議会議事録(平成23年第2回定例会 3月8日)
議会議事録(平成23年第2回定例会 3月8日)
平成23年第2回羽幌町議会定例会会議録
〇議事日程(第1号)
平成23年3月8日(火曜日) 午前10時00分開会
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期の決定
第3 諸般の報告
第4 町政執行方針
第5 教育行政執行方針
第6 一般質問
〇出席議員(10名)
2番 伊藤 昇 君
3番 寺沢 孝毅 君
4番 磯野 直 君
6番 森 淳 君
7番 駒井 久晃 君
8番 船本 秀雄 君
9番 大山 新太郎 君
10番 熊谷 俊幸 君
11番 室田 憲作 君
12番 橋本 修司 君
〇欠席議員(0名)
〇地方自治法第121条の規定により説明のため出席した人
町長 舟橋 泰博 君
副町長 本間 幸広 君
教育長 山本 孝雄 君
教育委員会委員長 松村 益司 君
監査委員 長谷川 一志 君
農業委員会会長 林 弘之 君
会計管理者 大波 芳弘 君
総務課長 石川 宏 君
総務課職員係長 飯作 昌巳 君
政策推進課長 柳田 昭一 君
政策推進課政策調整係長 伊藤 雅紀 君
財務課長 品野 万亀弥 君
財務課長補佐 江良 貢 君
財務課財政係長 室谷 眞二 君
財務課経理係長 清水 聡志 君
町民課長 藤岡 典行 君
町民課主幹 今野 睦子 君
福祉課長 鈴木 典生 君
福祉課長補佐 永原 裕己 君
福祉課主幹 野上 京子 君
福祉課主幹 更科 滋子 君
福祉課介護保険係長 木村 謙彦 君
福祉課地域包括支援センター係長 奥山 洋美 君
建設水道課長 井上 顕 君
建設水道課長補佐 三浦 良一 君
建設水道課主幹 鷲尾 伸一 君
建設水道課下水道係主査 小笠原 聡 君
農林水産課長 山口 芳徳 君
商工観光課長 三浦 義之 君
天売支所長 春日井 征輝 君
焼尻支所長 杉澤 敏隆 君
学校管理課長 熊木 良美 君
学校管理課長補佐兼学校給食センター所長 浅野 勝彦 君
学校管理課総務係長 渡辺 博樹 君
社会教育課長兼公民館長 濱野 孝 君
監査室長 工藤 孝司 君
農業委員会事務局長 安宅 正夫 君
選挙管理委員会事務局長 石川 宏 君
〇職務のため出席した事務局職員
議会事務局長 水上 常男 君
総務係長 豊島 明彦 君
書記 逢坂 信吾 君
◎開会の宣告
○議長(橋本修司君) ただいまから平成23年第2回羽幌町議会定例会を開会します。
(午前10時00分)
◎町長あいさつ
○議長(橋本修司君) 町長から議会招集あいさつの申し出がありますので、これを許します。
町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 平成23年第2回町議会定例会の招集に当たりまして、議員の皆様には何かとご多忙のところ出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
昨年10月に行われました国勢調査の速報値が先月公表されましたが、全道的に札幌市への一極集中が一層進む一方、他のほとんどの市町村は減少する結果となり、本町においては人口7,960人と前回調査の平成17年数値8,740人と比較しますと780人の減となりました。年齢、階層等の詳細数値は今後随時公表されますが、人口減少や高齢化社会が進行する中において安心して住み続けられる地域社会をつくり上げていくには、地域に住んでいる人たちで助け合うことがとても大切なことでありますので、引き続き議員各位のお力添えを得ながら町民皆様との協働のまちづくりに取り組んでいく所存であります。なお、平成23年度の各種施策については、後ほど執行方針で述べさせていただきたいと思います。
さて、本定例会に提案いたしております審議案件は、定期監査及び専決処分に係る報告が各1件、議案として条例案9件、指定管理者の指定2件、一部事務組合の規約改正2件、22年度補正予算案6件、新年度各会計予算案7件、同意として教育委員の任命及び固定資産評価審査委員会委員の選任各1件の計30件であります。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げまして、招集のあいさつとさせていただきます。
◎開議の宣告
〇議長(橋本修司君) これから本日の会議を開きます。
◎会議録署名議員の指名
〇議長(橋本修司君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第118条の規定によって、
7番 駒井 久晃 君 8番 船本 秀雄 君
を指名します。
◎会期の決定
〇議長(橋本修司君) 日程第2、会期の決定を議題とします。
3月3日、議会運営委員会を開催しておりますので、委員長から報告を求めます。
議会運営委員会委員長、熊谷俊幸君。
〇議会運営委員会委員長(熊谷俊幸君) 報告します。
3月3日、議会運営委員会を開催いたし、今定例議会の運営について慎重に協議をした結果、次のとおりであります。
今定例会における提出案件は、報告2件、議案26件、同意2件、発議3件、意見案1件、都合34件、加えて一般質問2名4件となっております。議会運営委員会では、これらの案件を勘案の上、定例会の会期を本日から11日までの4日間と決定いたしました。
次に、審議予定について申し上げます。本日は、この後諸般の報告、町政及び教育行政執行方針の後、一般質問の審議をもって終了といたします。明9日は、報告、一般議案、補正予算並びに各会計予算の提案理由の説明を聴取した後、予算特別委員会を設置し、付託して終了とします。その後、予算特別委員会を開催し、平成23年度各会計予算の内容説明を求めてから各会計予算の審議及び調査を行います。なお、本会議は11日まで休会といたします。11日は、本会議に戻し各会計予算、同意、発議及び意見案の審議を行います。ただし、予算特別委員会の審議の進行状況によっては、休会中であっても予算特別委員会が終了次第本会議を再開することとします。
議会運営委員会では、本日程の中で議事運営が敏速に進行されますよう、議員各位の特段のご協力をお願い申し上げます。
以上であります。
〇議長(橋本修司君) お諮りします。
本定例会の会期は、議会運営委員会委員長の報告のとおり本日から3月11日までの4日間といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
〇議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
したがって、会期は本日から3月11日までの4日間と決定いたしました。
◎諸般の報告
〇議長(橋本修司君) 日程第3、諸般の報告を行います。
会議規則第21条の規定により、本日の議事日程表は配付いたしましたので、ご了承願います。
次に、地方自治法第121条の規定により、本定例会に説明員として出席通知のありました者の職、氏名を一覧表として配付しましたので、ご了承願います。
次に、監査委員から平成22年度11月から1月分までの例月出納検査結果の報告がありましたので、報告します。ご了承願います。
次に、議員の出張報告を配付しましたので、ご了承願います。
次に、常任委員会から、閉会中の継続調査とした所管事項について委員長より調査の結果を報告します。
総務産業常任委員会委員長、伊藤昇君。
〇総務産業常任委員会委員長(伊藤 昇君)
平成23年3月8日
羽幌町議会議長 橋本 修司 様
総務産業常任委員会委員長 伊藤 昇
所管事務調査報告書
本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告します。
記
1 委員会開催日
平成23年2月1日
平成23年2月21日
2 所管事務調査事項
(1)指定管理者(焼尻めん羊牧場)への経営支援について
(2)焼尻めん羊牧場の指定管理協定見直しについて
(3)町道の維持管理業務について
3 調査結果及び意見 別紙のとおり
所管事務調査報告書
(1)指定管理者(焼尻めん羊牧場)への経営支援について(平成23年2月1日開催)
◎資料に基づき説明を受ける。
・21年度の指定管理の運営状況は、経営努力をしたが結果的に販売数増に結びつかずかなり厳しい状況であったが、22年度も収支改善が進まず結果として明年度以降の経営にめどが立たないという深刻な事態が明らかになった。
・20年度から22年度の見込みを含めた3年間の累積赤字は合計で1,650万円を超え経営上債務超過の状況であり、また、23年度の事業計画では町負担金が200万円となることや、ブランド肉市場でも価格競争が激化しており現行単価では売り上げ増は見込めない等で指定管理者より会社維持困難の申し出があった。
・協定書第11条に基づき、指定管理者と協議を行った結果、指定管理期間の5年間は可能な限り継続の方向で努力すべきという認識で互いに一致した。
・協議の中で継続を前提とする改善策として町から指定管理者に対し次の3点を申し入れた。
・1点目は支出項目のうち人件費がかなり大きな部分を占めているので削減すること。2点目は販路拡大に向けた基本的な計画を明らかにすること。3点目は資金繰り改善のための増資を検討すること。
・これに対し指定管理者から、人件費で320万8,000円の減額、経営改善として各種フェアの積極的参加、インターネット販売の充実、ぎりぎりの単価設定による販路の再開拓、レストラン等の販売先確保等一層営業努力を行い240頭の販売を目指す。増資については本社の業績が不況下で伸びていないため見合わせざるを得ないとの回答があった。
・この回答をもとに再度23年度以降の収支試算を行い継続に向けた支援のあり方を検討した結果、23年度における既定の負担金200万円では経営破綻は避けられないとのことから、既定予算の200万円に加え支援対策追加資金として1,000万円を計上したいと考えている。
・1,000万円の支援根拠は経営状況を分析の結果、肥料、飼料単価の上昇があり、その分の5年間の経費が延べ1,000万円程度となり、それに相当するものと考えている。
以上のような説明を受け質疑に入る。
【質問】他の指定管理者もある。中身にもよるが経営が困難という場合、町としてはすべて出すのか。
【回答】草地改良を20年以上やっていない。草地改良をやらなくてはと申し合わせをしていたが実際には進んでいなく、町の責めに帰すべき部分もある等を考慮した結果である。
【質問】契約上、相手先も理解してこのような契約をしたということが重要な問題である。いろいろな要素があるにしてももっと早く町側に申し入れすべきだったと思う。ここ一、二年どのようなやりとりがあったのか。
【回答】昨年の6月の時点で社長から22年度も思わしくない。これ以上もちこたえられなくなった場合も想定してほしいと言われた。
【質問】なぜいきなり1,000万円なのか、改めて聞きたい。
【回答】1つには1,000万円なければ23年度経営破綻するということ。また、飼料等の高騰で超過したものを5年に置きかえると1,000万円程度になり、それを23年度で補てんしてはどうかと考えた。
【質問】指定管理者に指定するときも双方の情報連携等についてかなり論議をしているにもかかわらず3年でこのような事態になったことにすごく疑問を感じる。どのような情報の交流をしていたのか。
【回答】初年度から協定の理解の仕方に行き違いがあり、いろいろと話し合いを重ねている。話し合いがなかったというわけではない。
【質問】今後継続に当たっての問題点、経費等洗い出してどうすべきかの論議をしなければならないと思う。次の機会までに整理願いたい。
【回答】わかりました。
以上のような質疑応答等の後、1,000万円を追加支援する明確な根拠が不明瞭であることから明確にすること、現状及び今後継続する上での問題点や一番基本となる町の考え方を整理し、資料作成が完了後に再度委員会を開催するとして終了した。
(2)焼尻めん羊牧場の指定管理協定見直しについて(平成23年2月21日開催)
◎資料に基づき説明を受ける。
・前回の説明では負担の根拠について、20年から22年の過去の経費で予定以上に超過した飼料費や土壌改良費を上げていたが、人件費等の問題もあり整合性がないと指摘を受け、納得を得られなかった。
・今回は見方を変え22年度までを過去の分として、継続を前提としてどうするのか。23年、24年度の負担のあり方について見直しを行いたいという趣旨で説明したい。
・焼尻めん羊牧場の指定管理による計画は、根底に指定管理制度導入により長年の赤字体質の解消を図る。将来的に指定管理者が町から支援を受けず自立できるために現状の施設で飼育できる羊の数、単価設定等の期待感を基礎にしたものであり、他の指定管理とは異なり経営の根本が現状維持ではなく、販売収入をふやす、つまり経営を拡大することによって成り立っている計画である。
・過去に直営で単年度1,400万円以上の赤字を出しながらやってきたことを考えれば、幾ら民間の経営であれ極めて困難な計画であったと思われる。
・このことから収入は、現実的な数値の肉用240頭、種畜30頭に改めた。
・支出は前回も説明したが、当初見込んでいなかった手数料、宣伝費と単価上昇のあった土壌改良剤等の増加分を加えた。また、綿羊導入費や作業機械導入費も見直した。
・これらを見直した結果、収支は23年度で1,200万円の赤字、24年度は1,100万円の赤字となっている。
・この1,200万円と1,100万円について、協定書第16条の規定により協定を改正し、24年度までは継続していきたいと考えている。
・平成25年度以降の牧場管理については、観光あるいは羽幌ブランドを守るという観点からぜひ存続したいが、存続はある一定の制限の中で負担を抑える中で行うことが必要と考えている。
以上のような説明を受け質疑に入る。
【質問】協定によればまず勧告するとある。どのような改善勧告を具体的にしたのか。書面で改善勧告し、それに対し改善報告書なるものが提出されるというイメージを持つが、そのようなものはないのか。
【回答】会議の中で、社長と担当課長の間で話をし、それを報告したという形でしかない。報告記録は町から3点の改善策を申し入れ、それに対しての回答が指定管理者からあったという内容である。
【質問】それを改善勧告というのか。
【回答】今回のケースは改善勧告するものには当たらないと考えている。
【意見】今の契約内容で町側が考える人件費も含め、現状に即した試算を改めてしてみて、一千数百万円出しその経営母体にやらせたいという前提の話だと理解する。その上で、めん羊牧場の歴史的経過や島における観光、羽幌ブランド等羽幌町にとってプラスアルファはあると思うので、原則賛成したい。
【質問】今回は特例として基本的にやむを得ないと判断するが、望ましいという印象は全くない。町側としてこれまで以上に連絡なり内容に関して報告を受けながら進めてもらいたいと思うが、そのような気持ちはあるのか。
【回答】常日ごろから運営状況について町も把握し、必要の都度助言指導や協議をしながら進めていく考えである。
以上のような質疑応答の後、焼尻めん羊牧場のこれまでの歴史等を考慮し基本的にはやむを得ないものとしたが、今後はさらなる厳しいチェックと密なる連携と情報交換を図りながら町民に理解される事業となるよう心がけてほしい旨の意見を付して終了した。
(3)町道の維持管理業務について(平成23年2月21日開催)
◎中小企業組合設立見込みについて説明を受ける。
・昨年11月10日に既存の除雪業者9社に集まってもらい、組合設立について要請し、その後、北一組社長が設立までの代表となり準備を進めている。
・現在は組合の定款、出資金等の事務的部分を北海道中小企業団体中央会上川支部と打ち合わせを行い進めている。
・今のところ、既存の除排雪業者9社すべてが参加したいという意向であることと聞いている。他にも土建業者や運送業者等も考えているようである。
・組合の設立は、3月初旬から中旬と聞いている。
・町から要望という形で、組合設立予定の中に参加意欲、意向のある業者の情報を随時連絡するので、その意向を聞いてもらいたいということを伝えている。
◎続いて、資料に基づき説明を受ける。
・委託期間は4月1日から3月31日の通年の1年間で、別に除排雪業務を11月から3月までの期間で考えている。
・対象区域は町内全域。一部離島地区については業務対象外もある。
・委託業務内容は、パトロール業務、道路橋梁の維持管理業務、防雪さくの管理業務、その他維持管理業務、車両の運転、維持管理業務、除排雪業務清掃業務、路面整正業務、路肩の草刈り業務、街路樹の管理業務、の10業務を考えている。
以上のような説明を受け質疑に入る。
【質問】新規参入者の対応はどうするのか。告示のような形で周知するのか。
【回答】告示や周知は考えていない。最終的に加入については組合の中で話し合ってもらわなければならないが、新規参入者が来たら必ず話を聞き、きちんと対応するよう要請している。
【質問】軽微な整備は自分たちでやるとのことだが、それ以外の整備工場に入れなければならない場合はどうなのか。
【回答】必要に応じて整備業者にお願いする形になる。
【質問】町内にも整備業者が複数ある。組合になってもできるだけ振り分け公平になるよう申し入れしてほしい。
【回答】わかりました。
以上のような質疑応答の後、新規参入業者及び修理等の発注に不公平がないよう意見を付し、基本的には了承とし終了した。
以上、総務産業常任委員会の所管事務調査報告といたします。
〇議長(橋本修司君) これで諸般の報告を終わります。
◎町政執行方針
〇議長(橋本修司君) 日程第4、町政執行方針を行います。
町長から町政執行方針の申し出がありますので、これを許します。
町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 平成23年第2回羽幌町議会定例会の開会に当たり、23年度の町政執行に対する所信を申し上げ、町議会並びに町民皆様のご理解、ご協力をお願いするものであります。
私は、3期12年間、町民皆様からの力強いご支援とご指導をいただきながら、町政を執行してまいりましたが、平成23年度は4期目の町政に向けて、町民皆様から寄せられた大きな期待を受けての本格的なスタートとなります。
この12年間、総合振興計画「ほっとプラン21」を基本とし、「自主・自立」の確実な実行を目指して、町民目線に立った行政を念頭に置きながら、町民と行政の役割の見直しや、“地域力を強固”なものにするため、業務委託・指定管理者制度の導入を積極的に進め、また、“身近な行政”“町民との直接対話”を重視し、町民提案制度・地域情報連絡員制度、きめ細かな町政懇談会、行政評価制度の導入など、「町民協働」によるまちづくりを第一に取り組んでまいりました。
長引く不況の中、町民の皆様は大変厳しい状況にありますが、行政においても、産業の基盤強化や雇用の確保、地域医療の安定確保、子育てや教育環境の整備など、難題山積みの町政に果敢に取り組み、協働の気持ちの醸成に努めながら、「心と心をつなぐ活力あるはぼろ」を目標に、これまで先人が築き上げてきた町の基盤を継承・進展させ、希望の持てる元気な未来づくりのため、町議会、町民皆様のご支援、ご協力をいただきながら、力を尽くして取り組んでまいります。
今我が国は、民主党政権が誕生して1年8カ月余りが経過しましたが、政策の大きな柱である「国民主権」「地域主権」の方向性が一向に見えず、景気は最悪期を脱しつつあるものの、雇用情勢の一層の悪化やデフレ傾向に歯どめがかからず、依然として国民生活に大きな不安をもたらしております。
また、23年度政府予算では、予算案が成立しても関連法案成立の見通しが立っておらず、予算が成立しない場合は、総予算額の約4割が執行されないと言われ、地方交付税や子ども手当など、地方自治体の行財政運営に与える影響が心配されます。23年度政府予算の速やかな成立と、切れ目ない経済政策を願うところであります。
北海道では、地域主権型社会の実現に向けて、新しい道庁の体制がスタートしましたが、地域振興、産業振興、保健・福祉など、地域にとって重要な事務は全振興局が共通に担っていることから、大きな影響は避けられたものと考えております。
人口減少や少子高齢化が急速に進む小規模自治体において、雇用や医療を初めとする安心・安全な暮らしを守っていくために、広域自治体としての道庁の役割に大きく期待するとともに、管内市町村及び北海道町村会等と連携し、地域の衰退につながらないよう今後も努めてまいります。
このように、行政を取り巻く状況が目まぐるしく変化する中、23年度は、3カ年計画で改築を進めておりました特別養護老人ホームが外構工事をもって完成を見ます。
4月からは、離島地区情報通信基盤施設が運用開始となり、離島住民の情報格差は大幅に解消されるとともに、全戸に配置した「IP告知端末」によって、島民への緊急情報や保健・福祉等での相互通信を通して、島民の生活に安心と潤いをもたらすものと考えております。
公営住宅整備につきましては、「マスタープラン・公営住宅等長寿命化計画」に基づき、計画的に取り組んでまいります。
さらに、3町村広域連携事業として協議、検討を進めてまいりました「留萌中部広域火葬場」の建設に着手し、24年8月ごろからの供用開始を予定しておりますほか、広域ミックス事業につきましては、27年の供用を目指して3町村の本格的な協議を進めてまいります。
また、総合振興計画「ほっとプラン21」が23年度で終了いたしますことから、この10年間の成果や課題等を十分評価するとともに、22年度実施した町民アンケート調査の結果等を踏まえ、今後10年間を展望した新しい総合振興計画の策定を進めてまいります。
事業の実施に当たっては、「自立と共生へのまちづくり計画(自立プラン)」や、財政の健全化を念頭に置きながら、私の念願であります「元気なまちづくり」「暮らしやすいまちづくり」「安心安全なまちづくり」に向け、議会並びに町民皆様のご理解、ご協力を得ながら町政執行に取り組んでまいります。
以下、平成23年度の主な施策について申し上げます。
1つ目に、地域の自然が育む豊かなまちであります。
最初に、自然環境の保全並びに海鳥の保護対策について申し上げます。
羽幌町は、雄大で希少な自然環境に恵まれ、その恩恵は多くの町民が享受しているところであります。
このかけがえのない自然を後世の子どもたちに残すために、「羽幌町環境保全条例」や「羽幌町の環境を守る基本計画」の趣旨を広く町民の皆様にご理解いただけるよう普及啓発に努め、環境に優しいまちづくりを進めてまいります。
また、21年度に策定した「羽幌町役場地球温暖化対策実行計画」に基づき、事務事業で発生するCO2の削減に向け、「こまめな消灯」や「公用車の急発進、急加速を控える」など環境に配慮した取り組みを励行してまいります。
近年、全国的に海岸漂着物による環境汚染が大きな問題となっております。
北海道では、現在、海岸に漂着する流木やごみを回収・処理する「海岸漂着物等回収・処理事業(地域グリーンニューディール基金事業)」を実施し、22年度は、サンセットビーチ以南の海浜清掃が行われておりますので、23年度は、天売島や焼尻島など他の海岸においても本事業が実施されるよう北海道に要請してまいります。
海鳥に関する普及啓発につきましては、北海道海鳥センターを中心に、海鳥繁殖地や海鳥をはぐくむ豊かな自然環境を後世へと残すため、海鳥保護や自然との共生を目指した活動を進めてまいります。
館内展示の充実などリピーターを飽きさせない施設づくり、だれでも気軽に参加できる自然観察会等の開催により、自然環境への興味と関心を広げる活動を進めるとともに、ジュニアレンジャーや中高校生によるエコクラブ活動など、次代を担う子 どもたちの育成に努めてまいります。
また、はぼろビオトープでは、絶滅危惧種に指定されている「オオキトンボ」が道内で初めて確認されるなど、身近な自然環境づくりを進める「羽幌みんなでつくる自然空間協議会」の活動を支援し、子 どもから大人まで、地域の自然と親しみ、自然を知り、自然を守る活動を推進してまいります。
天売島における昨年の海鳥の繁殖状況でありますが、オロロン鳥は19羽が飛来し5個ほどの産卵が確認できましたが、オオセグロカモメ等天敵による捕食により、繁殖に失敗するという残念な結果になりました。また、近年繁殖数が激減しているウミネコやウミウについても、繁殖数が皆無であったことを聞いております。
天売島は、海鳥の楽園とうたわれ、国内有数の海鳥繁殖地であり、また貴重な観光資源でもあることから、環境省、北海道及び関係団体等と連携し、海鳥保護事業に努めるとともに、町独自の海鳥保護対策についても検討してまいります。
2つ目に、誰もが居場所と生きがいを持って暮らせるまちであります。
町政を進めていく基本姿勢の一つであります“心のかよう福祉への道”を念頭として、多くの高齢者や障がいを持つ方々が自立し、生きがいを持って安心して暮らすことができるよう、また、次代を担う子 どもたちが健やかに生まれ育つよう、保健、福祉、医療、介護など福祉施策の充実を図るとともに、地域全体で支え合う、公民のパートナーシップによる「新しい公共づくり」を基本とし、町民皆様の積極的な参加をいただきながら、政策の実現を目指してまいります。
最初に、高齢者福祉の充実について申し上げます。
本町の65歳以上の人口は約35%となり、少子高齢化が一段と進んでおります。
21年度にスタートしました第4期「高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」が最終年度を迎えますが、その理念のもと、民生委員、町内会、ボランティアなど、地域住民のご協力とご支援をいただきながら、高齢者の皆様の自立と社会参加の支えとなる「生活支援事業」や「生きがい対策事業」を継続的に進めるとともに、老人クラブや高齢者事業団を初めとする、高齢者の自主的な活動を支援してまいります。
また、社会福祉協議会やボランティアセンターには、高齢者を初めとする多くの福祉事業を担っていただいておりますことから、23年度においても財政措置等を行い、組織の充実と自主的運営を助長してまいります。
特別養護老人ホーム「しあわせ荘」につきましては、管理サービス棟、ユニット棟、多床棟が完成し、11月には入所者もすべて移られ、木のぬくもりを感じる新しい施設で新年を迎えられております。あとは、3期工事として外構と車庫等一部の建物を残すのみとなり、安全で安心のできる快適な施設となるよう建設を進めてまいります。
施設の運営は、18年度から指定管理者制度を導入しておりますが、指定管理者との連携を密にし、職員の研修や研さんを求めるなど、施設の効果的運用と利用者のニーズに対するきめ細かで質の高いサービス提供を行ってまいります。
介護保険事業につきましては、第4期計画の最終年として、確実に事業を展開するとともに、介護給付費の適正な給付に努めてまいります。
23年度は、第5期介護保険事業計画の策定年でありますが、サービス利用の現状を適切に把握し、地域の実情に即した計画の策定に努めてまいります。
また、「地域包括支援センター」を核として、介護予防サービス事業を初め、介護・医療・福祉サービスを総合的に提供するとともに、要介護認定者や介護サービス利用者に対しましては、居宅介護支援事業者との連携を深め、利用者のニーズに対応した適正なケアプランづくりと、サービス事業の提供に努めてまいります。
さらに、65歳以上の夫婦世帯やひとり暮らし世帯が増加していることから、家族との連携や在宅サービスの利用等について、相談窓口として支援するとともに、認知症高齢者の徘回による行方不明者の早期発見や、高齢者虐待防止、日常生活の見守りや災害発生時における救済など、町内会・警察署・消防署を初めとする関係機関・団体等の連携を深め、高齢者に対する支援体制づくりを進めてまいります。
次に、保健事業について申し上げます。
本町においては、高血圧・糖尿病などの生活習慣病の増加や、メタボリックシンドローム予備軍が多く見られる状況にあります。生活習慣病を予防するためには、自分の健康状態を正しく知ることが大切であることから、出前講座や広報等により、健康や生活習慣改善に対する意識の高揚を図るとともに、生活習慣病の予防と重症化防止に向け「特定保健指導」を初めとした事業の充実に努めてまいります。あわせて、特定健診や各種がん検診等の体制を整備し、受診しやすい環境づくりを図ってまいります。
婦人科検診につきましては、検診体制を整備することにより病気の早期発見につなげるとともに、子宮頸がん予防ワクチンの接種促進のため費用負担を行います。また、乳幼児への対策として、ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンの接種費用の全額助成、高齢者対策として、肺炎球菌ワクチンの接種費用の一部助成を行ってまいります。
予防活動の果たす役割は、町民だれもが生涯にわたり心身ともに健康で自立した生活を送ることにあります。これからも各種保健事業を通して、町民の皆様の生涯を通じた健康づくりを積極的に推進してまいります。
次に、地域医療体制の整備について申し上げます。
道立羽幌病院の常勤医師による診療体制は、内科と外科のみであり、多くの診療科目を出張医師及び派遣医師に頼っておりますことから、地域住民の不安は大きいものがあります。この不安を少しでも解消するため、引き続き医師確保や医療機能の充実強化に向けて、関係町村及び議会医療問題調査研究特別委員会と連携しながら、関係機関に強く要請してまいります。また、医師確保対策として研究資金等の貸し付けや環境整備を助成する体制を整え支援するとともに、民間による地域医療を守る組織の活動を支援してまいります。
妊産婦さんに対しましては、必要回数の健診費用の助成と離島地区の妊産婦に対する交通費及び宿泊費の一部助成を引き続き行ってまいります。
また、ドクターヘリが旭川赤十字病院を基地病院として道北圏に配備されたことにより、大きな課題でもありました離島地区を初めとする町内からの救急搬送に大きな効果をもたらしており、今後も有効に活用してまいります。
次に、障がい者福祉について申し上げます。
障害者自立支援法に基づく、障がい福祉サービス制度も定着してきたところですが、国は今後、障害者自立支援法を廃止し、利用者の応能負担を基本とする総合的な制度の構築を目指しております。
障がい福祉サービスは、流動的な部分が多い中、障がいを持つ多くの人たちは、身近なところで障がい福祉サービスが受けられ、地域生活支援事業などを利用することにより、自分らしい暮らしができることを望んでおります。
それを支えるため、「はぼろ障がい者福祉計画」の基本理念である“障がいのある人もない人も共に生き生きと生活できるまちづくり”を念頭に置き、地域住民や関係機関、団体等のご理解とご協力を得ながら、町民と交流する機会をつくってまいります。
また、「暮らしのガイドブック」を活用して、情報の共有化を図るとともに、関係機関・団体等の連携や支援体制の強化を図るため、「地域自立支援協議会」の設置を進め、公平で適切なサービス利用など、障がい者の自立と社会参加に積極的な支援をしてまいります。
次に、児童福祉について申し上げます。
少子化の進行は、次代を担う子どもたちが、健やかに生まれ育つ環境にも大きな影響を与えておりますが、次世代育成支援対策法に基づく「はぼろ次世代育成支援後期行動計画」により、子 どもたちの健全な成長と、子育て支援に視点を置いた取り組みを進めてまいります。
保護者の育児相談や育児教室に対する関心と期待が高いことから、今後も、あいあいサークル、小苺・苺くらぶ、子育て支援センター等の充実を図り、育児不安や悩みの解消など、保護者に対する子育て支援を進めるとともに、子育てサークル等の自主的活動を奨励してまいります。
児童虐待など、子どもを取り巻くさまざまな問題が発生しておりますが、虐待防止と早期発見、迅速で的確な対応を図るため、「要保護児童対策地域協議会」を活用し、幅広く児童にかかわる関係機関・団体や児童相談所など専門機関との連携を図り、必要な措置を講じてまいります。
また、近年増加している発達障がい児につきましても、「子ども発達支援センター」を核とし、関係機関と連携した支援を進めてまいります。
保育所の改築につきましては、国の「子ども・子育て新システム検討会議」での方向性を見きわめながら、早期に方向性をまとめ、議会文教厚生常任委員会でご意見を伺ってまいりたいと考えております。
子どもたちの健やかな成長を図るためには、地域社会全体がそれぞれの役割を担い、相互協力と情報の共有が大切であることから、児童に携わる福祉、教育等関係機関・団体等の連携を一層深め、“子ども・子育てにやさしい羽幌町の実現”を目指してまいります。
次に、国民健康保険事業について申し上げます。
本町の国民健康保険事業は、被保険者の約3割が加入しておりますが、景気の低迷や雇用情勢の悪化による所得の落ち込みにより、医療保険財政は厳しい状況が続いております。
当面の制度改正については、現在講じられている高齢者の保険税、自己負担の軽減措置については23年度も継続し、また、緊急の少子化対策として22年度まで暫定的に引き上げていた出産育児一時金を、23年度以降も維持することとしております。
国では、国民健康保険の財政基盤の強化や財政運営の広域化に向けた取り組みを続けていく考えであり、高齢者医療制度改革会議の最終取りまとめによると、第1段階では、後期高齢者医療制度を廃止し、高齢者の多くが市町村国保に戻ってくる一方、その財政運営は、引き続き都道府県単位で行うことになり、第2段階では、若年層も含め、市町村国保全体の財政運営を都道府県単位化することとなります。具体的な制度のあり方や運営主体については、さらに議論が続けられる予定でありますが、国保制度が町民の健康を守るという役割を十分果たすことができるよう、関係機関と連携を図りながら取り組んでまいります。
次に、広報・広聴について申し上げます。
「心と心のふれあうまちづくり」を進めていくためには、町民皆様と行政が情報を共有することが大切であることから、「広報はぼろ」やホームページ等で、わかりやすく、かつ、迅速な情報発信に心がけるとともに、地域情報連絡員制度を通して、待ちの姿勢ではなく積極的に地域に声をかけ、同時に「まちの声」を伺ってまいります。
また、きめ細かな町政懇談会を開催し、町民皆様の声を直接聞き、語り合うことで、対話を重視した広報・広聴を目指してまいります。
さらに、行政からの一方通行ではなく、町民皆様のアイデアや意見をまちづくりに反映させるため、「まちづくりはぼろ」の積極的な活用や「町民提案制度」の周知に努め、町民が町政に参画しやすい体制づくりを進めてまいります。
次に、人づくり事業について申し上げます。
本町における産業・文化を振興するためには、子どもたちや青年等が将来のまちづくりのリーダーとなることが求められます。そのため、人材育成に関する事業を行う個人、団体に対し、費用の一部を助成いたします。
事業の推進に当たっては、審査・決定機関であります「人づくり委員会」のご協力をいただきながら、「まちづくり」は「人づくり」という基本理念のもと、人づくり事業基金の効果的な活用と、はぼろの将来に目を向けた人づくり事業を積極的に支援してまいります。
次に、情報通信基盤施設の運用について申し上げます。
離島地区情報通信基盤施設(ひかりネットワーク)を4月から本格運用し、災害その他の緊急情報や行政に関する情報、漁協やフェリーに関する情報、健康相談など住民福祉に関する情報などの提供及び収集に努め、離島住民との連携を十分図りながら、離島地区における情報格差の解消と、IP告知システムによる島民の福祉の向上と安心安全の確保に努めてまいります。
3つ目に、安心で魅力的な田舎暮らしができる町であります。
最初に、農業の振興について申し上げます。
農業を取り巻く環境は、国内外での価格競争が一段と進む中、農畜産物の価格は依然として低迷を続けており、このため、農家戸数の減少、後継者の不足、就農者の高齢化といった、生産構造の脆弱化や活力低下も懸念されるなど深刻な状況となっております。また、新たにTPPの議論も深刻な状況に拍車をかけるのではと懸念しているところであります。
国では、食料自給率の向上を図るため「戸別所得補償制度」による農政の大転換を進めており、23年度においては、自給率向上のための戦略作物等への直接支払いをする「産地資金事業」、自給率向上の環境整備を図るための農業経営への助成となる「農業者戸別所得補償事業」の本格実施に向け準備を進めております。
「中山間地域直接支払事業」は、22年度から第3期対策がスタートし、今後も国・道補助事業に継続して取り組んでまいります。
22年の広域的な高温多雨等により、水稲を初めとする各種作物の収穫量が平年を大きく下回る結果となり、これらの被害は、農業共済等の補てんがされてもなお不足が生じる状況となったことを受け、所得減少救済及び効率的かつ安定的な農業経営の育成を図るため、低金利融資に対し利子補給を行ってまいります。
また、昨年広範囲で発生した「いもち病」対策として、発生を抑えるのに効果的と言われる予防防除に対し助成をしてまいります。
試験栽培を始めて6年目となる「ビルベリー」につきましては、23年度においても、引き続きサンプル数を確保するため新たな発芽試験を進めるなど、農業試験所圃場での育成試験を行ってまいります。
農業後継者対策といたしまして、23年度から就農のための農地拡大に対し支援を行う町独自の新たな制度を創設いたします。
今後も予想される国の構造改革等に対して、効果や将来性を見きわめつつ、地域実態に即した農業振興を展開してまいりたいと考えております。
林業の振興につきましては、異常気象による災害が世界各地で頻発し、自然災害を防ぐため森林の役割の重要性について認識されているところであります。自然林の保護、人工林の計画的な整備については、防災面はもとより、農業・漁業など他の産業にも間接的に影響があり健全な環境の形成に不可欠とされています。
町有林につきましては、災害を未然に防ぎ、さらに良質な木材を生産すべく計画的に除間伐等を行い、適正な維持管理と整備を進めてまいります。
民有林につきましても、森林整備地域活動交付金などの補助制度に加え、町独自でも助成をしながら地域森林の振興に努めてまいります。
エゾシカなど有害鳥獣に対する取り組みにつきましては、新たなハンターの育成のために免許取得に係る費用の一部を補助するとともに、羽幌町鳥獣被害防止協議会において関係機関、団体と連携して個体数調整、被害防止に向けた取り組みを実践するよう努めてまいります。
農業・農村整備につきましては、過疎化・高齢化等の進行に伴い、集落機能の低下による農地・農業用水等の資源管理が困難になってきております。19年度から始まりました農地・水・環境保全向上対策による効果的な農村基盤の保全等を行う共同活動組織の支援を行い、計画的な修繕による施設管理の推進、農村環境の美化など、さらなる質的向上を目指してまいります。
また、羽幌二股ダム、羽幌ダムなどの農業水利施設につきましては、老朽化により改修等の必要箇所がありますことから、国、道との連携により適切な管理と改修を行い、地域農業の生産性の安定と向上に資するよう対策を進めてまいります。
畜産振興につきましては、草地改良、造成事業を行ったことによる安全で高品質な牛乳の安定的生産体制の確立を目指すとともに、酪農ヘルパー活用への助成などゆとりある酪農経営に向けた対策を推進してまいります。
焼尻めん羊牧場につきましては、20年度から指定管理者制度の導入により新たな市場の開拓など、ブランド肉としてさらに魅力アップを図るとともに、新たに建設した乾草舎を活用して、さらなる観光資源として焼尻島を訪れる人々に喜ばれるよう、指定管理者と知恵を出し合い、取り組みを進めてまいります。
地籍調査につきましては、11年度から25カ年計画により実施中であり、22年度現在で築別の一部・汐見・川北地区・川南市街地、栄町を完了し、現在、寿町の一部及び字中央を調査中であります。今後とも土地の地目、面積、権利等を明らかにして地籍の明確化を図り、土地の基礎資料の構築による課税の公平化、紛争の防止、その他多目的に調査成果を活用してまいります。
次に、水産業の振興について申し上げます。
北るもい漁業協同組合は、22年も漁獲計画額を達成しており、組織経営は順調に運営されておりますが、国内経済はデフレが続くため魚価安が想定され、今まで同様に厳しい運営が予想されます。
漁業経営も、原油価格の高騰により燃油・漁業資材が値上がりし、魚価安も重なって厳しい状況が予想されます。このため、漁業経営の安定を目指して、ヒラメ・ニシンの種苗放流事業に積極的に協力し、資源の増大に努めてまいります。
日本海沿岸に来遊するトド等による漁業被害が続いているため、被害を受けた漁業者に貸与する刺し網購入費に対し、引き続き支援を行ってまいります。
天売・焼尻地区におきましては、「離島漁業再生支援交付金事業」を活用し、漁業者との協議の中で、漁場生産力の向上や創意工夫を生かした取り組みを推進し、活性化を図ってまいります。
今後も、漁業経営安定のため、水産資源の保護と種苗放流による資源増大を基本とし、消費者ニーズに合わせた水産業が永続できるように、各漁業者及び関係団体とともに協働してまいります。
次に、商工業の振興について申し上げます。
世界金融・経済危機によって我が国の景気は大きく低迷し、その後さまざまな経済対策が実施されましたが、依然として厳しい経済情勢が続いており、金融・経済危機が残した傷跡はまだいえていない状況にあります。
本町の商工業を取り巻く環境も、公共事業の縮小や消費購買の低迷などから依然として厳しい状況下にありますが、商工会法制化施行50周年記念事業として昨年末に実施した「プレミアム商品券」発行事業は、町内業者にとって効果があったものと思っております。
商工会が各産業団体と連携して進めております「小規模事業者新事業全国展開支援事業」は、地場産品を生かし、新たな付加価値を加えた加工商品の開発や販売、ブランド化の推進に取り組んでおりますが、21年度は調査・研究、22年度は商品開発、23年度はいよいよ「イサバヤ食堂」をコンセプトに販売することとなっており、その成果を期待しているところであります。
また、魅力ある商店街づくりと環境整備事業として補助しております街路灯電灯料は、振興会の会員減少からその負担が重くなっており、軽減対策として補助額の見直しを図るとともに、商工振興事業補助金についても商工業者の振興、安定を図るため、対象事業の拡大、増額について見直してまいります。
中小企業の育成振興を図るため、町の特別融資制度における貸付利率の引き下げや、21年度から23年度までの3年間に限り、利率の1%を超える部分を補給するなど、事業者負担の軽減を図ってきた結果、利用者件数が大幅にふえておりますことから、今後の継続について、経済状況も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。また、中小企業特別小口貸付制度を見直し、創業者にも支援できるようにしてまいります。
町内の空き地・空き店舗等の活用対策として、しっかりと情報を把握し、有効活用できるよう情報発信をしてまいります。
今、それぞれの企業が経営努力や節約、あるいは事業の継続発展のための経営改善に取り組んでおりますが、今後も経営基盤強化のための自助努力を促すため、商工会や関係機関と密接な連携を図りながら、商工業の振興に努めてまいります。
次に、観光振興について申し上げます。
本町の観光事業を担っている観光協会は、新たな体制となり3年目を迎えておりますが、役員会の定例化など役員相互の意思疎通を図り、これからの観光のあり方について積極的な協議を進めております。地元の素材をしっかり把握し、新たな魅力の発見に努めるとともに、観光客の誘致を図るべく集客力の高い事業の考案や、既存イベントの見直しを図るなど、今後の活躍に期待しているところであります。
観光イベントにつきましては、例年8月に開催していた「オロロンの里はぼろ味まつり」を、甘エビの漁獲量や価格が安定する6月に開催し、「はぼろ甘エビまつり」と名称を変え、日本一の水揚げ量を誇る甘エビを中心とした地場産品のPRと販売の場とし、観光と集客、経済効果を目指します。また、夏を彩る「花火大会」や「サンセットビーチCUPビーチバレーボール大会」をビーチ周辺で開催いたします。
焼尻島では、7月2日・3日に開催予定であります「焼尻めん羊まつり」が、今年で30回目を迎えますことから、記念イベントとして「YOSAKOIソーラン祭り北・北海道支部大会」と共同で開催し、サフォークブランドのPRとともに、より一層の集客増を期待しております。
天売島では、6月に、世界最大のウトウの繁殖地をPRする「ウトウ WELCOME DAYS」を企画し、ウトウ・ウオッチングの割引を行い宿泊客の増加を図ります。また、「天売ウニまつり」は、新鮮な地元のウニを安価で提供することによる集客を期待しております。
ご当地グルメであります羽幌えびタコ餃子は、「ご当地グルメグランプリ」や「さっぽろオータムフェスト」等で大変好評を得ており、ご当地グルメとしての地位を着実に確保しつつあります。また、地元の学校給食にも採用されており、地産地消を推進する原動力となるものと期待しております。
修学旅行の誘致につきましては、北海道観光振興機構や関係機関などと連絡を密にし、「魅力ある自然の宝庫 天売・焼尻島」での、体験学習や観光資源をPRしてまいりたいと考えております。
観光施設の整備につきましては、はぼろ温泉サンセットプラザの空調設備更新や大ホール舞台幕・カーテンの取りかえ、電話交換システム改修、浴場打たせ湯ろ過器更新などを実施し、利用環境の整備及び利用者の利便性向上を図ってまいります。また、国道からはぼろ温泉サンセットプラザへの入り口にバラを植栽し、色鮮やかなバラで観光客を迎える景観整備を行います。昨年の大雨により一部使用禁止となっていた赤岩展望台は、地質調査により安全性が確認されたことから、今までどおりの使用となりますが、安全確認のため監視設備を設置し、観光客の安全性を確保してまいります。その他の観光施設についても年数を経過し、老朽化が進んでおりますことから、傷みぐあいや整備の優先度を考慮し、今後も適切な維持管理に努め地域の活性化に寄与してまいります。
次に、労働対策について申し上げます。
雇用を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にありますが、大手企業等では正社員を大幅に採用するなど採用方針を見直し、雇用の増加を図る企業があらわれ始めています。
留萌職業安定所における昨年12月末時点での有効求人倍率は0.59倍で、前年同期を0.14ポイント上昇、管内の高等学校卒業予定者の就職内定率は72.5%で、前年同期を5.8ポイント上回り、過去4年間で最も高い状況となっており、雇用環境はわずかではありますが明るい兆しが見えております。
このような状況下、急激な経済情勢の変動により離職を余儀なくされた失業者に対して、緊急的、一時的なつなぎ就業の機会を提供する「緊急雇用創出事業」を活用し、22年度では5事業6名、23年度においても4事業5名の臨時職員を雇用する予定であり、制度を有効活用し雇用の創出を図ってまいります。
国の季節労働者対策として、季節労働者の通年雇用化を促進するための「通年雇用促進支援事業」は、19年から「オロロン留萌中部・北部通年雇用促進協議会」が事業を実施しておりますが、23年度においても継続が予定されており、季節労働者の通年雇用に有利な資格取得等を中心に事業の見直しを行いながら、少しでも多く、季節労働者の通年雇用化が促進されるよう支援してまいります。
今後も、国や北海道の制度を有効に活用・周知するとともに、関係機関と密接な連携を図りながら、雇用機会の確保と安定に努めてまいります。
次に、町営住宅について申し上げます。
町営住宅の整備につきましては、21年度に策定しました「住宅マスタープラン・公営住宅等長寿命化計画」に基づき、22年度から10カ年の計画期間で老朽化した公営住宅建て替え事業の効率的な整備を進めてまいります。
朝日団地につきましては、14年度から建て替え整備を進めてまいりましたが、22年度3棟6戸の建設をもって整備が完了し、全体で43棟86戸が整備されました。
引き続き幸町団地の建て替え整備が始まりましたが、22年度2棟8戸の解体・除却に続き、23年度は3棟10戸の解体・除却及び2棟4戸の建て替え整備を予定しております。
既存住宅につきましては、今年度は北町団地、焼尻団地を中心に計画的な修繕を行い、良好な住環境の維持管理を図ってまいります。
22年度から管理運営を開始しました「栄町夕陽ヶ丘団地」につきましては、「若年者から高齢者までの幅広い年齢層」と「低額所得者から中堅所得者までの幅広い所得階層」をコンセプトに入居募集をしたところ、予想以上の入居申し込みがあり、ほぼ全戸入居の状態となりました。今後も町単独住宅として有効に利用され、効率的な運営が保てるよう計画的な維持管理に努めるとともに、将来の計画的修繕等に備え、基金の積み立てを行ってまいります。
次に、港湾整備について申し上げます。
港湾は、本町の振興・発展を図る上で重要な施設であるほか、羽幌・天売・焼尻を結ぶ玄関口として貴重な役割を果たしており、将来の有効利用に向けた整備と、適切な維持管理に取り組んでいく必要があります。23年度につきましても、第10次港湾整備計画により、引き続き整備を進めてまいります。
羽幌港においては、国直轄整備事業を主体とし、25年度の中央埠頭供用開始を目指し、港湾施設用地、岸壁の整備を継続するとともに、港内静穏度を高めるため防波堤の整備を継続してまいります。
また、整備後の中央埠頭に移転改築を予定しております「新フェリーターミナル」の調査・設計を実施いたします。
休止港である天売港、焼尻港も含め、今後とも港湾利用者の意見を聞きながら、港湾の安全確保と利便性の向上、観光振興を意識した整備を進めてまいります。
次に、町内循環バス「ほっと号」の運行について申し上げます。
町内循環バス「ほっと号」は、地域の交通空白地帯を解消するため15年度にスタートし、主に医療機関への通院や公共施設の利用、温泉を活用した健康増進など、幅広く高齢者など交通弱者の生活の足として活用されております。
住民の皆様が利用しやすい循環バスを目指して、運行時間や運行経路の変更を初め、「フリー乗降」や「2箇月定期券」の販売、「サンタほっと号」、「メロディーバス」、「レトロバス」の運行などさまざまな改善を図っているところであります。
22年度の利用者数につきましては、11月までは前年度並みで推移しておりましたが、12月下旬から続いた大雪の影響もあり、1月末現在では前年度をやや下回る利用率となっております。
今後もさらなる利用者増を図るため、利用者のニーズを的確にとらえ、地域の足としてより一層定着するよう努めてまいります。
次に、水道事業について申し上げます。
水道は、安全で安定した水道水を供給し、快適な暮らしを支えるライフラインとして重要な使命を担っておりますが、上水道事業では、19年より上・下水道施設運転管理の一元化による民間委託を導入しており、今後も業務の効率化、コスト削減による経営の健全化を図るとともに、水道水の安全・安定供給に重点を置き水道事業を運営してまいります。
23年度は、老朽化した配水管の更新事業として、羽幌大橋に添架しております配水管布設替を実施いたします。
簡易水道事業においても、上水道と同様、安全で安定した水道水を供給するため、各施設の維持管理のための設備更新等を実施し、経営の効率化に努めてまいります。
次に、下水道事業について申し上げます。
22年12月末の認可計画面積における進捗率は89%に達し、水洗化率は51%となっております。
23年度は、中央埠頭整備後における新フェリーターミナル等の移転予定に伴い、港町地区の汚水管整備を実施するとともに、雨水管の整備につきましても、栄町及び川北地区の一部を実施いたします。
また、供用開始から9年が経過いたしました浄化センターの効率的な施設更新を行うための、長寿命化計画を策定いたします。
今後も、快適な生活環境の提供と、環境保全に寄与する下水道の整備を計画的に推進するとともに、水洗化率向上に向けたPR活動を積極的に行ってまいります。
次に、ごみ処理について申し上げます。
資源循環型ごみ処理は、町民皆様のご理解、ご協力をいただき、収集・処理業務ともに順調に運営されており、分別収集とごみの資源化が定着しております。
容器リサイクル等に指定されている資源ごみは、分別の成果により着実に再資源化が図られ、ごみの減量化に寄与しております。
また、春・秋の年2回、町民の皆様に還元している生ごみ堆肥は、大変好評で家庭菜園等に有効活用されており、今後も継続して実施いたします。
しかし、遊休地や山林、道路等では、「ごみの不法投棄」が後を絶たない状況にあります。一部の心ない人によるものでありますが、不法投棄は地域の景観を損なうだけでなく、自然環境の破壊にもつながるものであり、絶対に見過ごすことのできない行為であります。
今後も、快適な生活環境を守るためパトロールの強化、啓発用看板の設置など、関係機関と協力し不法投棄防止対策を継続するとともに、環境省が貸し出しを行っております「監視カメラ」の借り受け・設置の実現化に向け検討してまいります。
町内一円で実施されている清掃活動は、小中学生・高校生を初め、企業や団体、地域住民に至るまでボランティアの輪が広がっており、クリーンなまちづくりに向けた環境意識の高まりを感じております。
引き続き、町民と行政が一体となって清潔で住みよい環境の保持に努めてまいります。
次に、防災対策について申し上げます。
昨年の大雨、今冬の局地的な大雪などの異常気象により、全国各地で多くの災害が発生しており、本町においても、非常事態に備え、防災対策を講じていく必要があります。
本年は、避難所の位置を周知することにより、防災意識の高揚を図り、災害時におけるいち早い避難誘導を目的に、離島地区に避難所表示看板を設置いたします。
また、災害時における初期活動の知識や技術の習得、被害の拡大防止などを目的とした防災訓練を引き続き実施してまいります。
以上、平成23年度の町政執行に当たり、私の基本的な考え方と、取り組む主な施策について申し上げました。
本町においては、公共施設の老朽化が進み、改築や維持補修が必要となっているとともに、人口減少と高齢化社会が進む中、子育て・年金・医療・介護等の福祉対策を初めとする、公共サービスの水準を維持していかなければなりません。
このため、「自立と共生のまちづくり計画」に基づき行政を執行し、民間に任せるものは民間に任せ、地域力の向上と活性化を図るとともに、町民感覚に立った事業の実施と適切な評価を行い、さらなる効率的な行財政の運営とスリム化を進めてまいります。
また、サービス水準の維持向上を図り、多様な事務事業に取り組むためには自治体単独では負担が大きいことから、近隣自治体との広域連携にも積極的に取り組んでまいります。
23年度につきましても、職員ともども知恵を出し、力を合わせて、町民協働のまちづくりに一層の努力をしてまいりますので、引き続き、議員各位並びに町民皆様の深いご理解と、一層のご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げ、私の町政執行方針といたします。
〇議長(橋本修司君) 暫時休憩いたします。
休憩 午前11時19分
再開 午前11時30分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を再開します。
◎教育行政執行方針
〇議長(橋本修司君) 日程第5、教育行政執行方針を行います。
教育長から教育行政執行方針の申し出がありますので、これを許します。
教育長、山本孝雄君。
〇教育長(山本孝雄君) 平成23年第2回羽幌町議会定例会の開会に当たり、羽幌町教育行政執行方針を申し上げます。
我が国経済は、やや持ち直しの状況にあるとの見方はあるものの、先行きに不透明感が広がり、依然として情勢は厳しいものとなっております。このため、高校・大学の卒業生の就職内定率低下など、経済・雇用の悪化が子 どもたちの生活や学ぶ環境に及ぼす影響も少なくなく、今後の動向が憂慮される状況となっています。
今年度から、年度ごとに小中高へと順に完全実施される新しい学習指導要領では、「生きる力」の理念をはぐくみ、変化の激しいこれからの社会を生きるために、基礎・基本を確実に身につけ、いかに環境が変化しようと、みずから課題を見つけ、主体的に判断、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力の開発に加え、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性を養い、そして、たくましく生きるための健康や体力などの取得に向けた取り組みが重要であると考えております。
また、長寿命化が進んでいる中で、町民一人一人が健康で心豊かに過ごすため、人生の各時期において、新たな知識の習得や芸術文化、スポーツなど生き生きと学び続けることができるような活力ある生涯学習社会の構築を見据えた学習機会の提供が必要であるとも考えております。
以下、学校教育及び社会教育関係の主な施策について申し上げます。
最初に、学校教育における教育効果を高めるための条件整備についてであります。
新学習指導要領が今年度から完全実施される小学校においては、6年間での授業時間数の増加や英語に親しみコミュニケーション能力を育てるため小学校5・6年生に英語教育の時間が創設されますが、円滑に実施できるよう支援してまいります。
教育用及び教師用コンピューターなど、ICT環境利用による情報通信技術を活用した多様な学習方法の構築を図ってまいります。特に、離島地区では、光通信の環境整備が整ったことから、学校としての有効的な情報発信や収集など、ブロードバンドの有効活用を模索します。
図書整備については、5カ年計画の最終年度として継続した整備を推進しつつ、公民館図書室と一体となった蔵書のデータ管理により読書環境の充実を進め、義務教材、理科教材及び情報教育機器等についても、計画的に整備してまいります。
英語指導助手については、町内各学校等での英語学習に加え、新学習指導要領の完全実施による小学校での英語教育指導などを通じ、外国文化や生活習慣の理解を深める機会と、生きた英語に接する機会を提供し、国際理解教育の一助となるよう、引き続き有効に活用を図ってまいります。
特別支援教育は、平成19年度から制度が展開されたことにより、効果的な支援を尽くしておりますが、総合的な支援を提供していくために、学校や福祉などの関連する機関が一体となった特別支援教育連携協議会を昨年度において設置したところであります。協議会は、小学校入学への就学時を中心に、情報交換及び関係機関による総合的な支援を確認するとともに、対象児童の増加から、本年度においては羽幌小学校の教育支援員を1名から2名に増員し、教育現場における支援体制も強化する考えであります。
今後も、支援を必要とする児童生徒一人一人に応じた適切な指導及び必要な支援に努めてまいります。
「全国学力・学習状況調査」については、過去4年間、取り組みを進めてきたところでありますが、本年度の実施方法や公表形態を踏まえ、北海道の方針を見きわめた上で、取り組みの成果と課題を把握しながら、今後の教育指導や学習状況の改善に役立ててまいります。
次に、教育環境の整備についてであります。
学校施設の安全確保については、子どもたちの学習と生活の場であると同時に、地震などの大規模災害時における地域の避難場所となることから、昨年、羽幌小学校の改築に必要となる校舎の耐力度調査を実施し、建物の老朽化が明確になったところであり、次の段階として体育館、給食センターなどの既存施設を活用した効果的な施設整備に向け、専門的意見を求めながら具体的な内容の検討を行ってまいります。
各学校のその他施設整備についても、緊急度を勘案しながら整備・改修を進めてまいります。
次に、教職員住宅の整備、改修につきましては、保有住宅の4割近くが築後30年以上で老朽化が激しい状況にあることから、計画的な整備を行うとともに、緊急度を勘案しながら適宜補修を実施してまいります。
次に、地域に開かれた学校づくりと学校職員の資質能力の向上についてであります。
学校、家庭、地域社会それぞれが連携して、子どもたちを健やかにはぐくむことが重要であり、学校は地域との連携により、地域社会に信頼される学校づくりが大切であります。学校の教育活動や学校運営の状況を積極的に保護者・地域に情報提供し、学校経営における評価を踏まえ、開かれた学校づくりに努めてまいります。
また、教育委員会の事務事業の点検評価の実施により、町部局と一体となった公表を通じ、今後も効果的な教育行政を推進してまいります。
学校が、教育機能を十分発揮できるかどうかは、教職員が組織的な連携のもと、常に資質・能力を研さんされ、みずからの役割をきちんと果たすことが不可欠であり、専門職としての知識や能力の向上を高めるための場や機会の提供を行い、教職員が持っている能力を最大限に生かすことができるような環境づくりを推進してまいります。
次に、心身ともに健全な人間性と社会性をはぐくむ安全な環境づくりについてであります。
全国的な状況として、児童生徒のいじめや不登校など問題行動は依然として深刻な状況とされ、いじめ、不登校の件数は、わずかながら減少傾向にあるものの、暴力行為については、依然として多い状況にあり、大きな問題として提起されています。
また、一日の多くの時間を過ごす学校では、子どもの発するかすかなサインを見逃すことなく感じ取り、いじめや不登校など未然に防止することが理想ではありますが、学校だけで解決できるものではなく、学校、家庭が一体となり取り組んでいかなければ課題解決はできないものと思っております。
いじめや不登校が中学入学後に急増している背景に、学級担任との接する時間の減少、教科ごとの担任変更、授業の高度化などを要因とする、いわゆる「中1ギャップ」問題があると言われております。
このため、家庭、学校、地域が連携し、生活習慣や礼儀、マナーなどを身につけるよう指導・援助しながら、命を大切にする心や人を思いやる心など「心の教育」を重視した道徳教育の充実に努めてまいります。
本町における生徒指導は、各小中高独自の指導に加え、羽幌町生徒指導連絡協議会を軸として、学校間の連携を図り積極的な展開により、問題行動等の未然防止や的確な状況把握に努めてまいります。
次に、高等学校教育の振興と幼児教育の推進についてであります。
天売高等学校は、定時制普通高校ですが、水産資源を活用した製造実習や地域環境をテーマとした研究など地域に根差した教育を実践しております。
少子化や地域の実情などから生徒数は減少しておりますが、小規模校であるがゆえ可能なきめ細やかな教育の実践や地域と連携した特色のある教育の推進を図ってまいります。
羽幌高等学校は、生徒の多様な進路に対応した教育課程を編成し、日ごろから地域の期待にこたえる学校づくりを推進しております。今後も、同校の進める魅力ある学校づくりに対し、なお一層の連携と情報の共有化を図り、自治体としてクラブ活動の支援を図りながら、より効果的な手法を検証し、地元高校への志向が高まるよう努めてまいります。
幼稚園教育については、町内2つの私立幼稚園は、それぞれ特色を生かした教育活動を推進されており、今後とも就園奨励補助及び振興補助の継続と、英語指導助手の派遣など教育活動等への支援を行ってまいります。
次に、学校給食の充実についてであります。
学校給食は、児童生徒の心身の健全な発達のため、栄養バランスのとれた食事を提供するとともに、日常生活における正しい食事のあり方や望ましい食習慣の形成、食に対する感謝の心など多くの要素をもって実施しており、今後も食育教育に関する指導体制の整備・充実に努めてまいります。
また、学校給食の提供については、市街地区学校給食センターの衛生面や調理場内の環境改善のため、設備の更新や機器を整備するとともに、地場産品の活用も考慮し、使用食材の選定や衛生管理などに万全を期し安心安全な学校給食の提供を進めてまいります。
2つ目として、社会教育における青少年教育についてであります。
急速な変化が進む現代社会において、子どもたちを取り巻く環境も大きく変わり、特に家庭や地域の教育力の低下、青少年の異年齢・異世代間の交流の減少や一人の時間が多くなり地域とのつながりが希薄になっていると言われています。
そんな中、子どもたちが健やかに成長するためには、安全の確保や心身の健康とともに、家庭・学校・地域がそれぞれの役割と責任を自覚しつつ、連携・協力し地域社会全体で子 どもたちをはぐくんでいくことが重要です。
このため、青少年関係団体等と連携を密にし、子どもたちのさまざまな体験活動や文化活動への関心を助長し、子ども会やスポーツ少年団活動など、集団での活動の中で子 どもたちが主体的に考え、試行錯誤していく過程を重視した活動を支援します。また、町の事業として子ども自然教室やほっとクラブなど、子どもたちがいろいろな体験をする機会をふやすとともに、リーダーの育成、指導者の養成を推進してまいります。
乳幼児向け事業では、乳幼児親子を対象に本との初めての出会いとして「ブックスタート」や「のびのび子育て教室」などを行い、親子で楽しくきずなを深めることのできる事業を行います。
テレビやインターネット等のさまざまな情報メディアの普及による生活環境の変化から、子どもの読書離れが指摘されていますが、昨年策定した「羽幌町子どもの読書活動推進計画」を推進するため、中央公民館図書室と各学校図書館を今ある光ケーブルを活用してつなぎ、図書管理システムを共通化し学校図書館の蔵書の整理と中央公民館図書室にある児童書等との交流を図り活用を進めます。子 どもたちがかけがえのない一冊の本と出会い、豊かな人間性と豊かな生き方を身につけるよう関係機関やボランティアグループなどと連携した読書活動の一層の振興を図ってまいります。
さらに、青少年の問題行動の未然防止活動については、社会教育の分野においても青少年問題協議会を軸に取り組んできたところであります。
今後も重要課題であり関係機関との情報交換を密にしながら、町民による見守りの「あいさつ運動」や不審者などに対する地域での監視体制として「子どもパトロール隊」、「子ども110番の家」等の活動を引き続き行います。
「地域の子どもは地域が守り育む」ことの大切さを多くの町民に理解していただき、「無理をせず自分に最もあった活動」を基本に、広く町民に参加してもらうための啓発活動にも努めてまいります。
次に、成人教育についてであります。
不透明で急速な変化が進む現代社会の中でも、町民一人一人が生涯にわたって生きがいやゆとりを持って生活ができるよう、自分に最も適した学習機会を選択し、主体的に学びそれを続けることができる環境づくりが大切です。
そして、各個人がその学習成果を職場や地域社会に還元し生かすことができる機会や場をつくるなど、地域社会全体の持続的な教育力の向上を目指すことが重要です。
また、人口の減少、少子化が進む中、高齢者が中心となりまちづくりを進めていく社会も確実に進んでいます。
このため、高齢者の組織的学習と学生自治会等交流の学びやである「いちい大学」や多様な学習ニーズに的確に対応した各種「成人講座」の開設、社会教育関係者やPTAの活動を高める研究大会の開催など、豊かな学習機会の確保に努めるとともに、学習情報の提供などを通して、生きがいや社会の連帯につながる積極的な学習活動を奨励し一層の充実を図ってまいります。
次に、家庭教育についてであります。
家庭教育は、基本的な習慣や生活能力、豊かな情操、他人への思いやり、善悪の判断や社会のルールなど「生きる力」の基礎となる資質や能力を育成するものであり、すべての教育の原点であると考えます。
しかし最近、その家庭の教育力について、さまざまな問題が指摘されております。
本町においての家庭教育は、その中心となる親が子どもへの教育を十分に行うための知識・技能と態度について学習する「社会教育」としてとらえ、親と子どもの成長を地域社会全体が支えるという考えのもとに、学習機会や情報の提供などを図ってまいります。
次に、健康づくり、スポーツ活動についてであります。
スポーツ・レクリエーション活動は、身体を動かすことによる爽快感、肉体的・精神的な充足感・達成感をもたらすことから、健康の保持・増進や体力の向上だけでなくストレス解消など重要な役割を果たしています。
体育振興の拠点施設である総合体育館の管理運営は平成20年度より3年間、NPO法人羽幌町体育協会に指定管理してまいりましたが、平成23年度から平成27年度の5年間についてもNPO法人羽幌町体育協会へ指定管理をすることになっております。
民間の柔軟な発想をもとに、新たなスポーツ教室の開催を行うなど、体育振興によい影響を与えており、今後の運営に大きな期待をしているところであります。
昨年から受け入れを開始した合宿誘致事業は、昨年春の高校ラグビー部の合宿に始まり、夏の大学野球部と高校野球部の合宿があり、町内の高校ラグビー部や野球部との交流も行われ順調に広がってきていると感じております。
今年度も既に高校ラグビー部の合宿や大学野球部の合宿が予定されているなど、町民との交流にも大きな期待をしております。
次に、文化活動についてであります。
すぐれた芸術・文化に接することは、心豊かな暮らしと明るい社会をつくると考えます。
本町では、文化協会や個人の文化活動の場を提供するとともに、発表の機会や相互交流を図り、より活発で自主的な活動の支援を行ってまいります。
また、本年度も高い水準の芸術・文化の公演及び展示など、多くの住民の方々に鑑賞していただく事業を開催するとともに、他市町村で開催される作品展や舞台芸術の鑑賞など、地域間の文化交流も進めてまいります。
姉妹都市 内灘町、友好町村 旧・平村(現在の富山県南砺市平地区)との文化・スポーツ交流も引き続き継続してまいります。
本年度は、内灘町の太鼓グループの子どもたちがスポーツ・文化交流事業として羽幌町を訪れ、本町の子どもたちと交流を行います。
社会教育は、生活のあらゆる機会と場所で行われる各種の学習や体育・スポーツ活動、芸術・文化活動であり、自発的に自己の充実や生きがいを目指して行われるものであります。
町民が「いつでも、どこでも、だれでも」学ぶことができ、その成果が地域のまちづくりに生かされるよう継続的、発展的な事業の推進と支援に努めてまいります。
以上、平成23年度の羽幌町教育行政執行方針を申し上げました。その執行に当たりましては、各関係機関・団体等と密接な連携を図りながら、本町教育の振興発展に努めてまいります。
議員各位を初め町民皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
〇議長(橋本修司君) これで執行方針を終わります。
昼食のため暫時休憩します。
休憩 午前11時50分
再開 午後1時00分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎一般質問
〇議長(橋本修司君) 日程第6、一般質問を行います。
発言は通告順に許します。
順序は次のとおりです。4番、磯野直君、11番、室田憲作君、以上2名であります。
最初に、4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 私からは、生活環境と地域医療体制の2点について質問をいたします。
まず1点目、下水道事業の現況について質問をいたします。下水道の供用が開始されて9年ほどが経過し、生活環境もより快適になりつつある我が町ですが、先般の文教厚生常任委員会においてし尿処理におけるミックス事業についての説明があり、その中で担当課からミックス事業の補助採択要件である下水道の普及率が27年度までに50%に達するとの説明がされました。その後、分母となる数値が当初説明した供用エリア内の人口を分母としていたものがあくまでも総人口が分母となるとの説明があり、その結果中部3町村で実施を予定しているミックス事業の供用開始の27年度までに普及率が50%に達するのはかなり微妙であるとの報告を受けた。このことは、25年に予定している前処理施設の建設はもとより、現状のし尿処理場の耐用年数などを考えたとき、大変大きな問題と考えます。
そこで、以下の質問をします。1点目、普及率の現状と今後の見通しは。2点目、普及率を上げるための今後の対策は。3点目、普及率の上がらない要因の一つに個人で設置している浄化槽の問題があると推測するが、本町における合併及び単独浄化槽の設置数は、またそれらの公共下水道への切り替えは進んでいるのか。4点目、今後の事業推進スケジュールでは23年10月に北海道へ許可申請をすることになっているが、北海道との協議はできているのか。
次に、地域医療体制について質問いたします。少子高齢化の問題が毎日のように取りざたされる中、我が町も過疎と高齢化は避けて通れない大きな問題であります。町長も執行方針の中で道立病院の診療体制について、町民の不安を解消するため医師確保や医療機能の充実強化を上げていますが、現実には大変難しい問題であることは皆さんご承知のとおりであります。特に老人の医療と介護については、例えば病院での入院治療、その後の長期療養、退院後の在宅介護、施設への入居などなど、今後の町の大きな課題であることは言うまでもありません。
そこで、以下の質問をいたします。1点目、現在の道立病院の中に療養病床や介護療養型施設という位置づけも選択肢としてあるのではないかと考えますが、町長はどのように考えているか。2点目、今後町民の医療と介護のニーズにどうこたえるのか。
以上です。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員のご質問1件目、下水道事業の現況についてお答えをいたします。
現有のし尿処理施設の老朽化に伴う新たな処理方法として、し尿、浄化槽汚泥を下水道施設へ投入することにより、下水道汚泥等と共同で処理を行う汚水処理施設共同整備事業、いわゆるミックス事業を行うことを検討してまいりました。具体的には、前処理施設を建設して既存の羽幌浄化センターへの投入処理を行うものでありますが、前処理施設の建設費等に係る3町村負担割合、補助採択基準である水洗化率50%の達成といったさまざまな課題を抱えております。こうした課題解決に向け、関係機関との協議を進めているところでありますが、その協議経過も踏まえながらお答えをいたします。
1点目の下水道普及率の現状と今後の見通しについてでありますが、平成21年度末における水洗化率は、羽幌町47.2%、苫前町48.4%となっております。これは、接続可能人口を分母とした区域内の水洗化率であり、行政人口を分母にして算出いたしますと、羽幌町37%、さらに苫前町のし尿収集人口を分母に加えますと27.4%となります。同様に供用開始年度であります27年度における水洗化率は、羽幌町が70.7%、苫前町が75%となり、行政人口を分母にすると59.5%、さらに苫前町を加えますと49%となり、補助採択基準である50%にわずかに及ばない見通しであります。
2点目の下水道普及率を上げるための今後の対策についてでありますが、考えられる対策は幾つかあると思われますが、現在水洗化が進まない要因を探るため未接続世帯に対する町民アンケートを実施し、集計及び分析を行っております。アンケートの回答内容によりますと、町民各層のさまざまな声があり、水洗化が進まない要因も多岐にわたっておりますことから、現在調査結果についての詳細な分析と慎重な検討を行っており、これに基づき有効な対策を講じてまいりたいと考えております。
3点目の本町における合併及び単独浄化槽の設置状況についてでありますが、下水道事業を開始した平成14年度の区域内における浄化槽の設置基数は、単独浄化槽341基、合併浄化槽71基、合計412基であり、このうち21年度末までに単独浄化槽171件、合併浄化槽41件、計212件の接続工事が行われております。したがいまして、21年度末現在で残存する浄化槽設置基数は、単独浄化槽170基、合併浄化槽30基、合計200基となっており、接続率51.5%でおおむね区域内の水洗化率と同率で推移していると言えます。なお、区域外では単独浄化槽22基、合併浄化槽44基、合計66基が設置済みであります。
4点目の今後の事業推進スケジュールについてでありますが、昨年11月に北海道との協議を再開し、2月に2度目の協議を済ませております。次回は、3月下旬を予定しておりますが、事業推進に向けて精力的に協議を重ねてまいる所存であります。スケジュールの進捗状況といたしましては、さきの常任委員会で提示しましたものからおおむね6カ月おくれで進んでおり、今後北海道との数度の協議を経て開発局、国土交通省へと進み、国の承認がおりるまでが大きな山場と考えております。したがいまして、認可申請についても24年4月ごろになるものと想定しておりますことにご理解を賜りたいと存じます。
次に、2件目、地域医療体制についてご質問にお答えをいたします。1点目、療養病床や介護療養型施設の設置についてでありますが、現在道立病院の空き病床は1病棟60床であります。留萌管内においては、医療圏域における病床数が基準を上回っていることから、町を含め新たな医療機関等が病床を開設することは不可能な状況にあります。また、介護療養病床につきましても現行規定では平成24年3月31日までに老人保健施設や特別養護老人ホームなどの介護施設等に転換をし、制度が廃止されることとなっております。このことから、選択肢としましては、道立羽幌病院として空き病床を療養病床へ変更する方法しかございません。平成20年5月、苫前厚生病院が無床診療所になることから、苫前町から遠別町の4町村の町村長及び議長名により療養病床への移行を北海道へ要望いたしましたが、回答としましては道立羽幌病院は地域センター病院として2次医療を担っており、慢性期の入院対応は難しいとしております。しかし、町としましては、平成23年度に見直しされます病院事業改革プランの中で療養病床への種別変更につきまして北海道と協議をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
2点目の医療と介護ニーズの対応についてでありますが、高齢化が進む現代社会において医療へのニーズはますます高まるものと考えております。このため、地域医療を担う道立病院の医療体制の整備が重要との考えから、10月には留萌中部・北部地域医療対策協議会を発足し、また1月には医師研究資金等貸与条例の施行により医師の確保及び常勤医の待遇改善を進めてまいりました。さらには、民間支援団体による地域医療を守る会折り鶴も3月に設立される予定となっており、官民あわせて支援体制を整えているところであります。今後も医療需要に対応し得る機能の充実整備を町の支援も含めた中で北海道に要請してまいりたいと考えております。介護につきましても、要望は多種多様でありますが、その多くは病院から退院後、自宅に戻る際の在宅生活についてであります。ひとり暮らしや高齢者夫婦世帯、日常仕事で介護者が家にいない場合にはヘルパーなど訪問系の介護サービスの利用により食事や薬の服用管理、本人状態の確認など、介護者の負担や不安軽減を図っております。介護における町民すべてのニーズにこたえることは難しい状況にありますことから、その前の段階において各種健康診断等を実施し、保健師等による適切なアセスメントを行い、個々に合った助言や指導を行うことで病気や介護を予防することも重要と考えております。要介護となる前の段階で予防事業等への参加を促し、介護を必要とせず、住みなれた地域で自立した生活を行えるよう支援していくことも大切であると考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上、磯野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) まず、下水道について再質問させていただきます。
答弁書の中にありますとおり、行政人口を分母にして算出すると、羽幌町37%、さらに苫前町のし尿収集人口を分母に加えると27%となっているのが現状ということです。それがこの答弁書ですと27年度にはおよそ49%になる。これ20ポイント以上上がることになるわけです。現状で今までいろんな助成制度、それからいろんなことをやってきて、大体私は落ちついたのだろうなと思っている。これから先、わずか三、四年の間に20ポイントも上がるという、27年度には49%になるという、まずその辺の根拠を教えていただきたい。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、藤岡典行君。
〇町民課長(藤岡典行君) それでは、ただいまの質問にお答えをします。
答弁書にあります水洗化率でありますけれども、21年度末は27.4%と。これが27年度で49%になる見込みということでありますが、21年度まではもちろん実績でありまして、21年度以降が推計ということになるわけですけれども、この推計はいわゆる国が示す水洗化率の基準ございまして、それを参酌しまして、下水道の事業計画として29年度を最終年次にしまして、これをいわば目標数値として掲げて、22年度以降これに限りなく近づけるという形で推計をした水洗化率ということであります。それに基づいて水洗化人口等々を数値としてはじいているという現状、推測の仕方であります。それで、わずかあと残り数年の間に20%以上達成できるのかということでありますけれども、ご指摘のとおり大変現状厳しいものがあるというふうに考えております。当初の数年間では10%前後ですか、年によりますけれども、高い水洗化率の向上を示してきたわけですけれども、ここ2年ほど鈍化しておりまして、2%前後というようなところで推移をしております。21年度は、幸いやや回復の兆しを見せておりまして、今3%ぐらいまで回復をしているようでありますけれども、今後6年、22から27まで6年間の間に年平均4%ぐらいの上昇を見込んでいかなければ20%以上の達成は難しいという現状にありますので、現段階としてはこのまま推移しますと厳しい状況であろうと。何らかの向上を図るべく対策が必要なのかなというふうに感じております。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 簡単に言うと、50%に27年度に達しなければならないので、逆算をしていったという、そういうことですよね。でも、それは確かに数字としては逆算していけばそれはそのとおりなのですが、私考えているのは、言いましたように大体落ちついてきたのかなと思っているところで、では実際の数として今後20ポイント上げるためには、今現状大体年に何件、件数として何件ぐらいあるのを、これをどのぐらいにふやせば達するのか、ちょっと数字として押さえてあるのなら教えていただきたい。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、藤岡典行君。
〇町民課長(藤岡典行君) 22年度以降の平均的な伸び率で、率で申しますと約4%、水洗化人口の増分でいいますと大体二百四、五十人というふうに平均で押さえております。
(「現状は」と呼ぶ者あり)
〇町民課長(藤岡典行君) 水洗化人口ですか。21年度末で3,039人です。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 私の聞き方が悪かったのです。要するに今大体推移している水洗化率はどのぐらいの件数なのか。それで、それを今後どのぐらいまでふやせばこの数字に達するのかという、その数字がわかったら教えていただきたい。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、藤岡典行君。
〇町民課長(藤岡典行君) お答えします。
ここ2年ほどの伸びでありますけれども、20年度、21年度で水洗化人口約100人ほど増加しております。22年度以降につきましては、今言いましたように二百四、五十人平均でふやしていかなければ達しないという見込みであります。
〇議長(橋本修司君) 最終的に何件……
(「戸数はないんですか」と呼ぶ者あり)
〇議長(橋本修司君) 戸数、何戸の戸数があればいいかと。
藤岡典行君。
〇町民課長(藤岡典行君) 水洗化率の算定は、一応水洗化人口ということで算定をしておりますので、27年度末で4,522人という水洗化人口になります。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 要するに今現状でやっている100人前後のものを250人にしなければならない。そうすると、2.5倍ですよね。それを達成させるめど、どのような……質問で言っていますけれども、では今後の対策として、町民に対してどういう方法、要するに補助対策なのか、今までやってきたような助成対策を継続するのか、新たな方法を考えているのか。そのくみ取りしている人たちにはどういう対応をしていくのか。そして、具体的に、ではそこまで上げるという根拠というものを知りたいのです。それを聞いているのですけれども。
〇議長(橋本修司君) 建設水道課長、井上顕君。
〇建設水道課長(井上 顕君) お答えいたします。
先ほど町長の答弁にもございましたとおり、昨年実は9月の下旬から10月の15日にかけまして下水道の未接続世帯に対しますアンケートを実は行っております。それは、対象世帯としましては1,743件、回収世帯が836件、回収率48%と半分程度でございますが、その年齢層を見ますと60代、70代の層が約6割以上占めているという現実ございます。その中で見ましたら、やはり下水道への接続障害となっている理由としては、一番がやはり経済的理由でございました。8割近くが経済的な理由から当然年齢的なもの、あるいは個人の問題、いろんな問題掲げておりましたけれども、そうした部分から非常に接続障害の大きな理由となっております。そして、その中でもやはり今議員も言われましたようなことも多々ございました。そういったものを踏まえまして、これから今分析かけておりますけれども、23年度に向けましてどのようなものが皆さんに下水道に接続していただけるか有効な手段。おっしゃられますとおり、今までどおりの補助ではなかなか難しいものもあると思います。そういったものも十分協議して検討してやっていきたいと考えております。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 当初からそれは一番心配されたところです。特に高齢者世帯の場合はやはり経済的な部分が一番大きいのだろうな。結局トイレ改修するのにやっぱり当初言われたように100万ぐらいかかると。そうなると、もう年をとってこれから先その100万かけてまでやるのか。例えば低所得者であればお金借りるのも大変、定年になると銀行からだって金借りるのも大変、そういうのを当然予測できたはずです。そういう人たちが今かなりの数がいるという中でこの人たちに対してどうやってふやす、その具体策があったら知りたいのです。要するに助成をふやすのか、例えば無料化、極端に言うとそうでもしない限り、お年寄りの部分というのはなかなかふえてこないのだろうと思うのですが、町長その辺に関しては何か町としての考えはありますか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 今担当課のほうから答弁ありましたとおり、今そのアンケートを分析しながら、それが補助制度の継続なのか、また新たなものなのかというようなところを今論議しているところであります。いずれにしても、今議員がご指摘のとおり、高齢者世帯だとか、また金銭的な経済的な問題とかさまざまな要因があります。そんなことも含めながら、まず先日話し合いの中で私がちょっと指摘したのは足を運びなさいと。アンケート、一方的なものだけでなくして、お話を聞いて、いわゆる足を運んでお話を聞いてお願いする。できるものなのか、自分で感じ取ってきなさいというようなこともお話し合いの中には出ております。ただ、今の段階としてはそういうことで、さまざまな観点からさまざまな方法を今検討しているという段階であります。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) かなりせっぱ詰まった状態だと私は思っているのです。ですから、もうこうなるのはわかった話で、わかったというのは変な言い方ですけれども、こういう結果が出た中で町としては素早く対応策、ふやすためには本当にあと四、五年の話なので、そこで2.5倍ものふやさなければならないという。そこで、質問の中にも、では合併浄化槽をどうするのだとか、こういう個々の質問入れたのですけれども、そういうことを踏まえた対応策というのは当然考えているのだと。今どなたの答弁を聞いても頑張りますだけなのですけれども、何か対応策というのはないのですか。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、藤岡典行君。
〇町民課長(藤岡典行君) 現状でこういう具体的な対応策をやりますということはまだ言える段階にございません。そういう意味では、ご質問に答えかねる状況ではあります。
ただしかし、考えられる方策としては、やはり今言いましたように厳しい現状を踏まえて、いかにすれば水洗化率向上を図っていくかという部分では、少なくともこの1年以内に具体的な対応策を検討しなければならないぎりぎりの段階に来ているのかなというふうに認識をしております。
今私見ではございますけれども、例えばこういう手法を検討してはどうかということで今私の中で考えております手法としては大きく二、三点ございますけれども、1点目は下水道利用者とし尿くみ取りの方の料金負担の差がございますので、ここの差をいかに縮めていくかという方向での検討が1つあるのかと思っております。
それから、もう一つは、今現状で水洗化率が進まない現状を踏まえて助成制度の見直しをする必要があるのかなというふうに考えております。それは、今水洗化便所に関する助成制度が直接的な制度としてございますけれども、そのほかにも3年で期限切れになるということですので、そうした方々をフォローするという政策上の必要もありまして、住宅改修制度、新たに昨年からスタートしておりますけれども、こちらのほうと絡めた補助の見直しということも手法としてはあるのかなというふうに考えております。
それから、3点目としては、普及啓発活動ということになりますけれども、先ほど磯野議員の指摘にもございました合併浄化槽等々の、いわゆる浄化槽からの切り替えがやはり今余り進んでいないという状況もございますので、この辺がやはり公共用水域に与える悪影響ということも訴えながら、浄化槽からの切り替えということもより強力に進めていかなければならないということで啓発活動の強化と。大きくこの3点ぐらいの方向で考えてみてはどうかなということで、現状今考えております。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 時間もないので、やりとりしていてもなかなからちは明かないのですけれども、最終的にはいわゆるこれに達しない場合に補助金の返還ということも視野には入っているということなのでしょうか、町長どうなのでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 暫時休憩します。
休憩 午後1時26分
再開 午後1時26分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
ただいまの答弁は。
町民課長、藤岡典行君。
〇町民課長(藤岡典行君) 道との協議の後、国交省に持ち込んで、最終的には認可申請ということになるわけですけれども、認可申請になった時点でその後の決定は比較的速やかにされると思います。ただ、それはまだ供用開始になる2年ぐらい前の話でありますから、実際供用開始年度の27年度で水洗化率50%に達しない場合どうなるかという部分はまだ不確定な部分はあるのかなとは思っております。ですから、一度認可申請が通って交付決定になったとしても、27年度に基準に達しない場合、それがどうなるかというのはその時点でまた国との協議になっていくのかなというふうに考えております。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 大変大きな問題なので、しかも期限は決まっているので、かなり努力しないとならない数値かなと思って、私は今の答弁を聞いて町の考え方非常に甘いと思っています。ですから、本当に努力をされて、先ほど課長からも方策として3点ほど上げられていましたけれども、それも果たして町民にとってどれほど納得のいくものかなというのはかなり疑問に思いますので、今後何とも言いようがないのですけれども、とにかくやってもらって頑張ってもらうしか言いようがありませんので、それについてはこれぐらいにしておきます。
2点目の道立病院について質問させていただきます。我が町の高齢化率、それから今の現状を考えると、どんどん、どんどんお年寄りがふえていくというのは私も大変気にしているところなのです。病院のあり方についても答弁書にありますけれども、地域センター病院として2次医療になるということなのですけれども、現実には手術もできなくて、ほとんど留萌市立のほうへ行って、そこで処置をして羽幌に戻ってくる。そういう中で、町民からも耳にしたことなのですけれども、今羽幌の4階がほとんど空き病棟で使われていない。何とかそういうものを解消して、やはり現状の町民のニーズというのは年とってきたときになかなかそういう施設にも入れない、かといってなかなか自宅でも療養できない、介護できない。病院に行って市立から2カ月、3カ月ぐらいで戻ってくる。では、どうするかというのがかなり切実な問題としてあるのだと思うのです。現実に留萌市立の場合、5階を現状では療養型病床にしています。先ほど答弁書の中にありましたけれども、確かに国交省の発表では平成10年の発表ですけれども、25万床ある中の介護療養病床が12万床、これが廃止になって老健施設か、もしくは特老に行きなさいという話。これあるところはいいですけれども、羽幌みたいに特老も満床でどうするという話になったときに何とか、道立病院なのですけれども、我が町のやはり病院として地域のそういうニーズに合ったものに何とか変えていけないものか。それで、私今回こういう提案をしたのは、やはりあの60床あいているのをそういった長期療養型だとかの病床に変えれないかという思いなのですけれども、道立病院ということがネックになるのかなと思うのですけれども、方法としていろいろあるのでないかなと思うのです。例えばまず1つは、道立病院がやるという方法が1つあるのだろうと思うのです。それから、もう一つは、あの4階を他の、いわゆる医療機関が入ってきて、あそこの4階だけで療養型の病院をやるという方法もあるのかなと、これは私の考えです。あるのかなという思い。あともう一つは、いわゆる介護の、当然お年寄りというのは療養も必要ですけれども、将来的には必ず介護と療養が一体型で必要になってくる。そのとき、国のほうではもうやめますよと言っているのだけれども、こういう過疎の地域にはそれは絶対ニーズとして私はあるのだろうと思うのです。そういう人たちを入れるためには、今言ったように病院があの4階を経営するというのと、もう一つは介護施設もあの4階を借りてそこで別個な介護としての施設を生み出す。そういう方法もあるかなと思うのですが、町長その辺はどう思いますか。
〇議長(橋本修司君) 福祉課長、鈴木典生君。
〇福祉課長(鈴木典生君) お答えいたします。
議員おっしゃったとおり、まず介護療養病床型の転換につきましては、平成24年3月31日をもちまして廃止されます。ただ、今現在やっているところにつきましては3年間の延長ございます。ということになりますので、新規で行う場合には24年4月1日からはできない形になります。まず、介護の療養型についてはそういうことになります。今あいている病床、1病棟で60床あいてございますけれども、そこに例えば他の病院、医療機関が入るということは、今療養病床と、それから一般病床が留萌管内で実際の基準病床数、この基準病床数というのは医療法第30条の4第2項第12号に圏域ごとに基準目標としまして病床数の規定、件数を決めてございます。基準病床数ですけれども、それが留萌管内の場合は399でございます。これが23年1月1日現在におきまして、この数字なのですけれども、既存病床数が今現在716あるものですから、317過剰病床数という形になっています。そのため、その中に新しい医療機関が入っていくという形には、病床数自体で療養病床、一般病床合わせての数字なのですけれども、入っていけないのです。ただ、道立病院がやる場合につきましては転換すればいいことですので、それはできるのです。ただ、違う医療機関が、新たな医療機関が入ってやるということ自体ができないということなのです。あとは、最終的には老健という施設も、それについては基準さえクリアすればできる形になるかとは思いますけれども、そのためには別な機関でその施設に医師いたり、それから看護師さんいたり施設を別にしたり、それなりの施設整備をしなければならないので、基本的には現実的には無理だと考えてございます。
以上です。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 課長の言うのはよくわかるのですが、現実に我が町の羽幌町を見たときに、特老もかなりの待ちができていると。萌のほうもかなり待たなければならない。中間の老健施設があるかといったらない。確かにそのために、ここに答弁書があるように家庭で、いわゆるヘルパーさんを使って自宅でということ、確かに理屈としては国の方針もそうです。なるたけ自宅療養というのはわかるのですけれども、現実問題として雪国のこういう過疎の中で、例えば病院に行くのも大変、家でも大変。1つ例を挙げると、そういう病気になった人が例えば人工透析なんかしていると1日置きに行かなければならない。そういう人たちが、では自宅に戻ってきて、例えばそれが何だか別な病気で入院して帰ってきたけれども、自宅療養するったって1日置きに人工透析するために道立行かなければならないと、これからそういうケースというのは減ることはなくてもどんどんふえてくるのだろうと思うのです。そういうために、では老健施設があるかといったら実際ないわけですから、そのために何らかの方法であの60床を使えないかという思いなのです。せっかくあるやつをあかしておいて、確かに道立病院ですけれども、あれは我が町の病院ですから、我が町の病院で60床あけておいて、確かに数字的には留萌管内ではもう達していますよとは言いつつも、現実に町のお年寄りたちがやはり大変な思いをしているという側面を見たときに、やはり我々としてはあれを何とか我が町の病院として使いやすいようにできないものなのかなという思いなのです。時間もないので、最後に町長からその辺のところをぜひ答弁をお願いします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員のおっしゃられる、現実にうまく乗れないというか、気持ちの上での思いは十分に伝わっております。確かに鈴木課長のほうから説明されたとおり、制度上はそういういろいろなハードルが高い部分がたくさんあります。いわゆる苫前の厚生病院の方向性が変わったときにも、やはりあのときの返事は2次医療としての道立病院の役割ということ一点張りでございました。しかし、それからほかの使い道ということで病床がどんどん、どんどん減って、病院のある程度運営に合わせて病床を減らしていったと言ったほうがいいのかもしれませんけれども、そんな現状を何回となく繰り返す中で空き病床がどんどん、どんどん目につくようになってまいりました。そんな中で、やはりその病床の使い方ということで何度となく道立病院のほうと本町のほうと話はしております。本当に私としても、せっかくいい病院のベッドがあいていて、何とか使い道はないのかというようなことではもう何度となく言っておりますし、その都度今のところ返ってくる返事は同じであります。しかしながら、私たちが自分たちで考えながらも、こんな使い方ができないのだろうかということは、やはり住民のため、また地域の方々のためにということでは、何かしらのアクションを起こしていくのも一つの方法なのかなというふうに思います。ただ、今23年度からの改革プランで道のほうが、以前自分たちがこの道立病院の運営計画の中での再建計画の中での進み方が余りにも乖離しているというようなことで、新たに23年度早くに取り組むということになっております。そんな中での方向性もまた出てくると思いますし、その中でできる限り地元の意見として、また地域の意見としていろんな案を持って道のほうに訴えていきたいというふうに思っています。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 何度も言いますけれども、我が町の病院ですから、自分の、やはり我が町の介護、医療のニーズというものをしっかり押さえて、今後行政も議会等でも両方でそういう病院のあり方というものをぜひ論議していただきたいと思います。
以上です。
〇議長(橋本修司君) これで4番、磯野直君の一般質問を終わります。
次に、11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 私のほうから人づくり事業基金の活用についてと、2つ目に羽幌高校への教育支援についての2点について質問をいたします。
初めに、人づくり事業基金の活用について。本町の特性を生かし、魅力あるまちづくりのため町民の資質の向上と人材の育成を図ることを目的として平成13年度に制度化された人づくり事業基金ではありますが、このたび実施した総合振興計画策定のための町民アンケートによると、人づくり補助事業など人材育成については、評価する27%、評価しない36%、知らないが29%と低い評価結果が出ている。こうしたことから、以下について質問をいたします。1、過去10年間の基金活用の主な事業とその効果はどうなっているのか。2、基金運用のため行政として企業や団体への働きかけはどのように行ってきたのか。3、町民は後継者の育成、町の将来を担う子 どもたちの育成などを強く望んでいるが、基金活用のため今後どのように考えているのか。
以上について質問をいたします。
2点目、羽幌高校への教育支援について。平成23年度の公立高校入試の出願状況は、全道の7割の学校が定員を割り込む状況にあります。留萌管内においては、中学校卒業生が400人を割り、すべての高校が定員に達していない。こうした現象を受け、高校所在地の自治体では生徒の確保に向けさまざまな対策を講じている。羽幌高校においては、本年度80名の定員に対し76名の希望がある。2間口確保にはひとまず安心の状態でありますが、平成24年度は全道的に見ても中学校卒業予定者が少なく、間口確保には極めて厳しい状況にあると聞きます。こうしたことから、教育委員会としてどのように対応していこうと考えているのか、以下について質問をいたします。1、少子化が進む現状の中、高校適正配置について、羽幌町を含む留萌管内の現状はどうなっているのか。2、生徒数確保のため教育委員会として行っている教育支援と今の時点で考えている対応策はどのようなものか。
以上お尋ねいたします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 室田議員のご質問1件目、人づくり事業基金の活用についてお答えをいたします。
議員お話しのとおり、平成13年9月にまちづくりは人づくりとの基本理念のもとに人づくり事業基金として4,840万円を積み立て、町民が自主的に行う人づくりを目的とした事業を支援いたしております。
1点目の過去10年間の基金活用の主な事業とその効果についてでありますが、平成14年度から22年度まで漁業などの担い手育成、文化、スポーツの指導者養成、セミナー開催や青少年の交流体験、スポーツ教室など、17事業に対して総額340万1,000円を助成いたしております。担い手育成では、10名の後継者、文化、スポーツでは14名の指導者など、次代を担う若いリーダーの育成を支援するとともに、セミナーや青少年の交流体験、スポーツ教室等では720名余りの子 どもたちや一般町民が参加され、それぞれが目的を達成されるとともに、引き続き各分野で活躍されているものと考えております。
2点目の企業や団体への働きかけについてでありますが、制度導入当時は募集案内の全戸配布や町内関係機関、団体等への募集通知を実施しておりましたが、以降は年度初めに広報はぼろに募集案内を掲載し、年2から3件の応募で推移いたしております。
3点目の今後の考え方についてでありますが、交付要綱では国・道または町のほかの補助金を受ける場合は原則対象外とする。補助金額は、補助対象経費の3分の2以内、1事業につき100万円を限度とするとしておりますが、実質補助率は補助基準細目により小中高生対象事業は3分の2以内、一般町民対象事業は2分の1以内となっております。近年、景気の低迷等により、町民はもとより各関係機関、団体等においても会員や活動資金が減少するなど年々厳しい状況と思われますことから、23年度において人づくり事業基金の審査、決定機関であります人づくり委員会の中で町以外の補助金を受ける場合であっても必要と認められる場合は補助金を除く額を対象経費とするなど、対象事業や補助率の拡大等について十分協議をしていただき、町民が意欲的に町の将来に向けた人材育成事業を企画実施していただけるよう努めてまいりたいと考えております。さらに、募集については、広報はぼろへの掲載を初め、毎年度町内関係機関、団体等に周知し、積極的な活用を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上、室田議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) 教育長、山本孝雄君。
〇教育長(山本孝雄君) 次に、2件目、羽幌高校への教育支援についてのご質問にお答えいたします。
1点目の少子化の状況と留萌管内の高校適正配置についてでありますが、最初に少子化の状況としまして、北海道の中学校卒業者数について申し上げますと、昭和63年の9万2,200人をピークに、平成22年では5万1,400人となり、北海道が示した推計値によりますと、29年には4万5,300人とされ、昭和63年を100として比較した場合、平成22年度では44%の減、29年は51%の減が予想されております。また、留萌管内の状況を述べますと、平成16年では582人でしたが、22年では464人、29年は344人となり、16年と比較しますと22年は20%、29年は41%の減少が見込まれております。羽幌町では、平成16年に98名、22年は68名、29年には57名程度が見込まれ、16年と比較した場合、22年は31%、29年は42%に減少が予想されております。このようなことから、北海道教育委員会では平成18年に策定した新たな高校教育に関する指針に基づき、毎年度向こう3年間に係る見通しが公立高等学校配置計画として示されております。公立高等学校配置計画による管内の状況につきましては、平成20年度に苫前商業高校が地域キャンパス校の指定となり、センター校となる留萌高校からの出張授業や遠隔授業等の教育活動の実施へ、平成21年度には増毛高等学校における生徒募集の停止を実施し、さらに平成23年度には留萌千望高等学校における電気システム科が募集停止となり、建設科は電気・建築科への学科転換が予定されております。
2点目の教育支援と今後の対応策についてでありますが、羽幌高等学校では魅力ある高校づくりを進めており、盛んなクラブ活動も特色の一つとされ、すべてのクラブが長年にわたり堅実な歩みを進められております。教育委員会といたしましては、羽幌高等学校教育振興会への支援として保護者の負担軽減を図るため同好会を含めた14のクラブの活動に要する経費のうち、部活動の運営面及び遠征費の一部に対し事業補助金として支援を行っております。また、個人からの寄附金を翌年度に予算化し、寄附者の意向を反映する形で資格取得の検定料や備品購入費としても交付しております。なお、23年度においては、クラブ活動への事業補助金を増額し、増強支援する予定となっております。今後の対応策といたしましては、羽幌高等学校への入学状況を見ますと、ほぼ全員が留萌中部3町村の中学校からの入学ですが、平成22年度以前3年間の平均値として見ますと、羽幌中学校からは74%、苫前地区からは37%、初山別地区からは79%の中学生が入学しております。管内中部地域からの入学が大部分との状況を踏まえ、今後も管内の各高等学校における支援形態や効果を検証し、支援内容や可能性を含め検討してまいりたいと思っております。
以上、室田議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 初めに、人づくり事業基金の活用について質問をさせていただきます。
約8年間で17事業、助成額が340万円、ちょっと利用が、ちょっとというより相当利用が低いのではないのかなと、こういうように思われます。いろいろとお聞きしますと、利用しにくい、あるいは基準内容が非常に厳しい、または手続が面倒だといったような声が聞かれます。担当課としては、この点をまずどのように考えられているのか、ちょっとお聞かせください。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) お答えいたします。
まず、申請件数が非常に少ないというお話でございました。実は、今17件の事業を採択しておりますけれども、現実に審査いたしまして、却下されましたのは3程度の事業でありますから、実質的には20事業程度の申請がなされております。今要綱によりますと、基本的には対象経費の3分の2という補助率、そして100万という規定をいたしておりますけれども、別途補助基準細目というのを設けておりまして、条例で定めておりますこの事業は4つの事業がありまして、それぞれに対して補助率ですとかその事業の内容ですとか、それから対象経費と、そういうものを若干定めて、別途定めております。その中で、基本的に一般の方については2分の1以内程度を基準にしましょうと。また、小中高校生については3分の2と、そういうものを基本的な基準にしましょうという別の細目がございまして、それに基づいて審査等が行われてきたという現状がありまして、町民にとりましてはやはり個人であれば自分の財源あるいは団体等であればそれぞれの組織の中で予算を確保して事業を行うということで、財政的な負担も出てまいります。その点からしますと、やはり2分の1ということになりますと大変厳しい面も一要因としてあるのかなというぐあいに考えております。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) それでは、少し具体的に内容をお聞きしたいと思いますけれども、補助基準の細目というのが今言われたように4項目あるわけですが、その中から4つほどお聞きしたいのですが、まず1点目の積極的かつ活力ある人づくりと、産業の振興で今後の事業を進めるために必要な研修や先進地への視察を行うことを目的としておりますが、最近非常にあれしておりますえびタコ餃子の研究であるとか、またはさきに行われました青年によります地場産品を生かした新商品の開発、それから農協婦人部等で行われているような地場産品を生かした料理研究、こういったようなものには助成されているのかいないのか。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 現在の17事業の中には、そういう事業の対象はございません。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) そうすると、食品だとか商品の開発は対象外だということ。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 対象外ということではなくて、そういう事業を計画、企画されて、この人づくり事業を使いたいという申請がこの事業に関してはなかったということでございます。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 申請がなかったということのようですけれども、その中の、先ほど私も言いましたけれども、こういう制度そのものがあることがわかっていない、理解されていないという部分もあるので、そういうことを実際に行っていくのではこういうような制度を活用して、より資金に苦労しないで研究をすることができますよというような誘いかけ的なものは、ところであったかないか、その辺ちょっとお聞かせをください。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 先ほど町長もお答えしましたけれども、平成13年の制度ができました当時は、やはり私どもも積極的に使ってほしいということで町広報、それからチラシを全戸配布する、それから町内の関係機関、それから職場等に対しまして、こういう新しい人づくりの制度ができたということで、大変PRをさせていただいた時期もございましたけれども、それ以降は毎年ということではなくて、大体広報に年度初めにこういう事業ありますので、活用してくださいという程度の広報活動に終わってきたということもございまして、そういう点では十分な周知がされていなかったという点もあろうかと思います。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 次に移りますけれども、地域づくりのリーダーとして資質を備えることができる人づくりということがあります。生涯学習の振興などを目的とした資格の取得、こういうような項目があるのですが、これに対してはどの程度申請があったのか。また、援助したのか、ちょっとお聞かせください。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 今までの中では、和太鼓のリーダーの育成事業、それから海藻押し葉指導者の養成事業、それから同じく和太鼓の育成事業ということで、それらの広い意味でのリーダー養成という事業に対しまして支援をしております。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) この内容を見ますと、自分の専門的知識を向上させるためというようなことがあるわけですけれども、例えば高校生などが資格取得をするためにいろいろと特別に勉強しているというようなことがあります。そういうような方々への助成は可能なのかどうか。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 今までの例でいきますと、例えば今年度ですけれども、ラグビーを行っている子どもさんが例えばニュージーランドへ行って自分の技術を高めたい、大学へ進んで将来の指導者を目指したいというような場合は支援をしている例はございますが、現実的には学校等に在学しておりまして、例えば何かの資格を取得するというような場合については、今のところ申請はございません。ただ、以前この制度が発足しました当時もいろいろな議論ございまして、例えば個人的に何かしらの審判員の資格を取得する、あるいは本当に個人資格として取得すると。ただ、それは広い意味でいいますと、その資格を生かして地域のそういう事業にボランティアで参加するというような場合はどうするかといういろいろな議論もありましたけれども、その当時はやはり個人的な資格までは広めることはできないだろうということで、個人的な資格の部分についてはこの採択の中ではなかなか難しくなっているというのが現状でございます。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) この辺の解釈が非常に面倒なところがあるような、文を読んでみますと自分の専門的知識を向上させるため講習会へ参加または企画をし、資格を取得する場合、なお取得後においては資格を生かした指導によりリーダーとしての活躍できる者とすると、こうあるのですが、わかるのです。文章を読むとわかりはするのですが、さあ、それではどんな資格を取ったらその後指導者としてリーダーとして活躍していけるのかというものにつながっていかないのです。それほど長い将来を見通したということになると、なかなか大変になってくる。そうすると、例えば今高校生が英検の資格を取る、または簿記だとかパソコンの資格を取るために一生懸命勉強していると。そういうものがやがてはやはりリーダーとしてのほうへ進んでいくかもしれない。だけれども、そうなると対象になるような気がするのですが、なかなかその辺が解釈が難しい、この辺が借りにくい一つのことでないのかなというふうに思うのですが、いかがですか。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) そのような個人、個人の資格になってくるものですから非常に難しいのですが、担当課としましては今回23年度以降に向けて再度人づくりの委員会の方々と協議してまいりますけれども、例えば個人資格でありましても、例えば審判員だとか、あるいは技術的なものでありましても、例えばスポーツ関係あるいは文化関係等でその資格を生かして広く活動できるというような側面があるとすれば、それはやはり今後対象として考えていくべきでないかという考えもございます。その辺は、また協議していきたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) その次の小中高校生または青年等が将来のリーダーを目指した講習会等への参加、これもやや同じような内容なのです。これもやはり内容的に理解ができない部分がある。これもあわせてひとつ検討を願えればありがたいと思います。
次、マル3ですね、国際化社会における豊かな感性と幅広い視野を備えた人づくりという中の3、小中高校生等の海外へのホームステイ、青少年育成事業への参加、これに対しても補助対象となるということなのですが、これは活用されましたか。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 今まで実際に外国へ行ってホームステイをしたいという事例が1件申請がございました。ただ、その事業に対しましては北海道の補助金が入るということで採択されなかったという事例はございます。その後、私どもで管轄しております中では、ご存じのとおり韓国素明高等学校との高校の短期留学の部分が入ってくるのかと思いますが、ただ規定の中に3年以上継続して同じような事業を行う場合については対象外というようなこと等もありまして、それは別途予算を組んで補助対象としているという状況になってございます。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) これは、一般から各個人、個人で各家庭、親がうちの子どもをホームステイに出したいから何とかならないかというような申請というのはなかなか面倒なことでないかと思うので、ところで高等学校あたりに町としてこういうような人づくり事業として項目を持っておるので、高校生に対してそういうような呼びかけ、あるいはホームステイの実施などをしていただくといいますか、そういうようなことを行っていくような働きかけがなければ、なかなかこの実施していくことは難しいのでないかなというように思いますけれども、どんなものでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 先ほど町長の答弁で申し上げましたけれども、今後の考え方といたしまして、やはり改めてこの制度を効果的に活用していただくように、高校に限らず各職場あるいは文化、スポーツ関係団体等に対しまして広く周知をしていきたいというぐあいに思っております。あと高校につきましては、先ほど言いましたようにこのたび生徒がニュージーランドへ行ってすばらしい成果を上げてきたということもございますので、それらをよく考えながら、子 どもたちに対してPRしていければなというぐあいに考えております。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) よろしく検討をお願いしたいと思います。
今後の方向として、国や道の補助対象事業であっても、必要と認めればその対象としていきたいというような方向性を出していくことに大変歓迎をしたいと思いますが、先ほどから広報紙などで周知を図りながら進めているということでありますけれども、私は11月、12月の年末あたりに各団体では次年度の活動計画などを策定すると。その段階でこういうような人づくり事業というようなことで、もし計画をされるようなことがあれば、まず項目的でもいいから申し込んでくださいというような呼びかけ。そしてまた、それに対して説明会を設けるといいますか、相談に応じるというような場を設定していくことが大事ではないのかなと。ただ、書類だけで見てもなかなか、今言うようにどう理解すればいいのか、どう解釈すればいいのかというような問題もありますので、私はそういうような、せっかくの基金でございますから、そういう活用の方法を考えていかれてはどうかと、こういうように思いますが、どうですか課長。
〇議長(橋本修司君) 政策推進課長、柳田昭一君。
〇政策推進課長(柳田昭一君) 今議員さんのおっしゃいましたことを参考にさせていただきながら、私どももより効果的に使っていただくようにPR等を推進してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) もう時間がありませんので、最後に町長、今まで大きな事業を開催する場合、町内の団体または個人的にもいろいろと支援をいただきながら、早く言うと寄附ですね、寄附をいただきながら実施してきております。しかし、もうそういう時期ではないでしょう。ないと考えますので、少しでもこういう人づくり基金が町の経済活性化のためにも、また人づくりのためにも生かされていくことが最も大事なことなのであろうと。また、町長の施策を推進するためにも非常に大きなポイントとなるものだと思いますが、町長どうですか、この辺。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 室田議員のほうから人づくり基金の活用についてということでさまざまなご意見がございました。確かに四千数百万の基金を持ちながらスタートした事業でありますし、本当にそういった意味では有効に使われることを心から願っていたものでもございます。時代とともに何か使われにくくというか、忘れ去られたような部分もございますし、そういった意味では本当に生きた基金としてこれからも有効にこの基金によって、やはり使われる方々が本当の意味でよかったと、喜ばれるというような、そんな基金になることを人づくり委員会も含めながら、また町としての考え方も原課を通しながら生かしたものにしていきたいというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) ちょっと時間を使い過ぎました。
教育長、教育関係について、羽幌高校の教育支援について質問をいたします。端的に質問をしたいと思いますが、羽幌高校では非常にいろいろな教育活動を行って実績を上げているということをよく聞きますが、しかし実際には町民の方々がこのことを理解できないでいる。時々羽幌高校新聞が回覧になって上がってきますけれども、これではよく読み切れないというところがあります。高校では、何とか広報紙の中に定期的に載せていただけないかというような希望もあるようですが、教育委員会の考え方を。
〇議長(橋本修司君) 学校管理課長、熊木良美君。
〇学校管理課長(熊木良美君) お答えいたします。
先般高校のほうから要請があった部分でありますが、町の広報紙を使えないかというような形で要請、要望、問い合わせがありました。そこで、私どものほうが窓口となりまして、政策推進のほうと調整をし、学校と政策推進のほうで羽幌町の動きという欄を使って羽幌高校の動き、動向、それから情報発信はできるのではないかというような形でお伝えしているところであります。
以上です。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 次に、部活動に対する支援を行っておられますけれども、今後も増額をして進めていきたいというが、現在はどれぐらいの支援をし、今後どれだけの増額をしていくのか、ちょっと。
〇議長(橋本修司君) 学校管理課長、熊木良美君。
〇学校管理課長(熊木良美君) お答えいたします。先ほど教育長の答弁の中にありましたが、現在羽幌高等学校においては14のクラブ活動があります。そのうち文科系が5つ、体育系が9つということなのですが、今現在このクラブ活動の遠征等を中心にということで70万円の補助を交付しております。それを23年度においては100万円に増額するというような考え方であります。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 羽幌高校へ指定寄附ということで年間100万円、5年間で500万円寄せられ、現在3年目を迎えているようですが、羽幌高等学校教育振興特別推進基金として活用されているようですが、その内容を見ますと資格取得のために約40%、それから道費以外でその備える備品ということで約30%ほど支出されておりますが、あと2年ということになります。そうすると、この資格取得のための支援対策ということは、これ教育委員会としてどう考えているか。
〇議長(橋本修司君) 学校管理課長、熊木良美君。
〇学校管理課長(熊木良美君) お答えいたします。
現在川崎在住の方から、これは昭和13年生まれで31期生の方だということで伺っておりますが、20年度から5年間、向こう毎年100万円ずつの寄附を行っていくというような申し出がありました。その申し出を受けて、町といたしましてはその翌年度に予算化するような形で、現在進行中でありますが、21から25年の予定ということで予算化をしております。その中身といたしましては、資格取得、それから学校における備品購入というような形で、手元にある資料、これは羽幌高校のほうから昨年の12月に提供いただいた中身で申し上げますと、21年度実績といたしましては資格取得関係において37万円ほど。この資格取得の中身といたしましては、ワープロ検定、英検、漢字検定、それから危険物取り扱い者検定というようなそれぞれの検定の中において1回につき上限2,000円を補助し、1人2回までを行っております。これが資格取得にかかわる部分なのですが、次に備品関係で申し上げますと、クラブ活動等で使うテントあるいは学校祭で使うテントですね、それからそのほかの活動に伴う備品関係ということでハンディー型ポータブルのワイヤレスシステム、デジタルスポーツタイマー等、このようなものを行っております。これから町の方向性といたしましては、クラブ活動に対する支援も行っている関係で、それらのほうとの兼ね合いを図りながらクラブ活動の支援を中心により効果的な手法を研修しつつ行っていきたいなというような考え方であります。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君。
〇11番(室田憲作君) 2年後にその制度が、寄附がなくなるのです。そうすると、私は備品購入のほうはいいとして、その資格取得がそうするとそこでストップしてしまうので、それらのことについてその後のことを教育委員会として何か考えておられることある。
〇議長(橋本修司君) 学校管理課長、熊木良美君。
〇学校管理課長(熊木良美君) それらについては、23年度以降25年までの間に検討してまいりたいと思っております。
〇議長(橋本修司君) 11番、室田憲作君、あと4分ほどです。
〇11番(室田憲作君) はい、了解しました。
わかりました。ぜひひとつそこが特色がある学校づくりといいますか、教育活動として非常に大事な部分でないかな。また、町として支援していく唯一のことだろうなというようにも考えますので、十分なる検討をお願いをしたいと思います。
次に、来年度、24年度が非常に生徒数が少なくなるという、中学の卒業生が少なくなるということから1間口が予想されると。そのために今からやはり対応を考えておく必要があるのでないのかなと、こう考えるわけです。しかも、25年度からはまた2間口を確保するだけの生徒がこの中部地区にいるというようなことですから、1年のことなのです。この1年のことによって教員が2名減る。そして、そのままずっと卒業まで減っていくというような状況があるわけです。ですから、何とかそういう2名の教員の減にならないように。小学校あたりでよく時限的な採用ということもあるわけですから、時限的に35人学級にするというような方法も考えられるのではないかと思いますので、振興局、道教委等への働きかけが今から必要でないかと思いますが、教育長、その辺どう考えておられますか。
〇議長(橋本修司君) 教育長、山本孝雄君。
〇教育長(山本孝雄君) お答えいたします。
今来年度、24年度のことについて具体的にお尋ねありましたので、まず来年度の卒業生の状況から申し上げますと、来年度の春、羽幌中学校の卒業生が44名という形になります。それで、先ほどご答弁の中で申し上げましたけれども、羽幌高校に入学する中部3町村の両隣の町村の中学卒業生、あわせて数字を見た場合に羽幌の中学生が44人で両町村で35名ほどが予定されております。それで、79名ないし80名ぐらいの中学卒業生です。ここ何年か見ますと、室田議員おっしゃったようにかなり落ち込んだような人数になります。その後は3町村合わせて110名ちょっと超すぐらいの人数にまた復活しますけれども、いずれにしても2間口維持といいますか、そういう形で教育委員会としてはいましばらくは2間口維持されたままの羽幌高校は存続できるかなとは思っておりますけれども、いずれにしても去年あたりから羽幌高校のPTAの皆様と1間口になった場合の危機感を共有しながら話し合いを持たせてもらっているところでございます。それで、先ほどの話また戻りますけれども、羽幌高校の今盛んに校長以下取り組んでいただいております内容等、できる限りの情報機会を持ちまして周知するということでお答えいたしましたけれども、やはり親御さんは高校卒業して初めて進路決定して社会に出るときに、地元にある羽幌高校に入って安心だというか、十分満足できるという形がやっぱり浸透していくのが大事だと思っております。そういう意味で、今後もさらに羽幌高校の情報を皆さんに知っていただく、そして高校の取り組みを十分知っていただくということで、十分我が地域、我が町にあるこの高校を盛り上げていきたいなと思っております。
〇議長(橋本修司君) これで11番、室田憲作君の一般質問を終わります。
◎散会の宣告
〇議長(橋本修司君) 以上で本日の日程は全部終了しました。
本日はこれで散会します。
(午後2時23分)
お問い合わせ先
議会事務局 TEL:0164-68-7011 お問い合わせフォーム