議会議事録(平成21年第2回定例会 3月10日)
議会議事録(平成21年第2回定例会 3月10日)
平成21年第2回羽幌町議会定例会会議録
〇議事日程(第1号)
平成21年3月10日(火曜日) 午前10時00分開会
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期の決定
第3 諸般の報告
第4 町政執行方針
第5 教育行政執行方針
第6 一般質問
第7 選任第1号 羽幌町議会運営委員会委員の選任について
第8 選挙第1号 留萌広域行政組合議会の議員の選挙について
第9 選任第2号 羽幌町議会広報特別委員会委員の選任について
〇出席議員(11名)
2番 伊藤 昇 君
3番 寺沢 孝毅 君
4番 磯野 直 君
5番 高野 輝雄 君
6番 森 淳 君
7番 駒井 久晃 君
8番 船本 秀雄 君
9番 大山 新太郎 君
10番 熊谷 俊幸 君
11番 室田 憲作 君
12番 橋本 修司 君
〇欠席議員(0名)
〇地方自治法第121条の規定により説明のため出席した人
町長 舟橋 泰博 君
副町長 松本 信裕 君
教育長 山本 孝雄 君
教育委員会委員長 松村 益司 君
監査委員 米澤 幸雄 君
農業委員会会長 林 弘之 君
会計管理者 長谷川 一志 君
総務課長 石川 宏 君
政策推進課長 鈴木 典生 君
財務課長 品野 万亀弥 君
財務課長補佐 三浦 義之 君
財務課財政係長 室谷 眞二 君
町民課長 大波 芳弘 君
町民課主幹 今野 睦子 君
町民課主幹 永原 裕己 君
福祉課長 柳田 昭一 君
福祉課主幹 野上 京子 君
福祉課主幹 藤岡 典行 君
福祉課主幹 熊木 良美 君
建設水道課長 西村 修 君
建設水道課長補佐 三浦 良一 君
農林水産課長 本間 幸広 君
農林水産課長補佐 山口 芳徳 君
商工観光課長補佐 浅野 勝彦 君
商工観光課商工労働係長 敦賀 哲也 君
天売支所長 井上 顕 君
焼尻支所長 安宅 正夫 君
学校管理課長 水上 常男 君
学校管理課長補佐兼学校給食センター所長 尾崎 正克 君
社会教育課長兼公民館長 濱野 孝 君
監査室長 工藤 孝司 君
農業委員会事務局長 荒井 光昭 君
選挙管理委員会事務局長 石川 宏 君
〇職務のため出席した事務局職員
議会事務局長 伊勢田 正幸 君
総務係長 豊島 明彦 君
書記 富樫 潤 君
◎開会の宣告
○議長(橋本修司君) ただいまの出席議員は11名であります。
定足数に達しておりますので、ただいまから平成21年第2回羽幌町議会定例会を開会いたします。
(午前10時00分)
◎町長あいさつ
○議長(橋本修司君) 町長から議会招集のあいさつの申し出がありましたので、これを許します。
町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 平成21年第2回町議会定例会の招集に当たりまして、議員の皆様には何かとご多忙のところご出席を賜りまして厚く御礼を申し上げます。
国内の景気、経済につきましては急速な悪化が続いており、厳しい状況にありますが、先行きについても当面はこのような状況が続くことが見込まれております。本町におきましても企業の倒産やこれに伴う雇用問題などが生じており、早急に取り組むべき課題として常に情報を収集し、就労場所の提供などに努めているところでございます。
また、このような時代であるからこそ、議員の皆様を初め町民の皆様とさらに協働し、元気のある町づくりをつくり上げていきたいと考えております。平成21年度の具体的な取り組みなどにつきましては、後ほど執行方針で述べさせていただきますが、各事業の実施において効率的な執行を行い、最大限の効果を上げられるよう町づくりに邁進していく所存でございます。
さて、本定例会に提案いたしております審議案件は、定期監査報告が1件、専決処分に係る報告及び承認が各1件、議案として条例が8件、平成20年度予算補正が6件、新年度の各会計予算が8件、固定資産評価審査会委員の同意が1件、人権擁護委員の推薦に係る諮問が1件の計27件であります。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げまして、招集のあいさつといたします。
◎開議の宣告
○議長(橋本修司君) これから本日の会議を開きます。
◎会議録署名議員の指名
○議長(橋本修司君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第118条の規定によって、
2番 伊藤 昇 君 3番 寺沢 孝毅 君
を指名します。
◎会期の決定
○議長(橋本修司君) 日程第2、会期の決定を議題とします。
3月3日、議会運営委員会を開催しておりますので、副委員長から報告を求めます。
議会運営委員会副委員長、高野輝雄君。
〇議会運営委員会副委員長(高野輝雄君) 報告します。
3月3日、議会運営委員会を開催いたし、今定例議会の運営について慎重に協議をした結果、次のとおりであります。
今定例会における提出案件は、報告2件、承認1件、議案22件、選任2件、選挙1件、同意1件、諮問1件、発議3件、意見案3件、都合36件、加えて一般質問1名1件となっております。議会運営委員会では、これらの案件を勘案の上、今定例会の会期は本日から13日までの4日間と決定いたしました。
次に、審議予定について申し上げます。本日は、この後諸般の報告、町政及び教育行政執行方針の後、一般質問の審議、羽幌町議会運営委員会委員の選任、留萌広域行政組合議会の議員の選挙、羽幌町議会広報特別委員会委員の選任をもって終了といたします。明11日は、報告、承認、一般議案、補正予算、平成21年度予算関連議案並びに各会計予算の提案理由の説明を聴取した後、予算特別委員会を設置し、付託して終了とします。その後、予算特別委員会を開催し、平成21年度各会計予算の内容説明を求めてから予算関連議案並びに各会計予算の審議及び調査を行います。なお、本議会は13日まで休会とします。13日は、本会議に戻し、予算関連議案、各会計予算並びに同意、発議、意見書の審議を行います。
議会運営委員会では、本日程の中で議事運営が敏速に進行されますよう、議員各位の特段のご協力をお願い申し上げます。
以上であります。
○議長(橋本修司君) お諮りします。
本定例会の会期は、議会運営副委員長の報告のとおり本日から3月13日までの4日間といたしたいと思います。ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
したがって、会期は本日から3月13日までの4日間と決定しました。
◎諸般の報告
○議長(橋本修司君) 日程第3、諸般の報告を行います。
会議規則第21条の規定により、本日の議事日程表は配付いたしましたので、ご了承願います。
次に、地方自治法第121条の規定により、本定例会に説明員として出席通知のありました者の職、氏名を一覧表として配付してありますので、ご了承願います。
次に、監査委員から平成20年度11月から1月分までの例月出納検査結果の報告がありましたので、報告いたします。ご了承願います。
次に、議員の出張報告を配付いたしましたので、ご了承願います。
次に、閉会中における蒔田光子議員の辞職申し出に対し、地方自治法第126条及び会議規則第99条第1項及び第2項により議長名をもって許可いたしましたので、報告いたします。なお、辞職は平成21年2月11日付であり、以後の議員定数は12に対し、欠員1となります。
次に、閉会中における議会運営委員長の辞任について報告します。去る2月10日付、磯野直君より議会運営委員長辞任の申し出があり、委員会条例第10条第1項の規定により同日付開催の議会運営委員会において許可されましたので、報告します。
次に、各常任委員会から閉会中の継続調査とした所管事務について調査の結果を報告します。
最初に、総務産業常任委員長、伊藤昇君。
〇総務産業常任委員会委員長(伊藤 昇君)
平成21年3月10日
羽幌町議会議長 橋本 修司 様
総務産業常任委員会委員長 伊藤 昇
所管事務調査報告書
本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告いたします。
記
1 委員会開催日
平成21年1月28日
平成21年2月10日
2 所管事務調査事項
(1)北るもい漁業協同組合との懇談会
(2)留萌中部広域葬斎場施設整備事業について
(3)雇用促進住宅の対応について
(4)高台地区の除雪事業について
(5)中小企業の特別融資制度改正について
(6)留萌中部森林組合の現状と今後について
(7)羽幌町商工会役員との懇談会
3 調査結果及び意見 別紙のとおり
所管事務調査報告書
(1)北るもい漁業協同組合との懇談会(平成21年1月28日開催)
〇 伊藤委員長の司会進行により、橋本議長から懇談会開催の趣旨を含めあいさつ、続いて今組合長からのあいさつを受け、船本副委員長よりこれまでの委員会活動について報告し、懇談に入る。
※ 現在、町へ要望している事項について
「水産関係」
・漁船上架施設整備
漁船の大型化に加え約30年以上経過し、レール等の老朽化に伴い今後の使用は困難である。施設は漁協で所有し管理運営は造船所に委託する。
事業費は8,140万円(地域政策補助金で要請 道1/2 町1/3)
・刺し網被害対策共同利用補助事業(継続)
組合が事業主体となって刺し網を購入、被害主に貸与する。
・漁業近代化資金(利子補給)(継続)現在、0.6%。
・羽幌、天売、焼尻水難救難所補助。
「漁港関係」
・漁港区浚渫、桟橋南側(ホタテ作業場)にビーチからの飛砂対策。
・漁港区のエプロンの補修、漁港区出口の先端防波堤の修復。
・西防波堤のかさ上げ。
・漁港区外港(フェリー向かい)南北10m延ばし30mの桟橋を物揚げ場とし、全天候型屋根設置。
・福寿川係留くい補修、河口付近に消波、岸壁元部の石を撤去、物揚げ場の舗装等。
【意見】上架施設について、造船所では責任持てないとして来年より上架できないという状況。地域政策補助金で要請し、おおむねめどがついたと理解しており、町からの助成を期待している。平成21年度の大きな要望の1つ。
利子補給について、広域合併し近代化資金利子補給は天塩、苫前、初山別は1.5%、羽幌町は0.6%。担当課を経由し理事者に要請しているが、農業等の産業団体関係もあり無理との回答。理事会としては、羽幌も足並みをそろえてもらいたいとの意見。特に本所地区漁業者は億単位で近代化資金利用。組合員格差もあり漁業振興に力を入れてほしい。財政事情もあるが理解いただきたい。
【委員】何年も協議、議会でも討論してきた。上架施設については、昨年も要請された。地域政策補助金のめど、今年は採択されるのではないか。特に、漁協側として何か心配ごとがあるのか。
【意見】道が1/2、残りの1/3の負担を従来どおり町で助成願いたい。
【委員】近代化資金、0.1%上がった。
【意見】以前0.5%。平成19年度から0.6%。理事会で声が上がる、天売焼尻を含め羽幌は0.6%。苫前、初山別、天塩は1.5%。羽幌の低い実態について、今後の議員活動で理解いただきたい。
【委員】農協と横並び。商工は銀行を通して上限、例えば3、実質0.6プラスしていない場合もある。漁協はストレート。3団体で話し合っていく考えや動きはないか。
【意見】今のところはない。漁業として、地域格差としての是正。他町村では漁業に厚い補助をしている実態を承知してほしい。
【委員】一般の金利が安いものは審査も含め条件が厳しく比較的町のほうが幅を広げて貸している。漁協の場合は近代化資金以外に国、道を含め上部団体の制度等は。町の近代化資金はかなり重要なものとしているか。
【意見】利用量は一番高い。逆に言えば、他の資金いろいろあるが制約があり使いづらい。
【委員】ホタテの南側、砂だまり、上架施設の水中にも砂がたまりレールにかぶさっている。風か海中の影響か。
【意見】ほとんど風。ごみもある。
【委員】防護さくは有効か。
【意見】将来構想に入れている。秋口にはホタテ船上にも砂がたまる。平成15年調査結果、南の海水浴場から飛んだ砂が港に入っている。
【意見】港湾審議会が開かれていない。平成18年から19、20年一回もない。19年6月で委員の任期が切れている。これまで、審議会開催要請したが実施しない。
【委員】担当課の話では、2月に審議会の委嘱、審議会開催の予定とのこと。
【意見】福寿川、船外機船から強い要望がある。リバーサイド計画や緑地の補助事業の関係があり、なかなか整備できない。基幹道路との景観、きちんと整備したほうが環境にもいいし将来的にフェリーに渡る基幹道路としての利用はそれほど金もかからないと聞いた。くいの設置、石の除去等最低レベルで処置を考えていただきたい。
【委員】担当課の試算では、矢板を打つと2,500万円程度かかる。別な方法も含め2~3年で結論を出したいとのこと。近代化資金の問題は、農業団体の兼ね合いもあるが1.5%はなかなか難しいが、近づける方向で主張していく。
【意見】2~3年で計画ができるならそれなりの回答が欲しい。その旨、漁業者説明できる。いつも要望し、考える・だめだの繰り返しである。それなりの回答をもらい浜に説明し理解を求めたい。福寿川については、議会からも確認し担当課からきちんと回答いただきたい。
【委員】時代によってはうまく国なりの管理に移したい気持ちが町側にもあったが、どう考えてもだめになった。腹を決めていくしかない。
【意見】福寿川は港の狭隘対策にもなっている。中央埠頭で高速船の岸壁、今後、延ばす延ばさないもある。漁協の事務所、市場も行く構想があるが、その中で今のホテルはもともと川。一帯がバラ園、道の駅、公園、総合体育館もできた。耐震岸壁の中央埠頭でフェリーが来れば市場の魚を見ながらホテルに泊まる、そんな構想があったと思う。それが景観も悪い。24年の供用開始も含め対策を考えてほしい。
【意見】将来構想について説明。漁港区の狭隘解消、市場の建設、荷揚げ場の確保、静穏度確保(斜路・防波堤の整備)、既存漁船の移転先について、平成19年1月に担当係長へ、2月に担当課長へ、4月に副町長に、青写真添付し説明して要望した。
【意見】港湾審議会で説明のフェリー岸壁建設とターミナルの移転は計画どおりに進捗していると理解してよいのか。
管理者負担を2億円から1億5,000万円に圧縮したと聞いているが、町がインフラ整備する年次計画どおり、平成23年完成、24年供用開始の考えは変わらないか。
2条通の基幹道路について調査済みと聞いているが、その調査結果は。
事務所の移転については国費は該当にならないが、この負担区分については近く検討する。市場は国費が該当になるため、現在、平成22年ヒアリング開始で、23年着工、24年竣工を迎えたい。金額については、合併当初つくった金額に比べかなり多くなる。現状の試算で市場約4億7,000万円、事務所は1億8,000万円くらい。(担当課の概算であり設計金額ではない)
フェリー移転後の岸壁の用途についての管理者の考え。
現ターミナルの用途について。
【委員】斜路・波除堤等については、10次計画が済む、24年以降検討すると聞いている。
【意見】19年から要望している。それから検討して静穏度どうのこうのではなく静穏度をはかってこの対策を検討してほしい。24年から話を始めると、また何年も先延ばし。その対策をきちんと考えとってくれなければ2年前から言っている意味がない。
【意見】漁業者から見れば、国の農業は手厚い。漁業は農業に比べる。農業は違った面で守られており、農と漁は別々に考えてもらいたい。
【委員】ライスターミナルが今までと違い50%の助成。漁業関係の施設は1/3補助対象ではなく、むしろ50%近くの町の助成があってもいい。
など意見交換し終了した。
(2)留萌中部広域葬斎場施設整備事業について(平成21年2月10日開催)
〇舟橋町長から経過報告
9月9日開催の常任委員会で示した、均等割30、人口割70という議論、一方で初山別が主張する均等割20、人口割80とする建設費に対する割合について意見を聞いてから半年近くたった。これまで振興協議会内部の話し合いでは、お互いが持ち寄った理由があり物別れになった。中部3町村の持ち寄った数値は動くわけだが、その間に何度か町村長でさまざまな話が出た。均等割20がよいのか30がよいのかという議論の中、全く引く気配がなかったので、どこで妥協できる数値がないか探る動きが出てきた。それぞれの立場、主張がある中、1つ変えるごとに新たな理解を得られない状況が続き、妥協点が見出せないまま現在まで来ている。この施設整備事業、道補助も含め、いつまでも結論を出さないわけにもいかない。皆さんに理解を求めたいのは必要性と早く取り組まなければいけないという状況の中で20%の均等割、80%の人口割を理解願いたい。この負担割合は後に引かない今回限り、これから広域で取り組む事業、今進めている事業の中で、前例としないことを大前提に理解願いたい。
以上の報告を受け、質疑に入る。
【意見】負担割合の数字については、今後、前例としないことを前提に話し合い、これまでのいろいろな状況の中で選択したものと思うので理解する。
【意見】数字は今回だけとして前例としないだけでよいのか。基準財政需要額に合わせるのが筋と思う。今回はかなり特殊で各町村の事情がもともと違った等の理由であれば、それを加えてほしい。その他の情報があれば教えてほしい。
【回答】町村長それぞれ基本的には施設に対する気持ちの温度差があった。そうした中でも現実には3町村で協力し合わなければ自分たちの望む建物にならない、事業も1町村よりも3町村のほうが効率的にできることがわかった中での話し合い。今後も広域での事業に取り組んでいきたい、事業をほごにしたくないという気持ちで進んできたと理解している。
【意見】状況を見きわめ、町長が最終的に判断したのであれば尊重する。今回の数値は前例としない等を他町村にも理解してもらい進めてほしい。
【回答】一番危惧している部分。前例としないと話すだけではなく何らかの形で説明する。これは間違いなく引き継ぐ、引き継がれることも必要。強く意にとめ前例としないことを守っていきたい。
【委員長】今後判断するときに心配されることもある、基準財政需要額の関係を基本に据え広域事業の拡大を考えながら進めてほしい。
(3)雇用促進住宅の対応について(平成21年2月10日開催)
〇これまでの経過について説明を受け質疑に入る。
【質問】購入決定のめどは。
【回答】東京の本社の方と直接会って交渉するため、3月ころになると考えている。
【質問】予算等、補助申請も含めタイムスケジュール的に間に合うのか。
【回答】新年度予算に要求済み、だめなときは落とす。補助申請は事前折衝が必要なため事務は並行で進んでいる。
【質問】改修を機構側でした場合、譲渡価格に上乗せになるのか。
【回答】可能性はある。現状の施設はある程度住める状況と判断している。最低限の補修はすると言っている。入居者の要望もわかるが、そこまでと思う部分もある。改修等の概算額は交渉に使うが、最低限今の住環境で住める状況であればそこで購入と考えている。
【質問】サッシや換気扇の取りかえの問題等、機構側でやらないときは町側が予算をつけて改修する考えは。
【回答】考えていない。
【質問】町の要望で機構が改修工事をして渡す。そのかわり譲渡価格に上乗せする場合、町の対応は。
【回答】金額によると思う。
【質問】住めるという前提では住める。公住等比較すると差が大きい。最終決断でサッシ等一切改修しないで購入することに疑問がある。今後、町の財産として45年以上持つものに対しこの状況では賛成できない。大丈夫だとする部分で何らかの検討があるなら説明願いたい。
【回答】当初購入を考えた時点では、現状である程度修繕がされており普通の町の住宅として使える、金額も購入できるものと判断した。なるべく修繕費をかけないで、使えるものは使うことを前提に進めてきた。快適な住環境としたい入居者の要望はもっともと思うが、どこまで金をかけられるか考えてみたい。
1階の生活の難しいところは機構で入居できる状況にして渡すと言っている。その後、何らかの補助等を活用し修繕できるようになった場合、修繕も考えたい。
【質問】湿気、カビが一番の要望事項。窓枠の改修は不可欠と思う。検討して解決できるようにしてほしい。
【回答】今は樹脂のペアガラスとしているが、交渉の中でランクを落として、一般的な家庭と同じような状況で結露を起こさない状況であれば、それを含め交渉したい。
【意見】機構に直してもらい購入することが本当に有利か疑問。購入後に改修のため地元で入札することで単価が下がる等もある。そのあたりも含め検討してほしい。
(4)高台地区の除雪事業について(平成21年2月10日開催)
〇築別、汐見、高台地区の原野線に係る除雪事業の変更について
・業務委託先のマキタ産業が2月2日で業務停止したことに伴い急を要するため、2月3日から町直営とした。
・雇用対策としてマキタ産業で除雪業務に従事していた5名を町臨時職員として雇用した。
・築別5線から「きらリサイクル工房」の橋まで羽幌町、橋から「きらリサイクル工房」までを衛生施設組合で、それぞれマキタ産業に委託してきたが、町直営とすることから羽幌町で一括除雪することとし、その部分の除雪経費は衛生施設組合へ請求する。
以上の説明を受け、質疑に入る。
【質問】来年度以降の見込みは。
【回答】業務委託とする予定。
【委員長】業務を直営で行っていくということを確認したので終了する。
(5)中小企業の特別融資制度改正について(平成21年2月10日開催)
〇羽幌町特別融資制度資金利子補給条例の一部改正に係る説明資料に基づき説明を受け質疑に入る。
【質問】厳しい経営環境の中、企業に支援することはよいことであるが、もう少し早く12月ごろにやらずなぜ今やるのか、何か理由があるのか。
【回答】早い時期にやりたかったが、銀行との協議に時間がかかった。銀行も基本となる利率の引き下げが道銀と信金で異なり、最終的に1月に入ってから協議が調った。
【質問】これ以外に、商工会や企業等からの要望は。
【回答】聞いていない。
【質問】これから出てきた場合はどうか。
【回答】検討する。
【意見】商工会と一体となって企業の振興に努めてほしい。
【意見】融資制度の改正資料等、非常にわかりづらい。一般の人にもわかりやすい表現にしては。
【回答】広報に出す際はわかりやすい形になるよう考えたい。
【意見】この町で起業しようとしたときの融資する制度がない。利用はどの程度になるかわからないが、この点について検討してほしい。
【委員長】不況の中、行政のやることは多様化している。今出た意見等を勘案してよく研究し、対策を講じてほしい。
(6)留萌中部森林組合の現状と今後について(平成21年2月10日開催)
〇森林組合が解散と流れている事情等の説明について
・森林組合理事会の中で解散やむなしを決めただけであり、今すぐ解散とはならない。
・組織の解散は当然総会の決議が必要となる。
・組合の現状を説明し、組合員に理解と意見を求めるべく2月に苫前町と羽幌町で地区懇談会が開催され、理事会で解散やむなしと決めた経緯について説明した。
・財政状況は平成17年に赤字になり、以後20年まで4年連続の赤字。
・平成17年以降トータルで1,330万円ほど損失をこうむったが、利益剰余金で補ってきた。余剰金は現在2,600万円くらい。そのうち、組合は財産(森林・土地)を持っているので、現金ベースで500万円程度あり、解散するとさらに債務を抱えているので精算すると現金ベースでほぼゼロになる。
・赤字の主要因は公有林事業の落ち込みや指導事業補助金の減と言っている。
・赤字対策は役員報酬の減額、職員給与の削減等を行ってきた。平成20年は役員ゼロ報酬。
・理事会の対応としては、平成20年中に協議を重ねたが解決策が見出せず、年明け1月15日に解散することを決定。平成21年の総会に諮り、了解を得られれば平成21年度を準備期間として、事業を継続しながら年度末に臨時総会等を開催し、組合員同意のもと解散と考えているようである。
・年前に町へ補助金を従前に戻してほしい、町有林整備事業の拡大等の支援要請があり今後検討することとしていた。解散は急な話であり町としては早急過ぎる、組合員に十分な説明と理解を求めてほしいと要望。
・仮に解散となれば一番困るのは組合員、十分な対策をとってほしいと要望している。
以上の説明を受け、質疑に入る。
【質問】町有林の影響はあるか。
【回答】以前は職員で技師がいたが、今は事務職で対応しているため、組合の協力を受けながら事業を執行している現状であるため困る。
【委員長】今後、組合員のためどうしたらよいかが大きな課題、担当課もよく検討して頑張ってほしい。
(7)羽幌町商工会役員との懇談会(平成21年2月10日開催)
〇伊藤委員長の司会進行により、橋本議長から懇談会開催の趣旨を含めあいさつ
続いて有沢商工会長からのあいさつを受け、その後、副委員長からこれまでの委員会活動について報告し懇談に入る。
【意見】融資制度拡大について、町側の対応を心配していたが、改正内容はどうなったか。
【委員】町の上乗せは1.6%。保証料はそのまま。運転資金(1年超)設備資金(7年以内)3.0%から2.6%になって利子補給範囲も従来は2%を超えるものとされていたが、4月から1%超えるものとされるので1.6%を上乗せして保証料はそのままだから、実質1%で借り入れが可能。本来、1%で借りたら1%ぐらい保証がつき2%。利率に対する補給率は現在実質で2%で融資を受けている。今までの半分であり相当有利な制度である。
【意見】両行には、1.6%でいいのか。
【委員】2.6%です。2.6%分の金利を払って、残り1.6%分が後で利子補給され返ってくる。実質1%で借りてしかも保証料も払ってくれる。
【意見】1.0%で使えるとなれば一番安いと思う。昨年、町融資10件程度商工会であっせんし約4,960万円決定。今年は今までに7件、2,975万円。4月から改正され1%となると商工業者は助かるし利用の拡大が図れる。厳しい状況にあり借りても返されない、なかなか利用が少ない現状。
【委員】一応、21~23年度までの3年間の時限制度。もう一つ大きいのは、今借りている方についても適用される(1%)、利子補給が終わった人は別である。
【委員】貸付金額も運転資金700万円~1,000万円に、設備資金は1,200万円~1,500万円。
【意見】融資で銀行に行った際、何日かして「金融機関はよいが保証協会が・・」だめになることがある。銀行が窓口か、役場がオーケーすればいいのか。不安がある。
【意見】地元の金融機関による影響が大きいと思う。
【委員】基本的に、町側の判断はほとんどない。商工会は銀行側がよければ町は保証料を払う。
【意見】五、六年前、商工会として営林署跡地の再利用について陳情した。朝日団地の計画中「町理事者の判断で20%の範囲内で条件さえ合えばどこでも建てかえれる」話から、町なか住宅を要望した。その書類は役場にあるのか。さっぱり見えてこない。
【委員】この件は、何人かの議員が質問し理事者とやりとりをしている。
【委員】買い物の利便等から高齢者住宅などさまざま検討した時期があった。いまだに具体的なものが見えないまま経過している。
【委員】民間活用を含め今後、戦略会議等で町なかの活性化をどうすべきか1つの方向性を整理すべき。営林署跡地は目玉商品のような大事な場所。皆さんからも、さまざまなプランを発信いただくことも大切である。
【意見】ダイマル乳販は、羽幌に移転した大きな企業。うわさだが今年に入って規模拡大の話がある。それに対し、町の優遇措置はあるのか。最悪、移転を考えている点、危惧される。水道料金が1,000万円とか、企業努力で800万円に抑えた経緯。あるいは羽幌より水道料金が安い京極町へ移転するうわさがあり、議会として対応できないか。
【委員】話は聞いているが、水道料金のみに走っている気がする。
企業の増築、設備拡張等は町の企業振興条例に基づき支援策がある。現在の施設についても支援している。水道料金は3年前に改定。年間700~800トンも使用する企業はなかった。他町村で1,000トン以上使用した場合の超過分について、料金を下げている方法を採用している。また、工業の基本数量30トンを50トンにしている市町村もある。いずれにしても水道料金も含め企業に対する支援の一つとして考えるべきと思う。この件は、早速町に伝え委員長と協議し、委員会の中で検討させていただきたい。
【意見】上下水道の料金が高い、旅館だが、サンプラホテルはランクづけがされかなり安い。旅館も特に炊事、風呂回りに水を使う。サンプラ並みにできないか。超過分の細かいランクづけについて要望する。
【委員】担当課にどのような細分化が可能か調査検討させていただく。ただ、議会としては予算の執行権がないので、ここでわかりましたと言えないことを理解いただきたい。
【意見】プレミア商品券発行の場合、町で助成していただけるか。
【委員】商工会で計画があれば町に要請していただき、委員会としても検討させていただく。他町村では、年末にいろいろなアイデアでプレミア商品券を発行している。ぜひ計画すべき。
【意見】地域戦略会議は、今年の総会終了後、骨子づくり。6月ごろから練り、産業団体、数多い団体とか行政含め条例化のために住民の意見で地域の活性化を図る。国の政策も地域住民からの声を反映させる変化。1年くらいかけて組織をつくり活動することになる。12月に最終案と考えている。
【委員】国の2次補正を通して、各地域に表現は別に(地域活性化生活対策臨時交付事業)町が自由に使える財源が来る。(3月定例会で補正する繰越明許費)総額1億8,000万円弱。うち、8,400万円が道路新設改良事業として土木工事関係に使いたいとして1月末の議員協議会で説明を受けた。さらに、7,800万円が公民館のボイラー老朽化に伴う更新及び暖房設備の入れかえ、ほか、地上デジタル放送機器整備事業。交付事業の細部は行政から説明される。
など意見交換し終了した。
総務産業常任委員会の所管事務調査報告といたします。
○議長(橋本修司君) 次に、文教厚生常任委員会副委員長、高野輝雄君。
〇文教厚生常任委員会副委員長(高野輝雄君)
平成21年3月10日
羽幌町議会議長 橋本 修司 様
文教厚生常任委員会副委員長 高野 輝雄
所管事務調査報告書
本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告します。
記
1 委員会開催日
平成21年1月28日
平成21年2月23日
2 所管事務調査事項
(1)公営住宅整備計画の見直しについて
(2)し尿の下水道投入処理計画について
(3)学校給食全般について
(4)羽幌中学校の耐震補強工事について
(5)介護保険料の改定について
3 調査結果及び意見 別紙のとおり
所管事務調査報告
(1)公営住宅整備計画の見直しについて(平成21年1月28日開催)
「公営住宅ストック総合活用計画」に基づき説明を受け質疑に入る。
【質問】人口が減り、老人の家は余ってくる。島だけの問題ではない。市街地の問題も出てくる。活用について計画だけではなく、具体的に調査してほしい。
【回答】現在も空き家情報として了承のあった賃貸アパート情報を提供しているが、その中に個人のものも含めて提供できるのであれば調査したい。
【質問】雇用促進住宅の買い取り、地域住宅交付金(公営住宅)整備基準について北海道と事前協議をしたようだが、どのような内容か。
【回答】公営住宅の基準がクリアされているか問い合わせがあり、それに対し回答している。
【質問】現時点では公営住宅として購入するのか。
【回答】公営住宅として購入すると基準がいろいろとある。入居者の方に便利に入ってもらえるよう町営住宅として購入することを考えている。
【質問】住宅の修繕等要望もある。機構は理解を示していたか。
【回答】住宅の中で新たに取りかえるもの等について前向きに考えているようだ。大きなところではオイルサーバー。本部と相談し回答をもらうことになっている。
【質問】修繕も含め全体費用は。
【回答】電気設備等含め全体で町の技師は1億2,800万円くらいと見積もりしている。
【質問】耐震問題と使用年数の見込みは。
【回答】昭和58年の建物。耐震調査はしており大丈夫。耐用年数は60~70年。26年くらい経過しているが、正式ではないが20年はもつと思う。
【質問】防水の状況はどうか。
【回答】防水処置済みで、目視では大丈夫と思う。
【質問】町民のニーズが大きい時代、どの程度入居となるか。
【回答】購入が決まった段階で町営住宅として住む方にどんなことができるかなど入居者条件は皆さんの意見を聞いて決めていきたい。
【質問】家賃で元を取るなど収支バランス的な計算はこれからか。また、いつごろ提示できるか。
【回答】恐らく4月以降になると思う。
【要望】雇用促進住宅の対応については総務産業常任委員会で所管事務調査をしている。委員長間で整理したほうがよい。
【意見】合同で審議する場合もあり得る。その際は委員長で協議し連合審査会として合同で委員会を開催する形になる。
【回答】検討する。
【要望】住宅全体の問題。高校の住宅も町なかにもある。借り受けるなど実態に即した工夫を。実態調査し使えるものは使う、借りるものは借りる等の方法を考えるべき。
【回答】現在高校の住宅借り受け対象は道条例では道職員のみ。賃貸で一般の人に貸すようになっていない。道は財産処分等をやっているので時間をかけ調査していきたい。
【委員長】高齢化に伴い空き住宅ももろもろ出てくる。効果的に活用するよう担当課も進めてほしい。
(2)し尿の下水道投入処理計画について(平成21年1月28日開催)
「し尿の下水道投入処理計画」に基づき説明を受け質疑に入る。
【質問】将来的にはミックス処理という流れだった。一番は人口の1/2を超えるのかが問題。資料を見ると平成27年可能となっている。本当にできるのか。
【回答】羽幌の浄化センターで3町村分のし尿と浄化槽汚泥処理が可能か道と協議している。苫前町のし尿・浄化槽汚泥処理人口と羽幌町の行政人口を合わせた数字が分母で、分子が水洗化人口。この率が50%に達しないとミックス事業は難しいと言われている。当初の計画では27年度にならないと達成しないとなっているが、施設の延命措置は22年で終了のため一年でも早く取り組みたい、補助を受けず単費でも施設設備をやりたいと協議した。昨年、羽幌と苫前、衛生施設組合の担当者で道へ行き、協議をしたとき、24年に50%になるよう苫前も羽幌も施策を講じるよう言われた。
今後、21年度に北海道と事前協議、一部下水道計画の変更。22、23年度で設計、建設等を進め、24年度には稼働できるようなスケジュールで考えている。
【質問】24年に50%になるという計画。ならないこともあるのか。
【回答】計画であるためならないこともあるが、実際24年になっていなかったら何らかのペナルティーはあると思う。
【質問】ペナルティーはあるが、ミックス事業はできると理解してよいのか。
【回答】計画書で50%に達するように計画する。苫前にしても羽幌にしても50%になるよう具体的な方法を提示している。
【質問】3町村の人口に対する50%か。例えば苫前が達しないから先に羽幌だけミックス事業を始めるとかは。
【回答】今の計画では、下水道事業を行っているのは羽幌と苫前だけ。初山別は別事業を行っているので初山別は計画の数字に含まれていない。羽幌だけ50%になったから先にとはならないと思う。苫前と羽幌の両方で50%とする申請になっている。
【質問】ミックス事業は水洗化人口が行政人口の1/2となっている。行政人口とは。
【回答】羽幌町に持ち込む前提のため、羽幌町の行政人口に苫前のし尿と浄化槽汚泥を加えたもの。
【質問】下水道の供用開始地区はほとんど市街地。その中で半分いくとミックス事業ができるとの話があった。その考えはもう一切ないのか。
【回答】羽幌単独でやる考えなら、羽幌の下水道接続可能人口、その区域を行政人口で割り返す。羽幌町の行政人口は島や原野の区域外も含めた全体。
【質問】現時点での供用開始地区の人口は。
【回答】羽幌だけとした場合の接続可能区域人口は6,452人、そのうち、水洗化人口は2,967人、水洗化率は46.0%。
【質問】分母になる行政人口は。
【回答】12月現在で8,408人。
【質問】他町村からも持ってくるとしたらどのくらいになるのか。
【回答】27年で羽幌の下水道処理人口4,619人、分母約9,200人、率は50.2%。
【質問】ミックス処理したときの処理能力は。現状のままでいいのか、それともふやすのか。
【回答】しばらくは現状の2池で間に合うと思うが、いずれ下水道の人口がふえ水量がふえるため最終的には3池になると思う。全体計画の中では羽幌は4池になっており、今は3池までの認可を得ている。
ミックス事業の実施によって施設の増設はない。現有施設で処理可能とする計画で進んでいる。
【質問】北海道には間に合うと言っている一方でふやすのか。
【回答】今すぐにではなく、将来的にという意味。今現在は2池で足りるとして打ち合わせをしている。生のし尿や汚泥を投入することで濃度が高くなり、希釈により水量もふえる等で増設も早まる可能性はあると思う。
【質問】現段階で2町か。それとも金がかかるので羽幌町単独でミックス事業をするのか。
【回答】2町。
【質問】今の衛生施設組合のし尿施設は3町村で使用している。当初は羽幌だけミックス事業をやる予定だったが、急遽苫前が入ってきた。3町村のミックス事業で羽幌の施設に入れる話で固まっているのか。
【回答】最終的な考え方としてはそうなっている。
【意見】負担は応分の負担をしてもらわないとだめ。担当者もそういう考えを持ってもらいたい。
【意見】24年に1/2になるか、それに対してのペナルティーがどうなのか明確にしていかないと危ない。羽幌地区で1,700人近くふえるのは過去の伸び率から現実的には考えがたい。負担の問題よりも苫前には建設年度の補助金の数値は変わらないが、責任を持って1/2の水準を満たすように求めなければ、3池にふえてまた問題が出てくる。まだ時間もある。行政内部で他町村との打ち合わせも含め慎重に進めてほしい。
【委員長】慎重に担当課のほうで審議・検討してほしい旨要望し委員会を終了した。
(3)学校給食全般について(平成21年1月28日開催)
「学校給食の運営管理」に基づき説明を受け質疑に入る。
【質問】事故米のこと。意図的に使ったわけではないので責任どうのこうのは問わないが、健康被害等報道があって初めてわかる。今後の対応ということで関係機関の連携とは、どこを指しているのか。
【回答】関係機関の連携は農水省を通して文科省、それから道教委に来て資料が教育委員会に流れてくる。自主的に回収した業者は自分たちのところで仲卸に通知している。
【質問】羽幌の教育委員会が学校給食の安全のために国・道に要請していかないと、また、地元部分で関係者と具体的にどう連携していくのか。
【回答】直接学校給食センターが管理できるものはチェックしている。今回は政府自体の米であるのでチェックできる体制にはないためできない。要請については大切になっていくが内部で詰めていない。今後危機管理体制を含めて検討をしたい。
【質問】こちらから行動を起こさないとまた同じことが起こる。道教委に対し要請することで道教委が動き、それによって国が動く。関係機関と連携し、しっかり対応していただきたい。
【回答】道教委主催の会議の場など機会をとらえて各市町村で分析の徹底について要請したい。
【質問】一般質問、22年4月以降の天売・焼尻地区の栄養士の配置計画は?
【回答】羽幌町が栄養士を募集し、今までどおりの学校給食と考えている。
【質問】現時点で1人ずついるのか。
【回答】天売・焼尻それぞれ1名を考えている。
【質問】児童・生徒数の基準はあるのか。
【回答】単独校は1,000人以上。
【質問】なぜ、今は配置されているのか。
【回答】今までは羽幌の給食センター、天売、焼尻はそれぞれ共同調理場ということで、道職員1名を配置する形であったが、天売は平成17年から単独調理場、焼尻は平成19年から併置校となり単独校の調理場となった。本来ならその時点で配置されないが、激変緩和で道のほうが22年3月まで配置する形となっている。
【要望】教育の現場では栄養教諭が授業において児童・生徒に教えるという流れに変わってきている。単独の行政区とも違う。今までの設備等もあり栄養士が必要。強く道へ要請してほしい。
【質問】地場産品について規格が合わない・安定した納入が難しい等となっているが、農業関係者や水産業者と話し合いはしたか。
【回答】正式な話し合いではないが羽幌の漁協とした。サケができないかとの話があったが、漁協では機械を購入、加工し規格をつくって等考えたが量的に問題にならずコスト的に合わないということがあった。農業のほうは農政担当課と話をした中で、羽幌の農業はどちらかというと収穫した物を農協に出し地方へ出荷する形なので対応が難しいのではとの話になった。うまくいっている地域は生産組合をつくってやっているところが多い。
【質問】栄養士もどう地場産品を使っていけるかを組み立てればできると思う。
【回答】考えた結果が現状である。
【意見】こういう規模の給食センターを視察し、いろいろ研究してはどうか。羽幌や管内、道内の地場産品のほうが安全。食べさせればよいというものではない。医食同源を考えて行ってほしい。
【委員長】いろいろな意見がある。この件については、改めて委員会を開催することとし終了した。
(4)羽幌中学校の耐震補強工事について(平成21年1月28日開催)
・実施設計は現在、評定委員会による審査を受けている最中で2月20日ごろに評定がおりる予定であるとの説明を受け質疑に入る。
【質問】工法が制震ブレース工法に変更になったが、専門家がきちんと判定し、変更前の工法と同じ強度が保たれると理解してよいのか。
【回答】そのとおりである。
【質問】工期は。また、地元の業者でもできるのではとの問い合わせもあったがどうか。
【回答】工期の予定は5月下旬~10月初旬。授業に支障のある部分は夏休み中に終わるよう予定している。業者については前回の委員会でも言ったが、鉄骨、鋼材を使った補強になる。地元業者には鋼材を扱っているところがないのでその部分については地元以外の業者になる。
【質問】一部であっても責任施工の観点から地元業者は無理ということか。
【回答】耐震補強の部分についてはそうなる。
委員会とし了承し終了した。
(5)介護保険料の改定について(平成21年2月23日開催)
第4期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画
1.介護保険料はおおむね3年ごとに見直しを図ることとされており、このたび第4期(平成21年~23年度)高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画を策定することとした。あわせて介護保険料の改定を行うこととした。
(1)第4期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画は、第3期で示した平成26年度を最終年度とする目標値の中間計画であり、大幅な制度改正がないことから、介護保険料の改定が主である。
(2)介護保険料増額改定の要因としては、マル1介護従事者の処遇改善に伴う介護報酬の増額改定。マル2第1号被保険者の介護保険財源負担割合が19%→20%の増。 マル3介護保険施設利用者の介護度の重度化、羽幌町特老では介護度4が41.1%・介護度5が21.5%、合わせると62%になっている。マル4施設改築に伴うユニット型導入。 マル5予防給付事業に伴い対象者である特定高齢者・要支援1、2の増加とヘルパー・デイサービス等地域支援事業サービス量の増加。マル6現行6段階である保険料段階について、対象者が多い第4段階に新たに「特例4段階」を設け7段階とし保険料の軽減を図ることなどが挙げられる。
(3)介護保険料額の試算
マル1 第3期(平成18~20年度)の基準額は、月額3,635円、年額4万3,600円が、平成23年度では、月額3,750円、年額4万5,000円に改定をしたい。月額115円、年額1,400円の増額となる。
マル2 介護従事者の処遇改善に伴う介護保険料の増額を補てんするため、平成20年度に約480万円の特例給付金が交付されるが、基金条例を設け平成21年度・22年度の2カ年間財源に充当し、保険料の軽減を図ることとしたい。基金条例については、3月議会において提案したい。
マル3 平成21年度は特例給付金の3分の2を充当し年額1,104円、平成22年度は3分の1を充当し年額552円の軽減を図ることとしたい。
マル4 介護給付費等準備基金を3カ年で約1,000万円繰り入れし、さらなる軽減を図りたい。介護給付費等準備基金は現在約6,000万円程度積み立てているが、今後の高齢化を考えると介護保険事業費は増加すると思われることから、計画的な基金繰り入れによる安定した事業運営を進める必要があると考えている。
マル5 介護保険料の改定に伴う条例改正については、3月議会において提案したい。
マル6 第3期の全国平均保険料額は月額4,090円、全道は月額3,910円。第4期における管内市町村で見ると下から2番目である。
以上の説明を受け質疑に入る。
【質問】介護従事者処遇改善臨時特例基金条例第3条2項で有価証券にかえることができるとあるが、羽幌町は少額なので削除してよいのでは。
【回答】国の案に準則した条例なので羽幌町に合っていない点がある。既に町法規審査委員会に付議しているので事務的に可能であれば削除する。
【質問】保険料段階は介護度と関係あるのか。「特例4段階」の対象内容は。
【回答】1.介護度ではなく所得によるものである。従来の4段階の市町村民税本人非課税は広範囲であることから、新たに市町村民税本人非課税であるとともに、公的年金等収入と他の所得金額の合計が80万円以下である対象者を設け、さらなる軽減を図ったものである。
第4期障がい者福祉計画(障がい福祉計画)の策定
1.第1期計画は、平成18年度に障害者自立支援法の制定により、障害福祉サービス見込み量と給付費見込額を定めた「障害福祉計画」の策定が義務化されたことから、障がい者福祉を推進するための基本的な考えや施策の展開等をあわせた第1期障がい者福祉計画・障がい福祉計画(平成19~20年度)を策定した。
2.計画は3カ年ごとの見直しが求められ、このたび第2期計画(平成21~23年度)を策定する。
3.第1期計画からわずか2カ年であり、基本的な考えや施策の展開に大きな変更はないが、次の点について今後の課題としている。
(1)地域自立支援協議会の設置
障がい者に対する支援事業等を適切に実施するため、関係者、関係機関・団体等を構成員とする組織を設置し、情報の共有と連携強化を図るとともに、羽幌町における障がい者福祉の具体的な施策と取り組みについて協議する。
(2)地域活動支援センターの開設検討
マル1 第1期計画策定時に、昭和54年から開設している「希望の家」を地域活動支援センターに移行することを協会と検討したが、当時の設置基準である生産活動等に従事する障がい者5名の確保が難しく見送ってきた。
マル2 「希望の家」は、しめ飾り・神社祭典用軒桜・お茶販売等を実施してきたが、しめ飾りに従事してきた方が高齢のため退くこととなり、その後任者を初め作業に従事する障がい者の確保が難しいこと、このまま運営を継続しても赤字が膨らみ、基金を多額に取り崩すこととなることから、平成21年3月をもって閉鎖することとなった。
マル3 地域活動支援センターを開設する設置基準である小規模作業所としての運営5カ年はクリアするが、生産活動等も携わる障がい者10人以上、自治体単独による職員1名以上の配置など大きな課題がある。
以上の説明を受け質疑に入る。
【質問】生活介護サービス見込み量等で障がい者の人数が大きく増加すると見込んでいる理由は。
【回答】平成23年度までに、現在施設に入所している障がい者の障がい程度区分認定を行うこととなるが、施設入所が可能なのは障がい程度区分認定が4以上である。程度区分が4以下の障がい者は、施設に隣接するケアホーム等でサービス支援を受け生活し、通所で訓練や生産活動等を行うこととなるためである。
【質問】現在施設に入所している方は何名か。
【回答】51名である。
【質問】精神障がいの方が相当数いるが、その方々に対するサービス提供は。
【回答】精神障がいであっても、投薬によって日常生活に支障がなく、就労している方も多数である。精神障がい者については保健福祉事務所が所管し、一人一人の情報がないのが現状である。保健福祉事務所に対しては、町として情報を持っていなければ緊急時等の対応が難しいと話をしているところである。現在、精神障がいを持つ方2名に対して、町単独事業としてヘルパー派遣を行っている。この2名は地域包括支援センターで必要と判断し、掃除・ごみ処理等を支援している。精神障がいの方の現状を把握することが難しいのが実態である。
【質問】子ども発達支援センターの運営を見ると、職員の確保が運営に大きな影響を与えているようであるが現状はどうか。
【回答】センターを利用する子供が増加傾向にある。来年度は乳幼児40名余りの受け入れを考えているが、学齢児の増加が著しく来年度は30名余りとなる。学齢児になると個性や力もあり個々の対応が一層難しくなる。今後、担当職員の確保をどうするか。さらに、乳幼児7割・学齢児3割の基準を遵守しなければ介護給付費が減額され、3町村負担金が増額となる。学齢児については、障がいの程度が重く利用回数の多い児は介護給付費の対象とし、軽い児は介護給付費の対象外として町村単独で受け入れしたいと考えている。
【意見】子ども発達支援センターの運営は、職員の確保が大きな問題と思われるが、職員の増員等必要な予算を確保し充実を図るべきである。
【質問】養護学校等を卒業した子供たちが親元に帰ってきていると聞いているが、この子供たちの就労の場を確保することが親にとって大きな問題である。地域活動支援センター等がその役割を果たすことが期待されるがどうか。センターの利用者は障がい内容は関係ないと思うが。
【回答】センターを利用する方は障がいを持つ方であればだれでも利用できる。
初山別学園でも羽幌町から通所している障がい者のために、羽幌町に作業所等の開設を検討されたと聞いているが、生産活動としてどのような業種の仕事があるのか。その作業量が利用者に見合うだけ確保できるかなどが課題とされ見送られた。地域活動支援センターの開設においても同様の課題があると同時に、生産活動等に係る障がい者10人以上の確保や自治体単独による職員1名以上の配置も課題である。
【質問】地域活動支援センターの開設に係る補助金はどの程度か。
【回答】年間150万円である。
今後、条例・改正案は、平成21年3月定例会で提案することを了承し、終了した。
以上であります。
○議長(橋本修司君) これで諸般の報告を終わります。
暫時休憩いたします。
休憩 午前11時15分
再開 午前11時20分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎町政執行方針
○議長(橋本修司君) 日程第4、町政執行方針を行います。
町長から町政執行方針の申し出がありますので、これを許します。
町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 平成21年第2回羽幌町議会定例会の開会に当たり、町政執行に対する所信を申し上げ、町議会並びに町民皆様のご理解、ご協力をお願いするものであります。
【初めに】
私は、町民皆様からのご支援をいただき、町政を執行してから早いもので10年間がたちました。この間「心と心をつなぐ活力あるはぼろ」をつくるべく、町民の目線に立った行政を考え、町民協働を第一に町づくりに取り組んでまいりました。
今年は3期目の後半を迎えます。10年を1つの節目とし、今置かれている小規模自治体に課せられた問題を踏まえ、これまで先人が築き上げてきた町の基盤を継承し、希望の持てる元気な未来づくりのため、町議会並びに町民皆様のご支援、ご協力をいただき、力を尽くして取り組んでまいります。
今世界は、アメリカから端を発した金融危機により、1929年の大恐慌以来の混乱に陥っており、この危機を乗り切るため各国は、それぞれ景気対策を打ち出しております。我が国も、地方公共団体が実施する緊急総合対策事業に対しては「緊急安心実現総合対策交付金」を、地方再生戦略または生活対策に対応した事業には「生活対策臨時交付金」を交付するなど、景気対策に取り組んでいるところであります。しかし、すぐには日本経済の回復は見込めず、今後さらなる国の経済政策に期待するところであります。
一方、地方分権が叫ばれる中にあって、北海道は、地域主権型道州制の先端を切り「北海道道州制特別区域計画」を平成19年3月に策定しました。これにより、国からの権限移譲や地域の特性に合った制度の制定を目指し、独自の地域づくりに取り組んでいるところであります。
また、支庁制度改革に合わせ、北海道地域振興条例の制定も検討しておりますが、地域の衰退を懸念している北海道町村会との合意が得られておらず、協議を行っているところであります。支庁制度が改正されますと留萌管内は振興局となり、上川管内とあわせた道北総合振興局となります。
市町村合併につきましては、新合併特例法が21年度をもって失効することとなり、現状での町村合併は困難な状況にあります。地方主権が叫ばれる中、さまざまな行政需要に対応していくためには、「定住自立圏構想」も視野に入れながら、広域連携による行政執行も必要と考えております。特に、医療過疎のこの地域におきまして、住民の悲願でありましたドクターヘリの導入が21年度に予定されましたことは、喜ばしい限りでございます。
このように、世の中が大きく変わろうとしている状況にあって、羽幌町の行政を執行していくこととなりますが、人口の減少に加えて高齢化が年々進む中、21年度は、かねてから懸案事項でありました特別養護老人ホームの改築に着手いたします。現状の110床を維持し、建設に当たっては、木造平家建てとし、地域の活性を高めるため町内業者による建設を考えております。また、羽幌中学校の耐震補強工事を実施するほか、広域連携による火葬場の建設につきましても、早期着工に向け、取り組んでいるところであります。さらには、雇用・能力開発機構から打診のありました雇用促進住宅の購入につきましても、多様な利用方法を視野に入れ、21年度に結論を出していきたいと思っております。
情報の共有による町民と行政の距離を近づけるため、19年度制定しました「羽幌町地域情報連絡員制度」、また「自立と共生のまちづくり町民提案制度」の活用を進めるとともに、さらに民間にゆだねられる業務につきましては、指定管理者制度も含めた中で、行政のスリム化を図ってまいります。
食料自給率40%の我が国において、北海道の小規模自治体が自立の道を歩むためには、1次産業の充実が必要と考えております。当町では、高品質米の生産割合が90%を超えており、エビなどの水産物につきましても良質でありますことから、1次産業の基盤を充実させるとともに、2次・3次産業の確立を進めてまいります。
事業の実施につきましては、財政の健全化を念頭に置きつつ、私の念願であります「元気なまちづくり」「暮らしやすいまちづくり」「安心安全なまちづくり」のため、町政を進めてまいります。
私は、羽幌町総合振興計画を基本とする「自立と共生へのまちづくり計画」(自立プラン)を町の基本理念として位置づけ「生きがいと元気のあるまち」 「安心して暮らせる魅力のあるまち」 「自然と人情の豊かなまち」の3つの目標を掲げてまいりました。確実な実行と自立に向けた町づくりを進めるため、議会並びに町民皆様のご理解、ご協力を得ながら町政執行に取り組んでまいります。
以下、平成21年度の主な施策について申し上げます。
1つ目に、地域の自然がはぐくむ豊かなまちであります。
最初に自然環境の保全並びに海鳥の保護対策について申し上げます。
我が町「はぼろ」は、ピッシリ山を背景に海、山、川と雄大な自然環境に恵まれ、農山、漁村を核に多くの町民に恩恵と安らぎをもたらし、これら資源は、有効に活用されています。暑寒別天売焼尻国定公園の天売島、焼尻島を擁し、天売島は世界的にも類のない海鳥と人が共生する地域として注目され、焼尻島は島の3分の1が原生林で、イチイ低木林にミズナラ・イタヤなどの落葉広葉樹に、エゾアカマツなどの針葉樹が広がる2段林の特異な構成で、学術的にも貴重な自然であります。これらの自然を後世の子供たちに残すため、「羽幌町環境保全条例」や「羽幌町の環境を守る基本計画」の趣旨が広く町民の皆様にご理解いただくため、普及啓発と環境に配慮した町づくりを進めてまいります。
北海道海鳥センターは、地域の特色ある自然環境である海鳥繁殖地や、それをはぐくむ地域の豊かな自然環境を後世へと残すため、自然との共生を目指した普及・啓発活動を進めてまいります。館内展示や自然観察会の実施を通して、より多くの人に自然環境への興味と関心を広げるとともに、ジュニアレンジャーや中学生・高校生のエコクラブ活動など、自然環境保全のために積極的に行動できる人材育成を進めてまいります。
昨年は、5年ぶりにウミガラスが巣立ち、今後の保護活動にとって大きな一歩となりました。今後も環境省や北海道、関係団体等と連携し、海鳥保護事業に協力するとともに、世界でも有数の海鳥繁殖地の魅力を、広く全国へ発信してまいります。
また、ビオトープ公園など町民が気軽に自然と親しむことのできる自然環境づくりを続けている「羽幌みんなでつくる自然空間協議会」の活動を支援し、子供から大人まで、地域の自然と親しみ、知り、守る活動を推進してまいります。
次に都市計画について申し上げます。
羽幌町の将来のあるべき姿として、長期にわたる誘導指針として、昨年8月に「羽幌町都市計画マスタープラン」の策定が完了いたしました。20年度は、現在も埋め立てが進んでおります港湾区域の新たな用地や、既存の港湾関連用地に関して懸案事項である臨港地区の整理見直し、用途地域・下水道区域等の都市計画の変更を進めてきたところであります。今後も港湾区域で埋め立てている新たな用地について、臨港区域等の都市計画決定を行うなど、都市計画による規制誘導を行うほか、より適切な港湾地区の土地利用を図るべく分区条例の整備を行うなど、計画的な土地利用を図ってまいります。
2つ目に、だれもが居場所と生きがいを持って暮らせるまちであります。
町政を進めていく基本姿勢の一つであります“心のかよう福祉への道”を念頭として、多くの高齢者や障がいを持つ方々が自立し、生きがいを持って安心して暮らすことができるよう、また、次代を担う子供たちが健やかに生まれ育つよう、保健、福祉、医療、介護など福祉施策の充実を図るとともに、地域全体で支え合う公民のパートナーシップによる「新しい公共づくり」を基本とし、町民の皆様の積極的な参加をいただきながら、政策の実現を目指してまいります。
最初に高齢者福祉の充実について申し上げます。
本町の65歳以上の人口は33.8%となり、少子高齢化が一段と進んでおりますが、21年度から新たにスタートする第4期「高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画(21年度~23年度)」の理念のもと、民生委員、町内会、ボランティアなど、地域住民のご協力とご支援をいただきながら、高齢者の皆様の自立と社会参加の支えとなる生活支援事業や生きがい対策事業を、内容の充実を図りながら継続的に進めるとともに、老人クラブや高齢者事業団を初めとする高齢者の自主的な活動を支援してまいります。
また、社会福祉協議会やボランティアセンターには、高齢者を初めとする福祉事業の多くを担っていただいておりますことから、21年度においても財政措置等を行い、組織の充実と自主的運営を助長してまいります。
特に、本年7月、全道各地から約700名が参加して開催されます「ボランティア愛ランド北海道2009オロロンラインinはぼろ」が、地域住民のボランティア活動に大きな成果をもたらすよう支援してまいります。
特別養護老人ホーム「しあわせ荘」につきましては、指定管理者である社会福祉協議会との連携を深め、民間事業者の活力や資源を生かし、質の高いサービスの提供と施設の効果的活用や経費削減を図ってまいります。
施設の老朽化に伴う建て替えにつきましては、21年度は管理サービス棟・ユニット棟の建設と既存施設の一部解体を行います。新施設への一部移転は11月を予定しておりますが、スムーズな移転となるよう努めてまいります。
介護保険事業では、要介護認定のための認定調査及び審査会の充実を図り、介護支援サービス費の適正な支給に向けた介護給付適正化事業への取り組みを検討してまいります。
また、「地域包括支援センター」を核として、介護予防サービス事業を初め、介護・医療・福祉サービスを総合的に提供するとともに、要介護認定者や介護サービス利用者に対しては、居宅介護支援事業者との連携を深め、利用者のニーズに対応した適正なケアプランづくりと、サービス事業の提供に努めてまいります。
さらに、65歳以上の夫婦世帯やひとり暮らし世帯の増加とともに、認知症高齢者も増加しており、徘回する高齢者などの早期発見や虐待防止、日常生活の見守りや災害発生時における救済など、町内会・警察署・消防署を初めとする関係機関・団体等の連携を深め、高齢者に対する支援体制づくりを進めてまいります。
次に保健事業について申し上げます。
保健予防活動の果たす役割は、町民だれしもが心身ともに健康で、生涯にわたる自立と社会参加を可能とし、「健康寿命」を延ばすための環境を整備することであります。
特に、肥満、糖尿病、高血圧症などを要因とする生活習慣病は、日常生活の改善が最も基本的な予防対策であり、「特定健診・保健指導」の趣旨を広く周知し、「町民公開講座」や「出前講座」等を通して、健康に対する意識高揚を図るとともに、健診受診率の向上に努め、生活習慣の改善と予防に向けた取り組みを進めてまいります。
また、食生活や運動、栄養などについて、健康教育・相談を初め、母子保健事業、各種健診事業、食生活改善事業、温泉を活用した健康増進など、1次予防に重点を置いた事業を積極的に進めてまいります。
発達障害を持つ子供が増加傾向にありますが、乳児健診等を通した早期発見と、「子ども発達支援センター」を核として、早期療育、家族への支援、幼稚園・学校等関係機関との連携など、子供たちの健全な発達に向けた環境づくりに努めるとともに、発達障害に対する地域住民の理解を深めてまいります。
健康は町の財産であり、『だれもが健康で暮らすことができるまちづくり』に向け、「保健師・栄養士事業計画」を作成し、計画的・継続的な事業の実施と評価を進めるとともに、すこやかロード(はぼろ散歩道)の活用や「はぼろ総合型スポーツクラブ」との連携を図り、町民の自主的な健康づくり活動への参加や支援などを進めてまいります。
次に地域医療体制の整備について申し上げます。
道立羽幌病院は、内科医師1名の増や婦人科外来診療の再開、助産師による妊婦健診「ミルキー外来」などの充実が図られたものの、分娩中止や、小児科、整形外科など多くが派遣医師による診療体制であるなど、地域住民は依然として不安を抱えております。
地域医療に対する町民の不安を少しでも解消するため、引き続き、医師確保や医療機能の充実強化に向けて、議会医療問題調査研究特別委員会と連携しながら関係機関に強く要請してまいります。
妊産婦さんに対しましては、今まで5回でありました健診費用の助成を21年度から14回とし、安全な状態で妊娠期間を過ごして出産を迎えていただくとともに、離島地域の妊産婦さんには、島外での健診や出産に宿泊等を伴うことから、引き続き費用の一部助成を行ってまいります。
また、救急医療の切り札である「ドクターヘリ」が道北圏域へ配備される見通しとなりましたが、費用負担や医師確保が今後の課題とされております。
離島住民を初め、本町にとって救急患者の搬送は大きな課題であり、ドクターヘリ導入は、地域住民の不安解消と救急医療に大きな効果をもたらすものと期待しており、今後も、道北圏域の自治体等と連携しながら、導入に向けた取り組みを進めてまいります。
次に障がい者福祉について申し上げます。
障害者自立支援法に基づく障がい福祉サービス制度も定着し、障がいを持つ多くの人たちが、身近なところで希望する障がい福祉サービスや地域生活支援事業などを利用し、自分らしい暮らしを目指しております。
それを支えるため、はぼろ障がい者福祉計画の基本理念である『障がいのある人もない人も共に生き生きと生活できるまちづくり』を念頭に置き、地域住民や関係機関、団体等の理解と協力を得ながら、町民と交流する機会をつくってまいります。
また、「暮らしのガイドブック」を活用して、情報の共有化を図るとともに、関係機関・団体等の連携や支援体制の強化を図るため「地域自立支援協議会」の設置を進め、公平で適切なサービス利用など、障がい者の自立と社会参加に積極的な支援をしてまいります。
次に児童福祉について申し上げます。
少子化の進行は、次代を担う子供たちが、健やかに生まれ育つ環境にも大きな影響を与えておりますが、21年度は、次世代育成支援対策法に基づく後期行動計画策定の年であることから、「はぼろ次世代育成支援行動計画」の見直しを進め、子供たちの健全な成長と、子育て支援に視点を置いた取り組みを進めてまいります。
保護者の育児相談や育児教室に対する関心と期待が高いことから、今後も「あいあいサークル」、「小苺・苺くらぶ」や「子育て支援センター」等の充実を図り、育児不安や悩みの解消など、保護者に対する子育て支援を進めるとともに、子育てサークルなどの自主的活動を奨励してまいります。
児童虐待など、子供を取り巻くさまざまな問題が発生しておりますが、虐待防止と早期発見、迅速で的確な対応を図るため、「子育て支援ネットワーク」にかわる組織として「要保護児童対策地域協議会」を設置し、幅広く児童にかかわる関係機関・団体や児童相談所など、専門機関との連携を図り必要な措置を講じてまいります。
また、青少年健全育成や犯罪予防及び更生保護に深い理解と幅広い活動を展開されております羽幌地区更生保護女性会が、創立30周年を迎えるとともに、7月に約500名が参加して開催されます「第32回旭川地方更生保護女性連盟大会」が、青少年等の犯罪予防や健全育成活動に対する地域住民の参画に大きな成果をもたらすよう支援してまいります。
保育所の改築につきましては、児童福祉施設検討委員会や議会文教厚生常任委員会のご意見を伺い、方向をまとめていきたいと考えております。
子供たちの健やかな成長を図るためには、地域社会全体がそれぞれの役割を担い、相互協力と情報の共有が大切であることから、児童に携わる福祉、教育等関係機関・団体等の連携を一層深め、はぼろ次世代育成支援行動計画の推進目標である『子ども・子育てにやさしい羽幌町の実現』を目指してまいります。
次に国民健康保険事業について申し上げます。
初めに、保険税収入ですが、国民健康保険事業は、本町の被保険者の約5割が加入しておりますが、年金受給者の増加や長引く不況の影響で加入者全体の所得が低下し、それに見合った課税総額の減少など厳しい状況にあります。一方、保険給付につきましては、国保加入者の高齢化がますます進み、かかりつけ医を持たずに幾つもの病院を受診する「多受診」や、同じ病気で複数の病院を受診する「重複受診」は依然として見られ、高血圧や糖尿病を初めとする「生活習慣病」による医療費の増加も多くなっております。
医療費を抑制するためには、住民の健康に対する意識の高揚が大切でありますが、保健活動と連携して、「特定健診・保健指導」の受診率向上や生活習慣病の予防・改善に努めるとともに、保険税収納率の向上、レセプト点検の強化と啓発、各種検診を通した早期発見、治療、重複・多受診の抑制、医療費の分析等の取り組みを進めてまいります。
また、「後期高齢者医療制度(長寿医療制度)」を初めとして、たび重なる医療制度の改正が行われており、定着を図るためには、被保険者への情報提供や相談業務が重要であることから、パンフレットや広報誌等を通して適切な周知を図るとともに、きめ細かな相談に努めてまいります。
次に広報・広聴について申し上げます。
町づくりを進めていくためには、町民の皆さんと行政が情報を共有することが重要であることから、広報誌やホームページでの情報発信は、わかりやすく、かつ、迅速に提供するとともに、内容の充実を図ってまいります。
広聴につきましては、その時々によって効果的な方法を用いながら「まちの声」を伺ってまいりたいと考えており、地域情報連絡員制度や各懇談会等実施の際は、町民の皆さんが情報発信しやすくなるような体制づくりに努め、行政からの一方通行にならないような実施方法を心がけてまいります。
次に人づくり事業について申し上げます。
この事業は、産業の振興のために必要な知識を学んだり、青年などが将来の各種リーダーを目指した講習会などに参加するなど、羽幌町の町づくりに反映される人材育成や関係する事業を行う個人、団体に対し費用の一部を助成するものであり、本事業の推進に当たっては、審査・決定機関であります「人づくり委員会」のご協力をいただきながら行っております。
助成する金額は、100万円を上限とし、助成対象経費の3分の2以内としておりますが、必要に応じて幅を持たせた対応を行っております。
これまで、申請事業のほとんどが、町民資質の向上と人材の育成が図られるとのことで採択されている状況でありますが、今後においても「まちづくり」は「人づくり」という基本理念のもと、人づくり事業基金の効果的活用が図られるよう、羽幌の将来に向けた人づくり事業を積極的に支援してまいります。
次に富山県南砺市たいら地域との交流について申し上げます。
明治29年、富山県南砺市たいら地域(当時の富山県平村)から40戸が本町平地区へ入植したのをきっかけに、昭和54年9月に友好町村の締結を交わし、本年、その交流が30周年を迎えます。この間、さまざまな交流が行われ、富山県五箇山に古くから祭礼踊り唄として伝わる「こきりこ唄」の伝承や「平越中獅子舞」の奉納、さらには人と人との交流によりきずなが深まり、地域社会を支える良材がこの交流によって生まれてきました。
本年は、友好町村締結30周年を記念し、本町関係者や町民による訪問団を結成し、たいら地域を訪問する予定であり、今後の継続した交流を約束し、さらなる親交を深めていきますとともに、本交流の経緯や必要性を後世に伝えるよう努めてまいります。
3つ目に、安心で魅力的な田舎暮らしができるまちであります。
最初に農林業の振興について申し上げます。
農業、農村を取り巻く環境は、国内外での競合が一段と進む中、農畜産物の価格は依然として低迷を続けており、また、農家戸数の減少、後継者の不足、就農者の高齢化など、生産構造の脆弱化や活力低下が懸念される深刻な状況となっております。
国では、19年度から続いた原油高騰に対し、農業経営への影響を最小限とするため、肥料コスト低減の取り組みを積極的に推進し、「肥料価格高騰緊急対策」を進めているほか、農業全体の経営所得の安定と食料自給率の向上を図るため、担い手を中心に、法人や集落営農に対して米の生産調整、所得安定、地域資源保全対策など、地域農業への支援政策を進めているところであります。
本町においては、農業生産活動等の維持を通じて中山間地域における耕作放棄地の発生を防止し、多面的な機能を確保するため「中山間地域直接支払事業」に継続して取り組む等農業振興を積極的に進めてまいります。
また、「元気な地域づくり交付金事業」により、昨年3月に完成した「米穀乾燥調製貯蔵施設(ライスターミナル)」は、20年産米から本格的な供用を開始し、本町の優良米生産や産地形成、稲作農家の経営維持・発展につながるものと大きな期待を寄せているところであります。
生産者、農業諸団体との連携により制定する「地域水田農業ビジョン」に基づき、水田中心の土地利用型農業経営を初め、高収益性作物振興や担い手の育成などを推進してまいります。
近年、エゾシカによる農作物の被害が深刻となっていることから、対策を講じてまいりましたが、地区によっては、まだ効果が少ないことから、駆除対策を拡大し、被害防止に取り組んでまいります。
17年度から試験栽培を始め、4年目となる「ビルベリー」につきましては、農業試験所圃場で30株ほどが順調に生育しており、昨年は少量ながら「実」をつけるまでに成長いたしました。今後は、群生化の可能性について試験、研究を進めるべく発芽試験を行いつつ、苗木を増産する計画のほか、農業試験所圃場での育成試験を引き続き行ってまいります。
今後も予想される国の構造改革等に対して、効果や将来性を見きわめつつ、地域の実態に即した農業振興を展開してまいります。
農村整備につきましては、過疎化・高齢化などの進行に伴い、集落機能の低下による農地・農業用水等の資源管理が困難になってきております。19年度から始まりました農地・水環境保全向上対策も3年目を迎え、効果的な農村基盤の保全などを行う共同活動組織の支援を行い、さらなる質的向上を目指してまいります。
また、二股ダム、羽幌ダムなどの農業水利施設につきましては、建設から年数を経て、老朽化による改修などが必要な箇所が見受けられます。国、道との連携を図りながら、適切な改修を行い、地域農業の生産性の安定と向上に資するよう対策を進めてまいります。
畜産振興につきましては、畜産担い手育成総合整備事業による草地改良、造成事業の推進を図り、安全で良質な牛乳の安定的生産体制の確立を目指すとともに、酪農ヘルパーを活用し、ゆとりある酪農経営に向けた対策を推進してまいります。
焼尻めん羊牧場につきましては、20年度から指定管理者制度導入により、安定した牧場運営とブランド化を目指しているところであります。民間のノウハウにより生産頭数の増や運営の効率化を図るほか、知名度アップを推し進め、町の特産物として焼尻めん羊の魅力向上に努めてまいります。
林業の振興につきましては、地球温暖化や世界各地で異常気象による災害被害発生などにより、人間生活を取り巻く環境の重要性、中でも森林の役割について注目されているところであります。自然林の保護はもとより、人工林の整備につきましては、防災面や農業・漁業など他の産業にも間接的な影響があり、健全な環境形成に不可欠なものであります。町の財産であります町有林は、災害を未然に防ぐなど多面的な機能の維持と、さらに良質な木材を生産すべく計画的な除間伐等を行い、適正な維持管理と整備を進めてまいります。
また、民有林につきましても、森林整備地域活動交付金などの補助制度に加え、町独自でも助成をしながら、地域森林の振興に努めてまいります。
地籍調査につきましては、21年度事業として、幸町・南町の一部で境界確定、栄町の一部で本調査、栄町・緑町・寿町の一部で予備調査をそれぞれ行う計画となっており、土地の地目、面積、権利等を明らかにして地籍の明確化を図り、土地の基礎資料の構築による課税の公平化、紛争の防止、その他多目的に調査成果を活用してまいります。
次に水産業の振興について申し上げます。
漁業の組織基盤強化につきましては、平成16年の広域合併を契機として、毎年、着実に計画を達成する中で、図られてきたところでありますが、今年の漁業を取り巻く情勢は、世界的な経済不安が続く中、国内需要の落ち込みから、魚価への影響も想定され、大変厳しい運営が予想されます。
漁家経営におきましても同様に、魚価安や資源の減少が大きな不安要素となっていることから、水産資源の持続的な供給を目的とし、管内栽培漁業推進協議会を母体とする、ヒラメ・ニシンの種苗放流事業を積極的に行い、資源の維持増大に努めてまいります。
離島地区におきましては、引き続き離島漁業再生支援交付金を活用する中で、ウニの種苗放流や移植放流、ヒトデ駆除による漁場管理などを行い、漁業の活性化を図ってまいります。
また、日本海沿岸に来遊するトド等による漁業被害が深刻化している状況から、被害を受けた漁業者に、漁業協同組合が共同事業として貸与する刺し網購入費に対して、引き続き支援を行ってまいります。
漁業者の生産基盤整備といたしまして、羽幌港に設置されております上架施設が老朽化し危険であることなどから、漁業協同組合が行う施設改修に支援を行ってまいります。
今後とも、漁業経営の安定と水産資源保護のため、漁業者及び関係団体と協働して取り組んでまいります。
次に商工業の振興について申し上げます。
国内においては、一昨年より続いた原油・原材料の価格高騰や景気低迷により、依然として厳しい経済情勢が続いており、中小企業の倒産がふえるなど、地域間・企業間格差が拡大し、いまだ個人消費の回復基調に至っていない状況にあります。
そのような中、本町の商工業を取り巻く環境も公共事業の縮小や消費購買の低迷などから依然として厳しい状況下にあります。それぞれの企業が経営努力や節約による経営基盤強化のための自助努力を促すため、商工会や関係機関と密接な連携を図りながら、商工業の振興に努めてまいります。
また、中小企業の育成振興を図るため、町の特別融資制度における貸付利率について、金融機関側のご協力により運転及び設備資金ともにそれぞれ0.4%ずつ引き下げることとし、貸付限度額についても運転及び設備資金ともに300万円ずつ増額することとしております。さらには、特別融資制度資金における利子補給について、従来は利息の2%を超えた分を町が利子補給していましたが、21年度から23年度までの3カ年に限定した中で、利息1%を超えた分を町が補給することにより、事業者負担を軽減し、利用しやすい融資制度とし、中小企業への支援を図っていきたいと考えております。
昨年、商工会や農協、漁協が中心となり町の特産品の販路拡大と観光PRを目的に、札幌圏で初めて実施しました羽幌町観光物産展につきましては、羽幌町のPRのため継続実施への支援を行うとともに、8月には昨年に引き続き、東都リーグの「亜細亜大学硬式野球部」強化合宿も予定されており、今後の商業効果に期待を寄せております。
中心市街地の活性化につきましては、空き地・空き店舗などを有効活用した取り組みは、商業者の新たな投資も難しく、多くの課題を抱えておりますが、今後の元気のある町のにぎわいを形成するためにも、関係機関と連携を図り検討してまいります。
次に観光振興について申し上げます。
昨年は、北海道洞爺湖サミットが開催され、国の観光戦略として、北海道が日本のモデル観光圏に位置づけられ、北海道の観光資源を各国にアピールする絶好の機会でありました。本町関連では、焼尻産サフォークの食材提供もあり、今後、羽幌町のブランドとして一層の販売促進を期待するところであります。
本町におきましては、観光事業の振興に寄与されております観光協会が自主独立し、新たなスタートを切る年となります。21年度からの活動内容につきましては、新役員体制のもと決定されますことから、予算は暫定的なものと考えております。今後、民間の発想を遺憾なく発揮し、ご活躍いただくことを切に願うところであります。
また、各団体及び実行委員会主催による観光イベントとして、市街地区では「サンセットサマーライブ」、「サンセット王国大花火大会」、「オロロンの里味まつり」、天売島の「天売ウニまつり」焼尻島の「焼尻めん羊まつり」など実施されますが、昨年以上の観光客の集客を期待いたしております。
さらに、「日本海えびタコスープ餃子」「日本海えびタコ餃子カレー丼」など観光客の舌を楽しませているご当地グルメでありますが、21年度は「焼餃子」をテーマに新商品の開発に着手していると聞いております。天売島の「天売ガヤ天丼」、焼尻島の「焼尻タコ揚げ定食」とあわせて、メディアなどを通じたPRを強化しながら、羽幌町観光の一役を担ってくれるものと期待をしております。
町内の主要な観光施設の整備としては、はぼろ温泉サンセットプラザの設備老朽化に伴い、屋上防水シートの改修工事、2階大ホールのじゅうたん張りかえ、温泉水昇温用熱交換器の更新などを実施し、利用者の利便性向上を図ってまいります。
また、その他の観光施設についても老朽化が進んでおりますが、今後とも適切な維持管理に努め、地域の活性化に寄与してまいりたいと考えております。
次に労働対策について申し上げます。
雇用を取り巻く環境は、世界的な景気悪化の影響を受け、大手企業が大規模な事業縮小に踏み切り、失業者が急増するなど極めて厳しい雇用情勢にあります。
道内の2008年平均の完全失業率は、前年より0.1ポイント悪化の5.1%となっており、全国平均と比べても高く推移しており、雇用情勢は依然として厳しい状況であります。
また、留萌管内における昨年12月末時点での有効求人倍率は0.44倍で昨年同期を0.04ポイント下回り、就職を希望する高等学校卒業予定者の内定率は74.0%で前年同期を2.7ポイント上回ってはおりますが、依然として厳しい状況が続いていることには変わりのないところであります。
そのような中で、国の季節労働者対策として、平成19年10月より国から事業委託を受け実施している「通年雇用促進支援事業」につきましては、苫前町から天塩町までの5町村の経済団体や労働団体等で構成される「オロロン留萌中部・北部通年雇用促進協議会」において、季節労働者の通年雇用化を促進するための事業を実施しております。事業内容としましては、事業所向けのセミナーや事業所訪問による求人開拓、季節労働者向けの通年雇用支援セミナーや技能講習事業などを開催することで、事業主に対する理解を求め、また季節労働者においては、意識啓発やスキルの習得により、通年雇用化が促進されるよう事業を支援していく考えであります。
また、雇用の創出につきましては、国の「緊急雇用創出事業」を有効活用した中での雇用の創出を図っていくとともに、その他国や北海道の制度を有効に活用し、関係機関と密接な連携を図りながら、雇用機会の確保と安定に努めてまいります。
次に町営住宅について申し上げます。
町営住宅の整備につきましては、羽幌町住宅マスタープラン・公営住宅ストック総合活用計画に基づき、老朽化の進んでいる規模の大きな公営住宅の効率的な建て替え事業の整備促進を図ってまいります。
建て替え事業の移転受け皿となる朝日団地につきましては、2棟4戸の建設を進めるほか、既存住宅の計画的な修繕等を行い、良好な住環境の整備を図ってまいります。
また、独立行政法人雇用・能力開発機構から売却の打診を受けております雇用促進住宅の購入につきましては、町営住宅として効率的な活用が図れるよう売却提示価格の精査並びに修繕等の維持管理費、将来的な解体費などの収支バランスを慎重に検討いたしまして、入居される皆様の居住不安にこたえられるよう取り組んでまいります。
次に港湾整備について申し上げます。
港湾は、本町の振興・発展を図る上で重要な施設であるほか、羽幌・天売・焼尻を結ぶ玄関口として貴重な役割を果たしており、将来の有効利用に向けた整備と、適切な維持管理に取り組んでいく必要があります。21年度につきましても、第10次港湾整備計画により、引き続き整備を進めてまいります。
羽幌港においては、災害に強い港づくりのため耐震岸壁の整備継続と、中央埠頭の早期供用を図るため港湾施設用地、道路の整備を継続するとともに、港内静穏度を高めるため防波堤の整備を継続してまいります。
天売港においては、港内静穏度の確保のため防波堤の改良と、係留施設の利便性を高めるため船揚げ場の改良を行ってまいります。
また、天売港につきましては21年度をもって直轄整備を完了し、22年度からは休止港となる予定であります。
今後も国直轄事業を主体として、港湾利用者の意見を聞きながら、必要性と効果を考慮した港湾整備を進めてまいります。
次に町内循環バス「ほっと号」の運行について申し上げます。
町内循環バス「ほっと号」は、平成15年に、主に医療機関への通院や健康増進のために、はぼろ温泉サンセットプラザを利用するお年寄りなどの交通の足としてスタートしたものであります。
町としては住民の皆様に利用しやすい循環バスを目指して、これまでに運行時間や運行経路の変更を行うほか、「フリー乗降」の開始や「サンタほっと号」の無料運行、「2ヶ月間1,000円の定期券」の販売や「メロディーバス」の開始、さらには「レトロバス」の運行などの改善を図っているところであります。
20年度も19年度を上回るペースで利用者数は増加しておりますが、今後もさらなる利用者増を図るため、利用者ニーズを的確にとらえ、地域の足としてより一層定着するよう努めてまいります。
次に水道事業について申し上げます。
水道は、快適な暮らしを支えるライフラインとして、重要な使命を担っております。
上水道事業では、平成19年8月より「上・下水道施設運転管理の一元化」による民間委託を導入したところであり、今後も業務の効率化、コスト削減による経営の健全化を図るとともに、水道水の安全安定供給に重点を置き、水道事業を運営してまいります。
簡易水道事業においても、上水道と同様、安全で安定した水道水を供給するため、各施設の維持管理を徹底し、経営の効率化に努めてまいります。
次に下水道事業について申し上げます。
平成20年12月末の認可計画面積における進捗率は85%に達しており、水洗化率は46%となっております。
21年度につきましては、20年度に引き続き北町及び寿町地区を中心に汚水管の整備を実施するとともに、雨水管の整備につきましても、市街中心部及び緑町地区におきまして一部実施いたします。
今後も、快適な生活環境の提供と、環境保全に寄与する下水道の整備を計画的に推進するとともに、水洗化率向上に向けたPR活動を積極的に行ってまいります。
次にごみ処理について申し上げます。
14年度にごみの分別収集を開始してから今年で7年目となりました。町民皆様のご理解、ご協力をいただき、収集・処理業務ともに順調に運営されており、ごみの減量化が定着してきております。容器リサイクルなどの資 源ごみは、分別の成果により着実に再資源化が図られ、生ごみ堆肥は、町民の皆様に春と秋に2回還元し、大変喜ばれております。
また、町内一円において行われるボランティア清掃は、小中学生・高校生を初め、企業や団体、地域住民などのご協力をいただき、ごみゼロの町づくりや環境意識の高まりを感じております。
今後とも、ごみの減量化やリサイクルの推進、不法投棄の防止啓発やごみゼロ社会を目指した環境保全の推進に努めてまいります。
次に防災対策について申し上げます。
本町における災害では、平成16年9月に通過した「台風18号」や同年12月に震度5弱を記録した「留萌支庁南部地震」の記憶が新しく、想像を絶する暴風雨や突然起こった大きな揺れは、自然がもたらす恐ろしさとして、今でも脳裏に焼きついております。それらを教訓とし、いざというときに備え、地域ごとではありますが、平成17年より毎年「防災訓練」を実施してまいりましたが、今後は特に、防災思想の普及啓発として、常日ごろから防災に関する情報の提供に力を注いでいきますとともに、防災対策基盤の強化として、各種資機材の整備に努めてまいります。
【結び】
以上、平成21年度の町政執行に当たり、私の基本的な考え方と、主要施策の大綱について申し上げました。
「自立と共生のまちづくり計画」に基づき行政を実施し、民間に任せるものは民間に任せ、行政のスリム化を進めてきたところでありますが、今後とも事業内容を精査し、さらに指定管理者制度や業務委託を進めてまいります。
今年度、大規模事業の事業費が確定しましたこと、また町の財源の半分を占めております地方交付税の算定方法も変更となりましたことから、「自立と共生のまちづくり計画」における財政推計の見直しを行い、財政の健全化を図ってまいります。財政力指数が0.21という自主財源が低い自治体にあって、高齢化と人口減少が年々進む中、年金・医療・介護等の福祉対策を含めた公共サービスの水準を維持することとなります。職員ともども知恵を出し、一層の努力をしていく所存でありますが、あわせて町民皆様のご協力が不可欠でございます。
さらなる町民協働での町づくりを目指し、町政を進めてまいりたいと考えておりますので、引き続き議員各位並びに町民皆様の深いご理解と一層のご協力を心からお願い申し上げ、町政執行方針といたします。
○議長(橋本修司君) 昼食のため暫時休憩いたします。
休憩 午後 0時15分
再開 午後 1時00分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎教育行政執行方針
○議長(橋本修司君) 日程第5、教育行政執行方針を行います。
教育長から教育行政執行方針の申し出がありましたので、これを許します。
教育長、山本孝雄君。
〇教育長(山本孝雄君) 平成21年第2回羽幌町議会定例会の開会に当たり、羽幌町教育行政執行方針を申し上げます。
初めに
現在、我が国では、世界的な経済不況の影響を受け、雇用の悪化など深刻な状況となっております。こうした経済・雇用状況の悪化が子供たちの生活や学ぶ環境に影響を及ぼすことのないよう、社会全体で適切に対処していかなければならないものと考えております。
学校教育においては、「生きる力」の育成を基本理念とし、変化の激しいこれからの社会を生きるために、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着とこれらを活用する確かな学力、互いに支え合って生きていく協調性と人を思いやる豊かな心、それらを支える健康・体力をバランスよく育てることを基本とした取り組みが重要であると考えております。
昨年3月に新しい学習指導要領が告示されたところであり、教育委員会といたしましては、改訂の趣旨や内容を的確にとらえ、新しい教育課程が円滑に計画・実践されるよう支援してまいります。
社会教育におきましては、地域と一体となった子供たちの活動を支援する体制づくりが必要であると考えております。
また、町民一人一人が、文化、スポーツ活動及び新たな知識や技術を習得するなど、充実した人生を送るための生涯学習社会の構築を図ることが大切であると考えております。
以下、学校教育及び社会教育関係の主な施策について申し上げます。
学校教育
最初に、学校教育について申し上げます。
1つ目に、教育効果を高めるための条件整備についてであります。
次代を担う子供たちの「確かな学力」や「豊かな人間性」、「健やかな体」をはぐくむ、調和のとれた教育の環境づくりに努めてまいります。
義務教材、理科教材及び情報教育機器等の計画的な整備・充実に努めるとともに、学校図書についても、整備計画に基づき、引き続き整備し、児童生徒の豊かな思考力や創造力の育成を図ってまいります。
次に、特別支援教育については、関係機関等との連携を深め、支援を必要とする児童生徒一人一人に応じた適切な指導及び支援体制等の整備に努めてまいります。
なお、羽幌小学校の教育支援員配置については、顕著な成果を上げており、配置を継続してまいります。
次に、英語指導助手については、町内各学校等での英語学習を初め、外国文化や生活習慣の理解を深めるとともに、国際的な視野の育成など国際理解教育の一助となるよう、有効に活用を図ってまいります。
次に、文部科学省による「全国学力・学習状況調査」については、本年度も調査に参加し、みずからの教育の結果を把握し、今後の教育指導や学習状況の改善に役立ててまいります。
また、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」への参加により、各児童生徒の体力や生活習慣、食習慣、運動習慣を把握し、学校における体育・健康に関する指導などの改善に努めてまいります。
次に、教育環境の整備についてであります。学校施設は、地震や余震発生時に児童生徒の安全を確保し、地域住民の応急的避難場所としての役割を果たすものであり、その耐震性能を確保することが重要であると認識しております。耐震性確保の面で、本年度、羽幌中学校の校舎及び屋内体育館の耐震化に向けた補強工事並びに懸案でありました外壁などの大規模改修工事を予定しているところであります。
なお、羽幌小学校の耐震化については、校舎の建て替えにより確保されるものと考えておりますので、その時期を、次期羽幌町総合振興計画に盛り込むよう関係部局と調整を図ってまいります。
各学校のその他施設整備についても、緊急度を勘案しながら整備・改修を進めてまいります。
また、各学校に地上デジタル放送に対応したテレビを配置し、視聴教育環境の整備・充実を図ってまいります。
次に、教職員住宅の整備、改修につきましては、保有住宅の4割近くが築後30年以上で老朽化が激しい状況にあることから、緊急度を勘案しながら適宜補修をしてまいります。
次に、地域に開かれた学校づくりと学校職員の資質能力の向上についてであります。子供たちの健やかな成長のためには、学校、家庭、地域等の相互理解と協力のもと、地域に開かれた学校づくりをなお一層推進することが大切であります。
各学校による自己評価はもちろん、外部評価のあり方についてさらに検討し、学校評価を充実するとともに、学校情報をきめ細かく地域に発信し、地域住民の意見を反映し開かれた学校づくりに努めてまいります。
学校が、その教育機能を十分発揮できるかどうかは、教職員の資質・能力によるところが大きいため、専門職としての知識や能力の向上を高めるための場や機会の提供に努め、教職員が持っている能力を最大限に発揮できるような環境づくりに努めてまいります。
学校教育活動は多岐にわたっております。学校職員一人一人の努力や成果を適切に評価するとともに、校長のリーダーシップのもと、その成果を学校運営に反映し、学校職員の意欲を一層高めることによって、学校の活性化に努めてまいります。
また、本年、焼尻小学校が開校以来120年の節目を迎えることから、その記念事業に対し支援してまいります。
次に、心身ともに健全な人間性と社会性をはぐくむ安全な環境づくりについてであります。家庭教育は、乳幼児期の親との触れ合い、善悪などにかかわる教えやしつけ、思いやりなど大人に成長していくための基本姿勢として重要であり大きな影響を与えるものであります。一方、1日の多くの時間を過ごす学校では、教職員や仲間との触れ合いにより、社会性や道徳観を身につけるもので、このため、道徳教育の充実と、総合的学習等において自然体験や社会体験、ボランティア活動等を積極的に行い、健やかで心豊かな人間形成の育成に努めてまいります。
携帯電話等の普及が児童生徒に及ぼす影響は深刻であり、全国的には、メールやインターネットを利用した「ネット上のいじめ」や有害サイトへのアクセスにより犯罪に巻き込まれるケースが増加しており、学校、保護者間の連携と情報の共有化に努め、子供たちが健やかに育つ環境を整備していくことが重要と考えております。
本町における生徒指導は、各小中高独自の指導はもとより、羽幌町生徒指導連絡協議会を軸として、学校間の連携を図り積極的な指導を推進しているところであります。本年度も、学校教育指導員、心の教育相談員の配置及び電話相談を日常的に開設し、問題行動等の未然防止や的確な状況把握に努めてまいります。
次に、高等学校教育の振興と幼児教育の推進についてであります。
天売高等学校は、島民を対象とした一部科目履修制や学校開放講座を実施するなど、地域の生涯学習におけるセンター的な役割を担っており、地域社会の発展に寄与しているところであります。
昨年は、北海道高等学校水産クラブ研究発表大会連続入賞・定体連全道大会バドミントン団体3位入賞など成果を上げているところであり、小規模校であることを生かしたきめ細やかな教育の実践や、地域に密着した特色のある教育の推進に努めてまいります。
羽幌高等学校は、生徒の多様な進路に対応した教育課程を編成し、地域の期待にこたえる学校づくりを推進しております。
中学卒業生徒の減少が続く中、北海道教育委員会が示している「小規模校の再編整備」など懸念される状況にはありますが、なお一層の連携と情報の共有化を図り、羽幌高等学校の進める魅力ある学校づくりを支援し、地元高校への志向が高まるよう努めてまいります。
幼稚園教育については、町内2つの私立幼稚園は、それぞれ特色を生かした教育活動を推進されており、今後とも就園奨励補助及び振興補助の継続と、英語指導助手の派遣など教育活動等への支援に努めてまいります。
次に、学校給食の充実についてであります。
学校給食は、子供たちにとって友達や先生と食べる楽しさ、食事をとる喜び、新たな味覚との出会いなどを体験できる場であり、これらを学習への展開や生活への定着化につなげていくなど今後とも食教育の推進に努めてまいります。
また、学校給食の提供については、地場産品の活用を図るとともに、使用食材の選定や衛生管理などに万全を期し安心安全な学校給食の提供に努めてまいります。
社会教育
次に、社会教育について申し上げます。
1つ目に青少年教育についてであります。
近年、家庭・地域の教育力の低下が指摘されています。
しかし、子供たちは未来への希望であり、子供たちへの教育をおろそかにはできないものです。子供たちが健やかに成長するためには、安全の確保や心身の健康とともに、家庭・学校・地域が連携・協力し合い、地域で、社会全体で子供をはぐくんでいくことが重要です。このため、青少年関係団体等と連携を密にし、子供たちのさまざまな体験活動や文化活動への関心を助長し、子供会やスポーツ少年団活動など、集団での活動の中で子供たちが主体的に考え、試行錯誤していく過程を重視した活動を支援するとともに、リーダーの育成や指導者の養成を推進してまいります。
乳幼児向け事業では、乳幼児親子を対象に子育て支援事業を行い、児童生徒向けには、地域における児童の学校外活動を促進するウイークエンド・サークル事業を実施してまいります。
子供たちの読書離れを緩和するための事業や、赤ちゃんと保護者が絵本を介して触れ合いを持つきっかけをつくり、家庭教育の基礎をつくる読書活動推進事業を継続するとともに、関係機関やボランティアグループなどと連携した読書活動の一層の振興を図ってまいります。
さらに、青少年の問題行動の未然防止活動についても、青少年問題協議会を中心に取り組んでいますが、今後も関係機関との情報交換を密にしながら「あいさつ運動」「子どもパトロール隊」、「子ども110番の家」など、町内に定着させ、「地域の子どもは地域が守り育む」ことの大切さを多くの町民に知ってもらい、長続きのする「自分に最もあった活動」を基本に、参加してもらうための啓発活動に努めてまいります。
次に、成人教育についてであります。
「人生を豊かに暮らしたい」という願いから、それぞれの生活環境に応じて、さまざまな場所や方法で学習を継続できる環境を整備することが重要です。
また、人口の減少、少子化が進む中、高齢者が中心となる社会も確実に進んでいます。その中で、高齢者の組織的学習と交流の学びやである「いちい大学」や多様な学習ニーズに的確に対応した各種「成人講座」の開設、社会教育関係者やPTAの活動を高める研究大会の開催など、豊かな学習機会の確保に努めるとともに、学習情報の提供などを通して、生きがいや社会の連帯につながる積極的な学習活動を奨励し一層の充実を図ってまいります。
次に、家庭教育についてであります。
家庭教育は、子供にとって社会生活に必要な基本的な生活習慣を学ぶ、すべての教育の原点であり、他人に対する思いやりや学習に対する意欲や態度などの基礎をはぐくむものであり、極めて重要であります。
しかし最近、その家庭の教育力について、さまざまな問題が指摘されております。本町においての家庭教育は、その中心となる親が子供への教育を十分に行うための知識・技能と態度について学習する「社会教育」としてとらえ、親と子供の成長を社会全体が支えるという考えのもとに、学習機会や情報の提供などをこれまでと同様に継続して行ってまいります。
羽幌町には現在、子育て支援グループやボランティア団体、親子で遊ぼう会や育児サークル・らんらんくらぶなど、それぞれ独自の活動をされておりますが、引き続き子育て支援に努めてまいります。
次に、健康づくり、スポーツ活動についてであります。
昨年、本町体育振興の拠点ともいうべき総合体育館の維持管理と一部体育事業の実施を指定管理者として、NPO羽幌町体育協会へ委託しました。民間の柔軟な発想により各種スポーツ教室の開催なども行っており、今後の運営に大きな期待をしているところであります。町民一人一人が気軽に参加できる軽スポーツの研究・普及に努めるとともに、各種スポーツ事業を通して町民のスポーツ活動への参加を促し、だれもがスポーツに親しめる環境の整備を進めてまいります。
また、関係機関と連携・協力し、総合体育館初め各スポーツ施設を拠点に健康の維持・増進と疾病の予防などについて適切な指導を行い、スポーツの実践指導を含め住民の健康づくりの推進並びに施設利用の拡大を図ってまいります。
昨年30回を迎えたオロロンライン全道マラソン大会に続き、今年はおろちゃんマラソン大会が20回目の開催を迎えます。先人のご苦労と努力の積み重ねを感じつつ、今後も広く多くの方々に参加いただける大会を目指してまいります。
また、今年3月「総合型地域スポーツクラブ」が設立され、子供から高齢者まで、技術や技能レベルに応じた複数のスポーツ種目が用意され、質の高い指導者のもと、地域のだれもが定期的・継続的なスポーツ活動が期待されるところであります。
次に、文化活動についてであります。
芸術・文化は人々の心を豊かにし、社会を明るくします。
本町では、文化協会や個人の文化活動の場を提供するとともに発表の機会や相互交流を図り、より活発で自主的な活動の支援を行ってまいります。
また、本年度も高い水準の芸術・文化の公演及び展示などをより多くの住民の方々に鑑賞していただく事業を開催するとともに、他市町村で開催される作品展や舞台芸術の鑑賞など、地域間の文化交流も進めてまいります。
姉妹都市 内灘町、友好町村 旧・平村(現在の富山県南砺市下梨地区)との交流も引き続き継続してまいります。本年度は、旧・平村へは、こきりこ唄保存会が訪問し交流を行います。
また、内灘町からはスポーツ・文化交流事業として、子供たちが羽幌町を訪れる予定になっております。
羽幌町の文化芸術・社会教育の拠点施設である中央公民館は建設から22年を経て、暖房設備が老朽化し設備を取りかえるに当たり、暖房の考え方を今までの全館暖房から、使用する部屋のみを暖める個別暖房へと切り替えをいたします。館内各部屋に数台ずつFF式石油暖房機を設置し事務所での集中管理を行います。面積が広く天井が高い大ホールとロビーはFF式では十分暖房を得ることができないため、従来どおりボイラーで温水をつくり床暖房を行います。
燃料費などのランニングコストが抑えられるとともに、故障のときには個別に対応ができるため、1つの故障で複数の部屋が使用不能となることが避けられ、中央公民館の利用が確保されます。
社会教育は、生活のあらゆる機会と場所で行われる各種の学習や体育・スポーツ活動、芸術・文化活動であり、自発的に自己の充実や生きがいを目指して行われるものであります。町民が「いつでも、どこでも、だれでも」学ぶことができ、その成果が地域の町づくりに生かされるよう継続的、発展的な事業の推進と支援に努めてまいります。
以上、平成21年度の羽幌町教育行政執行方針を申し上げました。その執行に当たりましては、各関係機関・団体等と密接な連携を図りながら、本町教育の振興発展に努めてまいります。
議員各位を初め町民皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
○議長(橋本修司君) これで執行方針を終わります。
◎一般質問
○議長(橋本修司君) 日程第6、一般質問を行います。
通告は、5番、高野輝雄君1名であります。
それでは、発言を許します。
5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 私からは1点、森林組合解散の影響と対応策についてであります。
羽幌町森林組合は、昭和27年3月に設立され、昭和51年9月に苫前町森林組合と合併し、留萌中部森林組合として発足後も森林所有者の経済的、社会的地位の向上、森林の保続培養、森林生産力の増進を図り、多大な貢献に寄与してきたと考えます。この間、国の構造改革の波を受けての公共事業の削減と著しい規制緩和によって大幅な事業量の減少と収益の低下から、平成17年度決算から赤字が発生しており、解散の事態が生じる存亡の危機に直面していると認識しているものであります。また、解散の与える影響ははかり知り得ないものがあります。
こうした状況下にあって、町はこれまでどう対処し、今後どのように対処されていく所存なのかを以下の質問にあわせお答えいただきたいと思います。
1、解散回避に向けた今日までの取り組みについて。
2、解散した場合の森林所有者に与える影響と町政への影響について。
3、解散した場合の森林整備計画と森林整備地域活動支援交付金制度実施事業への影響と対応策について。
4、森林の持つ多面的機能(環境、水産資源の培養、水害等の防止など)の維持に向けて今後どう取り組んでいくのかについて。
以上であります。
○議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 高野議員のご質問にお答えをいたします。
森林組合の役割は非常に大きく、森林所有者の経済的、社会的地位の向上を図る協同組合的性格と森林の保持培養及び森林生産力の増進を図る公益的性格を有する団体でありまして、個人財産の保護のほか、特に地域住民の生活環境の保全、国土の保全などにとって重要な役割を担っている団体であると認識しております。
まず、1点目についてでありますが、森林組合では昨年の総会以来3年連続の赤字決算の現状をとらえ、立て直しを図るべく事業の掘り起こしと経営改善の検討をしておりましたが、平成20年事業見通しの見えた昨年秋ごろには20年も計画事業に達せず、4年連続の赤字になる状況でありました。そんな中、組合から苫前町及び羽幌町にも相談に乗ってほしい旨要請がありまして、以来検討会議や打ち合わせに出席し、指導、助言を行ってまいりました。抜本的な改善策が見出せない状況の中、12月には組合の現状説明と要望書の提出があり、その要望内容は民有林普及指導事業補助金の増額、町有林整備事業拡大でありました。
要望を受け対応を検討しましたが、民有林普及指導事業補助金の増額については、平成16、17年度で町財政の厳しい状況から削減した経緯もありまして、増額は難しいが、森林組合の窮状から当面前年度同額の措置をすることとして平成21年度予算案に計上したところでございます。
事業拡大につきましては、通常事業費のほか、ここ3年間の平均事業費に500万円ほど増額し、21年度予算に措置したことと平成21年度から24年度までの特定間伐促進計画を策定し、町有林の除間伐等を促進するため4年間で4,100万円ほど、平成21年度で緊急雇用対策として町有林の下刈り、作業道、林道の刈り払い、林内整備等のため420万円ほどを行う計画としております。
指導、助言としましては、緊迫している状況は理解できますが、組合の財務状況を見る限り解散は拙速であり、森林組合の使命や解散した場合の影響を考えますと、改善を図りながら事業継続すべきであると強く要請するとともに、改善や打開策などについて助言してきたところでございます。
今後の対応につきましては、去る2月8日開催の地区別懇談会での組合員の意見及び26日に開催されました森林組合の第33回通常総会の中で今後の組合の運営について、21年度末の解散も視野に入れた事業計画を組合員が了承したことを考慮して、存続の可能性と解散に至った場合の事後対策について対応していかなければならないと考えております。いずれにいたしましても、組合員への十分な説明と事後対策が整わなければ解散すべきでないことを強く森林組合に要請してまいりたいと思っております。
2点目についてですが、森林組合が解散した場合の森林所有者に与える影響として考えられることは、事後対策を全くとらない場合ととった場合に違いがあると思います。事後対策をとらなかった、あるいはとれなかった場合を想定しますと、森林の管理、整備はみずからの判断で事業者に発注することとなりますが、事業を実施する場合は羽幌町森林整備計画との整合性を図り、施業計画を策定しなければならないことから、森林所有者個人が行うには困難性があることのほか、適期に施業ができがたく、ひいては森林の荒廃につながると考えられます。また、町政においては、森林関連施策の方向や森林所有者が行う伐採や造林などの森林施業に関する指針等を定めた羽幌町森林整備計画の推進に支障が生じ、適切な森林整備の推進を困難とし、森林の公益的機能が保たれなくなると考えられます。よって、全く事後対策をとらず解散に至ることは組合員も同意しないであろうし、社会的にも影響が大きいことから認めがたく、今後も森林組合に指導と助言が必要と思っております。
次に、3点目についてですが、森林整備計画への影響については2点目の答弁でご理解いただき、森林整備地域活動支援交付金制度事業への影響と対応策についてですが、ご承知のとおり森林所有者等による施業の適時適切な実施を確保するため、森林情報の収集、施業区域の明確化作業、施業箇所までのアクセスに利用する作業道や歩道の刈り払いなどの地域活動を実施するための経費について一定額が交付され、実施期間が平成19年度から平成23年度までの5カ年となっている制度でありまして、これらの事業調整、事務及び指導についても森林組合が担っており、組合が解散に至った場合は事業の実施や森林所有者に影響が出ると予想されます。この場合も2点目と同様に対応していく考えでおります。
次に、4点目についてですが、森林の持つ公益的な機能に関しては水源涵養機能、災害防止機能、生活環境保全機能、保健、文化的機能、木材生産機能などを有しており、これらの機能が低下することは社会的に大きな影響があると思っております。したがいまして、2点目の森林所有者、町政への影響、3点目の制度への影響、4点目の多面的機能への影響とすべてに影響するものととらえ、やむを得ず解散に至るにしても解散の手助けをするのではなく、解散後の影響を十分考慮して支障のないように事後対策を講ずるよう森林組合に強く要請するとともに、行政もその指導と助言に尽力してまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上、高野議員の質問の答弁とさせていただきます。
○議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) ただいま町長のほうから4点にわたって答弁がございました。
そこで、私のほうからはまず第1に羽幌町の森林整備計画、改めて調べてみますと最新版は21年までですかね。の部分によると、民有林の面積は6,996ヘクタールというふうになってございます。記載されております。すべて一般民有林となっていますが、そこで民有林の所有者数、それから所有者の年齢別構成をお答えをいただきたいと思います。
○議長(橋本修司君) 農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) お答えを申し上げます。
まず、前段の森林の所有者数と申しましたか。それは、民有林のというとらえ方でよろしいでしょうか。それで、全体的な民有林については手元にちょっと資料ございませんが、組合員、いわゆる何人かは組合に入っていない方もいらっしゃるかと思いますが、大半入っているものだろうということを想定しますと、羽幌町の部だけで申し上げますと20年の2月現在で228名、そのように押さえております。うち羽幌町に在住をしている方が179名、不在の方が49名と、このようにまず押さえております。
それから、もう一点目、そのうちの年齢構成でございますが、大変申しわけありません。私のほうで年齢構成で押さえておりませんので、もしあれでしたら後ほど調査の上、ご連絡したいというふうに思っております。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 私どものほうでは、あらかじめこの件数について通告をしておりませんから、無理もないのかと。しかし、この後の質問、私は何を言いたいかというと年齢構成が非常に高いと思っているのです。森林統計というのはないと思いますが、林業の統計というのが国勢調査にございます。最新版を私見せていただいたのですが、やっぱりそこでも林業に従事する、実際的に施業をやっている業者だと思いますけれども、そういう部分に従事する人方、これはもう非常に年齢構成高いですし、これとは一致しませんが、当然のごとく森林組合の所有者というのは年齢が高いだけでなくて兼業、ほとんどそれを主業としている人はいないと思うのです。収益性がないのですから。そういうことに絡めて、では今後の経営対策についても考える上でそういうことを質問したわけであります。本当は、ここで休憩をとってでもぜひお答えをいただければいいのですが、これは無理でしょうか。
○議長(橋本修司君) 暫時休憩します。
休憩 午後 1時34分
再開 午後 1時35分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) お答えをいたします。
まず、年齢構成の件につきましては、先ほども申し上げたとおり手前どものほうで情報を今のところ押さえておりませんが、ただ議員のおっしゃるとおり高齢化が進んでいるというふうにだけはとらえてございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) それはそれで結構です。
次に、先ほど答弁の中にありました、私の質問の趣旨の中で触れておりますが、森林整備の地域活動支援交付金、これが実際のところ国が交付をしております。市町村が受け皿になっていると思いますが、この部分が非常に施業をする上、除間伐ですね。計画的なそういうものを目的として、ほかになかなか先ほども言ったように収益がないですから、負担があると森林所有者はほとんど恐らくみずからはできないのだろうと思うのです。そういうことから、それを防ぐ目的としてここに林業生産活動の停滞や森林所有者の高齢化、不在村化、実際は不在地主というのでしょうか。背景として間伐等の森林整備施業が十分に行われていない人工林が発生するなど、森林の有する多面的機能の発揮に支障を来すことが懸念されていると。こういう状況に対して、森林の有する多面的機能が十分に発揮されるよう適切な森林整備の推進を図る観点から、森林所有者等による森林施業の実施に不可欠な森林の現況の調査、その他の地域活動を支援するために交付金制度を創設するというふうにありますが、これは先ほどの答弁の中では後期の部分を答えたのだと思いますが、既に平成14年度から実施されたと考えますが、これまでの実施状況、年度別に交付額、事業量等がおわかりであればお答えをいただきたい。当然押さえているのだと思うのですが。
○議長(橋本修司君) 暫時休憩します。
休憩 午後 1時37分
再開 午後 1時37分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) お答えをいたしますが、前段年度別の過去の部分については、ちょっと今資料を探すのに窮しておりますが、とりあえず20年度レベルでどの程度かということだけ申し上げたいと思いますが、今議員のおっしゃいました森林整備地域活動支援交付金、趣旨、内容、目的につきましては議員のご説明のとおりのものということで押さえておりまして、20年度の交付金の対象者は146名で、金額で約490万円ほど交付を受けてございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) ここで大事なのは、実はその146名もそうなのですが、実際に対象の事業量、何ヘクタールを実施されたのか。これをまず、今20年度と言いましたが、お答えをいただきたい。
○議長(橋本修司君) 暫時休憩いたします。
休憩 午後 1時39分
再開 午後 1時39分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) お答えいたします。
先ほどの20年度のベースで申し上げますと、この交付金というのは実はヘクタール当たり5,000円支給される内容になってございまして、約980ヘクタールと、そういうふうに押さえてございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 実は、ここに実際の部分、私ちょっとあるところで調べていただいたのですが、森林整備の地域活動支援交付金、先ほども言いましたように第1期は14年から18年度までの5カ年、これは当初……今現在は1ヘクタール当たり5,000円というふうになっているかと思います。1万5,000円というのもあるのですが、これは適しないと思います。5,000円になると。14年から18年度の5カ年に関しては、交付金額が1ヘクタール当たり1万円なのです。このうち国が5,000円、道が2,500円、町の負担が2,500円というふうになっていると思うのであります。
ちなみに、その15年度、16年度の実績が今ここにあるのですが、これは間違いない数字、関係機関で押さえていますから。1,031万7,900円、対象事業量1,031.79ヘクタール、16年度が1,045万5,100円、対象事業量1,045.51ヘクタールなのです。確かに当初と内容が違ってきているのだと思いますが、これだけ極端に減ってきているわけです。したがって、この事業がなくなったときに……なくなったって森林組合が解散したとき、ではこの事業の推進は、具体的には町を通して確認作業をされていると思うのですが、実際的な事務、これは森林組合のほうが民有林の所有者、つまり組合員から委任を受けてやっていると思うのです。全部申請から実施、そして書類、実績を出すための。これ膨大なものだと思うのです。そういうことができなくなるおそれがある。そのときには、ではこれはどこが行うのですか、お答えをいただきたい。
○議長(橋本修司君) 農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) お答えを申し上げます。
先ほどの町長の答弁にもございましたとおり、いわゆる解散をしてそのまま放置する、いわゆる事後対策のないということを想定いたしますと、当然大変森林所有者は困りますので、行政的に事務的な行政事務として取り扱えるものは役場で対応していかなければいけないのだろうと、そのようには思っておりますが、実はこの件につきましては当然森林組合の総会その他等でも21年度の解散を視野に入れて取り進めるということではありますが、そのあたりが十分事後の対応として森林所有者が一番心配なさっております。その後どうなるのかということが当然出てまいりますので、その辺の十分な対応を図った上で取り進めていただくというようなことは私どものほうから強く要請してございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 行政的に言うと、町側のほうは苫前町も関連するわけですから、この後触れますが、そうはいっても現状赤字、17年度から赤字が発生していると。要はそういう中で、これは組合の内部のことを言うのではないですよ。そういう事態だから解散になるということも含めた大きな要因があると。20年度から組合長以下、幹事もそうですが、理事、無報酬でやっていますよね。そういう中で、今年度の総会でもあったように最初から赤字決算を見込んでやっているのです。そういう手弁当でやって大変だと思います。ある幹事の方は、奥さんにもうこれ以上はやらないでほしいということで涙ながらに訴えられたと。だけれども、やらざるを得ないのだということで私も話を聞かせていただいたのですが、そういうところにいっていると。
それから、総会でもあったように、これは異例だと思うのですが、来賓に対する、支庁だとか町長に対してそういう質問をするくらいのやっぱり行政に対する不信を持っています。明らかに出ているのです。これ以上、行政の支援が何も見えないのではないかと言われていますから。これは、同時に苫前でたまたま1年置きですから、総会が古丹別地区であったと。しかし、これは羽幌町に対して向けられたものと同じだと思います。本間課長は出席されていたのだと思いますが、そういうことがありますから、もうちょっと踏み込んだ対応が必要なのではないのかなというふうに思いますが。
○議長(橋本修司君) 農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) 今の高野議員の前段のほうにちょっと触れさせていただきますが、確かにそういう赤字対策ということで役員の皆さんが報酬をゼロにしてまでという状況は私ども聞いておりますが、実はそういう赤字対策が果たしていいのかどうなのかということも含めて私どものほうから指導を申し上げているところは、それでなくても数年間でかなり減額して対応をしていた状況がございます、過去3年間。それで、最終的にゼロということで役員の皆様がその赤字の一部をかぶるということは、よほど役員の皆様の責任があって重大ということであれば私どもも理解できるのですが、実は全く森林組合の運営上、額面的には20年度決算末では余剰金と言われる部分がございますので、一般的手法としてはそういうものを活用して穴埋めして森林組合の運営がなされるものということでございますので、私どものほうからはそのあたりが果たして森林組合の習慣、ならわしなのか、いずれにしても適切な方法ではないというようなことでお話は申し上げているところでございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) そうはいっても現実に解散の地区別懇談会に至ったところ、2月の6日は苫前2カ所、それから羽幌地区は羽幌中央公民館で1カ所やって、組合員の出席者の生の声も私、何人かから聞かせていただいています。中には、古丹別地区にはもともと解散をすべきだという、なぜか解散にこだわっている人がいらっしゃると思いますが、そのことはおいておいて、やっぱりそこに向けたときには、もう理事会で決定をして解散を理解してもらうのだという、そういうことをおっしゃっているのです。これは、私は組合長とも2回にわたって懇談していますから、間違いないのでありますが、だからそうはいっても内部に……確かに私も見ました。出資金も10万5,000コースあるのですね。約10万5,000コースありますよ。そうすると、500円の出資ですから5,250万くらいの出資金があるのです。そこは手をつけたくないというのか、そういうことだと思うのです、本来は違うのだと思いますが。しかし、そこは組合でそういう状況が変わらないと、もうこれ以上大変なのだという認識をされていますので、そこをもう一歩具体的にやっぱり出ていただいて理解をするように、公益性を発揮するように言っていただきたいと思うのです。その辺はいかがですか。
○議長(橋本修司君) 農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) お答えを申し上げます。
そのようなことで高野議員さんのおっしゃる視点からとらえますと、もちろん地区別懇談会、総会その他でも最終的に解散も視野に入れ、事業計画を承認されたというような形にはなってございますが、私どものとらえている限りは、それに至るまでにまだ組合のほうではいろんな現状、事後のことも含めて詳しくご説明なさっておりませんので、なかなか組合員のほうがご理解できないでいるのだろうと思っています。ただ、役員の皆さんがやむを得ずという部分について、仕方ないのかなという思いもありますが、特にこの辺は声を上げていらっしゃる方とそうでない方おりますが、維持できないなら仕方ないとは言うものの、大半の方々は解散後組合が今現在やっていることがどうなるのだろうと、このあたりが非常に心配なさっているということだと思いますので、私ども今解散を決議したものではございませんので、総会の席でも組合長さんがおっしゃっております。組合員の皆さんにこの1年間、そういうことを視野に入れて事業を進めながら、並行してそういう準備をさせていただきたいと、そういう了承をとったというふうにだけとらえておりますので、これからも私どもはそういう森林組合の経営の手法といいますか、やり方、内容、よしんばいざ解散に至った場合にあっても必ずこういうことだけはきちっとやっていただきたいというようなことで強く要請は続けてまいりたいと、そんなふうに考えてございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) もう何点かあるのですが、くどいようですが、当然町側も認識されていると思うのですが、解散の持つ影響、解散した場合、大変なことになるというのは後段でもまた触れさせていただきますが、改めて。
民有林の指導事業ということで森林組合が担ってもらうということ、先ほど触れておりましたが、羽幌町と苫前町、各150万助成していますね。実は、平成7年の3月議会の予算委員会の中の質疑の中で次のような答弁がされているのです。実は、そのとき250万だったのです。250万ずつ出すということで、平成7年。ここで、合併のポイントになるということ、そういうことも加味いたしまして、これは本年から苫前町と羽幌町が250万ずつ出して、要するに500万ですと。この経費というのは、森林組合の林業の民有林の指導事業というのがございますと。後段ずっとあるのですけれども、後段、森林組合というのはそういう法人、団体であるけれども、やはり行政の一翼を担っているというような、そういうような通達といいますか、なぜ森林組合ができたかというようなことが書いてございますと。これは町側の答弁ですけれども、最後に森林組合の今の経営状態からいって、もう既にそのときからやっぱり長く携わっていらっしゃった課長ですから、そういう答弁をされたのだと。町の答弁ですよ。赤字になった、理事も出ようもないというようなことになったら大変だ、そういうときにだれがやっぱり面倒を見るかということになると、やはり行政も過去の経過からいっても応分の負担をしなければならないというようなことも考えまして、今回こういう措置をしたわけでございますと、こういう答弁をされているのですが、やっぱり今の答弁にあるように、ここのところをしっかりと振り返っていただきたいのですが、これ公式な答弁ですから。森林組合の公益的機能をやっぱりしっかりと直視をされて、問題解決に向けてもっと正面から、もっとという言い方は悪いのですが、正面から対処していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(橋本修司君) 農林水産課長、本間幸広君。
〇農林水産課長(本間幸広君) それでは、私ども事務的な部分でとらえながら、もちろん町長とも打ち合わせしながらやっている範疇でございますので、まさに議員さんがおっしゃるようなことで、いわゆるそういう森林組合というものに対して公益性を有しているということは十分承知しております。それがゆえに今、基本例として実は内容的に2つ含まれておりまして、まずそのうちの一つだけ先に言わせていただきますが、民有林の普及指導事業という部分の今の額面の250万云々の話でございますが、当初はそういうことで両町合わせて500万円の指導、もちろんそういう役割を森林組合さんにやっていただいているという趣旨から支出していたものと理解しておりますが、それがちょうど15年、16年ですか。町長の答弁にもあったかと思うのですが、16年、17年の段で、これはそれぞれの苫前町、羽幌町も含めて財政事情が思わしくなくなってきているころでございますし、町村合併の時期でもありますし、行革の時期ということもございまして、いわゆる自立プラン計画の制定の際にもこの250万円が少しでも削減できないかということから結果として50万、50万、2カ年で100万円削減した経緯がございます。この点については、前段町長もお話ししたかと思いますが、昨年の12月には森林組合の存続に向けてのスタイルということで受けておりましたし、要望の2項目の一つでございます。その民有林普及指導事業の150万円をもとの250万円に増額して戻していただきたいという要望も受けました。
もう一点、事業費拡大ということで、先ほど高野議員さんも冒頭申し上げたとおり17年ころに公共事業の大幅な削減もあって、本町もとりもなおさず同様な形で事業費の減額が余儀なくされました。以後、そんなことでやや低く推移しておりましたが、昨今のそういう事情も踏まえて、町長の答弁にもあったとおり事業の拡大でも配慮させていただいて、まだ予算案の段階ですが、あす以降の予算委員会でご審議いただければと思うのですが、その辺でよろしくお願いしたいなと、そんなふうに思ってございます。
○議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) これで最後にいたしたいと思いますが、くどいようでありますが、民有林の所有者、何度も言いますように多くは専業者でないのだと。収益性が確保されない、また高齢化が進んでいることに加えて不在者、先ほども言っていましたね。そういうことで、除間伐だとかの整備がますます当然進まないのではないかと、そういうことが懸念されます。
町長は、午前中の町政執行方針の中で林業の振興について、いろいろ地球の温暖化も含めながら、森林の持つ防災機能だけでなくて多面的な機能ということで、このまま荒れ放題のそういう山をつくりたくないと思います。そういうことをぜひひとつ、この地域の森林の振興に努めると最後に締めくくっておりますが、ここにあるように町政執行方針にも述べております。そういうことで、これまでの私への答弁を含めて、私は全くそのとおりであると思いますから、町長、ぜひ羽幌町、苫前町とともに、また北海道とも協議をされて解散回避に向けて早期の取り組みをしないと、手おくれになっては困ると思うのです。山の手入れと同じで手おくれになったら、全く解散が進んでしまいますよ。このままでは進もうとしているのですから、幾ら回避しようと。だから、最大限の努力をしていただきたいというふうに最後に私のほうから質問します。町長のほうからお答えをいただきたい。
○議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 高野議員のご質問にお答えをいたします。
答弁のほうである程度申し上げたつもりでおりますけれども、現状この問題につきましては課長のほうからも答弁の中にありましたけれども、さまざまな段階の中で組合長とも面談しながらお話を聞いてまいりました。一番最初が要望書ということでお話が来まして、その結果については今課長のほうから言われたとおりであります。決して消極的な気持ちではなくて、積極的なもので何とか維持していただきたいという立場から森林組合のほうにはいろいろとお話を申し上げてまいりました。ただ、いろんな段階を踏みながら、結果的には先日の総会のような形になっております。ただ、今回の答弁にもくどいぐらい言っていましたけれども、もしもその役割をなせない状況になったときには、やはり森林を守るということから大変な状況になるということも、あえてそのことについて考えていかなければならないと。ただ、今現在としては解散回避ということに向かってあらゆる努力をしていくという段階だというふうに思っております。
さっきから経営の内容の数字のことが出てきておりますけれども、私もちょっと物の考え方、数字の考え方、森林組合さんの数字の考え方についてはちょっと疑問を持って首をかしげたくなる部分がございます。ということも含めて、まだそういう段階ではないのではないかなと言いたいという気持ちもございますし、そんなことも含めながら森林組合と真摯に真正面からいろいろな相談なり指導なり、さまざまな立場からお話をしていきたいというふうに思っております。
○議長(橋本修司君) これで5番、高野輝雄君の一般質問を終わります。
以上で一般質問を終わります。
暫時休憩いたします。日程第7、選任第1号 議会運営委員の選任について関連がありますので、休憩の間に文教厚生常任委員会を開き、欠員となっている委員長の互選をお願いをいたします。なお、決定次第会議を再開いたします。
休憩 午後 1時59分
再開 午後 2時03分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
休憩中に行われた文教厚生常任委員会において、委員長互選の結果報告が手元に参りましたので、報告します。
委員長に7番、駒井久晃君が互選されました。
◎選任第1号
○議長(橋本修司君) 日程第7、選任第1号 議会運営委員の選任を行います。
議会運営委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定によって7番、駒井久晃君を指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
(何事か呼ぶ者あり)
○議長(橋本修司君) 議会運営委員会。
したがって、ただいま指名した駒井久晃君を議会運営委員に選任することに決定いたしました。
暫時休憩いたします。この間に議会運営委員会を開き、委員長の互選をお願いいたしたいと思います。なお、決定次第会議を再開いたします。
休憩 午後 2時04分
再開 午後 2時06分
○議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
ただいま議会運営委員会委員長互選の結果が手元に参りましたので、報告します。
委員長に5番、高野輝雄君が、またこのたびの委員会開催まで議会運営委員会副委員長でありました高野輝雄君が委員長に互選されました結果、欠員が生じた副委員長には9番、大山新太郎君がそれぞれ互選されました旨、報告がありました。
◎選挙第1号
○議長(橋本修司君) 日程第8、選挙第1号、欠員の留萌広域行政組合議会の議員の選挙を行います。
お諮りします。選挙の方法は地方自治法第118条第2項の規定により議長において指名推選したいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
したがって、議長において指名することに決定しました。
留萌広域行政組合議会議員に8番、船本秀雄君を指名します。
お諮りします。ただいま指名した船本秀雄君を当選人とすることにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
したがって、船本秀雄君が当選されました。
ただいま留萌広域行政組合議会議員に当選されました船本秀雄君が議場におりますので、本席から会議規則第33条第2項の規定により告知します。
◎選任第2号
○議長(橋本修司君) 日程第9、選任第2号 議会広報特別委員会委員の選任を議題とします。
欠員の議会広報特別委員会委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により2番、伊藤昇君を指名したいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
したがって、2番、伊藤昇君を議会広報特別委員会委員に選任することに決定しました。
◎散会の宣告
○議長(橋本修司君) 以上で本日の日程は全部終了しました。
本日はこれで散会します。
(午後 2時08分)
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