議会議事録(平成20年第2回定例会 3月11日)
議会議事録(平成20年第2回定例会 3月11日)
平成20年第2回羽幌町議会定例会会議録
〇議事日程(第1号)
平成20年3月11日(火曜日) 午前10時00分開会
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期の決定
第3 諸般の報告
第4 町政執行方針
第5 教育行政執行方針
第6 一般質問
〇出席議員(12名)
1番 蒔田 光子 君
2番 伊藤 昇 君
3番 寺沢 孝毅 君
4番 磯野 直 君
5番 高野 輝雄 君
6番 森 淳 君
7番 駒井 久晃 君
8番 船本 秀雄 君
9番 大山 新太郎 君
10番 熊谷 俊幸 君
11番 室田 憲作 君
12番 橋本 修司 君
〇欠席議員(0名)
〇地方自治法第121条の規定により説明のため出席した人
町長 舟橋 泰博 君
副町長 松本 信裕 君
教育長 山本 孝雄 君
教育委員会委員長 松村 益司 君
監査委員 米澤 幸雄 君
農業委員会会長 林 弘之 君
会計管理者 長谷川 一志 君
総務課長 本間 幸広 君
政策推進課長 鈴木 典生 君
財務課長 石川 宏 君
財務課主幹 三浦 義之 君
町民課長 大波 芳弘 君
町民課長補佐 濱野 孝 君
福祉課長 柳田 昭一 君
福祉課長補佐 浅野 勝彦 君
福祉課主幹 藤岡 典行 君
建設水道課長 平山 光彦 君
建設水道課長補佐 水上 常男 君
農林水産課長 西村 修 君
農林水産課長補佐 尾崎 正克 君
農林水産課主幹 山口 芳徳 君
商工観光課長 張間 正美 君
商工観光課長補佐 安宅 正夫 君
天売支所長 熊木 良美 君
焼尻支所長 永原 裕己 君
学校管理課長 品野 万亀弥 君
学校管理課長補佐兼学校給食センター所長 三浦 良一 君
社会教育課長兼公民館長 工藤 孝司 君
社会教育課社会教育係長 春日井 征輝 君
農業委員会事務局長 荒井 光昭 君
選挙管理委員会事務局長 本間 幸広 君
〇職務のため出席した事務局職員
議会事務局長 伊勢田 正幸 君
総務係長 渡辺 博樹 君
書記 西田 孝子 君
書記 富樫 潤 君
◎開会の宣告
〇議長(橋本修司君) ただいまの出席議員は11名であります。
定足数に達しておりますので、ただいまから平成20年第2回羽幌町議会定例会を開会いたします。
(午前10時00分)
◎町長あいさつ
〇議長(橋本修司君) 町長から議会招集のあいさつの申し出がありましたので、これを許します。
町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 平成20年第2回町議会定例会の招集に当たりまして、議員の皆様には何かとご多忙のところご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
昨年は、依然として厳しい経済情勢の中にありましたが、行政の推進と予算の執行に当たり、議員の皆様方には積極的なご協力、ご支援を賜りましたことに心から感謝と御礼を申し上げます。新年度を迎えるに当たり、原油価格の高騰による燃料や日用品の価格上昇など厳しい状況が続いており、都市と地方との格差も重なり、我が町にとっても今後幾多の困難も予想されます。このような中ではありますが、自立と共生の町づくりに向けた取り組みを推進するため、議員の皆様を初め町民の皆様と協働し、職員と一丸となって、引き続き一層の努力をしてまいりたいと考えております。具体的な取り組み等につきましては、後ほど執行方針の中で述べさせていただきますが、皆様のさらなるご協力をお願い申し上げる次第でございます。また、この夏開催されます北海道洞爺湖サミットに向け、5月にはサミット道民会議主催による東京在住の外国人プレスツアーが留萌管内を訪れることから、焼尻めん羊を初めとする羽幌産食材のPRと北海道海鳥センターを拠点とした自然保護活動について、世界へ向けた情報発信の機会にしたいと考えております。
さて、本定例会に提案いたしております審議案件は、平成20年度の町政執行方針のほか、付随する事業予算を中心に、第3次定期監査報告が1件、専決処分に係る報告が2件、議案として条例外15件、平成19年度予算補正が5件、新年度の各会計予算が8件、固定資産評価審査委員の同意が1件の計32件であります。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げまして、招集のあいさつといたします。
◎開議の宣告
〇議長(橋本修司君) これから本日の会議を開きます。
◎会議録署名議員の指名
〇議長(橋本修司君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第118条の規定によって、
7番 駒井 久晃 君 8番 船本 秀雄 君
を指名します。
◎会期の決定
〇議長(橋本修司君) 日程第2、会期の決定を議題とします。
3月5日、議会運営委員会を開催しておりますので、委員長から報告を求めます。
議会運営委員長、磯野直君。
〇議会運営委員会委員長(磯野 直君) 報告します。
3月5日、議会運営委員会を開催いたし、今定例議会の運営について慎重に協議をした結果、次のとおりであります。
今定例会における提出案件は、議案28件、報告3件、同意1件、発議3件、都合35件、加えて一般質問、4名6件となっております。議会運営委員会では、これらの案件を勘案の上、本定例会の会期は本日から14日までの4日間と決定いたしました。
次に、審議予定について申し上げます。本日は、この後諸般の報告、町政及び教育執行方針の後、一般質問の審議をもって終了といたします。明12日は、報告、一般議案、補正予算、平成20年度予算関連議案並びに各会計予算の提案理由の説明を聴取した後、予算特別委員会を設置し、付託して終了とします。その後予算特別委員会を開催し、平成20年度各会計予算の内容説明を求めてから、予算関連議案並びに各会計予算の審議及び調査を行います。なお、本会議は、14日まで休会とします。14日は、本会議に戻し、予算関連議案、各会計予算並びに同意、発議の審議を行います。
議会運営委員会では、本日程の中で議事運営が敏速に進行されますよう、議員各位の特段のご協力をお願いいたします。
以上です。
〇議長(橋本修司君) お諮りします。
本定例会の会期は、議会運営委員長の報告のとおり、本日から3月14日までの4日間といたしたいと思います。ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
〇議長(橋本修司君) 異議なしと認めます。
したがって、会期は本日から3月14日までの4日間と決定しました。
◎諸般の報告
〇議長(橋本修司君) 日程第3、諸般の報告を行います。
本日の遅刻届けは、11番、室田憲作君であります。
次に、会議規則第21条の規定により、本日の議事日程表は配付いたしましたので、ご了承願います。
次に、地方自治法第121条の規定により、本定例会に説明員として出席通知のありました者の職、氏名を一覧表として配付してありますので、ご了承願います。
次に、監査委員から平成19年度11月から1月分までの例月出納検査結果の報告がありましたので、報告いたします。ご了承願います。
次に、議員の出張報告を配付いたしましたので、ご了承願います。
次に、各常任委員会から閉会中の継続調査とした所管事務について、調査の結果を報告します。
最初に、総務産業常任委員長、伊藤昇君。
〇総務産業常任委員会委員長(伊藤 昇君)
平成20年3月11日
羽幌町議会議長 橋本 修司 様
総務産業常任委員会委員長 伊藤 昇
所管事務調査報告書
本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告します。
記
1 委員会開催日
平成20年1月15日
平成20年2月4日
平成20年2月22日
2 所管事務調査事項
(1)留萌中部広域斎場施設整備事業について
(2)港湾整備計画について
(3)都市計画マスタープランについて
(4)焼尻めん羊牧場の指定管理者制度の導入について
(5)財政健全化法について
(6)サンセットプラザはぼろの利用料金の改定について
3 調査結果及び意見 別紙のとおり
所管事務調査報告書
(1)留萌中部広域斎場施設整備事業について(平成20年1月15日開催)
議長より、留萌中部地域振興協議会での協議の結果報告があり、質疑に入る。
「PFI」または「直営」で事業を行う場合の比較資料として必要な基本構想調査業務費用「500万円」の必要性やPFIのメリットに疑問があるなど、地域経済の活性化等を考え「直営」で事業を行う方向とした。
また、施設整備に必要な地質や用地調査等の基礎調査の費用については、3町村応分の負担割合による負担とすることとした。
【委員長】調査業務費用「500万円」の必要性、PFIのメリットに疑問、「直営」での事業化等、各委員同じ意見であり、委員会として了承する。
(2)港湾整備計画について(平成20年2月4日開催)
資料により、第10次港湾整備計画の平成20年~23年度までの予定整備内容の説明を受け、質疑に入る。
【質問】高速船を含めた今後の2隻体制の対応は。
【回答】上部会議である離島航路連絡会議(10月31日小樽市で開催)での協議においては、フェリー会社の経営改善や収益性等のメリットを考え、平成25年まで、現在のフェリーと高速船2隻体制を維持し、その後の平成26年度以降についても2隻体制の方向とした。
町としても平成26年度以降も2隻体制とする考えとしている。
【質問】2隻体制に伴う港湾整備について。
【回答】フェリー岸壁の延長が必要。(70m⇒150m)
【質問】運営費の財政的な今後の見通しは。
【回答】国、道からの補助が必要。フェリー会社の経営改善等を求めながら、検討する。
【質問】新造船について。
【回答】新造船は、発注から5年くらいかかる。平成22年ぐらいに発注しなければ、平成26年に間に合わない。新造船についてはフェリー会社の経営改善等を考えた上で、船形や規模等を検討し、今後協議する。
【質問】第11次港湾整備計画の国(開発)、道、町の考え方は。
【回答】具体的にはまだ。平成20年~21年に、財政的なことも含め、開発等と検討したい。
【委員長】課題を整理し、早い時期に次回委員会を開催し、2隻体制について、町の考えを確認したい。
(3)都市計画マスタープランについて(平成20年2月4日開催)
町側から、これまでの作業経過と今後のスケジュールについて、シン技術コンサル側から「羽幌町都市計画マスタープラン」(素案)について説明を受け、質疑に入る。
【質問】道マスタープラン(整備、開発及び保全の方針)との整合性の問題や用途の見直し等について。
【回答】これまで、町の都市計画マスタープランがなかったため、道のマスタープランにない部分は、新規に盛り込めなかった。道の新方針策定後、町都市マスの変更を進めていく。用途をふやすことは想定していない。
【質問】町の土地利用計画は変更になるのか。
【回答】町の土地利用計画については義務的なものではないため、策定については予定していない。
【質問】中心市街地活性化基本計画の記述について、整合性が図られないのでは。
【回答】基本的な考え方として示した。新たに計画を策定する予定はない。
表現については検討する。
【委員長】 都市計画マスタープランは、大きな基本構想である。説明をもって、審議を終了する。
(4)焼尻めん羊牧場の指定管理者制度の導入について(平成20年2月4日開催)
①前回開催の委員会(平成19年10月9日開催)で説明の運営収支試算の修正説明を受ける。修正の内容は、飼料、燃料等の高騰及び種畜の導入による価格の修正による。
②指定管理者の公募状況についての説明。
【質問】収支試算5年間の赤字額3,339万9,000円は、町の負担か。
【回答】負担額の目安である。
【質問】石油の高騰等、価格の変動に対する配慮は。
【回答】著しい社会変動については、その都度協議することとしている。
【質問】イベント用や住民還元用の価格は従来どおりか。
【回答】現状の頭数確保を受託者にお願いする。単価は上がるが、町で助成等を検討したい。
(5)財政健全化法について(平成20年2月22日開催)
1.財政健全化法の制度について~ビデオ視聴をする。
2.財政健全化法の概要及び財政見通しについて、資料説明を受ける。
・地方公共団体の財政の健全化に関する法律で、健全化判断比率の公表等として、毎年度「実質赤字比率」・「連結実質赤字比率」・「実質公債費比率」・「将来負担比率」の4つの指標の健全化判断基準を監査委員の審査に付した上で、議会に報告し、公表しなければならない。
・「実質赤字比率」及び「連結実質赤字比率」については、羽幌町は赤字がないことから該当しない。実質公債費比率についても、早期健全化基準の25%には、ならないと認識している。
以上の内容説明を受け、質疑に入る。
【意見】将来負担比率は、第三セクターも含まれるが、羽幌町は損失補償等していないので、比率に対する影響はない旨、表現をしたほうがよい。
【質問】羽幌町の18年度経常収支比率は91.5%であり、要注意である。
今後の事業等で、さらに数値が上がらないか。
【回答】交付税の額によるが、下水道等の負担金増、今現在がピークである。
【質問】標準財政規模が微増しているのはなぜか。
【回答】三位一体改革や税収減の補てん等、普通交付税がふえているため。
【質問】自立プランへの反映は。また、見直しは行うのか。
【回答】現状では、見直しはしないが、今後、大きな事業が出てきた段階で検討したい。
【意見】財政状況等、公表する場合、できるだけ町民にわかりやすい形で行うべき。
(6)サンセットプラザはぼろの利用料金の改定について(平成20年2月22日開催)
宿泊料上限額の改定及び条例改正について、資料により説明を受ける。
宿泊利用料金の上限額の改定については、委員会として了承。
以上、総務産業常任委員会の所管事務調査報告といたします。
〇議長(橋本修司君) 次に、文教厚生常任委員長、蒔田光子君。
〇文教厚生常任委員会委員長(蒔田光子君)
平成20年 3月11日
羽幌町議会議長 橋本 修司 様
文教厚生常任委員会委員長 蒔田 光子
所管事務調査報告書
本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告します。
記
1 委員会開催日
平成20年1月15日
平成20年1月28日
平成20年2月27日
2 所管事務調査事項
(1)特別養護老人ホームについて
(2)公営住宅の整備計画について
(3)羽幌町総合体育館の指定管理について
(4)学校給食センターの設置、管理及び職員に関する条例の一部改正について
(5)税条例の一部改正について
(6)国民健康保険条例の一部改正について
3 調査結果及び意見 別紙のとおり
皆様のお手元にお配りいたしました報告書がとても長いものなので、要約したものを読ませていただきます。
所管事務調査報告書
(1)特別養護老人ホームの改築について(平成20年1月15日開催)
1.入居者のアンケート調査の結果について
・現在入所している利用者の家族に対して、現在の多床型における入所者月額負担額とユニット型を利用した場合の入所者月額負担額を明記して、ユニット型・多床型のいずれかを希望するかを調査し、100名の調査に対し、83名より回答を得た。ユニット型を希望する者―22名。多床型を希望する者―61名であった。
2.国における多床型介護給付費の見直しについて。
以上福祉課より報告と説明を受けて、質疑を行った。
【質問】町は、ユニット型と多床型の割合をどのように考えているのか。
【回答】全室ユニット型が理想であるが、入所者の所得を考え、ユニット型と多床型の混合で全面改築をしたい。安定した経営を考えると、ユニット型80床を基本として考えてきたところであるが、アンケートの結果や入所者の所得状況等を踏まえると、町補てんが避けられ、ユニット型と多床型が半々程度確保できる、ユニット型60床 多床型50床・ショートステイ11床で考えている。
【質問】ユニット型導入に伴い、具体的にケア等をどうするのか、指定管理者と協議をしているのか。
【回答】具体的には指定管理者と協議は進めていない。改築の方向が決定次第、施設機能や職員体制、ケアサービス等について協議を進めたいと考えている。
【質問】今回のアンケート調査では、ユニット型への希望者が少なかったが、改築後の入所者への対応はどうするのか。
【回答】基本的には、入所者の所得等を勘案しながら、入所者や家族の理解を得ていかなければならないと考えている。
【意見】改築に、地域のニーズ・施設運営・適切なケア等の観点から考える必要がある。
【質問】町では改築に当たって、経営なのか、福祉なのか、何を目指すのか。
【回答】特老が町直営であった赤字補てんを解消すべく、民間委託や指定管理者制度の導入に至った経緯等を踏まえながら、低所得者への対応・ケアサービスの方向等、経営と福祉の両面を見ながら協議を進めてきたものと理解している。
【質問】前回までは、ユニット型80床が適当であるとしてきたものが、今回60床として考えたいとしている根拠がわからない。
【回答】委員会には、ユニット型・多床型の割合等についてさまざまな提案を行い、資料も提供してきたところである。また、介護給付費や職員数を初めとする運営経費等も比較する資料も示してきた。ご理解いただきたい。
【質問】ユニット型を導入した場合、職員の増員も必要になるが、その確保をどのように行うのか。
【回答】施設機能については、基本設計に向けて早急に詰めたい。職員の確保やケアサービス等については、今後、時間をかけて取り組みたいと考えている。
【意見】特老の改築は、もっと時間をかけて、協議する必要がある。
全委員が了承し 次回 開催を確認し閉会する
【平成20年1月28日開催 舟橋町長・柳田福祉課長・浅野福祉課長補佐が出席 】
1.ユニット型60床・多床型50床とする根拠について
・町としては、ユニット型80床と60床を比較して、職員数の増減が1人程度であること、収支余剰金の差が年間700万円と大きいこと。入所者の所得状況から見て、多床型はショートステイと合わせて41床確保されれば、低所得者への対応は可能であること。また、多床型を多くすることによる介護保険給付金の減額などが考えられ、運営費の町補てんを避けるためにも、ユニット型80床・多床型30床を考えてきたところである。
しかし、アンケートの結果におけるユニット型利用希望者数や低所得者の入所への対応を考えると、割合を半々程度とし、運営費としては厳しい状況とはなるが、ユニット型60床であっても介護給付費での運営が可能と判断した。
2.道の許認可と起債について
・老人保健法に基づく老人福祉施設整備は、交付金を受けないで整備する場合、整備方針を留意することとされているが、ユニット型・多床型の割合については、特に制限はない。しかし、面積や機能については基準を満たさなければならない。起債については、介護サービス施設整備事業債・過疎債の活用を予定しているが「道の許認可」がおりれば活用は可能である。
以上に説明を受け、質疑に入る
【質問】ユニット型の導入に伴い、約20人の職員確保が必要となるが、国の基準である入所者2人に対し介護職員1人では不足するのでは。
【回答】施設運営が始まってみなければわからないが、現在指定管理者が想定している職員数で不足が生じた場合は、パート的職員で賄うことも考えられる。
【質問】多床型を希望してもあいていない場合の対応は。
【回答】現在も、入所者の介護度・所得・介護者の状況等を判断し、入所者の家族の理解を得て入所に至っている。生活保護者が入所となる場合、ユニット型が認められないことから、多床型があくまでの間、町単独の支援策を検討しなければならない。所得が生活保護受給者に準じ、家族の支援が得られない場合もあわせて支援を考えたい。
【町長】特老改築に対する町民ニーズは高い。経営・サービス等、すべてを100%解決することは難しい。特老の経営については、今後も指定管理者との連携を深めていきたい。将来に向けての問題は存在するが、少しでも後に残さないように取り組んでいきたい。
将来に向けて、よりよいケアサービスを目指す必要がある。指定管理者である社会福祉協議会職員のユニットケアに対する思いもある。よりよい施設・介護を目指し改修を強く要望し、委員会を終了した。
(2)公営住宅の整備計画について(平成20年1月28日開催)
羽幌町住宅マスタープラン・公営住宅ストック総合活用計画を策定し、平成19年3月に北海道に提出したとの報告がされた。
町民課より計画書の概要・公営住宅の整備方針についての説明を受け質疑に入る
【質問】平成23年度から幸町団地の整備としているが、公営住宅は昭和42年から47年建設の住宅が多くある。幸町・北町団地を並行して整備をしてはどうか。
【回答】優先順位で建て替えを整備している。現地建て替えは、敷地の確保が必要である。
【意見】入居者の50%が1人世帯であるならば、1LDKの住宅も考えるべきではないか。旧営林署の跡地を活用するなど、1LDKの建設を検討するべきである。
【質問】離島に建設計画があるが、入居者がいるのか。
【回答】離島の住宅は、30年代の老朽住宅なので、建て替え整備するもので、既存の入居者がいる。
【質問】公営住宅への入居希望者はどれくらいいるのか。
【回答】既存の公営住宅(老朽)入居者も入れて27~28名はいる。
【質問】財源については、単年度ごとに申請をしているのか。
【回答】前期5カ年(平成23年度)までは、朝日団地の事業ベースで理事者・財務課と協議をしている。
(3)羽幌町体育館の指定管理について(平成20年2月27日開催)
平成20年度より総合体育館の管理・運営を指定管理者にゆだねるための指定手続・指定期間3カ年の町負担金・利用料金の設定等について担当課より説明を受ける。
1.申請者 特定非営利活動法人羽幌体育協会
2.申請概要 指定期間3カ年の羽幌町負担金 5,847万3,000円
3.利用料金について
以上の説明を受けて質疑に入る
【質問】収支計画書の収入を見る限り、利用料金、雑収入が3年間余り変わらない。町の負担が減っていかないのか。
【回答】今後、積極的に詰めていく部分と認識している。各種大会等、体育事業の委託も視野に入れている。体育協会で仕入れ販売できれば収益が見込める。
【意見】営業収益を上げることも必要であるが、健康の増進等に必要な施設である。町の負担と後押しが必要。1年ごとにいろいろ検討してやっていくべきだ。
【質問】計画書では、3カ年の管理料5,847万3,000円となっている。指定管理者による経費削減等、金額ではどのくらい圧縮されるのか。
【回答】人件費2人分。計画書の収入には、営業収益は入っていない。営業収益がふえることによって町の負担も減ってくる。各種スポーツ教室、大会等収益によっても圧縮されると思う。
健康増進・維持のための体育館であってほしい。効果的に使用できる施設となるよう協議を進めてほしいと要望し、委員会を終了した。
(4)学校給食センターの設置・管理及び職員に関する条例の一部改正について
平成19年度より焼尻小学校と中学校が併置校となったため、今年度をもって焼尻給食センターを廃止し、単独調理場となる。道負担栄養士は打ち切りとなるが、道教委に派遣を要請。
20年度21年度の2カ年の配置が内定したとの説明を受け質疑に入る。
【質問】給食の調理方法や献立は、現状と変わるのか。
【回答】全く変わらない。
【質問】21年度以降の栄養士派遣打ち切り後の検討をしているのか。
【回答】児童・生徒の推移を考えながら、住民と協議をし検討する。
(5)税条例の一部改正について(平成20年2月27日開催)
国民健康保険税の特別徴収の追加や徴収方法及び納期の増加について、財務課より説明を受ける
(6)羽幌町国民健康保険条例の一部改正について(平成20年2月27日開催)
一部負担金の改正や特定健康診査・特定保健指導の実施について、福祉課より説明を受け質疑に入る。
【質問】特定健診は、必ず受診する必要があるのか。
【回答】対象者に個人通知をし、受診券を送付する。日時指定の集団検診で受診してほしい。(特定健診に該当する40歳以上:2,000人)
5年間の目標が定められており、国保加入対象者の65%が受診することが最終目標としている。65%を達成できない場合、何らかのペナルティーがある。羽幌町の場合、平成18~19年度、受診率24~25%であり、難しい状況である。
(7)福祉灯油についての報告
・住民への周知を2回実施(1月23日方面委員を通し全戸配布・2月13日回覧)
・申請状況:131件(問い合わせも含む)
・該当者数65件
・非該当者数:66件
・申請のない世帯への対応 職員による電話連絡(94件)
今回の福祉灯油配分の対象者は、国民年金80万円以下であったため、遺族年金なども加算され収入超過の結果となり、対象者数が当初の試算より少なかったように思われる
以上、文教厚生常任委員会の所管事務報告といたします。
〇議長(橋本修司君) これで諸般の報告を終わります。
◎町政執行方針
〇議長(橋本修司君) 日程第4、町政執行方針を行います。
町長から町政執行方針の申し出がありましたので、これを許します。
町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 平成20年第2回羽幌町議会定例会の開会に当たり、町政執行に対する所信を申し上げ、町議会並びに町民皆様のご理解、ご協力をお願いするものであります。
【初めに】
私は、町長就任以来、3期10年目を迎えます。この間「心と心をつなぐ活力あるはぼろ」を目標に、町民の目線での行政を考え、町民協働の中での町づくりに一貫して取り組んでまいりました。
自治体を取り巻く環境はさらに厳しさを増しており、小規模な町村にとって今まで経験をしたことのない状況にありますが、現状に屈することなく、これまで先人が築き上げてきた町の基盤を継承し、希望の持てる元気な未来づくりのため、町議会、町民の皆様のご支援、ご協力をいただき、力を尽くして取り組んでまいります。
日本経済は、景気の回復が見込まれるとはいえ、米国の低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」問題による国際金融市場の混乱から、株価は低迷を続けています。さらには原油価格の高騰から各種産業に影響を与え、物価は上昇するが収入が伸びないなど、先行きが不透明な状況が続き国民の生活に不安を与えている状況にあります。
一方、北海道は、地方分権改革や行財政改革の視点から、支庁制度改革を進めるため、昨年11月、現在の14支庁を9総合振興局と5振興局に再編する、「新しい支庁の姿(原案)」が示され、留萌支庁は道北総合振興局の出先機関となります「振興局」とする内容になっております。これは、道民サービスや産業振興に大きな影響を与えるものと予測しているところであります。
また、地方公共団体におきましては、「地方自治体の財政の健全化に関する法律」が制定されたことにより、「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」の4つの指標を視野に入れた、財政運営を行わなければなりません。
このような状況の中で、行政を執行していくこととなりますが、この荒波を乗り越えるためには、さらなる町民協働が必要と考えております。
昨年、より町民と行政の距離を近づけ、「心と心のふれあうまちづくり」を進めていくため、「方面区担当職員制度」をより有効に活用できるよう見直しを図り、「羽幌町地域情報連絡員制度」を制定したことと、町民各位のご提案をいただきながら、協働の町づくりをさらに推し進めるため、「自立と共生のまちづくり町民提案制度」を創設しました。
また、行財政運営の取り組みにつきましても、民間にできることは民間にとの考えから、特別養護老人ホーム・いきいき交流センター(サンセットプラザホテル)は指定管理者制度により業務を行い、上下水道施設運転管理業務・スクールバス及び福祉バス運行業務・除排雪業務等につきましては、業務委託を行ってまいりました。
さらに本年度は、総合体育館・焼尻めん羊牧場の指定管理者制度により業務を実施する運びとしております。今後も移行できる業務につきましては民間にゆだねる等、行政のスリム化を図ってまいります。
公共施設の整備につきましては、特別養護老人ホーム及び広域連携による火葬場の建設に向けた基本調査を進め、早期建設に向け取り組んでまいります。
新法での市町村合併構想もあと2年を残すところとなりましたが、現状では協議合意は困難な状況であります。小規模自治体として自立の道を歩むに当たり、1次産業の充実が産業基盤を確立していく上で重要と考え、財政の健全化を念頭に置きつつ、私の念願であります「元気なまちづくり」「暮らしやすいまちづくり」「安心安全なまちづくり」のため、町政を進めてまいります。
私は、羽幌町総合振興計画「ほっとプラン21」を町の将来像の基本理念として位置づけ「地域の自然が育む豊かなまち」 「誰もが居場所と生きがいを持って暮らせるまち」 「安心で魅力的な田舎暮らしができるまち」の3つの目標を掲げてまいりました。さらに3期目の町政を担うに当たり、お約束しました「8つの目標と63の約束」を確実に実行し、自立に向けた町づくりを議会、町民のご理解、ご協力を得ながら町政執行に取り組んでまいります。
以下、平成20年度の主な施策について申し上げます。
I 地域の自然が育む豊かなまち
1 最初に自然環境の保全並びに海鳥の保護対策について申し上げます。
今年7月には「北海道洞爺湖サミット」が開催されることからも、地球温暖化に対する関心が高くなっております。
私たちのふるさと「はぼろ」の自然環境は、暑寒別天売焼尻国定公園の天売島、焼尻島を擁し、天売島は世界的にも類のない海鳥と人が共生する地域として注目されています。
また、本土も海、山、川と雄大な自然環境に恵まれており、農山、漁村を核に多くの人々に恩恵をもたらし、町民に安らぎを与え有効的に活用されています。
このかけがえのない地域資源を今後とも最大限に生かし、豊かな自然環境と共存していくため、自然の仕組みを再認識し、「環境に配慮したまちづくり」を進めていきます。
「地域の自然が育む豊かなまち」「豊かな自然環境を守るまちづくり」への歩みをより具体的なものとしていくための取り組みに意を注いでまいりたいと考えております。
平成18年に制定した「羽幌町環境保全条例」、「羽幌町の環境を守る基本計画」の趣旨が広く町民の皆様にご理解いただけるよう、引き続き普及啓発に努めてまいります。
羽幌町の環境を守る基本計画の中の町民の行動指針「はぼろスローライフ計画」を町民へ普及し実践する町民組織として「羽幌環境会議」が「プリンせっけん」の普及運動、まちあかり運動などの活動を行っております。
これら町民みずからが考え みずから行動するということを積極的に支援し、環境を考える住民意識の醸成と条例・基本計画の普及啓発に、町民と行政が一体となって取り組んでまいります。
北海道海鳥センターは豊かな自然と生き物と共存する意識の普及啓発を進めるため、館内展示だけではなく、ジュニアレンジャーや中学生・高校生のエコクラブなどの活動を通して住民参加のすそ野を大きく広げてきております。
また、ビオトープ公園など子供からお年寄りまでが自然と親しむことのできる環境づくりを行っている町民団体「羽幌みんなでつくる自然空間協議会」の活躍には目をみはるものがあります。小中学生や高校生、一般町民が一緒に汗を流している姿に大きな期待をしており、今後とも支援を続けてまいります。
その他、子供たちが自然と触れ合うことのできる機会をふやすための努力、国定公園天売焼尻の自然を再認識できる事業などを行い、日本で唯一の海鳥専門施設として独自性を発揮し、自然保護思想の普及啓発活動の拠点施設として、今後とも環境省や北海道、関係団体等と連携し運営してまいります。
2 次に都市計画について申し上げます。
都市計画マスタープランは、町民の皆様が安全に快適な生活を送れるよう、長期展望に立った羽幌町の将来像や、町づくりの方向性を明らかにし、土地利用などの将来目標を定めることを目的としております。
羽幌町都市計画マスタープランは、羽幌町総合振興計画「ほっとプラン21」の都市計画分野の基本方針として、北海道が定めた「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」に基づき、計画的な土地利用を促し、港湾を初めとする都市施設の配置や景観づくりのあり方など、町民や事業者と行政が、協働で町づくりに取り組むため、羽幌町の将来のあるべき姿として、長期にわたり先導する誘導指針として策定するものであります。
今後は、このマスタープランに基づき、都市計画決定や事業決定などの適切な運用を図ってまいります。
II 誰もが居場所と生きがいを持って暮らせるまち
町政を進めていく基本姿勢の一つであります『心のかよう福祉への道』を念頭として、多くの高齢者や障害を持つ人たちが自立し、生きがいを持って安心して暮らすことができるよう、保健、福祉、医療、介護など福祉施策の充実を図るとともに、地域全体で支え合う、公民のパートナーシップによる「新しい公共づくり」を基本とし、町民の皆様の積極的な参加をいただきながら、政策の実現を目指してまいります。
1 最初に高齢者福祉の充実について申し上げます。
本町も少子高齢化が進み、65歳以上の人口は32.8%となり、高齢者の時代を迎えておりますが、本年が最終年となります第3期「老人保健福祉計画及び介護保険事業計画」の理念のもと、民生委員、町内会、ボランティアなど、地域住民のご協力とご支援をいただきながら、高齢者の皆様の自立と社会参加の支えとなる、生活支援事業や生きがい対策事業を、今後も内容の充実を図りながら継続的に進めるとともに、老人クラブや高齢者事業団を初めとする、高齢者の自主的な活動を支援してまいります。
また、社会福祉協議会には、町の福祉事業の多くを担っていただいておりますことから、20年度においても財政措置等を行い、組織の充実や自主的運営を助長してまいります。
特別養護老人ホーム「しあわせ荘」の管理運営は、指定管理者である社会福祉協議会との連携を深め、引き続き、民間事業者の活力や資源を生かし、質のよいサービスの提供と、施設の効果的活用を図ってまいります。
施設の老朽化に伴う建て替えについては、議会文教厚生常任委員会でご論議をいただきましたが、引き続き、施設の配置・構造・機能等についてご意見を伺い、本年度中には「基本設計」並びに「実施設計」を終えたいと考えております。
介護保険事業では、「地域包括支援センター」を核として、介護予防サービス事業を初め、介護・医療・福祉のサービスを総合的に提供するとともに、要介護認定者や介護サービス利用者には、最適なサービスを提供するため、居宅介護支援事業者との連携を深め、利用者のニーズに対応した適正なケアプランづくりと、サービス事業の提供に努めてまいります。
さらに、65歳以上の夫婦世帯やひとり暮らし世帯が増加しており、徘回する高齢者等の早期発見や虐待防止、日常生活の見守りや災害発生時における救済など、町内会を初めとする関係機関・団体等の連携を深め、高齢者に対する支援体制づくりを進めてまいります。
2 次に保健事業について申し上げます。
保健予防活動の果たす役割は、町民の皆様が心身ともに健康で、生涯にわたる自立と社会参加を可能とし、「健康寿命」を延ばすための環境を整備することであります。
特に、肥満、糖尿病、高血圧症などを要因とする生活習慣病は、日常生活の改善が最も基本的な予防対策であり、本年度から40歳~74歳を対象として、メタボリックシンドロームに着目した「特定健診・保健指導」が始まりますが、「はぼろ特定健康診査等実施計画(平成20年~24年度)」に基づき、住民健診等における受診率の向上や、生活習慣の改善と予防に向けた取り組みを進めてまいります。
また、生活習慣の見直しを図るため、若年期から、食生活や運動、栄養などについて、健康教育・相談を始め、母子保健事業、各種健診事業、食生活改善事業、温泉を活用した健康増進など、1次予防に重点を置いた事業を積極的に進めてまいります。
発達障害を持つ子供が増加傾向にありますが、乳児健診等を通した早期発見と、「子ども発達支援センター」を核として、子供の早期療育、家族への支援、幼稚園・学校等関係機関との連携など、子供たちの健全な発達に向けた環境づくりに努めるとともに、発達障害に対する地域住民の理解を深めてまいります。
健康は町の財産であり、『だれもが健康で暮らすことができるまちづくり』に向け、「保健師・栄養士事業計画」を作成し、計画的・継続的な事業の実施と評価を進めるとともに、本年度設置する「すこやかロード(はぼろ散歩道)」を活用した町民の自主的な健康づくり活動への支援や啓発などを進めてまいります。
3 次に地域医療体制の整備について申し上げます。
道立羽幌病院は、産婦人科の分娩中止や、小児科、整形外科が派遣医師による診療体制となるなど、地域住民に大きな不安を与えております。
特に、離島地区の妊産婦さんは、島外での健診や出産に宿泊等が伴い、大きな負担となっていることから、費用の一部助成を行ってまいります。また、道立羽幌病院が妊婦さんの負担軽減を目的に実施する助産師による妊婦健診「ミルキー外来」の活用を周知し、受診率の向上と健康保持を図ってまいります。
12月に示された「北海道病院事業改革プラン(素案)」では、羽幌病院は引き続き2次医療を担う地域センター病院として位置づけされたものの、指定管理者制度の導入などを視野に入れた経営形態の見直しを図るとしております。
地域医療に対する町民の不安を少しでも解消するため、引き続き、医師確保や医療機能の充実強化、また、救急医療の切り札であるドクターヘリの道北圏域への配備に向けて、「議会医療調査研究特別委員会」と連携しながら関係機関に強く要請してまいります。
4 次に障害者福祉について申し上げます。
「はぼろ障害者福祉計画」の基本理念であります、『障がいのある人もない人も共に生き生きと生活できるまちづくり』を念頭として、地域住民や関係機関、団体等の理解と協力を得ながら、障害を持つ人が、身近なところで、障害福祉サービスや地域生活支援事業など、公平で適切なサービスを利用し、選択の幅を広げることによって、自立と社会参加が進むよう積極的な支援をしてまいります。
5 次に児童福祉について申し上げます。
少子化の進行は、次代を担う子供たちが、健やかに生まれ育つ環境にも大きな影響を与えておりますが、「はぼろ次世代育成支援行動計画」の基本理念のもと、次代を担う子供たちの健全な成長と、子育て支援に視点を置いた取り組みを進めてまいります。
若い親の育児相談や育児教室に対する関心と期待が高いことから、今後も「苺くらぶ」や「子育て支援センター」等の充実を図り、育児不安や悩みの解消など、若い親に対する子育て支援を進めるとともに、子育てサークル等の自主的活動を奨励してまいります。
児童虐待など、子供を取り巻くさまざまな問題が発生しておりますが、虐待防止と早期発見、迅速で的確な対応を図るため、「子育て支援ネットワーク」にかわる組織として、幅広く児童にかかわる関係機関・団体等による「要保護児童対策地域協議会」を設置し、児童相談所など専門機関との綿密な連携により必要な措置を講じてまいります。
また、保育所の改築については、「児童福祉施設検討委員会」で協議を進めておりますが、早期に方向をまとめ、議会文教厚生常任委員会でご意見を伺ってまいりたいと考えております。
子供たちの健やかな成長には、地域社会全体がそれぞれの役割を担い、相互協力と情報の共有が大切であることから、児童に携わる福祉、教育等関係機関・団体等の連携を一層深め、『子ども・子育てにやさしい羽幌町』の実現を目指してまいります。
6 次に国民健康保険事業について申し上げます。
まず保険税収入ですが、国民健康保険事業は、本町の被保険者の約5割が加入しておりますが、年金受給者の増加や長引く不況の影響で加入者全体の所得が低下し、それに見合った課税総額の減少など厳しい状況にあります。
一方、保険給付については、国保加入者の高齢化がますます進み、かかりつけ医を持たずに幾つもの病院を受診する「多受診」や、同じ病気で複数の病院を受診する「重複受診」は依然として見られ、高血圧や糖尿病を初めとする「生活習慣病」による医療費の増加も多くなっております。
医療費を抑制するためには、住民の健康に対する意識の高揚が大切でありますが、本年度から各医療保険者に「特定健診、保健指導」が義務づけられますことから、保健活動と連携して、住民健診等の受診率向上や生活習慣病の予防・改善に努めるとともに、保険税収納率の向上、レセプト点検の強化や啓発活動、各種検診を通した早期発見・治療、重複・多受診の抑制、医療費の分析等の取り組みを進めてまいります。
同じく本年度から、75歳以上を対象とする「後期高齢者医療制度」が始まりますが、国保税の改定や公的年金からの特別徴収制度の導入など、国保加入者の急激な負担増につながらないよう配慮するとともに、健全な保険財政の運営に努めてまいります。
7 次に広報・広聴について申し上げます。
町民の皆さんと行政が協働で町づくりを進めるためには、基礎となる情報を共有することが重要なことから、「広報はぼろ」と随時更新ができる「ホームページ」を連携し、内容の充実を図りながらわかりやすく的確な情報提供を積極的に進めてまいります。
広聴活動につきましては、町民皆さんのご意見を伺う機会として「町政懇談会」や「ふれあいトーク」、さらには冒頭にも触れました「地域情報連絡員制度」など、テーマによってその方法を選びながら、また、ホームページや電子メールなどのインターネット環境も積極的に活用しながら各分野、各世代の声を聞き、町づくりに反映させてまいります。
8 次に人づくり事業について申し上げます。
この事業は、地域づくりのリーダーとして資質を備えることのできる人づくり、国際化社会における豊かな感性と幅広い視野を備えた人づくり、地域の活性化に関連する人づくりなどの事業を行う個人、団体に対し費用の一部を助成するものであります。
本事業の推進に当たって審査・決定機関であります「人づくり委員会」の皆様のご支援をいただいておりますが、「まちづくり」は「人づくり」であるとの基本理念のもとに今後とも人づくり事業を積極的に支援してまいります。
III 安心で魅力的な田舎暮らしができるまち
1 最初に農林業の振興について申し上げます。
農業、農村を取り巻く環境は、依然として厳しく、農家戸数の減少、後継者の不足、就農者の高齢化が進み、加えて農畜産物の価格低迷など、生産構造の脆弱化や活力低下が懸念され、深刻な状況となっております。
国では、平成19年度から地域農業への支援政策として、担い手を初め、法人や集落営農に対し、米の生産調整、所得安定対策、地域資源保全対策をスタートさせ、農業全体の経営所得の安定と食料自給率の向上に取り組んでいるところであります。
「水田農業構造改革事業」や「中山間地域等直接支払事業」といった国・道の補助事業も継続して取り組んでいるほか、「元気な地域づくり交付金事業」により米穀乾燥調製貯蔵施設も完成し、平成20年産米からの供用開始により、本町の米の産地形成や稲作農家の経営維持・発展につながると大きな期待を寄せているところであります。
また、生産者、農業諸団体との連携により制定する「地域水田農業ビジョン」に基づき、水田中心の土地利用型農業経営を初め、高収益性作物の振興や担い手の育成などを推進し取り組んでまいります。
平成17年度より新たな特産品として試験栽培を進めている「ビルベリー」につきましては、農業試験所圃場での試験栽培を引き続き行ってまいります。
今後予想される国の構造改革等に対しても、効果や将来性を見きわめながら、地域の実情に即した展開をしてまいります。
林業の振興につきましては、地球温暖化や世界各地で異常気象による災害被害発生などにより人間生活を取り巻く環境の重要性、中でも森林の役割について注目されているところであります。自然林の保護はもとより人工林の整備については、健全な環境の形成に不可欠なものです。
町有林につきましては、災害を未然に防ぎ、さらに良質な木材を生産すべく計画的に除間伐等を行い適正な維持管理と整備を進めてまいります。
民有林につきましても森林整備地域活動交付金などの補助制度に加え、町独自の民有林除間伐奨励事業で助成をしながら地域森林の振興に努めてまいります。
農業・農村整備につきましては、過疎化・高齢化等の進行に伴い、集落機能の低下による農地・農業用水等の資源管理が困難になってきております。平成19年度から始まりました農地・水・環境保全向上対策も2年目を迎え、効果的な農村基盤の保全等を行う共同活動組織への支援を行い、さらなる質的向上を目指してまいります。
また、羽幌二股ダム、羽幌ダムなど農業水利施設につきましては、建設から年数を経て老朽化による改修等が必要な箇所が見受けられます。国、道との連携を図り、適切な管理を行い、地域農業の生産性の安定と向上に資するよう対策を進めてまいります。
畜産振興につきましては、畜産担い手育成総合整備事業による草地改良、造成事業の推進により、安全で高品質な牛乳の安定的生産体制の確立を目指すとともに、酪農ヘルパーの活用への助成などゆとりある酪農経営に向けた対策を推進してまいります。
焼尻めん羊牧場は、効率的な管理運営を行うため、平成20年度より民間事業者のノウハウを活用した指定管理者制度を導入し、焼尻めん羊のブランド化の定着と副産物等の付加価値を高め、地域振興と財政負担の軽減を図ってまいります。
地籍調査については、平成11年度から25カ年計画により実施中であり、19年度で築別の一部・汐見・川北地区・川南市街地の一部を完了し、現在、川南市街地の一部を調査中です。今後とも土地の地目、面積、権利等を明らかにして地籍の明確化を図り、土地の基礎資料の構築による課税の公平化、紛争の防止、その他多目的に調査成果を活用してまいります。
2 次に水産業の振興について申し上げます。
新たな時代に対応した漁業協同組合のあり方として、広域の北るもい漁業協同組合が誕生して4年を経過しましたが、この間、着実に計画を達成する中で目的に沿った組織基盤強化が図られてきたところであります。
しかしながら個々の漁家経営は、依然として旧態を脱するには至っておらず、魚種や地域によって明暗が分かれ、魚価安や燃油・資材の高騰、資源の減少による影響を受け厳しい情勢が続いております。
そのため漁業経営の安定と水産資源の持続的な供給を目的とする栽培漁業の取り組みは重要な課題であり、本年度も管内栽培漁業推進協議会を母体とするヒラメ、ニシンの種苗放流事業に積極的に協力し、資源の維持増大に努めてまいります。
また、浅海資源の維持増大に関しては、引き続き離島漁業再生支援交付金を利用する中で、両島においてエゾバフンウニの種苗放流やキタムラサキウニの移植放流、漁場管理などを行い離島の活性化を図ってまいります。
さらに、日本海沿岸に来遊するトドによる漁業妨害が深刻化している状況から被害を受けた漁業者に漁業協同組合が共同利用事業として貸与する刺し網購入費に対し、引き続き支援を行ってまいります。
北るもい漁業協同組合の生産基盤強化につきましては、本年度に拠点として整備された苫前の水産鮮度保持施設をより有効に活用するため、羽幌の衛生管理や効率化に配慮した貯氷施設の改築、冷蔵施設の新設に対し支援を行ってまいります。
今後とも、漁業経営の安定と限りある水産資源を持続的に供給できるよう、地域に根差した水産業の振興対策に努めてまいります。
3 次に商工業の振興について申し上げます。
国内の景気が緩やかに拡大している中、北海道においては好況感を享受できないまま、依然として厳しい経済情勢が続いており、中小企業の倒産がふえるなど、地域間・企業間格差が拡大し、いまだ個人消費の回復基調に至っていない状況にあります。
本町の商工業を取り巻く環境も依然として厳しく、不本意ながら経営破綻が生じた企業、あるいは事業の継続発展のため経営改善に取り組む事業者などにも課題が多くある中で、経営基盤強化のための自助努力を促すため、商工会など関係機関と密接な連携を図りながら商工業の振興に努めてまいります。
今年は、札幌圏の大型商業施設より6月に羽幌町物産展の申し入れもあり関係機関と対応を進めております。また、8月に東都リーグの「亜細亜大学硬式野球部」、「札幌北海学園大学野球部」や「札幌日大高等学校サッカー部」などの強化合宿なども行われる運びとなっており、今後の商業効果に期待を寄せております。
次に、中心市街地の活性化につきましては、空き地・空き店舗等を有効活用した取り組みは、商業者の新たな投資も困難をきわめ、幾多の課題を抱えております。今後の元気のある町のにぎわいを形成するためにも、関係機関と連携を図り、課題解決に向け努力してまいります。
4 次に観光振興について申し上げます。
今年は、北海道洞爺湖サミットを契機とした国の観光戦略として、北海道が日本のモデル観光圏に位置づけられております。
主要テーマは環境問題で、羽幌町には100万羽の海鳥が繁殖に訪れる「海鳥の楽園」天売島、5万本のオンコの原生林と手つかずの森がある「花と緑の島」焼尻島のいずれも、人と自然との共生を体感できる「共生の島」として、世界的に島の自然環境をアピールする絶好の機会と期待を寄せているところであります。
昨年から、両島の自然を満喫しマイペースでサイクリングを楽しむ自転車走行会「ツール・ド・天売&焼尻アイランド」を今年は5月と8月最終の週末に実施し、島のスローライフを実感していただきます。
また、6月下旬には2万5,000トンの大型豪華客船「ふじ丸」の天売島寄港も決定し、今後の観光資源としての経済効果に期待をしております。
さらには、町内の主要な観光施設の整備としては、天売島赤岩展望台の高欄支柱部改修工事、天売港トイレ入り口スロープのバリアフリー化やサンセット王国のシンボルであるビーチ管理棟外壁塗装工事などを実施し、観光客や利用者の利便性を高め、地域の活性化を図ってまいります。
次に、知名度のあるサンセットサマーライブや苫前町・羽幌町・初山別村の観光協会で構成する「日本海えびタコ街道協議会」のご当地グルメ商品開発などの広域連携により地域の活性化を図るとともに、地元並びに関係団体の連携はもとより知恵と努力を結集して地域の観光を育ててまいります。
5 次に労働対策について申し上げます。
雇用を取り巻く環境は、全国的には雇用情勢が改善する一方で、依然として厳しい雇用情勢が続いている地域が存在し、地域格差が生じております。道内の完全失業率は、昨年12月で前年より0.4ポイント改善の5.0%となっておりますが、全国平均と比べ高く推移しており、雇用情勢は依然として厳しい状況であります。
また、留萌管内における昨年12月末時点での有効求人倍率は0.48倍、就職を希望する高等学校卒業予定者の内定率は71.3%で、いずれも前年同期を上回るなど、少しずつ明るい兆しも見られておりますが、依然として厳しい状況が続いていることには変わりありません。
そのような中で、季節労働者対策として平成19年10月より国から事業委託を受け実施している「通年雇用促進支援事業」につきましては、苫前町から天塩町までの5町村の経済団体や労働団体等で構成される「オロロン留萌中部・北部通年雇用促進協議会」を設立し、季節労働者の通年雇用化に資する事業所及び季節労働者向けの通年雇用支援セミナー開催のほかスキルアップセミナーとしてパソコン基礎講座を開催することで、季節労働者に対する通年雇用化に向けた意識啓発や技術の習得により多くの季節労働者の通年雇用化が促進されるよう今後も事業を継続してまいります。
その他、雇用の創出については、国や北海道の既存制度を有効に活用し、関係機関と密接な連携を図りながら雇用機会の確保と安定に努めてまいります。
6 次に町営住宅について申し上げます。
本町における少子・高齢化が進行する中で高齢者世帯の増加が予想され、公営住宅への居住ニーズが多様化するなど、今後、公営住宅の果たす役割はますます大きくなっております。
住宅マスタープラン・公営住宅ストック活用計画に示しました3つの基本方針。1つは、だれもが安心して暮らせる町づくり。2つ目は、利便性の高い定住環境づくり。3つ目は、地域の特性を生かした魅力ある住まいづくりであります。これらの具体的な施策といたしまして、老朽化した大規模団地の効率的・効果的な建て替え事業の推進や民間住宅の整備促進を図ってまいります。
本年度も朝日団地における移転住宅、木造平家建て3棟6戸を建設し、あわせて離島地区1棟2戸の建て替え整備を進めてまいります。一方、老朽住宅では南2条1丁目の簡易2階建て2棟8戸の解体を行うほか、既存住宅の維持補修などを実施してまいります。
また、公営住宅跡地などを活用した住宅・宅地の整備を進め、民間活力の活用や自然に優しい、地域バランスを考慮した住環境の整備と保全に努めてまいります。
7 次に港湾整備について申し上げます。
港湾は本町の振興・発展を図る上で重要な施設であるほか、羽幌・天売・焼尻を結ぶ玄関口として貴重な役割を果たしており、将来の有効利用に向けた整備と、適切な維持管理に取り組んでいく必要があります。20年度につきましても、第10次港湾整備計画により、引き続き整備を進めてまいります。
羽幌港においては、耐震岸壁の早期供用を図るため、岸壁とその背後用地の整備を継続するとともに、港内静穏度を確保するため、北防波堤の整備を継続してまいります。
また、整備を休止しておりました緑地整備につきましても、20年度で基本施設・附属施設の整備を行い、事業を完了する予定となっております。
天売港においては、越波防止のため北防波堤の改良を継続して行ってまいります。
今後も国直轄事業を主体として、港湾利用者の意見を聞きながら議会並びに港湾審議会での審議をいただき、必要性と効果を考慮した港湾整備を進めてまいります。
8 次に町内循環バス「ほっと号」の運行について申し上げます。
町内循環バス「ほっと号」は、平成15年に、主に医療機関への通院や健康増進のために、はぼろ温泉サンセットプラザを利用するお年寄りなどの交通の足としてスタートいたしたものであります。
費用対効果の面から効率的な事業運営を図らなければなりませんが、町としては住民の皆様に利用しやすい循環バスを目指して、これまでに運行時間や運行経路の変更を行うほか、「フリー乗降」の開始や「サンタほっと号」の無料運行を実施し、さらには「2ケ月千円の定期券」を販売するなどの改善を図り、平成19年5月からは「メロディーバス」として運行しているところであります。
利用者につきましては年々増加しておりますが、試験的に「レトロバス」を走らせるなど新たな取り組みをし、さらなる利用者増に努めているところであり、今後も利用者ニーズを的確にとらえ、地域の足として定着するよう努めてまいります。
9 次に水道事業について申し上げます。
水道は、快適な暮らしを支えるライフラインとして、重要な使命を担っております。
上水道事業では、平成19年8月より「上・下水道施設運転管理の一体化」による民間委託を導入したところであり、今後も業務の効率化、コスト削減による経営の健全化を図るとともに水道水の安全安定供給に重点を置き水道事業を運営してまいります。
簡易水道事業においても、上水道と同様、安全で安定した水道水を供給するため、各施設の維持管理を徹底し、経営の効率化に努めてまいります。
10 次に下水道事業について申し上げます。
平成19年12月末の認可計画面積における進捗率は82%に達しており、また、水洗化率は44%となっております。
平成20年度につきましては、昨年度に引き続き緑町及び北町地区を中心に汚水管の整備を実施するとともに、雨水管の整備につきましても、市街中心部におきまして一部実施いたします。
今後も、快適な生活環境の提供と環境保全に寄与する下水道の整備を計画的に推進するとともに、水洗化率向上に向けたPR活動を積極的に行ってまいります。
11 次にごみ処理について申し上げます。
本町の資源循環型ごみ処理は、町民皆様のご理解、ご協力により分別収集も順調に行われております。容器リサイクル等の資源ごみは、分別の成果により着実に再資源化が図られ、生ごみ堆肥は、町民の皆様に還元され大変喜ばれております。
地球温暖化の進行が危惧される中、ごみの減量化、資源リサイクルのさらなる取り組みを推進し、ごみゼロのまちづくりや環境保全に努めてまいります。
また、本年7月に開催される北海道洞爺湖サミットの成功に向けて「北海道洞爺湖サミット・おもてなしクリーンアップ運動」として、全道的に清掃活動や普及啓発活動が展開されます。
本町においても、地域ぐるみで行われております清掃活動「羽幌町・海とまちイメージ作戦」を当該運動の一環として参加してまいります。
12 次に防災対策について申し上げます。
平成16年9月に本町観測史上最大瞬間風速46.9メートルを記録した「台風18号」や12月には町内では過去最大の震度5弱の「地震」が発生し、多くの被害を受けたことは記憶に新しく、日ごろの備えの重要性を改めて認識したところであります。
比較的災害の少ない本町でありますが、歴史的に見ましても時折大きな災害に見舞われてきました。それらを教訓としていざというときに備え、平成17年10月に本土における「防災訓練」を試行として実施以来、町内会、消防団及び警察署の協力を得ながら、一部地域ごとではありますが毎年度「住民避難訓練」を実施してまいりました。本年も市街地域の4年目として行う計画としておりますことと、念願であります全町挙げての「総合防災訓練」の実施に向けて準備及び関係機関との協議を始めたいと考えております。
また、離島地区におきましては、本土と違いライフラインの復旧に地理的条件から長期間要するため、避難所に「非常用電源」を配備し、住民の安全確保を図ってまいります。
【結び】
以上、平成20年度の町政運営の基本的な考え方と、主要施策の大綱について申し上げました。
現在、「自立と共生のまちづくり計画」に基づき行政を実施しているところであります。取り巻く環境は厳しい状況にあるとさきに述べましたが、老朽化している公共施設は改築を余儀なくされており、策定した財政推計に即し、事業を実施していかなければなりません。職員ともども創意工夫を図り、一層の努力をしてまいりますが、公共サービスの水準を維持するためには、町民皆様の協力が必要不可欠であります。だれもが「住んでいてよかった」「住みたくなるまち」を目指し、町民協働のまちづくりに一層の努力をしてまいります。
町政運営に対しまして引き続き、議員各位並びに町民皆様の深いご理解と一層のご協力を心からお願い申し上げ、私の町政執行方針といたします。
〇議長(橋本修司君) 暫時休憩いたします。
休憩 午前11時24分
再開 午前11時35分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎教育行政執行方針
〇議長(橋本修司君) 日程第5、教育行政執行方針を行います。
教育長から教育行政執行方針の申し出がありましたので、これを許します。
教育長、山本孝雄君。
〇教育長(山本孝雄君) 平成20年第2回羽幌町議会定例会の開会に当たり、羽幌町教育行政執行方針を申し上げます。
初めに
今日、社会が激しく変化する中にあって、子供たちが将来、一人の人間として自立し、どのような道に進んでも、みずからの人生を有意義に送ることができる基礎を培うためには、義務教育の役割は極めて重要であります。
しかし、子供たちを取り巻く環境は、学力の向上、いじめや不登校への対応、安心・安全の確保、家庭や地域の教育力の向上などさまざまな課題に直面しております。
このような課題に対応するためには、きめ細かな施策の一層の充実とともに、学校、家庭、地域が緊密な連携を図り、適切に役割を分担し合う中で、それらを着実に果たしていくことが重要であります。
また、町民のニーズにこたえる社会教育の推進に当たって、芸術・文化の振興、生涯スポーツの普及・振興などに視点を置いた、活力ある生涯学習社会の構築が強く求められております。
こうした基本姿勢と課題等を踏まえ、本町教育の振興・発展を目指し、平成20年度の教育行政を執行してまいります。
以下、「学校教育及び社会教育」関係の主な施策について申し上げます。
学校教育
1 教育効果を高めるための条件整備
子供たちが、学びながら個性や能力を伸ばし、基礎基本を確実に身につけ、学ぶ意欲を高め学習習慣の定着を図っていくことが重要であります。そのためには、個に応じた指導の工夫や改善に努めるとともに、常に到達度・理解度等を検証しその把握に努めることが重要であります。あわせて教育効果を高めるための環境の整備・充実に努めてまいります。
義務教材、理科教材及び情報機器等の計画的な整備・充実に努めるとともに学校図書につきましても、新5カ年計画に基づき継続して整備を図り、読書意欲の高揚に努めてまいります。
次に、現英語指導助手については、本年7月で任用契約期間が満了となるため、新たに採用し引き続き英語指導及び国際理解教育等の一助となるよう、有効に活用を図ってまいります。
次に、特別支援教育については、特別に支援を必要とする児童生徒を的確に把握し支援するため、関係機関等との連携を深めさらに効果的な支援体制等の整備に努めてまいります。なお、羽幌小学校に配置しております教育支援員については、顕著な成果を上げており継続し配置してまいります。
次に、昨年度、43年ぶりに実施された、文部科学省による「全国学力・学習状況調査」については、今後も調査に参加し、継続した中で成果や課題等を検証し、その改善を確実に進めてまいります。
2 教育環境の整備
昨年度実施した羽幌中学校の耐震診断結果につきましては、文教厚生常任委員会及び議会の一般質問で答弁・説明いたしておりますが、校舎、屋体ともに部分的な耐震補強により、耐震化が図られるとの診断結果が示されたところであります。現在、懸案であります外壁の補修とあわせ実施すべく、整備方法等について検討・協議しているところであり、早急にその結論を出し、20年度中に実施設計を終えたいと考えております。
なお、羽幌小学校など対象施設についても、総体的な整備方針等を今後策定し、その実施について関係部局と協議・検討を進めてまいります。
次に天売小中学校を除く、各学校の施設整備については、緊急度を勘案しながら適宜整備・改修を進めてまいります。
本年度は、「羽幌小学校では、体育館のカーテンの改修、石油暖房機の取り替えなど」、「焼尻小中学校では、グラウンドの物置改修など」、「羽幌中学校では、教職員用パソコン設置、石油暖房機の取替え、焼却炉撤去など」、「天売高校では、体育館の床補修、特別教室窓改修など」が主なものです。
次に、教職員住宅の整備、改修につきましては、保有住宅の4割近くが築後30年以上で老朽化が激しい状況にあるので、緊急度を勘案しながら適宜補修をしてまいります。
3 地域に開かれた学校づくりと学校職員の資質能力の向上
子供たちの健やかな成長のためには、学校、家庭、地域等の相互理解と協力のもと、地域に開かれた学校づくりをなお一層推進することが大切であります。
保護者や学校評議員等による外部評価や各学校の自己評価のあり方について検討するとともに、学校情報をきめ細かく地域に発信し、地域住民の意見を反映し開かれた学校づくりに努めてまいります。
また、学校職員の資質能力向上は、児童生徒の学力等の向上に直接かかわるものであります。校長のリーダーシップのもと、学校職員という職責を自覚し日ごろから資質能力の向上に努めておりますが、各学校職員のさらなる向上心と研修意欲に期待をしております。また、学校教育活動は多岐にわたっており、学校職員一人一人がそれぞれの役割を果たすとともに連携・協働して教育活動に意欲的に取り組んでおり、個々の学校職員の努力や成果を適切に評価し、その成果を学校運営に反映するため「学校職員評価制度」を導入し、学校職員の意欲を一層高めるとともに、各学校の活性化に努めてまいります。
4 心身ともに健全な人間性と社会性をはぐくむ安全な環境づくり
心豊かな人間性や社会性は、基本的な規範意識や倫理観、公共心や他人を思いやる心の育成が重要であり、心の教育の充実に努めてまいります。このため、道徳教育の充実と、総合的学習等において自然体験や社会体験、ボランティア活動等を積極的に行い、健やかで心豊かな人間形成の育成に努めてまいります。
また、いじめ不登校など児童生徒の問題行動は、学校、保護者、地域等が密接に連携を図り、その未然防止に努めてまいります。特に、児童生徒が一日の大半を過ごす学校での生活状況の中で、児童生徒が放つかすかなサインをいち早く把握し、迅速に対応することが極めて重要であり、なお一層、学校、保護者間の緊密な連携と情報の共有化に努めることが大切と考えております。
また、携帯電話等の普及が児童生徒に及ぼす影響は深刻であり、全国的には、事故事件に巻き込まれるケースなど憂慮される状況であります。羽幌町においても、被害等の未然防止のため、取り組みに対する先進事例等の情報収集など対応が必要であると考えております。
本年度も、学校教育指導員、心の教育相談員の配置及び電話相談を日常的に開設し、問題行動等の未然防止や的確な状況把握に努めてまいります。
なお、本年度、各学校と警察署が、児童生徒の非行等に関する情報を共有することにより、非行の再発防止及び犯罪被害の未然防止を図ることを目的とし、「羽幌町教育委員会と羽幌警察署」が協定書を締結し、連携と情報の共有化を図ってまいります。
本協定「子どもの健全育成サポートシステム」は、学校だけでは解決困難で、警察の対応が必要な場合に、学校が持つ個人情報を警察に提供し、また、警察での逮捕事案や継続的に対応が必要な非行等については、警察から学校へ情報が提供されるものであります。
相互に提供する情報は個人情報であり、情報の管理に徹底を期し効果ある対応をしてまいります。
5 高等学校教育の振興と幼児教育の推進
天売高等学校は、教育活動の活性化・円滑化に努め、3年修業制や少人数制を生かした学習環境の整備・充実に努めております。また、島民を対象とした一部科目履修制や学校開放講座を実施するなど、積極的に地域に開かれた学校づくりに努めているところでございます。また、水産実習や水産クラブ活動の充実など、地域に密着した教育をなお一層推進してまいります。
羽幌高等学校は、多様な進路に対応した教育課程を編成し、基礎学力と広い教養を身につけ、生徒が目指す各種の進路選択(就職・進学等)に対応可能な指導に努め、地域の期待にこたえる学校づくりを推進しております。しかしながら、小規模校の再編整備など懸念される状況にありますことから、羽幌高等学校との連携と情報の共有化をさらに進め、羽幌高等学校の進める魅力ある学校づくりに対し、なお一層の支援に努めていかなければならないと考えております。
幼稚園教育については、町内2つの私立幼稚園は、それぞれ特色を生かした教育活動を推進されており、今後とも就園奨励補助及び振興補助の継続と、英語指導助手の派遣など教育活動等への支援に努めてまいります。
6 学校給食の充実
学校給食は、食べる体験を通じて、食事マナーや食習慣などを身につけるとともに、さまざまな人々との会話を通じて人間関係を深めるなど多くの要素をもって実施しており、さらに充実を図ってまいります。また、今後とも使用食材の選定に当たっては安全性を重視するとともに衛生管理などに万全を期し安心安全な給食の提供に努めてまいります。
社会教育
1 青少年教育
現代社会は、私たちに快適な生活をもたらした反面、さまざまなひずみも生み出してしまいました。子供の世界にも、少なからず影響を及ぼしました。確かに今の子供たちは手足が長く伸び、体格は昔と比べ向上しておりますが、持久力や筋力、反射運動等体力は著しく低下しております。また、地域での遊びの環境も変わってきたことから、集団で遊ぶことが苦手な子供たちがふえてきていることも指摘されております。
子供たちのさまざまな体験活動や文化活動への関心を助長し、子供会やスポーツ少年団活動など、人と人とのかかわりや集団での活動の中で、子供たちが主体的に考え、試行錯誤していく過程を重視した活動を支援するとともに、リーダーの育成や指導者の養成を推進してまいります。
20年度の乳幼児事業は、幼稚園・保育所園児を対象とした「昔遊び公演」と園児以外の乳幼児親子にまで対象を広げたのびのび子育て支援事業として人形劇公演を、また児童生徒向けには、毎年人気の高いウイークエンド・サークル事業の「子ども自然教室」、子供会関連の事業としては恒例となっております「子どもフェスティバル」、夏休み・冬休みを利用しての「子ども会リーダー講習会」や「子ども百人一首教室」などの事業を引き続き実施してまいります。
今回で4回目となる隣接自治体との広域社会教育連携事業として、苫前町子供会育成連絡協議会との自転車ツーリング事業についても、引き続き実施をしてまいります。
一人でも多くの子供たちに「いきいき、のびのびできる場所」を提供しようと、主に中央公民館と総合体育館を拠点に始めた地域子供教室推進事業「羽幌町ほっとクラブ」も4年目を迎え、新たに放課後児童教室として「羽幌町留守家庭児童会」と「子ども発達支援センターにじいろ」の子供たちの参加も得ながら、さらに魅力あるプログラムを用意し引き続き実施をしてまいります。
子供たちにとって読書は、感性や情操、そして他人を思いやる心をはぐくむ上で大切なものであります。特に、乳幼児の「ことば」と「こころ」をはぐくむには、温かなぬくもりの中で優しく語りかけることが最も効果的であり、大切なことであると思います。
16年度から始めた乳児と保護者を対象とした「ブックスタート」事業を継続するとともに、保育所や子ども発達支援センターにじいろを対象とした巡回文庫などのさらなる充実と、親子読書活動など各家庭や地域での読書活動の一層の振興を図ってまいります。
さらに、青少年の問題行動の未然防止活動につきましても、青少年問題協議会を中心に取り組んできたところでありますが、今後も関係機関との情報交換を密にしながら「あいさつ運動」を初め不審者などに対する地域監視体制の確立に努めます。とりわけ4年目を迎えた「子どもパトロール隊」のボランティア隊員による監視の目も町内の至るところで確実に定着してきたところであります。「地域の子どもは地域が守り育む」必要性を認識しつつ、長続きのする「自分の好きな時に自分に最もあった活動」を基本に、この広がりを数多くの方々に知ってもらい、参加してもらうための啓発活動に努めます。
2 成人教育
変動の激しい社会においては、各個人が自立した一人の人間として力強く生きていくため、それぞれの生活環境に応じて、さまざまな場所や方法で学習を継続できる環境を整備することが重要と考えます。
このことから、高齢者の組織的学習と学生自治会等交流の学びやであるいちい大学、町民の学習ニーズに的確に対応した各種「成人講座」の開設、社会教育関係者やPTAの活動を高める研究大会の開催など、豊かな学習機会の確保に努めるとともに、学習情報の提供などを通して、生涯学習の充実に努めてまいります。
3 家庭教育
すべての教育の原点である家庭教育は、基本的な生活習慣や、他人に対する思いやり、社会的なルール、学習に対する意欲や態度などの基礎を子供たちにはぐくむものであり、極めて重要であります。
しかし最近、その家庭の教育力について、少子化や都市化の現象など家庭をめぐる状況の変化により、さまざまな問題が指摘されております。
本町においての家庭教育は、その中心となる親が、子供への教育を十分に行うための知識・技能と態度について学習する「社会教育」としてとらえ、親と子供の成長を社会全体が支えるという考えのもとに、地域の子育て支援として、学習機会や情報の提供などをこれまでと同様に継続して行ってまいります。
羽幌町には現在、子育て支援グループやボランティア団体、親子で遊ぼう会や育児サークル・らんらんくらぶなど、それぞれ独自の活動をされておりますが、20年度はそれらの方々を中心にネットワーク化や講座などの基礎づくりを目指し、さらなる子育て支援に努めます。
4 健康づくり、スポーツ活動
今日、住民が求める「健康で豊かな生活」の実現にはさまざまな分野の活動が貢献できますが、とりわけスポーツに求められる健康づくり、体力づくり、ストレス解消は重要な役割を果たすものと考えております。
人生80年時代と言われる現在、自由時間の充実が生きがいや幸福と非常に深い関係を持つようになり、仕事だけではなくスポーツやレジャーの充実が重要な課題となっております。
スポーツ活動は、体を動かすという人間の本来的な要求にこたえるものであり、爽快感・達成感など、肉体的・精神的な充足や楽しさ喜びをもたらすことから、健康の保持増進や体力の向上だけではなく、青少年の人間形成にも大きな影響を与えるものと考えております。
本町では、引き続き各種スポーツ大会やスポーツフェスティバルなどを通して、住民のスポーツ事業への参加機会の充実を図るとともに、体育館を初め各スポーツ施設を拠点に健康の維持・増進と疾病の予防などについて適切な指導を行い、スポーツの実践指導を含め住民の健康づくりの推進並びに施設利用の拡大を図ってまいります。
20年度から新しく、本町体育振興の拠点であります「総合体育館」の維持管理とあわせ、各種体育事業(スポーツイベント等)の実施については「指定管理者」を指定し、その運営をお任せすべく事務作業を進めているところであります。
指定に当たっては町民の皆様方にご不便・不利益を与えることのないように細心の注意をもって移行しなければならないものと考えております。町民の平等な利用が確保され、体育館としての効用が最大限に発揮されるものであって、なおかつ施設の管理経費の縮減が図られるものであることを基準に「指定管理者」の選定を行いました。民間の柔軟な発想による各種スポーツ教室などの開催を期待しているところであります。
あわせて、体育協会など関係団体の方々が中心となって、子供から高齢者まで、年齢や興味、技術や技能レベルに応じた複数のスポーツ種目が用意され、質の高い指導者のもと、地域のだれもが定期的・継続的なスポーツ活動が行える「総合型地域スポーツクラブ」の設立も予定されており、本町の体育振興にとっても大変期待されるところであります。
このような民間団体との連携に当たっての私どもの役割は、それらの自主的な「民」による活動を側面から支援しつつ連携し、持続可能な活力を生み出すことであると考えます。それらの団体から町民へのサービスに対する一定の質や信頼が得られるような基準づくりも重要と考えております。
5 文化活動
すぐれた芸術・文化に接することは、豊かな情緒を養い感性を深めるものであります。
本町では、文化協会や個人の文化活動の場を提供するとともに「町民芸術祭」を初めとする発表の機会や相互交流を図り、より活発で自主的な活動への助長を図ってまいります。また、今後も高い水準の芸術・文化などをより多くの住民の方々に鑑賞していただく場として、文化公演を継続して開催し、展示機会の充実についても道立近代美術館を初め、他市町村で開催される作品展や舞台芸術の鑑賞など、地域間の文化交流も進めてまいります。
20年度の文化公演関連事業は、子供たちを対象とした事業「少年少女芸術劇場」では、離島の子供たちも参加して、日本の伝統芸能をメドレー形式で鑑賞する民族歌舞団の音楽公演を実施いたします。
離島住民を対象とした「天売焼尻芸術劇場」は、20年度は、対象年齢をやや引き上げて「笑い」を中心とした演目を現在検討中であり、たくさんの島民の方々の鑑賞を期待しているところであります。
文化公演のメーン事業としては、1つが対象年齢幅が比較的に広い津軽三味線と和太鼓のスーパーセッションを予定しており、もう一つが女性のフルート奏者4人による「フルートアンサンブルLYNX(リンクス)」のコンサートを予定しております。
姉妹都市「内灘町 」、友好町村「旧・平村(現在の富山県南栃市下梨地区)」との交流につきましては、引き続き継続してまいります。
旧・平村とは「平村文化作品展」を羽幌町で開催し、「羽幌町文化作品展」を平村で開催いたします。
また内灘町とのスポーツ・文化交流事業は、19年度が内灘町から「内灘町サッカースポーツ少年団」が来町されました。
羽幌町からは、羽幌町の指定無形文化財である「加賀獅子舞」がその発祥の地である内灘町を前回訪問しておりますので、今年度は「スポーツ部門」の交流として、羽幌町スポーツ少年団の中からいずれかのチームの訪問を予定しております。
羽幌町の長い歴史の中ではぐくまれてきた文化財や郷土芸能は、将来の文化の発展の礎となることから、貴重な生活用具の収集展示やハボロハナ化石を初め本町で発掘された貴重な化石などを郷土資料館に展示しておりますが、多くの方々に触れていただき、町民に広く理解してもらう機会を検討してまいります。さらに、本町50の文化団体から成る文化協会とも連携を保ち、ご指導をいただきながら、無形文化財や郷土芸能の保存・育成を支援してまいります。
社会教育は、生活のあらゆる機会と場所で行われる各種の学習や体育・スポーツ活動、芸術・文化活動であり、自発的に自己の充実や生きがいを目指して行われるものであります。このため、生涯学習の観点に立って「いつでも、どこでも、だれでも」が学ぶことができ、その成果が地域の町づくりに生かされるよう継続的、発展的な事業の推進と支援に努めてまいります。
前段申し上げましたが、20年度から「総合体育館」の管理・運営形態が「指定管理者」の指定へ向け大きく変わろうとしております。
今回、指定管理者の管理運営を前提に、協力金を見直しすると同時に、すべての利用者にひとしく使用料の負担をお願いすることとなりました。これまで、2階周回コースを利用してのウオーキングについては唯一「無料」で利用されてきたこともあり、ウオーキングのみの利用者、特に冬期間(12月~3月まで)の利用者につきましては、大きな負担にならないよう月単位や冬季限定のシーズン券などの発売も視野に入れ、指定管理候補者と十分協議をし、住民の皆様にもご納得のいく使用料に決めたいと思っております。
住民の皆様には、趣旨をご理解いただき、ご協力を賜りますようお願いを申し上げます。
以上、平成20年度の羽幌町教育行政執行方針を申し上げました。その執行に当たりましては、各関係機関・団体等と密接な連携を図りながら、本町教育の振興発展に努めてまいる考えでおりますので、議員各位を初め町民皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
〇議長(橋本修司君) これで執行方針を終わります。
昼食のため暫時休憩いたします。
休憩 午後 0時02分
再開 午後 1時00分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎一般質問
〇議長(橋本修司君) 日程第6、一般質問を行います。
発言は通告順に許します。
順序は次のとおりです。4番、磯野直君、5番、高野輝雄君、3番、寺沢孝毅君、6番、森淳君の4名であります。
最初に、4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 私から2点質問をさせていただきます。
まず、1点目は、漁業に係る燃料価格高騰の影響について質問をいたします。昨今の原油価格高騰の影響でガソリンや灯油価格の値上がりから、一般市民の生活が大きな影響を受けていることは、既にご承知のとおりであります。この問題は、各産業においても大変大きな問題でもあります。特に本町の基幹産業でもある漁業においては、魚価安、トドやアザラシの被害、そしてこの燃料の高騰と、まさに三重苦であります。このままでは、漁師の死活問題でもあります。もちろん各漁業団体からも強く国への働きかけがなされ、それを受けて平成19年度補正で102億円の燃油高騰緊急対策が示されたところであります。そこで、行政としてもこの現状を重く認識し、各関係機関に働きかけ、実効性のある対応を講ずるべきだと考えます。そういう中で、緊急対策として我が町独自の支援策もあってもよいのではないかと考えますが、町長の考えを伺います。
2点目は、海岸に流れ着くごみの処理についてであります。最近日本海側の海岸に流れ着いた外国産のポリ容器の問題が大きく報道されております。化学薬品等が入っているものと思われることから、大変危惧しているところであります。それとはまた別に、今海岸を歩くといろんなごみが打ち上げられております。小さなペットボトルから漁具、漁網、そして大型の家電製品など、その種類はまさに雑多であります。特に離島においては、その種類も多く、物によっては危険でもあり、また自然景観も大きく損なわれることから、毎年小中学生を初め一般の島民や観光協会会員などがボランティア活動の中でごみ拾いなどをしておりますが、それにしても限界があります。最終的には行政が対応すべきだと考えますが、町長の考えを伺います。
以上です。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員のご質問にお答えをいたします。
最初に、1件目の漁業に係る燃料価格高騰の影響についてということでございますが、原油価格の高騰は平成16年ごろから始まり、その影響は灯油やガソリンといった直接的なものにとどまらず、流通コスト、石油関連資材等への影響も含めて、生活はもとより産業全般にわたって深刻なものとなっております。このことから、政府は平成17年度を初年度とした水産業に対する燃油高騰対策として、燃油タンク整備などに対する助成、強い水産業づくり交付金による燃油高騰対策関連施設への助成、省エネルギー技術導入に関する支援、セーフティーネット資金や省エネ資金といった低利融資資金措置、漁業用A重油や軽油に係る免税措置などを行ってきました。ここへきてのさらなる価格上昇に対応するため、平成19年度補正予算で省エネ推進協業体活動支援対策、小規模漁業構造改革促進対策、漁業経営体質強化対策の3対策を水産業燃油高騰緊急対策事業として実施することとし、先ごろ発表されたところでございます。
羽幌町といたしましては、漁船の燃油価格が本年度に入りさらに高騰していることを受け、かねてから両島漁業者から強い要望のあった陸電施設を燃油高騰対策関連施設整備事業として、国の強い水産業づくり交付金の助成を受ける形で9月定例議会において予算補正の議決をいただき、実施したところでございます。施設整備が厳寒期を迎える前に完成し、供用できたため、この冬の漁船のアイドリングに係る燃油の抑制に期待どおりの効果があったものと考えております。今後は、国の緊急対策事業のうち実施可能なものについて、事業実施主体である漁協、漁業者グループが作成する実施計画が実効性のある計画となるよう町として協力してまいりますので、ご理解を願いたいと思います。
次に、ご質問2件目の海岸に流れ着くごみ処理についてお答えをいたします。本年1月中旬より、日本海沿岸においてポリ容器の漂着が確認され、このうち一部のポリ容器には酸性の液体が残っているものがあり、環境省から注意と調査について通知がありましたが、漂着は沖縄から北海道まで既に4万個が確認されております。本町においては、北海道から漂着情報があった2月中旬に庁内関係課及び両島支所に対し、住民並びに関係機関との連携と情報収集に当たるよう指示したところですが、これまでに町内における調査及び情報収集の結果、漂着は確認されておりません。今後も監視並びに情報収集に努めてまいりますが、漂着が確認されたときは適切に処理してまいります。
また、ほかの漂着物や不法投棄のごみについてですが、本町においては春の町内一斉清掃を初め、多くのボランティアの方々、団体、個人を含めて道路や公園、河川敷や海岸に至るまで清掃活動に取り組んでいただいております。町としては、ボランティア清掃や不法投棄のごみ処理に当たり、ごみ袋の提供や集められたごみの回収、運搬、処理を協働して行っているところであります。地域の環境は、行政と町民、地域が一体となって、みずからの手で守っていかなければなりません。これからもごみの減量化、資源リサイクルのさらなる取り組みを推進し、不法投棄の監視巡回や啓発活動の強化に努めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上、答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 今町長の答弁の中にもありましたけれども、確かに陸電施設に関しては、私も漁師の方々にいろいろと聞きましたけれども、大変効果があるということで、大変感謝をしているところなのですけれども、今回の燃油高騰緊急対策の今答弁書にありました3項目がありますが、総額約102億円でありますけれども、この中身を私もちょっと見たのですけれども、確かに名前は燃油対策なのですけれども、本当にこれが燃油対策なのかなという思いが強くしております。国の政策にとやかく言う筋合いはないのですけれども、例えば省エネリーダーの技術向上を図るために研修会に出席する費用だとか、それから植林の苗木の購入だとか植樹活動だとか、それからごみの処理だとか、それから省エネ技術の専門家の派遣だとか協議会開催に関する経費の助成だとか、直接漁師に関してこれが漁師に対しての対策というものがどうも見えてこないのですけれども、町側としては前回の陸電施設のような対策が今回の対策の中でどのように、実効性があるものは果たしてどれなのかというのは、どうお考えですか。
〇議長(橋本修司君) 農林水産課長、西村修君。
〇農林水産課長(西村 修君) 磯野議員の質問にお答えいたします。
磯野議員もおっしゃっているとおり、この高騰緊急対策につきましてはあくまでも省エネの事業を主体に置きまして、その後の事業に助成するというような形で、一応事業実施主体についても漁協、それから5人以上の団体、グループ、そのような制度となっております。それで、現在漁協のほうで燃油高騰緊急対策の制度の説明、地域ごとに歩いております。それで、17日まで地域説明会を行いまして、浜の人に認識を持ってもらって、取り組めるものは取り組む、要望を受け付けるような感じで今進んでいる状況です。確かに磯野議員の言っているように具体的にはちょっと難しいのかなと、そういう感じはいたしております。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 今の答弁のとおりだと思うのです。漁師にとっては、燃料が高いから大変なのだ、漁に出れないのだという思いが非常に強いのだと思うのです。ところが、この緊急対策を見ると、沖へ出れないのだから、休むのだから、休んだときに研修会に出れば経費は持ちますよというような内容なのです。どうも本末転倒ではないかと私は考えるのです。先ほど町長が執行方針で述べられましたけれども、1次産業というのは、漁業に限らず農業もそうですけれども、1次産業の充実が産業基盤を確立する上で大変重要だということを先ほど町長も述べられています。そのとおりだと思うのです。漁師というのは、やっぱり沖へ出て何ぼの世界ですから、沖へ出なければ魚もとれないと、その沖へ出るために燃料が高くてなかなか出れないと。例えばこれが、ちょっと比較をするのは変なのですけれども、農家ですと自分の畑の面積がわかりますから、この畑に対して幾らの油がかかるというのは大体予想つくのでしょうけれども、漁師というのはとにかく沖へ出なければならないと、出て一日油たいても全然漁がない場合も出てくると。そういう意味では、農業の方と比べると、同じ1次産業でも非常につらいのかなという思いがあります。
それで、軽油と重油と今免税があるわけなのですけれども、農業ですと主に軽油を使うと、軽油ですと32円ですか、免税があるのですけれども、漁業の場合はほとんどがA重油を使うと。A重油というのは、わずか2円4銭。余りにも低いのだなと今さらながらにちょっと驚いているのですけれども、国のほうで2円4銭を免税すると。それで、ちょっと統計というか数字を調べてみたのですけれども、羽幌漁協だけを見たときに羽幌本所、焼尻支所、天売支所で平成19年度に2,881キロリットルのA重油をたいているのです。これから計算しますと、例えば国で2円幾らか持っていると、2円持って570万ぐらいですか、ただ軽油と違うのは直接漁師に戻ってこないと、この2円分が。もう既に輸入する場合関税の段階で2円引かれて、2円引かれたものが漁連だとかそういう小売業者に入るわけなので、漁師としても直接的な恩恵というのはなかなか見えてこない。それで、この高騰を見ると、2円や3円ではない、十何円も上がっている。そういう中で、私は、やはり我が町の大事な1次産業ですから、ある程度行政もこれを少し支援してやるのも方法としてはあるのではないかという思いがあるのです。自分の町の産業は自分の町で何とか守っていく、そういう思いがあれば、例えば国が2円4銭補てんするのであれば、我が町でも例えば2円補てんしてやると570万ぐらいですか、それを直接漁業者に還付してやることによって就業意欲だとか、やはり恩恵というのを肌で感じるのではないかと思うのですけれども、こういうのは不可能なものなのでしょうか。私はできるのではないかと思うのですけれども、いかがですか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員の質問の大体の趣旨というか、直接的な補助、直接的な支援ということではないのかなというふうに思います。ただ、なかなか直接的というか、陸電施設にしてもいわゆる施設そのものですから、そこから受ける恩恵ということでは間接的な支援だったのかもしれません。各産業との兼ね合いの中で農業を出しながらお話しされておりましたけれども、今回の燃油価格の高騰というのはありとあらゆるところに大きな影響を及ぼしているものでもありますし、今漁業関係者のことを出しながらお話しされておりますけれども、直接的なものというふうになるとなおさら難しい、考えなければならない問題としてとらえざるを得ない状況になるというふうに思います。制度そのものが間接的な国の3政策ですか、3支援策も相当間接的なものばかりで、漁業者には直接的なものが感じられないのではないのかなと、実際に私もそう思います。しかしながら、そのことによっての間接的ないわゆる効果とでも申しますか、その期待の中での政策だというふうに思います。現状では町独自のものということでは非常に難しいというとらえ方を私はしております。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 多分そういう答弁が返ってくるのではなかろうかと、期待はしていなかったのですけれども、なかなかこういうものというのは今までなかったところなのですけれども、漁業者がトド、アザラシの部分で出れない部分、それと出てもこれだけ燃料が高い。やはり意欲がそがれる。これは、町にとっても大変な損失だと思うのです。1次産業が元気であることによって、ほかの産業も当然活性化されて元気になっていく、ひいては町全体が活気づいていくと、そういう思いがあるので、そこの一番底のところに、わずかですけれども、わずか2円、10円も20円も上がっている中で2円ぐらいかと思うかもしれないのですけれども、それを行政が補てんすることによって結局は町全体の活性化につながれば、私はこんな安いことはないと実は思っています。今こそ、ほかで全国どこかでやっているかどうかわかりませんけれども、先駆けてでも、我が町が我が町の産業を守るということで、こういう部分を直接助けていくべきでないかと思うのですけれども、やはり無理ですか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員の意図するところ、十分に理解はできます。しかしながら、同じような答弁になるかもしれませんけれども、トータルで考えますと非常に難しい問題だというふうにとらえておりますし、1次産業の活性化がやはり町全体の元気を取り戻す一つの要素だというふうには十分私もそう思っております。そんな中で、非常に難しいという結論ですけれども、各産業との兼ね合いということも含めて、今現在答弁できる状況にはないというふうにご理解いただきたいというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) この件に関してはこれから、先ほど課長からも答弁ありましたけれども、漁協との中で対応策という形になっていくのか、漁協のほうとも相談しながらやっていく中で、町長も我が町の産業をみずからということをちょっと頭の中に入れて、そういう方法も探りながら進めて漁業の振興を図っていっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
その次の問題です。先般、多分NHKかどこかで、全体的にポリタンクの漂着の話が今答弁にあったように4万個という中で、先日の報道で奥尻と江差を含めて約200個ぐらいが既に北海道に漂着していると。これから多分春先どんどん、どんどん南風が吹くようになってくると早晩羽幌町、それから離島、天売、焼尻についてもこれは漂着するだろうという予測は立つわけなのですけれども、そこで、実は天売、焼尻で先週からノリとりが始まっていまして、島民の方々が皆さん海岸におりるようになりました。多分その中で見つけるだろうと思うのですけれども、見つけたときにどうするか、いまだ町民のほうには、町のほうではそういう対策を講じているのでしょうけれども、早目に回覧なりそういうのを回して、見つけたときはどうするのか、どこに連絡するのか、どういう処理をするのかということを早目に回覧等で回していただきたいと思っているのです。この辺はいつぐらいになる予定ですか。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答え申し上げます。
町内回覧、住民周知等の回覧につきましては、天売島におきましては既に回ってございます。焼尻についても、きのうでしたか、回っているかと思います。それから、町内、羽幌のほうにおきましては、今週の回覧の中に入れまして周知したいと考えています。それで、注意事項等、見つけたらハングル等中身を確認していただいて、直接さわらないで、そこに保管するというか、後で役場なら役場のほうに通知していただくと。直接中身とか、例えばそういうのが入っていましたら、そのまま置いておいてもらいまして、また手で持ってこれるというふうな状況であれば、それはそれでお持ちいただいて、いずれにしても危ないものですから、さわらないように一応注意しまして、あとは通知していただくと、そうしたらこちらのほうでとりに行くということでしております。
以上です。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 最終的な処分方法としては、どういう形なのでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答えします。
万が一液体、危険な液体が入っているということが確認できましたら、中身を実際見て、ちょっとあれなのですけれども、ふたがしてありまして実際中に液体が入っているということであれば、北海道のほうに照会しまして中身の検査等をお願いしまして、それでそれはそれなりの処理の仕方をしてもらうと。それから、あいている部分で通常空であるやつ、それについては、うちのほうで破砕ごみとして、破砕ごみというか粗大ごみということで、きらリのほうで処分するという形になろうかと思います。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) そちらの処理のほうは、ひとつよろしくお願いいたします。
あと、質問でも触れましたけれども、ごみの問題なのですが、特に離島においては海岸線に寄るごみ、それから道端に落ちているごみ、いろいろと目につくわけなのですけれども、特に焼尻の場合なんかでも日にちを決めてやっているわけではないのですけれども、春先子供たちがやったりボランティアがやったりしています。1つお願いなのは、こういう部分としては町が音頭をとっていただいて、町民がみんな、島民もそうですけれども、同じ日に参加して、自分の町、我が町、自分の身の回りをきれいにするという意味で、音頭をとってやるといってもどの団体がやるのだと難しい部分があるので、今後町が音頭をとって、こういう日を決めてやるというふうにお願いしたいのですけれども、どのような考えですか。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答え申し上げます。
ただいまの件でございますけれども、例年春になりますと町内会等を通じまして春の清掃、クリーンアップ作戦と申しますか、清掃運動を展開いたします。大体5月ぐらいになるのですけれども、そのときに町内会それぞれに対して必要、入用数のごみ袋を配付しまして、そして指定された場所、ごみステーションであるとか、あるいは1カ所に集められるとか、そういう形の中でこちらのほうが伺いまして、回収、運搬、処理という形に取り組んでおります。それで、離島につきましても、それぞれ町内会単位ですとか、あるいは観光協会であるとか小中学生であるとか、地域のボランティアであるとか、そういう形で取り組まれておりますので、その辺は議員おっしゃるとおり、一日全員で一回でやるというような形でありますれば、今後そういう形で日程等を協議させていただいて、それでごみ袋であるとか、あるいは回収する部分なのですけれども、運搬の関係でその辺の調整もあるかと思います。その辺地元と協議させていただいて、なるべく効率のよい回収ということでやっていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) 一般的なごみはそういう形で、もちろん自分たちが出すごみですから、自分たちで処理しなければならないという部分があります。ただ、問題は、海岸線にある漁具、漁網だとか大型のごみの問題があります。以前から何度か行政側にも相談をしたことがあるのですけれども、管轄がよくわからない。だれが処理するのだということなのです。種々雑多ですよね、もちろん家庭のごみもあれば冷蔵庫もあれば、漁船のエンジンもあれば漁具、漁網もあると。どこかで一つにしてもらわないと、私たちもどうも動きようがない。だれがやるといったって、結局は私のところの管轄でないという形で、今までずっとやらないできているわけなのですけれども、今回、ちょっと前の質問にも関連するのですけれども、緊急対策の中で、例えば漁協が主体でごみの除去や処理をすると漂流、漂着するごみの除去や処理に対して人件費や交通費、船舶用船料、諸雑費等が補てんになるという形なのですけれども、1つはまず管轄がどちらなのかということと、それからこういう問題と絡めて、今後こういう形でどこかが音頭をとって海岸のごみを処理するという計画をお持ちなのか、この2つをちょっと伺いたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答えします。
まず、管轄なのですけれども、今の漂着ごみ等から申しますと、海岸ということであれば北海道というか、ところになるのですけれども、それと港湾であれば港湾管理者であるし、あるいは道路であれば道路管理者,それぞれの道路管理者が一応清掃ということで実際ごみの収集等を行うのが通常なのですけれども、海岸につきまして漂流物ということで、最終的にはごみの分類としては一般ごみという形で、一般廃棄物という形で私どもが羽幌町においてする部分もあるのですけれども、大体は海岸を管轄している例えば土木現業所であるとか、そこら辺との協議も物によってはあります。先ほどおっしゃっていました大型ごみだとかありますけれども、それについても実際普通の一般ごみという形で、粗大ごみという形できらリで処理できないものもあります。それは、電化製品でありますと四つありますけれども、それはリサイクルという形で、最終的にどうしようもないというか、判断した中でリサイクルに回らないというものについてはきらリのほうで処理はできるわけですけれども、そういう形であります。
それで、一応簡単に災害なんかで16年ですか、ありましたけれども、あのときは漁網であるとか冷蔵庫であるとか発電機であるとか、いろんなものが出てまいりました。それについては、災害ごみということで一括市町村で処理したわけですけれども、漂着ごみについては大体一般ごみとペットボトルですとかアルミ缶ですとか、そういう形の分類の中で大体市町村、行政が皆さんと協力しながら集めて処理をしているというのが現状かと思います。
〇議長(橋本修司君) 農林水産課長、西村修君。
〇農林水産課長(西村 修君) それでは、後半の部分、緊急対策での漂流、漂着ごみ等の除去、そういうメニューがございます。この支援対象につきましては、あくまでも10%以上の省エネということで、輪番制で参加者が協定等を締結して、休業者が漁場の漂流物等を除去することによって漁場の生産力を高めるというような、制度的にはそういう制度になっております。それで、あくまでも漁業者の人件費等を賄えるというような、2分の1なのですけれども、そういう助成ができるというような制度となっております。それで、先ほど申し上げましたとおり、今現地説明会やっておりますので、漁業者がボランティアも兼ねましてそういう活動に取り組むということになりましたら、該当するのかなと思われます。
〇議長(橋本修司君) 4番、磯野直君。
〇4番(磯野 直君) これが多分最後になるだろうと思いますけれども、先ほども言いましたけれども、繰り返しになりますけれども、海岸線の漁具、漁網に関しては、やっぱりきちっと交通整理をしていただいて、我々が仮にやったにしても、集めたものをどこへ持っていくのだ、だれが処理するのだと、その辺がちょっと困っているところでもあるので、きちっと交通整理をしていただいて窓口をはっきりさせていただきたいと思います。
それと、人的な部分に関しては、聞くところによると札幌あたりでもボランティアで海岸のごみを拾ってくれたり、そういうボランティアグループもあると聞きます。それから、お金の面に関しても、例えば今民間でそういう自然活動に関して補助金等を出してくれるところもあるやに聞いていますので、その辺も含めて今年一年かけて何とかきちっと位置づけをしていただきたいなと思っていますので、ひとつよろしくお願いいたします。
これで終わります。
〇議長(橋本修司君) 答弁は要りませんか。
〇4番(磯野 直君) はい。
〇議長(橋本修司君) これで4番、磯野直君の一般質問を終わります。
次に、5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 私のほうからは、道立病院の改革プランと医師確保対策についてを質問いたしたいと思います。
平成17年の7月に総額52億7,600万円、このうち施設設備費が37億8,600万円、そして医療機器14億9,000万円を投入し、道立羽幌病院が改築されました。診療科はふえて11科となって、地域住民にこの時点では大きな希望を与えたものであります。しかし、平成17年の早くも10月には麻酔科医が転勤、その後も小児科、産婦人科、整形外科医の常駐医師が不在となり、一転して地域住民に大きな不安と不信を与えています。この結果、医師不足からくる医療機能の低下は病院経営にも大きく影響を及ぼしていると思慮いたします。1日平均の入院患者数は60人と、病床数120床のうち50%しか利用されていない状況であります。したがって、赤字経営の大きな要因でもあります。こうした中で、道は病院事業の改革プランを作成をいたしました。改革プランでは、道立病院が良質な医療を安定的、効率的に提供できる自立的な経営体制の構築を図るためとし、また地域の医療機関との連携を図りながら2次医療機能の確保に努める。さらには、救急や災害医療の中心的役割を果たすとしています。しかし、これまでの道における対応を検証するとき、主体性や住民に対する説明責任を果たしていないことから、道への信頼は極めて私は低いものと言わざるを得ません。今日までのこうした状況を受けて、今後どのように医師確保対策を道に対して要請されていくのかを以下の質問を通してお答えをいただきたいと思います。
1点目でありますが、道立病院の改革プランをどう評価されているのか。
2点目、道立羽幌病院が現在の医師体制では2次医療機能を果たすことはできないと考えますが、どう認識されているのか。
3点目でありますが、救急や災害医療機能の中心的役割を果たすため、道に対してどう要請されるのか。
4点目、改革プランの中で地域の医療機関との連携を図るとしているが、中核となる病院は留萌市立病院と解してよいか。
5点目、道立羽幌病院の医師不足を解消するため、待遇面を考慮し、関係町村で医師を採用して道に派遣してはどうか。
6点目、今後関係町村と医師確保に向けて、道に対してどのように要請行動を行っていくのか。
以上であります。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 高野議員のご質問にお答えをいたします。
道立病院は、多額の累積欠損金を抱え、また医療を取り巻く環境が大きく変化する中、地域において必要な医療が確保されるよう、道立病院が良質な医療を安定的、効率的に提供できる自立的な経営体制の構築を図るため、大幅な収支改善に向けて、北海道病院事業改革プランが策定されたところであります。道立羽幌病院は、地域の医療機関等との連携を図りながら、引き続き2次医療機能の確保に努め、救急や災害医療の中心的な役割を果たすとされておりますが、今後の経営形態の方向として、病院の経営に民間の能力を活用した公設民営と言われる指定管理者制度の導入を図るとしております。
1点目の道立病院の改革プランをどう評価されているかということでありますが、道立病院は広域医療や精神、結核などの特殊医療、循環器疾病等に対する高度、専門医療など地域医療の確保に努めておられますが、経営状況は極めて厳しく、また医師臨床研修制度導入の影響による医師の欠員など医療環境の大きな変化を踏まえ、地域医療制度を将来にわたり持続可能なものとしていくためには、構造改革に取り組む必要があると考えております。
2点目の道立羽幌病院が現在の医師体制では2次医療機能を果たすことはできないと考えるが、どう認識しているかということでありますが、平成17年、新病院改築と同時に診療科が増設されるなど、地域住民の医療供給体制に対する期待が大きかっただけに、常勤医師が11名から6名に減少し、特に産婦人科、小児科、整形外科が派遣医師による診療体制となるなど、将来町を担う若い世代の出産や子育て、地域住民の救急医療などに対する不安は広まっていると考えております。
3点目及び関連します6点目、救急や災害医療機能の中心的役割を果たすため、今後関係町村と医師確保に向けて道に対してどう要請するかということでありますが、これまでも機会あるごとに北海道等に対し、羽幌病院の医師や機能確保に対する要請を行ってまいりましたが、今後も議会や羽幌病院の圏域であります町村と連携し、北海道を初めとする関係機関に対する積極的な要請活動に取り組んでまいります。
4点目の改革プランの中で地域の医療機関との連携を図るとしているが、中核となる病院は留萌市立病院と解していいのかということでありますが、産婦人科、小児科、救急医療など地域住民の医療需要に対応するためには、留萌圏域で同じ2次医療を担い、通院時間等の利便性が高い留萌市立病院との連携が重要になるものと考えております。
5点目の道立羽幌病院の医師不足を解消するため、待遇面を考慮し、関係町村で医師を採用し、道に派遣してはどうかということでありますが、町村で医師を確保するためには多額の財政負担を要することや当面求められている産婦人科、小児科、整形外科等の医師は全国的に不足している状況であり、確保すること自体が困難であります。また、北海道病院事業改革プランに基づく道立病院の経営形態見直しの推移を見きわめる必要もありますことから、将来的な課題としてとらえてまいりたいと存じます。
道立羽幌病院の抱える問題は、本町のみならず北海道における地域医療全体の問題であり、今後とも圏域町村や医療関係者との連携を密にして、医師の確保など地域に必要な医療供給体制の充実を図るべく努力してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上、答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 1点目の道立病院の改革プランの評価なのでありますが、この答弁を見て、今お聞きしていて、私は非常に残念な気持ちが1点あるわけです。なぜこういう質問をしたかという背景、実はけさ8時半くらいでしょうか、雨の中……こうなるとどうしても言葉詰まるのですが、非常に大変な状況の方々がたくさんいらっしゃいます。そういう中で、改めて道立病院の外観を見ながら、診療、どういうふうに待合にいるのかという状況も見てまいりました。よく言われることですが、あの道立羽幌病院は、地域の皆さん、苫前も、今日苫前の方来ていらっしゃいますが、やっぱり皆さんの多くは、先ほど触れましたように52億有余の財政投資をして、地域の大きな期待を担って病院ができました。一見外観見ると、多くの方に言われるのですが、あれはホテルですかと私どもも聞かれるときがあるのです。そのくらい期待をしたわけです。それだけに、非常に今は残念な状況であると。これは、ひとり羽幌町の問題ではないわけでありますが、そこで大事な改革プランに当たって、昨年の12月26日、羽幌町役場で開催をされました道立病院に係る地域意見交換会において、これはどうしても触れざるを得ないので、町長立腹されるかどうかは別にして、住民の声としてお聞きをいただきたいのです。多くの市町村長来ていました、関係者も来ていました。この機会が、この後私も触れますが、重要な改革プランの意見交換会で、2月に改革プランの原案がまとまりました。この後道議会等の審議を経るのでしょうけれども、その会合で唯一発言をされる住民の代表でありますから、そこで町長はなぜ意見とか要望をしなかったのか、まずお聞きをしたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 高野議員のご質問、12月に行われた意見交換会での発言がなかったということでの指摘でしょうか。説明会ということでございまして、事前に内容的なものは情報として流れてきておりまして、大体の流れは知っておりました。あの時点で、道が3名ほど来ておりましたでしょうか、説明している中で物を申さなかったのかということよりも、説明内容については理解できたというか、わかったということで私自身はとらえておりました。あの会のとらえ方の問題だというふうに思うのですけれども、確かに議員を含め要望的なことを意見を申し上げていられた方々も何人かいらっしゃいましたし、それはそれとして、あの会の性格をそうとらえてしゃべったのかもしれません。私自身は、あれは事前に説明会ということで説明を受けておりますし、あの場での説明内容についての理解はしたつもりでおります。ということでの見解でよろしいでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 私決して町長にけんか売るとかそういう意味でないので、理解をしてください。私も相当悩んだのです。しかし、どうしても、道立病院の改革プラン、この後に触れる医師確保への思いから住民の思いをやっぱり伝えたかったということです。私も発言をしたからどうだということを言っているのでないのです。これは、確かにここで、地域意見の交換会で、事前にしかも改革プランの素案というものが、ここにもありますが、示されていましたから、それを見て、だからその会議で改革プラン素案が示された部分を受けて、それがもう唯一最後、その後は何だかわからない横文字で、よく北海道が使う意見を、インターネットとかなのでしょう、パソコンで聞くのだということを言っています。そんなのは一方的だと思うのです。だから、ああいう会議こそ一番大事だと。しかも、2月に原案がまとめられるということでありましたから、現に原案まとめられたのです。道立病院の今後の行く末を決めるという、そういう大事な会議であったから、市町村長皆さん押しなべて言っていませんが、ぜひ羽幌、地元として言っていただきたい、そういう真意であります。
そこのところはそれ以上私は、町長もそういうふうに考え方が表明されたので、それ以上言いませんが、次に現在の医師体制では2次医療、この体制では機能を果たすことができないと私は考えていますということで、先ほど答弁ありましたが、現に平成17年7月の改築時点の医師、先ほども出ましたが、内科、外科、小児科、産婦人科、麻酔科医が常駐していました。麻酔科医は、確かに院長が兼ねていたので、佐藤院長の転出でそのことが崩れたわけであります。しかし、こういうことから、しかもその後17年の10月の麻酔科でなくて、それから18年4月4月には小児科医常駐がいなくなる。さらには、昨年の4月、整形外科医、しかも外科医も当初いる予定でありましたが、1名減となった。産婦人科医が転出をしているという状況です。現在したがって、内科4名、それから外科2名、計6名の常駐医師で診療をしている状況であります。そこで、このことにちょっとお聞きをしたいのですが、町の情報として、町政報告会で工藤道議のほうからは、確かに転出はするけれども、後任は必ず確保できるということでありましたが、町の受けとめ方として、内科医3名転出すると、その後3名転出されるということをお聞きしております。外科医は1名転出される。都合4名転出されるのですが、その後任の確保はされるというふうに受けとめておられますか、情報としてお聞きをしたい。
〇議長(橋本修司君) 福祉課長、柳田昭一君。
〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
今議員さんおっしゃられましたように、内科医3名、それから外科医1名、異動の対象になっているということを聞いておりますし、その後任についてはそれぞれ3名、1名の確保はできる予定というぐあいに聞いております。
〇議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 先ほども述べましたが、現在の体制なのですが、内科医4名、外科医2名で、ある道議団の調査が公式に入っているのですが、7月だったと思います。そこで、現在の道立病院の院長は、今の体制で、つまり6名ですね、この部分で50名から60名の入院患者と外来診療を含めて、これで手いっぱいなのだと。2次医療ということを言っていますが、2次医療を担うのは困難であると言っているのです。つまり1.5次医療だと。1.5次医療なんていうのは私はないと思うのですが、そんなのだったら、四捨五入ではないのですよ、1次医療しかないのかなと。こうまで厳しさを言ったのだと思うのです。目いっぱいだということを言っているのです。そういうことでありますから、改革プランの今後方針で地域の医療機関や他の地域センター病院と連携を図りながら2次医療機能の確保に努める、さらには救急や災害にも対応するということを言っていますが、私はこれはかなり現状は不可能だと思うのです。
先ほど町長のほうの答弁から、連携先として当然ながら留萌市立病院ということを挙げられましたが、留萌市立病院も昨年の7月から脳神経外科医というものがもう既に、羽幌から行ってもどこから行っても診てくれないのです。そのことから、道の要請を受けて、留萌にある留萌セントラルクリニック、ここと提携をして、道立病院では画像診断をしながら救急患者を受け入れてもらう。現に私もついこの間そこの転送の場にあったのですが、どんどん、どんどん留萌に行っています。そういう状況である。しかも留萌市立病院では、今度は小児科医、道立羽幌病院に木曜日に来ています。しかし、木曜日は来るのでしょうけれども、本年度から乳幼児健診を行わないと、これは留萌の分でできないのだということ、これは間違いないですね。
〇議長(橋本修司君) 福祉課長、柳田昭一君。
〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。今議員さんおっしゃいましたように本年度、19年度においては、留萌市立病院から派遣されておりました医師に診療日の午後を活用いたしまして乳幼児健診をお願いしておりましたけれども、留萌市立病院の現状等を考えられまして、現状では乳幼児医療につきましては取り組みは難しいという判断をされております。現在私どもでも来年度以降の乳幼児医療をどうするかということについて、今医師を一生懸命探しているところでございます。
〇議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) ですから、私が言いたいのは、そういう現状であるということで、道が言う留萌の市立病院なんか連携と言ったって、留萌市立病院も財政状況も悪い。看護師の待遇、よその市町村のことですから言いたくないのですけれども、現状は医師を除く看護師の給与も切り込んでいるのです。したがって、看護師だって確保できるかどうか危うい。医師もそういう状況であるということから、留萌の市立病院と連携をしようとしても、名前はあるけれども、現実は機能していないということなのです。羽幌の人方でひしめき合っていますよ、留萌のセントラルクリニック、私も行っていますけれども、見ています。医師が1人なのです。応援は確かに土曜とかは来ますよ、1人で到底年がら年じゅうやれませんから。非常に優秀な医者です。非常に人柄もいいです。朝の5時から出て、そして対応しているのです、7時だとか。午後4時からもまた診療すると。そういう事態になって、これは確かに留萌だけでないです。ここに救急搬送の資料もありますけれども、全部脳疾患だとか、脳疾患だけではないですよ、心疾患の患者。旭川市立病院も広げて、厚生病院、それから脳神経外科、日赤だとか旭川医大、さすがに旭川医大は少ないのですが、そこにやっぱり転送せざるを得ないということです、そこの状態では。この間も羽幌の方が脳内出血で運ばれて、2時間ちょっと待たされたのです、ここで。それは、緊急手術がセントラルクリニックで入っているからです。そうすると、旭川に行くとか、いっときを争うものが全然対応できないのです。命の危険になっている。だから、ここのところは、これは羽幌ひとりの部分でないのですが、この後4町村で連携してまた医師の確保の要請に動くようですが、そのことにはまた触れますが、本当にそういう状態だということです、現状。そこのところはぜひ押さえていただきたい。その状況で間違いないと思いますが、どうですか、その現状認識。
〇議長(橋本修司君) 福祉課長、柳田昭一君。
〇福祉課長(柳田昭一君) 議員さんおっしゃいましたように、連携を期待しております留萌市立病院の状況も非常に厳しいというところであります。したがいまして、乳幼児、小児科、それから整形外科、それから脳神経外科ということで、そういう意味で救急医療を要する部分についても非常に厳しいという状況にあります。その辺我々としてもぜひとも留萌管内の中核であります留萌市立病院の体制を充実させてもらうように期待をしているところでございます。
〇議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) そこで、これは関係する町村といっても医療圏組合とかつくってやれば、そういうことは可能だと思うのですが、私の提案が急であったため、町も十分な、私は事前に説明だとかはしておりませんから。こういう状況であるからこそ当面、いずれそれはどんどん、どんどん医師も臨床研修制度の部分も改善されるでしょうけれども、まだまだ先なのです。したがって、医師を確保する要望をしても、そこは全然返ってこないと、型どおりの答えしか返ってこないのです。地域の実情はわかります。昨年の9月7日に羽幌町医療問題調査特別委員会をつくって、設置しながら町、議会と一緒に行動しました、工藤道議も。道庁行ってやりました。しかし、高橋保健福祉部長も、質問すると、私どもは札幌にいるけれども、地方の部分、羽幌のこともわかりますと言うのだけれども、どうも札幌にいればわからないのです。なかなかわかっていないのだと思うのです、国でも言われていますが。そういうことから、私は何で医師が来ないのだという現状、1つには確かに勤務状態、24時間1人だと大変ですから、内科医は4名いますから、それでもいいでしょうけれども、小児科医だとか産科になると1人です。1人だと24時間常に、休みでも、あるいは出張していても途中どこか、留萌へ行っていても呼び出し来るのだそうです。オンコールといって24時間そういう呼び出し、ポケットベル入っているのです。そういうことですから、これは大変だと思うのです。
一方で、天塩には3名、優秀な医師だそうです。これは、道議だとか道の関係も一生懸命やったとは言っていますけれども、結果何だと思いますか。やっぱり待遇なのです。現実に羽幌町の今、こんなこと言ったらあれですが、年間報酬と今回採用になった部分は開きがある。これは、道も認めている。私道立病院の管理局にも、この間羽幌町に来ました日向主幹とも話をしていますし、道立病院の事務長とも話をしています。現実に開きあると、当然ながら待遇、最後はやっぱり報酬です。こういうことから、幾ら道立病院でやってくれと言ったって、結局は道立病院の部分ですら医師確保できない、道の給与体系では。道の給与体系を何とか変えてくれないかと、変えれないのかと、道条例で。でも、国等やっぱりひっかかる。医療職の部分もあるので、北海道は財政難もあるのですが、なかなかそこは踏み切れないということを言っています。したがって、そういうことから私は言ったと。
それと、今言った小児科医だとかそういう部分、乳幼児健診もできませんから、この際結論から言いますが、嘱託報酬、指定管理者となっている特老の部分もありますし、乳幼児健診だけでも報酬を払っている部分、3町村あるいは4町村になったら相当の額あるわけですから、そういう部分、嘱託をされている、道立病院が担っている部分からも、町側で採用することは非常に結構なことだと、ありがたいことだと道も言っているのです、これは思うと。そして、派遣していただければ応分の費用は当然1日2万なら2万というものを見ますと、ここまで私確認しているのです。やみくもに言っている部分でないので、そういうことも絡めて、道だけにお願いしますと言ってもなかなかあれなので、改めてそこのところの意識を持っていただきたい。その認識を持っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) まず、高野議員の近隣町村、道立病院関係町村での横の連携の中で医師確保の一環として採用して派遣というような形をとったらいかがかということでございます。まず、高野議員が北海道の考え方として、さまざまなことをおっしゃられておりました。また、北海道の考え方として今言われたことは推奨しているとか言っておりましたけれども、まずもって私どもこの流れにとってそれがそのとおりなのかと、ちょっと失礼な言い方になるかもしれないですけれども、確認できていません。そして、広域的に取り組んだ中で採用するということと報酬の問題だということの、その言葉にも私自身は非常に戸惑っています。と申しますのも、今の医師不足問題以前にあった問題をちょっと思い出していただきたいというふうに思います。各自治体で医師の採用ということで、医師優遇というか、報酬がどんどん、どんどん上がりまして、それがある意味で大変な問題になったことがありました。これ医師不足の問題になるちょっと前の話だというふうに思います。そんな観点からして、待遇ということを前面に出して言われた今の議員の考え方、そして北海道の考え方がそれを肯定しているという、町村で雇ってという、その手法ですね、そういうことをまだ確認をしておりませんので、そのことについていい、悪いという返答はできませんけれども、ただ私自身待遇面で医師を集めるということは、物理的にもさまざまな面から見ても、今の医師不足状況、そしてどのようにして適任者と申しますか、見つけてくるのかという、その難しさ等を考えますと、はい、わかりましたとは言えるようなことではないのかなというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) 誤解のないように、冒頭申しましたけれども、私の言い方がちょっとあれだったと、ストレートに言い過ぎたかと思いますが、1つは道のほうでそれを推奨しているということではないので、それはないのです。私がこの提案をしたときに確認したとき、それは可能だと、なったときには道もそういう部分の応分の負担ができますよと、それがやられるのであれば非常にいいと、こういうことでありますので、道が積極的に推奨しているということではないので、その辺は。
それと、報酬の部分ですが、かつては医療対策協議会で、これはやみの部分だということで、町の医師でもないのにそういう負担をしていたと、道の給与が低いから。これは、だめだと思う。そうでないのです。市町村として医師を採用するのですから、それは可能だと思います。そのことはこれ以上は、突発ですし、なかなか理解されない。この後の研究課題としていただきたいと思います、時間もありませんので。
それで、町政執行方針、先ほども同僚議員が触れておりましたが、町長は地域医療に対する町民の不安を少しでも解消する。関係機関、議会と連携して強く要請していくということを言っていますし、町政執行方針にも医師不足は住民に大きな不安を与えている、こういうことを言っています。ですから、ぜひそこのところを、受けとめているのだと思いますが、いろんな問題あると思いますが、ぜひそこは受けとめていただきたいというふうに思います。
それで、最後のほうになりますが、ここに中部3町村と遠別町が連携して行動するべきだということで、先立って全員協議会の中で議長のほうから若干の説明はあったのですが、私ここに改めて、苫前町が作成したのだと思いますが、要請文が来て、この要望書の原案があります。この中に非常に専門的な用語があるのですが、まず要望書の医療体制の充実、ここで慢性期患者の受け入れ態勢を早急に確立していただきたくと冒頭にあるのです。町村長、議長連名になっています。さらに、この要旨でありますが、要旨を読むと専門用語で、私も道立羽幌病院の事務長とも話をしてきたのですが、ここの上から何行目でしょうか、近隣4町において1次医療としての診療所は最低限確保されているものの、急性期患者はもとより、ここがわからないのですが、亜急性期、慢性期患者の受け入れのために、要するに2次医療の充実であると、道立羽幌病院に対する切なるお願いであると。苫前町の部分触れています。今度無床診療にならざるを得なくなった。羽幌病院に頼らざるを得ない。だから、空きベッドなんかもあるので、要するに医師並びに看護師の確保によるベッドの有効活用により受け入れ、入院患者の増を図るなど地域医療の充実は近隣4町村共有の強い願いです。これは当然なのですが、特に緊急対策として地域住民のニーズに合った亜急性期から慢性期患者の受け入れ態勢、ここのところわからないのです。ここのところは何を指すのか、お答え願いたい。
〇議長(橋本修司君) 福祉課長、柳田昭一君。
〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
まず、高齢期になりますと通常の若い人と違いまして非常に治療期間が長引くという形になってまいりますが、亜急性期といいますのは、通常の3カ月以内で自宅へ帰って自宅の生活が可能であるというような方々を広く示しています。それから、慢性期については、3カ月治療してもそれ以降もなお続けて治療を要すると、いわゆる療養的な患者さんという形でとらえていただきたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) そういう答えかなとは、私も行ったので、確認するまで申し上げなかったのです。そういう中で医師、これをやるとすれば内科医1名必要だということは道立病院で言っています。ただでさえ今大変なのに、そういうことが可能なのか。それと、道立病院の改革プランの中で今度公設民営化を打ち出していますね、より合理化すると。道財政が厳しい。医師の確保はなかなか大変だと。幾らベッドがあいているからといっても、療養型は今現に25万床から10万床に減らす、介護型は全廃すると言っているのです。報酬も低くなる。それをやって、では道立病院がさらに悪化するのではないですか。なぜ私が言うか、苫前町に反論しているのでないのです。そういうことをきちっと4町村が理解を議会もしなかったら、ただやみくもにこういう要望をやってもだめだと思うのです。だから、そこのところをどういうふうに認識して、これは4町村で今後きちっとそういうところを認識して要望していくのか。早急と言うけれども、ただこの要望書にあるようにストレートに走ってはだめだと思うのです。その辺いかがでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 福祉課長、柳田昭一君。
〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
議員さんおっしゃいましたように、今国では療養病床を減らすというような考えもございますので、これから療養病床を道立病院に確保するということは非常に困難なことかというぐあいに思います。ただ、今苫前町の厚生病院が無床の診療所になるという段階で、現在も今言いました亜急性期の患者から慢性期の患者までいらっしゃるという中で、慢性期の患者についても今すぐ他の病院に転院するということになりますと非常に困難を強いられるということ。また、当然自宅での療養も不可能という状況でございますので、それを当面解決するためには近隣にある北海道立羽幌病院に頼りたいという、そういう意図かというぐあいに思っております。道立病院の場合医師も不足していますし、看護師さんも不足している状況にあるという大変厳しい状況の中でありますので、道としても厳しい状況かとは思いますけれども、苫前町が今当面する問題を抱えておりますので、この圏域であります4町村が共同で道に対して何とか体制を整えられないものか、そういう要請でございますので、ご理解いただきたいというぐあいに思います。
〇議長(橋本修司君) あと3分ほどです。
5番、高野輝雄君。
〇5番(高野輝雄君) これは、町長のほうからお答えをいただきたかったのです、担当者でなくて。これは、要望書を出すのは市町村長と議会です。議会も含めて、それで4町村で共通のここら辺の議論をして、やみくもにいくのでなくて、急ぐことはわかるけれども、苫前町の事情だけで走られても困るのです。だから、こういうことをきちっと理解の上に立って、4町村で時間やって共通の理解、中部振興協議会もありますし、それを超えて遠別もあるのでしょうけれども、ぜひそこのところをやって、町長のほうからも関連して最後にお答えをいただきたい。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) この要望書の流れをちょっと説明したいと思います。今担当課長のほうから説明があったことに間違いはございませんけれども、そういう中で慢性期等の患者を受け入れることができないだろうかというようなことが発端です、この話の。道立病院でということと、あと十分に道立病院の今の体制、そして受け入れるのかどうかという判断、これは北海道がすることになりますけれども、我々も地域住民として今の北海道立病院の状況というのはわかっていたわけでありますし、そんなところでお話が、間違いなく苫前さんのほうから来たお話でございます。そんな中で、関係する町村長、議長が集まる機会が2回ありました。2回の中で説明を受けまして、現状として求められる施設として、現状の内容は先ほど課長が言われたように医師も不足している、看護師も必要になってくるというような中で、道立病院が大変な状況というのはわかっていますけれども、苫前さんとしては道立病院でその機能を何とか考えながら受け入れすることができないだろうかというお話でした。それをお願いしたいのだと、道のほうにお願いしたいのだということでの相談というか、この要望書を出したいということで来たわけで、その後2回ほどお話し合いをする機会がございまして、北海道に要望するという物の考え方そのものは4町村すべてがいいのではないかということで、2回ほどの会議で、会議というか、集まりの中で終えております。
〇議長(橋本修司君) 以上で5番、高野輝雄君の一般質問を終わります。
暫時休憩いたします。
休憩 午後 2時12分
再開 午後 2時23分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を再開します。
次に、3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 私からは、ドクターヘリ道北配備に向けて広域的な取り組みをについて質問いたします。
医療専用ヘリコプターであるドクターヘリは、救急救命効果、後遺症を抑える効果、さらに入院日数及び医療費の低減効果など、医療において大きな効果が期待されています。北海道では、現在札幌市に配備されている1機の効果を認めた上で、さらなる配備を進めるために、新年度においてドクターヘリの必要性の高い地域の調査を行うとしております。誘致の機運が高まっている釧路を拠点とする道東地域を初め、旭川を拠点とする道北地域もその調査の対象となることは言うまでもありません。昨年の3月議会において、私はドクターヘリの道北配備の必要性を訴え、配備へ向けた道並びに関係機関への要請活動を町長にお願いしました。答弁の中で、町長はその有効性、必要性を認めた上で、ドクターヘリの内容調査をして関係機関に要請したいとしております。以降町長は、道への要請を初めとし、機会あるごとにこの点について各方面に訴えてきたものと理解しております。議会においては、医療問題調査研究特別委員会で道に対する要請活動を行ってきました。質問から1年が経過し、道北配備へ向けた情勢は新たな段階に入りつつあると認識しております。
まず、民間レベルでは、誘致の機運を道北地域に広げることができ、旭川医師会、道北医師会、さらには旭川医科大学等のご理解をいただきながら、この3月、署名活動が展開されるまでに至りました。道東地域で集めた10万人をしのぐ規模を目標にしております。知事は道東の10万人の署名は重いとしておりますが、道北圏でも同じ民意が集積されるよう、羽幌町民の皆様にもご協力を願うものです。行政レベルでは、ドクターヘリによる搬送訓練が昨年11月に富良野市などで旭川医大との連携のもと行われております。このように他の自治体でも道北誘致に向けた動きが見られております。民間レベルでの運動は一つの結果を見ようとしており、それに連動して今後必要なのは広域的な自治体、消防間の連携だと考えます。理想としては、ドクターヘリの運用範囲となる旭川を中心としたおおむね100キロ圏のそれらの機関がドクターヘリへの共通認識に立った組織ができることだと考えます。道北配備が実現される前には、単発的な搬送訓練、さらには数カ月に及ぶ試験運用の必要性が予想されるからです。実際に配備された後は、国庫補助及び道費で折半してすべての経費が賄われますが、それまでの試験期間は国・道からの支援がないという事情を踏まえなければなりません。以上の状況に立ち、以下の質問をいたします。
1、今年度における町長の道及び関係機関に対する要請活動について総括をいただきたい。
2、ドクターヘリ道北配備へ向けた要請活動を留萌地域、道北地域と段階的に組織化するために町長にリーダーシップを期待したいが、いかがでしょうか。
3、離島を含めた羽幌町あるいは近隣町村で旭川の医療機関と連携しながらドクターヘリの試験フライトを実施してはどうでしょうか。
以上、よろしくご答弁お願いいたします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 寺沢議員のご質問にお答えをいたします。
まず、1点目の今年度の要請活動の総括についてでありますが、昨年の3月定例議会においてドクターヘリ導入に向け強い要請活動を行ってほしいとの質問から、事情を十分認識し、各般にわたり積極的に要請などを行ってまいりました。まず、昨年6月、北海道知事がまちかど対話の際、天売、焼尻を訪問され、私も同行し、懇談する機会がございましたので、その中で知事に直接要請をいたしました。その状況としましては、ある程度の理解は示していただいたととらえております。また、同年9月、本町議会の医療問題調査研究特別委員会の委員の皆様と一緒に北海道知事、道保健福祉部長のほか、道議会各会派へ要請活動を行ったところでございます。本年に入りましては、2月に管内市町村長及び医師会関係者で構成します留萌地域保健医療推進協議会において、その必要性について問題提起し、さらに道議会の保健福祉委員会による道立病院に関する意見交換会がございましたので、その際にも強くその必要性などについて要請を行ったところでございます。また、関係自治体との連携も重要であることから、留萌町村会においても問題提起と今後の活動などについて協議を行い、宗谷町村会には既に連携した行動などについて申し入れしておりますことと、今後は上川町村会へも打診をする予定となっております。ここまでの要請活動の中で今後を見据えたとき、難しい問題や課題も多くあろうかと思いますが、現状を考え、早期実現に向け積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
次に、2点目の要請活動を留萌地域、道北地域と段階的に組織化するためにリーダーシップを発揮願いたいとの質問でありますが、段階的に組織化して要請活動を行うことは本町のみならず他の関係市町村にとっても大変有効な手段であることから、関係市町村と連携を図っていかなければならないと考えております。今後は、その取り組みについて医療機関等との協議や民間レベルとの連携も必要となることから、方法や内容について関係機関と協議検討しながら、引き続き強く要請活動を行ってまいりたいと考えております。
次に、3点目のドクターヘリの試験フライトの実施についてでありますが、調査しましたところ、昨年10月8日から12日までの間、旭川医大病院のほか2病院と航空2社及び旭川市消防本部や富良野消防本部のほか6消防本部等を含め、旭川医大病院を中心とするドクターヘリ傷病者搬送シミュレーションが行われております。これは、道北誘致に向けたデモンストレーションでもあり、誘致運動の一つととらえております。本町及び近隣町村で実施してはどうかとのことでございますが、実施に至るまでには、近隣町村はもとより、協力関係機関とも十分協議が必要であることと費用と効果の面でも十分調査検討が必要と考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上、答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) ドクターヘリに関しましては、町長もこれまで、今答弁の中で何点か述べられておりましたけれども、それ以外にも公私多岐にわたる面でいろいろ訴えられているだろうというふうに理解しております。例えば今年の2月ですけれども、サンセットプラザで行われました町政報告会においても、支援されている皆さんの前で医師対策と並んでドクターヘリの道北誘致の必要性を訴えられておりました。それから、今日の午前中も、町政執行方針の中でも課題として述べられております。そういうことをかんがみますと、町長の中でもかなり重点の施策の一つとしてとらえられているのではないかなというふうに私理解しておりますけれども、その辺はいかがでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 特にということはございませんけれども、現状の医師不足または地域医療の現状を考えますと、それらも含めながらドクターヘリはこの地域に大変重要な整備が必要なものだというふうにとらえております。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 特にということはないけれどもというのが最初につきましたので、そこら辺どう理解すればいいのかなと思うのですけれども。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 済みません、口癖だったものですから。確かに今言ったとおりですけれども、それぞれそのとき、そのときいろんな時代がございまして、そんな中でそのときに重点的に意を強くしながら取り組んでいかなければならないという課題、そのとき、そのときにいろいろなものが出てきます。そんな中で、今重要な課題としてとらえておりますし、意を強くして取り組んでいかなければならない課題と思っております。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 今まで知事あるいは担当部局、それから道議会、さまざまな場面で要請活動、それから情報収集されてきたと思うのですけれども、町長自身の手ごたえといいますか、その辺はどう分析されておりますか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 議員のご質問の文言の中にもありますけれども、道東地域が先行しているということは事実であるというふうに思います。ただ、北海道の広大な広さの中でドクターヘリの必要性というものは、あちこち必要な箇所がたくさんあるのかなと、地域医療の現状も含めながらそう思っておりますし、道東地域が10万人の署名を持ちながら先行しているということも認めながらも、やはりこの地域には絶対必要なものだということでありまして、北海道は今1機飛ばしておりますけれども、2機目、3機目、考え方によっては道東を追い抜くだけの勢いを持ちながらでも今道北地域の圏域にドクターヘリをという、そんな強い気持ちの中で取り組んでいけば光明も見出せるのかなと、明るい状況もつかめるのかなというふうに思っております。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 若干私の現状分析もこの場をかりて報告させていただきたいのですが、道は先ほども私質問の中で述べたとおり必要度の調査をするということを町長も私ども特別委員会と一緒に道の医療政策課に出向いたときにも聞かれたと思うのですけれども、そういう調査をやりますよということを述べられておりました。もしも例えば必要度が同じ地域があった場合にはどうかということになると、それはその体制が整備されているところをやっぱり優先せざるを得ないだろうというお話もありました。恐らく道東地域、それから道北地域というのが北海道の中でも必要度の高い地域になってくるだろうということは予想されるわけなのですけれども、ではそのときはどうなのかというと、道東のほうが運動が一歩先に行っていると。しかしながら、道東も問題点がないわけではございません。例えば私が調べた中では、霧という気象の問題がございます。ヘリコプターは有視界飛行なものですから、特に春から夏にかけての霧の期間飛べない日もあるという、そういう障害がございます。それから、海辺のまちです。釧路を拠点とした場合ですけれども、釧路しかないのですけれども、海辺ということで、半径100キロ圏内といいましても陸地は半分しか含まれません。そういう意味合いで、地理的な問題もございます。それから、その拠点となる病院の医師の体制が実際組めるかどうかという、そういう問題もございます。それと道北を比較しますと、旭川拠点の場合は気象の問題、例えば道北の冬場の雪とか、そんなものはありますけれども、気象の問題、それから半径100キロ圏内という、360度カバーできるということ、それから旭川には旭川医科大学がございまして、その医療スタッフとの連携ができるという点で非常に優位性というか、条件の強みもございます。
そんなことで、準備さえしていけば私は次の追加1機が道北に回ってくることも十分あり得るだろうというふうに分析しております。その時期なのですけれども、来年度道が調査をいたしまして、その上で、これはわかりませんけれども、早ければ再来年度から1機が道内で追加されるのではなかろうかという見方もあります。つまり今年の秋ごろにはどの地域にするか大体定めていかなければならないという、早ければそういう段取りになるわけです。そういう状況を踏まえて私は運動していかなければならないと思うのですけれども、町長はその辺どうお考えですか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 今議員がおっしゃられたスケジュール、議員が計算されるスケジュールどおりいくのであれば、運動そのものとしてはまだ始まったばかりでございますので、相当アップテンポで進めていかなければならないのかなというふうには思います。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) そこでなのですけれども、一応民間レベルでの署名活動というのは3月1カ月かけて知事に対して届けることができるというところまできました。やはり必要なのは、行政レベルでの連携だというふうに私は強く思うわけです。調べていく中で、行政レベルという具体的な中身ですけれども、町村、市も含めて市町村、それから消防、もう一つはこれは行政ではありませんが、その中に医療機関もやはり入って、この3者が連動していかなければならないということがだんだんわかってきましたが、町長は具体的に広域的に運動を広めるに当たって、今描かれている流れというか、筋書きのようなものはございますか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 概略で自分の中でどういうふうにして進めていったらいいのか、組織化というふうな最終的な目標を持ちながらいくとするならば、まずは留萌町村会で話はしていますけれども、そんな中でまずは留萌管内が中心になるのか、その辺をまずは固めた中で並行して、先ほど答弁の中でも申し上げましたけれども、宗谷町村会のほうには話は行っております。そちらとの兼ね合いというか、考え方もありますので、そんなところを踏まえながら積極的に組織化、まずは留萌、自分の足元から組織化していきたいというふうに思っております。なかなか細かいところまで考えておりませんけれども、まずは全体的に理解を得る動きをすることよりも、今自分たちのすぐそばから理解を得て立ち上げて、広げていったほうが並行的な動きにもなるかもしれませんけれども、それが早道なのかなというふうにも思っております。
ただ、私もちょっと危惧しているというか心配なのは、上川町村会の方とちょっとお話ししたときに、自分たちの地域そのものは旭川に近いですし、ある意味では医療だとかそういうものについての不安感というのは我々よりずっと薄いというか、ないです。そんな感情的な、心情的なものもありまして、我々のドクターヘリというものに対しての整備に対する気持ちを早くわかっていただかなければ一緒になって行動できないということもありますので、そんなことも並行に動いて、強力にお願いしたいということもあります。そんな動きも踏まえながら、一つ一つ、まずは自分たちの足元から決めて固めていこうというような考え方でおります。ただ、これが私自身の今思う気持ちですけれども、これが早道なのか、いい形なのかということもやはり相談しながら取り組んでいかなければならぬというふうに思っております。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 町村等の会合とか当然おありでしょうから、そういう場でどんどんと理解を広めていっていただきたいなと思うのですけれども、私例えば実際に今運用しております手稲の渓仁会病院ですとか、昨年試験飛行した富良野協会病院ですとか、いろいろ調べていく中で、旭川赤十字病院のある方と話がつながりました。そんな中で、独自に、水面下なのですけれども、ドクターヘリのいろいろな調査をこれまでしてきたという話を聞いて、すぐ私も話に飛びついたのですけれども、ちょうどお互いのスケジュールが合った昨日、まさにヘリポートを今建設中の旭川赤十字病院に昨日行ってまいりました。そこで、お話しすることができたのが副院長であり救急救命センター長である医師です。昨年の富良野の試験フライトのときにも中心的な役割を担った方なのですけれども、ドクターヘリの拠点となるとすれば救急救命センターのある旭川赤十字病院しか国庫補助を受けられる場所がないのです。そういう意味では、非常に大事な場所にいる方なのです。そこで、ぜひとも赤十字病院を拠点にドクターヘリを飛ばしたいというすごく強い意志をその方はお持ちでありまして、道北の町村の方だとか、あるいは消防関係者にどうやってそのことを理解していただいたらいいか、今まさに思案中であるということで、懇談してまいりました。
私は、同じことで、私たちが考えて悩んでいることと病院側が考えて悩んでいることがそこでまさに符合いたしまして、お互いに会って情報交流する中で一番いい形がこれから見えてくるのではないかなという確信を持って帰ってきたのですが、町長、ぜひともそういった方と積極的に情報交流をまずはされてはいかがでしょうか。離島を抱える町村長として、この組織づくりの核となって動いていただきたいなという、私は切なる願いを持って今ここに立っているわけですけれども、いかがでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 今のお話初めて聞きました。我々も行政的な動きということではなくして、やはり医療現場の方々も大きく絡むことでもありますし、そんな意味では情報をつかんで、さまざまな今動こうとしていることへの参考になる重要なこともたくさんあろうかと思いますし、積極的に時間をとりながら情報交流なり情報を得たいというふうにも思っております。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) とにかくいろんな形であちこちに当たれば、情報というのは出てまいります。いろんな考え方も、ほかの団体の方々の考え方も見えてまいります。どうも私今まで見ていますと、このように質問でもしない限りドクターヘリについて行政が積極的に情報をとろうとしなかったのではないのかなというふうに思うのですけれども、ひとつ積極的に、町長の考え方一つでいろんな方が、周りに動ける方いるわけですから、そういう情報収集をやっていただきたいなと思うのですけれども、いかがですか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) おっしゃられるとおりだと思います。情報収集も含めて、私自身もこれからの動きの中、今取り組もうとしていることでございますし、これから具体的な動き、行動になっていかなければならない時期になっているというふうに理解しております。議員おっしゃられるとおり、積極的な活動をしていきたいというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 搬送訓練のことでありますが、羽幌町がただやりたいと言ってもなかなか簡単にできることではないというのは、私も十分承知であります。昨年の富良野の事例を調べていきましたら、これは行政が積極的に行ったということよりは、むしろ旭川医科大学、それから旭川赤十字病院、厚生病院、市立病院、そういった医療機関がまずは口火を切って、医大が中心になって行ったということが見えてまいりました。それで、いろいろとお話をしていく中で、今後、費用対効果の面もありましたけれども、当然慎重にやらなければならない部分もあると思うのですが、やる意味は非常に大きいだろうというふうに私は考えております。アピールということも1つあるのですが、実は羽幌という地域は旭川から直線でちょうど100キロ圏内ぎりぎりなのです。離島ということになりますと、海を飛んでいる間に100キロ以上になってしまいます。道の担当者のお話では、120キロぐらいまで何とか行けるので、天売、焼尻は大丈夫ですよという話もされておりましたが、実際調べていく中で、ヘリコプターの航空会社からすれば120キロはきついという話も一方では聞こえてまいりました。そうした場合どうするかということなのですが、これは道北というと利尻、礼文もあるわけです。当然100キロから大きく外れてしまいます。そこで考えられているのが給油基地をつくるということなのです。ヘリコプターが例えば途中稚内あたりで一たん着陸をして、給油をさっと済ませて、そして収容して戻るということ、それであれば可能なわけです。もしかすると羽幌あたりもそういうことが必要なのかもしれません。直線で飛んでこれるとは限りませんし、そういう意味でもやはり飛行訓練、搬送訓練というのは必要になってまいります。
どうか広域的な組織を構築して、そしてその中で100キロ圏あるいは100キロ圏外をどうしていくかということを検討されて、その中でぜひともこの地域の搬送訓練実現をさせていただきたいなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) ドクターヘリの誘致の中で試験的にフライトをしていただくということについては、大変有意義なことでもあるし、運動の中でのさまざまな検証というか、こともできるというのでは大変有効なことかなというふうに思います。確かにただやってくださいということだけではなくして、地域の方々、今議員が言われたとおり組織化されていく中での理解を得ながら、おのずからそういう形になっていくのかなと、搬送シミュレーションを描くような形を要望する形になっていくのかなというふうにも思いますし、私自身も有効な手段であるというふうに思っております。
〇議長(橋本修司君) 3番、寺沢孝毅君。
〇3番(寺沢孝毅君) 丘珠に拠点を置いているヘリを所有している航空会社ですけれども、ドクターヘリに使用する同じ型のヘリコプターを所有しているという情報もございます。非常にドクターヘリに関しては協力的だということで、実際にかかるガソリン代ぐらいでそういう試験等には協力しますよという声もあるそうでございます。何はともあれ、最初申しましたとおり時間というのは非常に限られておりますので、そういったさまざまな情報を整理された上で、スピーディーな町長のリーダーシップを期待したいと思いますが、これ最後の質問ということでご答弁をお願いします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) このことにつきましては、1年前の質問ということもありまして、またそんな中であちこち、北海道のドクターヘリに対する考え方、またこの地域のドクターヘリに対する取り組み、考え方ということでずっと考えてきたことであります。ある一定のところまできた今の段階で、スピードを持って取り組んでいかなければならない。そしてまた、私一人で動くのでなくして、役場の中にある意味では担当の者をつけながら、事が手落ちにならないようにというか、そういうミスをしないような体制をつくりながら進めていきたいというふうに思っております。
〇議長(橋本修司君) これで3番、寺沢孝毅君の一般質問を終わります。
次に、6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) 私からは、2点一般質問させていただきます。
まず、1点目、羽幌町地域住宅政策についてであります。羽幌町では、平成9年度に羽幌町公共賃貸住宅総合再生マスタープランを策定し、平成14年から朝日団地を建設、整備を進めてまいりました。現在は、住宅マスタープランを策定、同計画に基づく公営住宅ストック総合活用計画を策定しました。主な内容といたしましては、幸町、北町団地の2LDK、3LDKへの建て替えが中心となっております。これらの計画の基本方針は、1、だれもが安心して暮らせる町づくり、2、利便性の高い定住環境づくり、3、地域の特性を生かした魅力ある住まいづくりであります。本町は、急速に少子高齢化が進み、高齢者が住みやすい町づくりが急務であり、現計画に対し、この観点の配慮がこれまで以上に必要ではないかと考えます。このことを踏まえ、本町の住宅政策について町長のお考えを伺います。
1、公営住宅入居者の現状について、年齢、家族構成、要望などもお願いいたします。
2、高齢者公住入居者への冬期間の除雪、買い物や通院など基本的生活への対策について。
3、中心市街地活性化基本計画においてうたわれている高齢者向け共同住宅や民間町なか住宅の建設促進の現段階の進捗状況について。
4、今後の高齢者住宅政策全般について。
続いて、2つ目、羽幌町財政についてお伺いいたします。地方財政の危機的状況が指摘され久しい中、夕張市が財政破綻、財政再建団体へ移行し、それが現実のものとして各地方自治体に認識され、対策が大きな課題となっております。国はこのことを契機に、早期是正の必要性、特別会計を含めた指標の必要性、国と道の関与の必要性などの課題解決のためとし、自治体財政健全化法を公布いたしました。主な内容として、財政状況を判断するために4つの財政指標が制定され、一定の基準を超えた場合は財政再建計画を定め、より悪化した場合は財政再生計画を策定し、起債制限や国・道の勧告を受ける等であります。本町は、従前より財政推計に注意を払い、比較的安定的な財政運営に努めてきたと認識しておりますが、さまざまな課題を抱え、将来に対しては決して楽観できるとは考えられません。この状況下での本町の財政対策について、町長の考えを伺います。
1、現状の財政指数について、財政健全化法にかかわるものもお願いいたします。
2、自立プランである自立と共生への町づくり計画との整合性について。
3、今後の課題及びその解決策について。
以上であります。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) お答えをいたします。
最初に、1件目の羽幌町地域住宅政策についてでありますが、羽幌町の地域住宅政策につきましては、平成18年度策定した住宅マスタープラン、公営住宅ストック活用計画に基づき、老朽化した公営住宅の建て替え整備を進めているところであります。
1点目、公営住宅入居者の現状について、年齢、家族構成、要望などでありますが、住宅計画の策定に伴い実施いたしました公営住宅入居者アンケート調査の結果を申し上げます。この調査は、幸町団地など8団地の入居者319世帯に配付し、285世帯から回答を得たものであります。居住者の世帯状況は、1人世帯45.6%、2人世帯29.8%で全体の75.4%を占めており、年齢構成は65歳以上の高齢者が全体の43.3%を占めております。特に65歳以上の比率が高い団地は、幸町団地65.7%及び栄町南団地51.8%であります。
アンケート調査項目の主なものを申し上げますと、現在の住宅や周りの環境に困っている点がある世帯は全体の48.9%を占めており、困っている理由としては住宅が古くなっているが66.2%、風呂、トイレなどの設備が不十分が52.3%を示しております。今後の住宅対策や環境整備について、今後も公営住宅に入居したいが95.8%を占め、現在の住宅を補修して住み続けたいが62.8%、建て替え後の公営住宅や新築した場合に希望する間取りは2LDKが43.8%、3LDKが39.6%と高く、設置を希望する施設としては雪捨て場が77.3%、駐車場が68%と高い比率を示しております。高齢者に配慮した対応として望まれることは、段差の少ない室内で玄関、廊下、浴室などに手すりを設置した住宅79.4%、高齢者が安心して暮らせる平家建ての住宅57.7%の要望が高い比率を示しております。子育てに配慮した対応として望まれることは、交通事故や犯罪の防止に配慮した住宅団地71.3%、2LDKや3LDKの子育てしやすい広い住宅56.4%の要望が高い比率を示しております。
2点目、高齢者公住入居者への冬期間の除雪、買い物や通院などの基本的生活への対策についてでありますが、冬期間の除雪については、町単独で公住入居者に限らずおおむね65歳以上の高齢者で一定の所得、身体の状況、家族がいないなどの要件を満たしている方を対象として、玄関前の除雪支援を実施しております。買い物や通院等に対する施策としては、町単独で重度の身体障害者を対象とした福祉タクシー券助成事業、介護保険法や障害者自立支援法に基づいたヘルパー派遣事業、移動支援事業、コミュニケーション支援事業などを実施し、高齢者や障害を持つ方々に対する生活支援をいたしております。
3点目、中心市街地活性化基本計画においてうたわれている高齢者向け共同住宅や民間の町なか住宅の建設促進の現段階の進捗状況についてでありますが、これまでに何回か提案をいただき、協議してまいりましたが、営林署跡地の有効利用を進めていく中で町なかの居住人口をふやすことを基本に、民間事業者等による土地利用や分譲、売却なども含めて検討を進めているところであります。
4点目、今後の高齢者住宅政策全般についてでありますが、少子高齢化が進行する中で高齢者世帯の増加が予想されることから、高齢者が安心で元気に暮らすことができるよう施設の整備、バリアフリー化の推進、多様な高齢者向け住宅の供給及び自立支援のための保健、医療、福祉サービスとの連携など、総合的な高齢者住宅対策に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、2件目の羽幌町財政についてでありますが、まず国の財政状況の悪化から三位一体改革の名のもと地方交付税が削減され、さらに地域経済の低迷から自主財源である町税などの伸びもなく、羽幌町の財政運営は厳しい状況にあることはご承知のことと思います。このような中で、事務事業評価、集中改革プラン及び自立プランなどによる行財政改革を進め、将来を見据えた簡素で効率的な財政運営に努めてきたところであります。
1点目の現状の財政指標についてにつきましては、財政の状況を判断する指標として主に用いられております平成18年度決算の数値を申し上げます。まず、従来からの指標で財政の弾力性を見ます経常的経費の一般財源に占める経常収支比率でありますが、91.5%、標準財政規模に占める公債費の割合を示します起債制限比率は10.3%。また、平成19年6月に公布された地方公共団体の財政の健全化に関する法律により新たに規定された4つの基準による指標ですが、この指標は平成20年度決算から適用されるもので、現時点での見込みにより申し上げます。1つ目の普通会計を対象とし、標準財政規模に占める赤字の割合であります実質赤字比率と2つ目の特別会計や企業会計を含めた赤字の割合の連結実質赤字比率につきましては、現状では赤字の会計がありませんので、この2つの比率は対象とならないものと思っております。3つ目は、平成17年度決算から適用された実質公債費比率は、普通会計の公債費のほか特別会計への繰出金及び一部事務組合の負担金に含まれます公債費に費やした経費の標準財政規模に占める割合で15.4%。4つ目は、普通会計が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に占める割合である将来負担比率ですが、詳細な算定方法が未定なところもありますが、標準財政規模の200%は超えないものと思っております。この4つの指標数値が一定の基準を超えますと早期健全化計画を、さらに悪化しますと財政再生計画の策定が求められるものであります。その基準は、昨年末に公布された早期健全化計画の基準は財政規模により違いがありますが、羽幌町の場合、実質赤字比率15%、連結実質赤字比率20%、実質公債費比率は25%、将来負担比率は350%となったところであります。また、財政再生計画の基準は、同じく実質赤字比率から20%、30%、35%となっております。なお、将来負担比率につきましては、再生計画の基準から除かれるものとなっております。申し上げましたように、経常収支比率が初めて90%を超え、注意しなければならない水準となっておりますが、新たに設けられました4つの財政指標において羽幌町は現在のところ基準を下回っており、地方交付税の動向にもよりますが、しばらくは計画の策定が求められる基準を超える状況にはならないものと考えております。
2点目の自立プランとの整合性についてでありますが、自立プランは羽幌町総合振興計画と並び行財政運営の指針であり、予算編成はもとより、日ごろの財政運営におきましても整合性を常に意識して取り組んでいるところであります。平成18年度に策定した自立プランにつきましても、組み込まれていない事業が具体化した時点で見直しを進めるなど、状況の変化に即応しながら財政の健全化に取り組んでいきたいと考えております。
3点目の今後の課題及びその解決策についてでありますが、今後の財政運営には教育関連施設の整備、公共施設の補修、福祉施策など多様化する財政需要への対応と地方交付税や町税など収入動向の明確な把握が重要となっております。現在経常収支比率が高くなっており、投資的経費に向ける財源の余裕が少なくなっている状況でもあります。今後も自立プランをもとに経費の縮減などに努めてまいりたいと考えております。また、平成20年度より施行されます財政健全化法を見据え、今後も事業の選択に加え、補助金や有利な起債を活用し、後年度に大きな負担とならないよう健全な財政の運営に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上、答弁とさせていただきます。
〇議長(橋本修司君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) それでは、まず羽幌町地域住宅政策についてお伺いいたします。アンケートの結果を踏まえ、時間的な制約がありますので、特に特徴的、注目すべき点として3点を挙げて、町長の次年度認識についてお伺いいたします。まず、数字の確認を課長にさせていただきます。60歳以上の入居者、全体の43.3%、1人世帯が45.6%とありますが、65歳以上で1人世帯の世帯数は全世帯で何世帯あるかをお伺いいたします。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答え申し上げます。現在で142世帯ございます。
以上です。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) 先ほどのご報告と今の数字を踏まえて、羽幌町の特徴としては、やはり高齢者で単独、1人世帯が圧倒的多数を占めているということがこの数字からうかがえると思います。まず、これは1点目なのですけれども、この割合については今後大きく変化しない、むしろふえる傾向にあるのではないかと思いますけれども、そのことについてお伺いします。
続けて2つ聞きますので、2つ目は、今後も公営住宅に入居したいと答えた方が全体の95.8%であるという点であります。このことは、ほぼ全員が一度公住へ入居した場合持ち家等を持つなどで出ていくことは考えていなく、一生この公住に住み続けたいということであります。したがって、2LDK、3LDKに入った場合、最終的に1人世帯になってもそこに住み続けることを意味していると考えますが、町長はどういうふうに思っておられますか。
3つ目として、現在の住宅を補修して住み続けたい、62.8%であります。本来住まいは新しくて広く、設備が整っているなどを選択すると考えます。建て替え住宅への移行を進めても、かなりの入居者が即の入居を渋ることの事例から見ても、このことは家賃と密接に関係しているのではないかと考えます。町長はどういうふうにお考えでしょうか。
まず、この3点について町長のお考えを伺いたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 3つほど質問が出ておりました。まず、現状のほうを担当課のほうからお話をした後、また私のほうからお話ししたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答え申し上げます。
まず、1点目の今後も高齢者等の増加が予想されるかというご質問でございますけれども、今の少子高齢化からいきますと、当然ながら高齢者の数がふえていくというふうに考えております。
それから、2点目の今後とも入居者が公営住宅に住み続けていくのではないかというご質問でございます。これにつきましても、ご承知のとおり現在の公営住宅につきましては、バリアフリーあるいは気密性等、いろんな設備の面でも非常に便利というか、なってございます。それで、その辺におきまして、よく聞くのですけれども、これからずっと住んでいきたいと、入りたいという入居者の意見があります。その辺は、今後もふえていくのではないかと思っております。
それから、3点目の家賃についてでございますけれども、家賃については大体1万円から1万5,000円……ちょっと済みません。
〇議長(橋本修司君) 暫時休憩します。
休憩 午後 3時15分
再開 午後 3時16分
〇議長(橋本修司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) 大変申しわけございません。
今のご質問ですけれども、当然に家賃の問題ございまして、大体今の家賃ということで、新しい住宅のほうの家賃も聞いていますけれども、今の家賃の形でいきたいということで、補修しても住み続けたいというご意見でございます。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) 基本的には町長も同じこととして、次に進みたいと思いますので、お願いいたします。
そこで、家賃のことというのはなかなか今まで議論したことはありませんので、触れたいと思います。ご存じのように、家賃については最初は5つの要素で決まります。入居者の収入、町村の地価、建物の広さ、経過年数、近傍同様の家賃、民間家賃との比較であります。ここで、変動の大きい建物の広さについて、朝日団地をモデルケースとして考えてみたいと思います。高齢者、低所得者の場合、朝日団地2LDK、65.24平方メートル、2万4,500円、ちょっと広くて68.73平方メートルタイプで2万5,400円、3LDK、75.28平方メートルで2万8,100円。具体的に言いますと、畳1畳ちょっとで900円、5.5畳ぐらいで3,600円値段が上がってきます。そこで、通常1LDKになると近郊の民間では30平方メートルから40平方メートルですけれども、公住法ということで何か制限があると思いますが、仮に1LDKの公住法に規定された広さぐらいのものを建てた場合、現状の数値を当てはめた場合どのぐらいの家賃になるか、計算したことがあれば課長にお伺いしたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 町民課長、大波芳弘君。
〇町民課長(大波芳弘君) お答え申し上げます。
1LDKにつきましては、50平方メートルが限度と聞いております。それで、大体他の町村を見ましても50から40の間ということで申し上げます。それで、50平方メートルということで今の朝日団地を当てはめて計算しますと、1万8,400円という数字になろうかと思います。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) 印象としては、上限の50平方メートルで1万8,400円ということは、40平方メートルぐらいにすると1万5,000円程度で新築の1LDKに入れるというようなことが推測というか、事実だと思います。これらのことを考えて、3点のこと。それから、現在の計画は今後230戸余り建てる予定ですが、すべて2LDK、3LDKで建てる予定に一応なっております。3つ言った部分の具体的に言うと入居ニーズ、それから建設コスト、その他の理由から、かなり乱暴にはしょりますけれども、一定数1LDKもやはり検討すべきではないかと思います。その点について町長のお考えをお伺いいたします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 確認しますけれども、今立てている計画の中で1LDKというものをふやすなり建てるべきでないのかということなのでしょうか、2LDK、3LDKのまんまの計画でいくのではなくして、1LDKも検討すべきだということの質問にとらえてよろしいですね。計画の中で言っているわけですし、私少し疑問に思うのが、今3人、4人で住んでいる家族もいずれ1人になるだろう、1人になったときに2LDK、3LDKの部屋が本当に必要なのだろうか、ある意味ではそういう部屋が必要な人がほかにいるのでないだろうかというような、いつも考えることがあります。ただ、現実に、入るときには必要と思って入るのです。必要でなくなるときも出てくるのです。そんなようないろんな流れを考えますと、一概に何がいいということの中では難しい。計画の中で2LDK、3LDKという形が出てきたのだというふうに思います。計画の変更、また途中から入居者の変更というか、そんなようなことも考えられるのかどうか、ちょっと私つかまえておりませんけれども、そんなことも新たな考え方の中に含めていってもいいのかなというふうに思っております。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) 現状で既に45.6でしたか、半数以上、今500ですから、200以上がひとり暮らしなのですよ、現状で。だから、建て替えるときに、もうひとり暮らしが半分ぐらいずつ最初から入ってくるということもあります。これは、今後検討していただきたいと思います。
次に、高齢者住宅の立地についてお伺いいたします。町政執行方針、住宅マスタープランに地域で安心して暮らし続けることの住まいづくりという点で、先ほど生活の利便については福祉政策等も含めてかなりケアをしているということは、理解します。ただ、それだけでは限界があるのではないかと思います。今の立地では、一定の部分の限界は認めざるを得ないのではないかなと私は思っております。そこで、中心市街地活性化法にある高齢者向け共同住宅の町なかでの早期実施を検討すべきではないかと思います。ほとんどの生活必需品の買い物や郵便局、銀行、歯科医院等が徒歩圏内で行われ、また地域住民との触れ合い等が容易である従来から話題になっております営林署跡地等に一定数、敷地の問題がありますから、今後440ぐらいになるのですが、今500のうちの仮に20や30戸ぐらいは、基本的な方針からしても町なかにそういうお年寄りが、高齢者が住みやすい住宅を建てるというのは当然のこととして考えております。現時点で町長の考えをお伺いいたします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 町なか住宅という物の考え方にしては、私も以前から言われているとおり、やはりコンパクトな町づくりという物の考え方の中でも必要性を感じております。営林署跡地ということも含めながらのご意見ですけれども、今ちょっと私自身、計画変更等、また計画の中での平面計画の変更ということも含めてどの程度可能なのかということは、ちょっと今返事しかねるのです。そんなことも含めて、数字の上での間取りのとり方、必要性のある間取りのとり方ということもこれからやはりじっくり先を見据えた中で考えていかなければならない項目ではないのかなというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) まず、現状の計画については、新しくつくって、少なくとも23年までは一定の予算づけがもう予定されていますので、すぐ来年までにこれを検討して建てるというのは事実上不可能でありますので、24年以降の課題として考えていただきたいと思います。ただ、答弁にありました民間事業者等による土地利用や分譲、売却などを含めてということになりますと、民間事業者が建てた場合ほかの政策を絡めなければ、先ほど言った1LDKで新築で1万5,000円等で入れるとかということは事実上不可能であります。1LDKだとこの辺でも新築だと5万以上していますので、何らかの方策を考えながら、先ほどの観点である本当に歩いて通えるところに一定の高齢者が多少狭くても、すごく雪かきが大変だとよく聞くのですけれども、除雪が必要のないような住宅を改めて今から、今までいろんな議論がありましたけれども、検討の枠に入れていただきたいなと思います。
時間の関係もありますので、次に移りたいと思います。次に、羽幌町財政についてお伺いいたします。答弁にありましたとおり、財政健全化法にかかわる4つの指標については基準を超える状況ではなく、現時点では比較的良好であると理解いたしました。ただ、財政の硬直化をはかる経常収支比率が弾力性に欠けると判断される80%をはるかに超え、91.5である点についてお伺いいたします。通常経常収支比率が上昇する大きな要因として、現在の地方自治体としては公債費の増大が普通言われております。当町は、実質公債費比率や起債制限比率が低いにもかかわらず、それが高い理由というのは何であるかということをまず財政当局のほうにお伺いしたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 財務課長、石川宏君。
〇財務課長(石川 宏君) ただいまのご質問に対してお答えいたします。
確かに経常収支比率が高いのに割合と公債費的な比率がそんなに高くないと、この辺についてはどうなのだということなのですが、まず計算の方法として分母が若干違うということもございます。例えば経常収支比率の場合は、一般財源に占める経常的支出がどれだけあったかということでございます。単純に申しますと、40億の一般財源があったら、例えば扶助費ですとか人件費だとかすべて足して、その経常的に占めるやつがうちの場合は91.5になっているということであります。ただ、公債費の部分につきましては、確かに交付税の補てん措置がないものを借りていますと比率はそんなに変わってこないと思いますが、分子の分から、例えば羽幌町の場合年間11億ほど借金を返しておりますが、そのうちの6割ぐらいは交付税の補てんのある数値でございますので、それは分母からも引くのですけれども、実際の分子11億から例えば6割を引く、分母も三十数億から6割を引くということになりますと、有利な起債を使っているがために公債費のほうはそれほどでもないのに経常収支比率が上がっているということが言えるのだろうというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) それも一面かなと思っております。ただ、基本的には固定費の主なものは何なのかというと、通常公債費、人件費、繰出金等、あと下水道なんかやっているところはそれです。ほかにもありますけれども、その部分としてそれでは、実はマスコミにワーストスリーみたいな形の書かれた方もいたしましたので、ほかの町村との比較からすると、例えば人件費、それから今言った公債費、繰出金等がどういう傾向にあるのか、これはやはり知っておくことは非常に大事だと思いますので、財務課のほうで検討したことがあれば、その報告をお願いしたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 財務課長、石川宏君。
〇財務課長(石川 宏君) 経常収支比率が羽幌町が今管内では3番目であります。この高い比率を財政当局として我々のほうで押さえておりますのは、1つとしては繰出金が多い。ほかのまちよりも五、六ポイント多くなっております。これは何かといいますと、交付税の措置もあるのですけれども、下水道に対する繰り出しが繰出金の約4割を占めております。ほかのまちも例えば国民健康保険、介護保険、老人保健ですとか簡易水道とか、みんな繰り出し、それはおのおの同じような比率で出していると思うのですが、やはり羽幌町の繰出金が高くなっているのは下水道。今ちょうど設備をして、起債の償還が下水道はピークになってきております。その割には今その投資的な部分が非常にピークを迎えているということから、繰出金が大きくなっているのがまず一つの要因だと思います。
それと、2点目の大きな要因としては補助費と言われるものでありますが、この補助費の中には衛生施設組合への負担金、北留萌消防組合に対する負担金もそうなのですが、これらが入ってきております。この衛生施設組合の負担金につきましても、今ちょうど起債の償還がピークを迎えておりまして、羽幌町は大体負担割合でいくと55%ぐらい持っているのでしょうか、それがちょうど今20年度ぐらいがピークであります。これからだんだん下がっていくのですが、その割合が消防と衛生施設組合両方で8割以上を占めているということがあります。消防は消防で別に高いとかなんとかということではないのですけれども、衛生施設組合の起債償還の割合が上げているということが言えると思います。そのほか、今たまたま出ておりました人件費関係等については、皆さんどこのまちも大体ドングリの背比べのような感じでありまして、順番的にいきますと羽幌の比率は一番低いほうでありますが、特に低いわけでもなく、大体似たようなところに推移しているということであります。
今申し述べた大体2点、補助費と繰出金、あと公債費なのですが、公債費については高いというか、ちょうど中位ぐらいということであります。中位ぐらいでありますので、羽幌町の標準財政規模というのはほかのまちより若干多い、留萌市よりは少ないのですが、そういうこともありまして比率的にはそんなに高くはなっていないということが言えるのだろうと思います。
〇議長(橋本修司君) 6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) 繰出金が下水道で償還のピークということでありましたけれども、先ほど町長の報告の中に、もう90%に近い進捗率で、かつ利用者が簡単に言うと40%しかまだいっていないと。起債の返還のピークというよりは、これは本来であれば特別会計化して独立採算でやっていくのが望ましいということでありますけれども、現状から見ると非常に難しいし、これは一定の時期と言えないと思いますけれども、地道に水洗化に対するものを、最初はやっぱり頑張るのですけれども、一定の期間過ぎるとどうしてもマンネリといいますか、進捗状況が進まないというのはどこの町村でもありますので、進めていっていただかなければならないと思います。
また、特徴である補助費について、衛生施設組合の負担金ということでありますけれども、これまた今ピークということでありますが、今回報告あったとおり葬斎場が衛生施設関係として来年度以降建てることになりますので、これは現状より減るよりも今後ふえていくということでありますので、財政当局、町長にお願いでありますけれども、一定の基準にはかかわらなくなりましたけれども、経常収支比率については今後とも注意を払って財政運営をお願いしたいと思います。
次に、自立プランとの整合性についてであります。自立プランは、合併論議を経て、単独町村として生きていくための行財政運営の指針であり、また財政論議の根拠として議論されております。財政指数が良好であるにもかかわらず、当町財政に将来の不安の要素があると行政側も見ますし、我々も思っている大きな要因の一つといたしましては、自立プランの中に今後必ず必要となる大型事業、特に築50年に及ぶ羽幌小学校の改築、それから今年度発表になりました都市計画マスタープランにある事業の多くがまだ自立プランの中に金額として入っていないということもありまして、将来に対する不透明さという部分で一抹の不安を抱えているのではないかと思います。答弁には見直しを行うということを表明されておりましたけれども、現実に事業が完全に具体化すればやりますよということであります。ただ、公共事業の多くは、一回借金すれば30年にわたって返すだとか、非常に長期間にわたって起債返還、それから3年間返さなくていいですよというような、普通の企業とは比べ物にならないような運営の仕方をしております。そんなことからも、多額の費用を要するものに関しては、やることは間違いないということであれば、事業が完全に具体化する以前に一定の推計のもとに自立プランに組み入れていかなければ、本当に状況の変化に対応できなくなる。これは、各地破綻状態になっているところはこういうような財政運営をしていたのではないかなと思います。ただ、総合振興計画との関連だとか、この自立プランそのもののつくりの問題もありますので、これから離れてまた別に将来推計的なものもあるというのは一つの考え方と思います。その辺について、町長のお考えをお伺いしたいと思います。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) 自立プランについてでありますけれども、やはりこういう厳しいさまざまな混沌とした時代の中で、歳入の計算をはじく上でも相当苦労しながら、なかなか見えてこない見通しを立てながら取り組んでいるということも事実でありますし、今議員が言われたとおりハードなものに対しても本当に必要であるならばすぐ計画の中に入れて、すぐやりたいというような時代でもない。また、それが可能な時代でもない、可能な状況でもないというのが現実であります。そんな中で、自立プランについては、現状では何とかいっているということもありますけれども、事業、やはり何年かに1度ぐらいの見直しの中で現実としてこれからの先を事業を含めてどうとらえていくのか、そんな中で細かな見直しというものも必要なのではないのかなと。自立プランどおりいっていればいいとか、現実の今現在の足元を見ているだけではなくして、やはりこれからいつ厳しい状況というのも来るやもしれないというようなことも含めながら、いつも気を引き締めながら自立プランの見直しをしていかなければならないというふうにいつも私自身も、また担当課もそういうふうにして言っておりますし、言い聞かせて、そう取り組んでおります。
今までの状況ですと、議員が言われたとおり決まった、そして決まったものに対してプランを見直しながら調整していく、整合性をとっていくというような部分も確かにあったかというふうに思います。現状では何とかその流れになってはいますけれども、今後とも今の厳しさを考えながら、厳しい見直しをしていきたいというふうに思っております。
〇議長(橋本修司君) 残り3分ほどです。
6番、森淳君。
〇6番(森 淳君) それでは、最後にいたします。まず、非常に久しぶりの質問で、時間配分が気になって非常に早口で聞き取りにくかったという点をまずこの場でおわびしたいと思います。
最後にですけれども、今後の課題の解決策として、これまでの論議を踏まえても、やはり現在の取り組みより踏み込んだ新しい視点の行政改革が必要ではないかなと思っております。我々の中だけで考えていっても一定の限界もありますし、現状は赤平市や留萌市のように今年の予算組むのに、もう赤字再建団体になるということで、必死の思いでいろんな数字を入れかえてやっとつくったというような町村、これもある種の勉強になると思います。また、合併しない宣言で有名になりました、福島県でしたか、矢祭町のように非常に画期的な手法で財政の健全化に邁進している町村もあります。一例を挙げると、この町は人口が6,800ぐらいですけれども、単純に役場職員、現状で65人、羽幌の半分ぐらいですか、今後50人にするというようなことやら、何かいろいろさまざまな変わったことをやっています。消防OB隊だとか、NPOで役場OB隊だとかといって役場やめてももっと働いてもらおうだとか、いろんなおもしろい取り組みをしています。例えばここに象徴されるような新しい手法を凝らしたところに対して、今後視察等もしながら積極的によその状況を入れながら、今までのことに満足せず、新しい手法を模索していく必要があると思います。最後について、こういう点について町長のお考えをお伺いして、質問を終わりにします。
〇議長(橋本修司君) 町長、舟橋泰博君。
〇町長(舟橋泰博君) ちょっと話それますけれども、矢祭に視察に行く機会がございまして、いろいろと見てまいりました。ある意味では世間に流れる情報とちょっと違うのかなというような部分もございましたけれども、確かにあの町はいろんなアイデアを出しております。そんなことも含めて、行政改革についても新たな視点から、新たなアイデアをもって、工夫をもっていろいろ職員ともどもさまざまな取り組みをこれからもしていきたいというふうに思います。
〇議長(橋本修司君) これで6番、森淳君の一般質問を終わります。
以上で一般質問を終わります。
◎散会の宣告
〇議長(橋本修司君) 本日の日程は全部終了いたしました。
明日の本会議の開会日程についてご連絡をいたします。行政側及び議会側の双方の都合によりまして、明日の本会議は午後1時から開会といたしますので、ご了承願います。
本日はこれで散会します。
(午後 3時40分)
お問い合わせ先
議会事務局 TEL:0164-68-7011 お問い合わせフォーム