出来る活動の内容はどんなものですか?
全体においては、「声援は送りたい」との回答が多く得られており、自ら活動に関わることに対する消極性が認められる。
自ら積極的に活動するのは抵抗があるが、清掃作業や植樹祭のような軽作業や緑化イベントなどであれば参加可能であることが伺われる。
町民、高校生、中学生を比較すると、中高生の方が町民よりも参加の意向があり、"友人と一緒なら"といった意識が強いようである。
あなたが普段の生活で環境に良いこととして取り組まれていることはありますか?
町民、高校生、中学生のいずれにおいても、「ゴミの分別を守っている」といったリサイクルに関
わる項目や、「電気やガスを無駄にしない」「無駄なものは買わない」といった省資源・省エネルギーに関わる項目についての回答が多く得られた。
更に、町民については、「生ゴミを堆肥にしたり食材を残さない」「風呂の残り湯を洗濯などに使う」といった項目についても多くの回答が得られた。
以上より、"リサイクル"や"省資源・省エネルギー"に対する意識が高いと考えられる。
町民一人一人に、環境を大切にするという気持ちをもっと深めてもらうためには、どのような方法が良いと思いますか?
町民、高校生は「ゴミ不法投棄対策」といった意見が多いが、中学生においては「自然とのふれあいの場を増やす」といった意見が多く挙げられた。
環境保護についてどうしたらよいか、考えがありましたらお書きください
まとめ
(河川・海などの水辺の環境)
「旧羽幌川」や「海」の生活排水や農薬、ゴミの不法投棄等による水質汚濁や悪臭、水生生物の減少等の水辺の環境の悪化を解決するために、自然保護対策やゴミ・生活排水への対策、住民意識の改善、ボランティア、不法投棄に対する指導・監視体制の強化等による対策が必要であると考えられている。
(良好な景観)
「オンコ林」や「山」、「森林」のような良好な自然景観の保全のため、維持管理の徹底と保護対策の実施が考えられている。
サンセットビーチの様な景観スポットや市街地におけるまちなみ景観、「バラ園」、「公園」の様な良好な景観を持つ場所において、景観阻害要因として問題視されている、ゴミのポイ捨てや不法投棄等に対する指導・監視体制の強化や清掃活動により保全を図る必要がある。
(ゴミの不法投棄)
「河川・海などの水辺の環境」、「良好な景観」に対してゴミの不法投棄が共通して問題視されていることは、近年のゴミ分別回収の実施により、"ゴミ"に対する問題意識が高まっていることが一因と考えられている。
ゴミのポイ捨てや不法投棄に起因する景観の問題を解決するために、PR による意識の改善や、不法投棄に対する指導・監視体制の強化が必要であると考えられている。
(オロロン鳥)
報道等により、"絶滅の危機にある"ことが良く知られており、保護の意識が高い「貴重な自然」であり、また、重要な「観光資源」であるため、生息環境の改善や天敵対策により保護を図る必要があると考えられている。
「観光資源」だから保護していくといった考えから、貴重なオロロン鳥を含めた「自然環境」を守る意識にまで高めることが必要である。
資料編表紙
資料編 配布アンケート票
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