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議会議事録(平成19年第1回定例会 3月12日)

議会議事録(平成19年第1回定例会 3月12日)

平成19年第1回羽幌町議会定例会会議録

〇議事日程(第1号)
 平成19年3月12日(月曜日) 午前10時03分開会

 第1 会議録署名議員の指名
 第2 会期の決定
 第3 諸般の報告
 第4 町政執行方針
 第5 教育行政執行方針
 第6 一般質問


〇出席議員(15名)
  1番 高山 誓英 君
  2番 熊谷 俊幸 君
  3番 高野 輝雄 君
  4番 室田 憲作 君
  5番 有沢 護 君
  6番 金木 直文 君
  7番 橋本 修司 君
  8番 駒井 久晃 君
  9番 大山 新太郎 君
 10番 寺沢 孝毅 君
 11番 磯野 直 君
 12番 蒔田 光子 君
 13番 伊藤 昇 君
 14番 松井 道弥 君
 15番 森  淳 君

〇欠席議員(0名)

〇地方自治法第121条の規定により説明のため出席した人
 町長 舟橋 泰博 君  
 助役 松本 信裕 君
 教育長 山本 孝雄 君
 教育委員会委員長 松村 益司 君
 監査委員 米澤 幸雄 君
 総務課長 本間 幸広 君
 総務課総務係長 井上 顕 君
 財務課長 長谷川 一志 君
 財務課長補佐 石川 宏 君
 財務課主幹 三浦 義之 君
 政策推進課長 小川 雅人 君
 政策推進課長補佐 鈴木 典生 君
 町民課長 鈴木 義勝 君
 町民課長補佐 大波 芳弘 君
 町民課主幹 濱野 孝 君               
 福祉課長 柳田 昭一 君
 福祉課長補佐 浅野 勝彦 君
 建設水道課長 平山 光彦 君
 建設水道課主任技師 岩井 広和 君
 建設水道課長補佐 水上 常男 君
 農林水産課長 西村 修 君
 農林水産課長補佐 尾崎 正克 君               
 商工観光課長 張間 正美 君
 商工観光課主幹 安宅 正夫 君
 天売支所長 熊木 良美 君
 焼尻支所長 永原 裕己 君
 出納室長 今野 睦子 君
 学校管理課長 品野 万亀弥 君
 学校管理課長補佐兼学校給食センター所長 三浦 良一 君
 社会教育課長兼公民館長 工藤 孝司 君
 社会教育課社会教育係長 春日井 征輝 君
 農業委員会事務局長 荒井 光昭 君
 選挙管理委員会事務局長 本間 幸広 君

〇職務のため出席した事務局職員
 議会事務局長 伊勢田 正幸 君  
 総務係長 渡辺 博樹 君  
 書記 小林 政利 君  

    ◎開会の宣告
〇議長(森  淳君) ただいまの出席議員は15名であります。
 定足数に達しておりますので、ただいまから平成19年第1回羽幌町議会定例会を開会いたします。

(午前10時03分)

    ◎町長あいさつ
〇議長(森  淳君) 町長から議会招集のあいさつの申し出がありましたので、これを許します。
 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 平成19年第1回町議会定例会の招集に当たりまして、議員の皆様には何かとご多忙のところご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 本年は、穏やかな新春の幕あけとともに暖冬となり、これからは桜前線の便りがあちらこちらから届く季節を迎えようとしておりますが、議員の皆様には心身ともにご健勝でお過ごしのことと心からお喜びを申し上げます。昨年は、依然として厳しい経済情勢にありましたが、行政の推進と予算の執行に当たり、議員の皆様方に積極的なご協力、ご支援を賜りましたことに心から感謝と御礼を申し上げます。
 新年度を迎えるに当たり、都市部では景気回復と団塊世代の大量退職による雇用の増加など、明るい兆しが見え始めておりますが、我が町にとっては厳しい状況が続いており、都市との格差は著しいものがあります。こうした中、課題とすべきものは多岐にわたり、加えて大変厳しい財政状況ではありますが、後ほど執行方針でも述べさせていただきますように、自立と共生のまちづくりを目指し、町民と協働し、引き続き一層の努力をしてまいりたいと考えております。
 さて、今定例会に提案いたしております審議案件は、平成19年度の町政執行方針のほか付随する事業予算を中心に第3次定期監査報告が1件、専決処分に係る承認が1件、議案として条例外14件、平成18年度予算補正が5件、新年度の各会計予算が7件の計28件であります。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げまして、招集のあいさつといたします。

    ◎開議の宣告
〇議長(森  淳君) これから本日の会議を開きます。

    ◎会議録署名議員の指名
〇議長(森  淳君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第118条の規定によって、
   9番 大山 新太郎 君   10番 寺沢 孝毅 君
を指名します。

    ◎会期の決定
〇議長(森  淳君) 日程第2、会期の決定を議題とします。
 3月6日、議会運営委員会を開催しておりますので、委員長から報告を求めます。
 議会運営委員長、駒井久晃君。

〇議会運営委員会委員長(駒井久晃君) 報告します。
 3月6日、議会運営委員会を開催いたし、今定例議会の運営について慎重に協議をした結果、次のとおりであります。
 議案26件、報告1件、承認1件、発議5件、意見案1件、都合34件、加えて一般質問5名8件となっております。議会運営委員会では、これらの案件を勘案の上、今定例会の会期は本日から15日までの4日間と決定いたしました。
 次に、審議予定について申し上げます。本日は、この後、諸般の報告、町政及び教育執行方針の後、一般質問の審議をもって終了といたします。
 明13日は、報告、承認の後、一般議案、補正予算、平成19年度各会計予算の提案理由の説明を聴取した後、予算特別委員会を設置し、付託して終了とします。その後、予算特別委員会を開催し、平成19年度各会計予算の内容説明を求めてから、審査及び調査を行います。なお、本会議は15日まで休会とします。
 15日は、本会議に戻し、各会計予算並びに発議、意見案の審議を行います。
 議会運営委員会では、本日程の中で議事運営が敏速に進行されますよう、議員各位の特段のご協力をお願いします。
 以上であります。

〇議長(森  淳君) お諮りします。
 本定例会の会期は、議会運営委員長の報告のとおり、本日から3月15日までの4日間といたしたいと思います。ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(森  淳君) 異議なしと認めます。
 したがって、会期は本日から3月15日までの4日間と決定しました。

    ◎諸般の報告
〇議長(森  淳君) 日程第3、諸般の報告を行います。
 会議規則第21条の規定により、本日の議事日程表は配付いたしましたので、ご了承願います。
 次に、地方自治法第121条の規定により、本定例会に説明員として出席通知のありました者の職、氏名を一覧表として配付してありますので、ご了承願います。
 次に、監査委員から平成18年度11月から1月分までの例月出納検査結果の報告がありましたので、ご報告いたします。ご了承願います。
 次に、議員の出張報告を配付いたしましたので、ご了承願います。
 次に、各常任委員会から閉会中の継続調査とした所管事務について、調査の結果を報告いたします。
 最初に、総務文教常任委員長、磯野直君。

〇総務文教常任委員会委員長(磯野 直君)
 平成19年3月12日

 羽幌町議会議長 森  淳 様

 総務文教常任委員会委員長 磯野 直

 所管事務調査報告書

 本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告します。

 記

 1 委員会開催日 平成19年1月23日
 2 所管事務調査事項
 (1)学校教育について
 (2)広域連携について
 3 調査結果及び意見 別紙のとおり

 所管事務調査報告書

(1)学校教育について(平成19年1月23日開催)
 担当課より、次の事項について説明を受ける。
 平成19年度新入生徒数
 羽幌小学校46名・総数346名、15学級うち特学3学級。前年度対比24名の減。
 天売小学校1名・総数11名3学級1名減。
 焼尻小学校ゼロ名・総数9名3学級3名減。
 羽幌中学校184名9学級うち特学3学級。前年度対比10名増の予定。
 天売中学校7名2学級1名減。焼尻中学校9名2学級2名減の予定。
 不登校について、羽幌中学校では4名いたが、3学期より2名が登校してきている。今後も、学校と保護者が連絡をとりながら登校を促していく。

 「いじめ」について
 アンケート調査の結果
 羽幌小学校については、現段階では深刻な問題はないと思われるが、今後とも注視して見守っていく。
 羽幌中学校では、独自の調査を行った結果、現段階でいじめられているとされている生徒が16名いる。学校としては、いじめられている立場に立ち、いじめられている生徒を守り通すということを全教職員で再確認している。また、道教委でもさらに詳しい調査を行った。
 いじめはどこにでも起こり得ることと認識し、独自調査と道教委の調査結果を参考にしながら、今後とも小まめな情報の提供と共有をしながら、学校・家庭・地域等と連携を図りながらいじめ問題に積極的に取り組んでいく。
 以上の説明を受けた後、質疑に入る。

【質問】平成19年度入学の46名中療育で指導を受けている子供は何人いるのか。支援員の体制が必要ではないのか。また特殊学級に入学する子供はいるのか。
【回答】今年度は8名、特学は1名となっている。また支援員については、有資格者を予算がつき次第と考えている。また道教委にその部分の加配も要求していく。

【質問】管内市町村の状況によっては、優先的な配置、加配はできないものか。
【回答】現段階で、特別支援教育については国では全くない。教育局にこの状況を説明し、加配の予算要求をしていく。

【質問】支援の必要な子供たちは学校、療育センターに通うことによって症状は改善されてきているのか。また今後のクラス編成をどのように考えるのか。
【回答】病院への通院、薬服用などの効果もあると思うが、改善されてきている。また、クラス編成については均等にクラス編成をしていく。

【質問】いじめられている側は大きな精神的、肉体的な苦痛があるが、いじめている方の生徒に対する処置はどのようになっているのか。また、調査をした結果の検証も緻密にしていくべきと考えるが。
【回答】法的な処置もあるが、現段階では強い指導をしている。また、調査結果を確実に活用していく。
 今、インターネット掲示板による新しい「いじめ」もあるので、今後の課題として考えていく必要がある。また、「いじめ」はなくなりづらい。今後、いじめた側の償いも何らかの形で必要と思われると委員より提案があった。

(2)広域連携について(平成19年1月23日開催)
 留萌地域の広域連携研究会の報告を担当課から受ける。
 1.広域連携の事務は、国民健康保険・介護保険・市町村税の滞納整理・行政システムの統合などを平成19年度準備作業に入り、平成20年度広域連合への移行を目標とする。
 2.留萌中部3町村の広域連携実務研究報告
 広域火葬場建設・PFI法による事業報告
 建設場所は、羽幌町有地とし、現在の火葬場周辺とする。
 4億円規模での民間発案にPFI事業は全国に例がない。
 施設リースでは、地域政策補助金の対象にならない。
 平成19年度基本設計、平成21年度建設、平成22年度供用開始を目標としている。
 年間火葬数200体、枝幸町の規模を参考にしている。
 以上の説明を受けた後、質疑に入る。

【質問】PFIによるデメリットとして、競争入札となるため、地元の業者育成には配慮できないとあるが、どうしてか。
【回答】基本的にPFIによる競争入札は、建設業者、火葬炉メーカー、維持管理業者、設計業者がグループとして、建設、維持管理等の経営を行う流れになる。維持管理をするに当たって免許や資格が必要あれば、そこをクリアできれば問題はない。

【質問】一つの団体が手を挙げていると聞いているが、全体の組織としてなのか、地元の業者以外か。
【回答】民間発案のグループについては、地元の業者は入っていないようだ。

【質問】直営でやると建設費は4億円、ランニングコストの維持経費は20年で約2億円、合計6億円であり、PFIによる事業価格は21年間で9億6,000万円とある。直営の方が安いのではないか。
【回答】PFIは、補助の積算をしていない。その部分の利息、償還費の分は減っていくと思われる。

【質問】PFIの場合は、業者が将来的なコスト、利益を計算した金額で、結局、道単価ぐらいの値段で出してきている。運営、維持管理というものは、見えない部分もあり、今後進めていく上で、もう一回コスト計算をやり直して、契約の内容等、慎重に進めていただきたい。
【回答】今回は、民間発案の内容を記載しているが、これをベースにし、改めて実施方針を示し、その段階で金額、維持管理コストも下がると思われる。建設費も下がることを前提に物事を判断していく。
 行政としても、これからPFIというものを真剣に考え、経費のかからない方法でいかなければならない。業者自身もPFIにどんどん参加してほしいとして委員会を終了する。
 以上、総務文教常任委員会の所管事務調査報告といたします。

〇議長(森  淳君) 次に、産業厚生常任委員長、寺沢孝毅君。

〇産業厚生常任委員会委員長(寺沢孝毅君)
 平成19年3月12日

 羽幌町議会議長 森  淳 様

 産業厚生常任委員会委員長 寺沢 孝毅

 所管事務調査報告書

 本委員会は、調査中の案件について下記のとおり調査を終了したので報告します。

 記

 1 委員会開催日 平成19年1月19日・平成19年2月26日
 2 所管事務調査事項
 平成19年1月19日開催
 (1)特別養護老人ホームについて
 (2)ライスターミナルについて
 (3)焼尻綿羊事業について
 平成19年2月26日開催
 (4)特別養護老人ホームについて
 (5)障害者福祉計画の策定について
 (6)港湾整備計画について
 (7)浄水場・下水道終末処理場の管理委託について
 3 調査結果及び意見 別紙のとおり

 所管事務調査報告書

 (1)特別養護老人ホームについて(平成19年1月19日開催)
 前回に引き続き特別養護老人ホームについて調査した。
 家族会役員との協議では
 1.「しあわせ荘」改修計画案について
 2.ユニット型個室入居に伴う利用者負担増について
 3.改修計画案等に関する意見交換
 以上の3点について協議をした結果、役員会では、多少の負担がふえたとしても新築を希望するが、役員会で結論を出すことができない。他家族に対しアンケート調査をするべきとの結論に至った。
 その後、アンケートをとった結果、解答数82人、回収率77.35%の集計結果となった。
 アンケートの分析としては
 (1)新たな施設を望む人が約78%
 (2)部屋は個室より多床式を希望する人が約58%
 (3)個室化による負担増は難しいという人もいるが、負担増は仕方ないという人が約66%
 (4)多床式を希望している人の理由は、寂しいと思うが約70%
 以上の結果を踏まえて、担当課としては、110床を維持し、30床を多床式、80床はユニット型個室とし全面改築の方針。
 質疑としては

【質問】個室もどきの場合、利用者負担は増加するか。
【回答】負担は変わらない。

【質問】建設費は、どう考えているか。
【回答】建設費、解体費、備品合わせて約12億6,600万円となる。

【質問】30床の多床式は、ユニットもどきか。
【回答】多床式でも間仕切りはある。

【質問】アンケート結果からすると、ユニット型個室80床は多くないか。
【回答】国の指針から判断すると、70~80床は必要と考える。

【質問】アンケート結果から判断すると、40%の人が新築を希望していると判断するが。
【回答】あくまでも約78%の人が新築を希望していると判断できる。

【質問】財政が許されるならば新築が望ましい。
【回答】管内、他の町も特老の建て替えを考えているようで、過疎債の関係上、早目に新築または改築等の結論を出したい。

【質問】全面改築となった場合、現在の管理者で採算が合うのか。
【回答】採算が合うような運営ができる体制を整えたい。

【質問】60床は新築、50床は既存施設を改修する方法は考えられないか。
【回答】その考えは難しいと思う。
 以上のような質疑の後、既存施設の強度検査をし、60床は新築、50床は既存施設を改修する方法も検討、そして既存施設を改修する場合、どの程度の費用を要するか具体的な積算を示すこととし、改めて議論したい旨の了承を得たため次回の協議とする。

(2)ライスターミナルについて(平成19年1月19日開催)
 実施計画の説明としては、事業の目的及びその必要性をかんがみ、町としては、総事業費11億7,726万円のうち、国庫補助5億4,265万円を予定し、町補助としては、2億5,000万円とし、受益者負担は3億8,461万円となる。
 町補助の2億5,000万円は定額とする。
 その他事業の概要説明後の質疑では

【質問】農家から半乾もみを搬送する方法は、どのように考えているか。
【回答】一たん農協に搬送し、その後センターに搬送する。搬送方法は、農協が組合員に説明している。

【質問】既存の築別ライスセンターの譲渡方法はどのようになっているのか。
【回答】無償譲渡となる。

【質問】玄米で4,406トン処理するとあるが、過去の実績からすると可能か。
【回答】この数値は、自主流通米、加工米を含んだ数値なので十分可能。
 以上で委員会としては了承した。

(3)焼尻綿羊事業について(平成19年1月19日開催)
 現在の牧場を「公の施設」として位置づけするため、条例を制定しなければならない。
 その上で指定管理者制度導入に係る準備をしていく。スケジュールとしては、3月定例会へ条例提案、4月以降公募、審査、12月定例会で指定管理者へ移行したい。
 以上の説明後、質疑では

【質問】一時、指定管理者制度になじまないという時期もあったが、今回この制度で、できるとの判断か。
【回答】公共用に供する育成牧場として、位置づけることで問題点が解消される。

【質問】補助金及び起債の返還がないような処理をすると思うが、確認しているか。
【回答】補助金や起債に影響がないような運営をする。

【質問】メリット、デメリットは。
【回答】観光としても、管理運営的にもメリットはある。
 以上で委員会としては了承したが、今後も調査することとして終了した。

(4)特別養護老人ホームについて(平成19年2月26日開催)
 担当課より、次のような概略説明があった。
 既存施設の新しい棟を、2人部屋にしてトイレを設置し、30床として改修する場合、次のような内容になるとした。筐体のみを残し、外装とサッシ及び屋根などの建築工事、電気設備工事、給排水設備工事、暖房設備工事を実施して新築並みの改修とする。その他、基礎が木くいであることやそれによる水平力の問題等が残る。この内容で改修を行うと2億1,600万円(19万6,000円/㎡、64万7,000円/坪)かかる。
 ユニット型に伴う職員配置については、国の基準は3:1となっている。当町における現状は2.6:1である。また、研究者らの報告には2:1が理想とするものがある。
 多床型からすべてユニット型に移行したとして介護報酬の比較をすると、現状の入所者の介護度をもとに算定すると、1カ月約50万の介護報酬の増加が見込まれる。特定入所者介護サービス費は1カ月約350万の増加が見込まれる。合わせると月400万円の増収となる。
 これらの検討結果、自主財源でユニット型80床、多床型30床とする全面改築としたい。
 以上の説明の後、質疑を行った。
 2時間にわたり検討をした結果、既存施設の改修単価が新築と余り変わらないことから、その内容についての議論もあったが、全面改築することとして委員会は了承した。
 ユニット型と多床型の割合については、8ユニット80床とすることについて、利用者のアンケート結果と食い違うことや、ユニット型にすることによる職員増(人件費増)と収入増との関係が整理されず、運営面に不安を残すこと、低所得者の利用に限界があることなどから、継続調査することとした。
 また、全面改築する場合の土地利用や、デイサービスセンターとの接続についても検討を求める意見があった。

(5)障害者福祉計画の策定について(平成19年2月26日開催)
 標記の件について担当課より概要の説明を受けた。平成15年に「社会福祉法」で必要性と策定内容が定められ、平成18年4月の「障害者自立支援法」で策定義務が定められた。そのため、平成19~20年度における「はぼろ障害福祉計画」を策定したことについて、その背景と計画の概要の説明を受けた。

(6)港湾整備計画について(平成19年2月26日開催)
 平成18年7月に平成23年までの港湾整備計画について了承した後、離島航路の経営改善に伴う高速船の減船の報道がなされたため、北海道開発局が当分の間、高速船の利用がないのであれば、高速船の岸壁、物揚げ場等については、計画を見直さなければならないとの見解を示した。
 そのため、町としても検討した結果、平成19年度に予定していた高速船の岸壁、物揚げ場等については、平成20年度に変更する。当初20年度以降に計画していた工事を19年度に行う計画に変更する。
 しかし、20年度の計画についてのヒアリングが本年5月に行われるが、状況によっては高速船の岸壁、物揚げ場等の整備計画が削除されることもあるとの説明を受ける。
 質疑では

【質問】高速船の見通しはどう考える。
【回答】国は、フェリー経営改善計画の5カ年の推移を見て判断するとあり、この整備計画は23年度までとなっているため、高速船の岸壁、物揚げ場等の整備計画は困難と思われるが、判断を待ちたい。

【質問】報道がされたため計画を変更するのではなく、高速船の減船の確認がなされて計画変更になるのではないか。
【回答】結論が出ないのでとりあえず、このような計画変更となった。

【質問】代替船の関係上、島民の生活に支障はないか。
【回答】高速船の岸壁、物揚げ場等の計画が削除された場合でも、急遽必要になった場合は採択をする旨要請してある。

【質問】高速船の岸壁、物揚げ場等の計画がなくなった場合、漁船には影響はないのか。
【回答】影響はないと思われる。
 以上の質疑を終え、委員会としては了承した。

(7)浄水場・下水道終末処理場の管理委託について(平成19年2月26日開催)
 浄水場施設等運転管理については、現在職員2名、臨時職員3名の体制で実施しているが、平成19年3月末で職員1名退職となり、残り1名も平成23年3月末で退職になる。そのため民間委託を検討した。
 その結果、メリットとしては
 (1)経験実績がある業者に委託することにより、機械、電気設備の「延命策」による省力化が図れる。また、高度技術が確立できる。
 (2)職員の減員が図られコスト削減が可能
 デメリットとしては
 (1)利益主義のため、機械等早期交換の推奨
 (2)委託先の倒産
 下水道施設管理の現状については、平成14年10月の運転開始から民間委託を推進し、現在に至っている。
 上下水道施設運転管理民間委託の一体化については
 (1)近距離にあるため緊急時の早急な相互応援態勢の確立が図れる
 (2)一体化により機械類の部品やオイルなどの共有化が図れる
 (3)巡回保守管理の人件費や巡回車両の共有化など、コスト削減が図れる
 などが、考えられる。
 以上のことから、運転管理の効率化及び上下水道の一括契約によりコスト縮減が図れると見込まれることから、「上下水道運転管理の一体化」による「長期継続契約」とし、実施時期は平成19年度中に実施したいと考えている。
 以上の説明の後質疑では

【質問】一体化契約できる業者は何社ぐらいなのか。
【回答】道内には数社いる。その業者を対象に入札を考えている。

【質問】道内にこのような一体化契約をした事例はあるのか。
【回答】道内にも森町など数カ所事例はある。

【質問】緊急時の対応は問題ないか。
【回答】緊急時に対応できる技術を持った業者であり、上下水道それぞれに常駐体制となる。

【質問】長期継続契約とは何年か。
【回答】3年契約と考えている。

【質問】地元業者に管理委託を移行できないか。
【回答】検討はしたが、現在のところ見当たらない。

【質問】平成19年度4月から一体化契約までの期間勤務体制はどうなる。
【回答】夜間勤務は廃止し、日勤のみとし、夜間は警報対応とし、セキュリティーは警備会社に委託する。

【質問】平成23年以降も全体の施設管理技術者は必要と思うが、どう考えているのか。
【回答】それまでの間に人的配置は考えたい。
 以上の質疑を終え、委員会としては了承した。
 以上、産業厚生常任委員会の所管事務調査報告といたします。

〇議長(森  淳君) これで諸般の報告を終わります。

    ◎発言の訂正
〇議長(森  淳君) 町長から発言の申し出がありますので、これを許します。
 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 平成18年12月14日開会の平成18年第7回羽幌町議会定例会における高野議員から羽幌保育園の改築と運営に関する一般質問の答弁中、保育士の配置基準についてゼロ歳、1歳児は3人に1人とお答えいたしましたが、字句に誤りがございました。正しくはゼロ歳児は3人に1人、1歳児は6人に1人であり、おわびを申し上げまして、ご訂正いたします。

〇議長(森  淳君) ただいま町長から去る平成18年12月14日開会の第7回羽幌町議会本会議における答弁発言の訂正について報告されました。発言の取り消し、または訂正は、会期中に限られる原則がありますが、運用として次期議会にその旨を報告することが適当とする行政実例、昭和30年9月6日があります。したがって、この申し出は本会議の会議録に残りますので、これをもって了承いただきたいと思います。

    ◎町政執行方針
〇議長(森  淳君) 日程第4、町政執行方針を行います。
 町長から町政執行方針の申し出がありましたので、これを許します。
 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 平成19年第1回羽幌町議会定例会の開会に当たり、町政執行に対する所信を申し上げ、町議会並びに町民皆様のご理解、ご協力をお願いするものであります。
【初めに】
 私は、町長就任以来、2期8年間、これまで一貫して町民の視点に立ち、町民協働の中で「心と心をつなぐ活力あるはぼろ」を目標としたまちづくりに取り組んでまいりました。
 私にとりまして平成19年は3期目の町政に向けて、町民の皆様から寄せられた大きな期待を受けての本格的なスタートとなりますが、自治体を取り巻く環境の厳しさを踏まえ、これまで先人が築き上げてきた町の基盤を継承し、希望の持てる元気な未来づくりのため引き続き、町議会、町民の皆様のご支援、ご協力をいただき、力を尽くして取り組んでまいります。
 情報通信技術などの高度化は、社会生活、産業構造等に大きな変化と経済のグローバル化をもたらしましたが、21世紀は、「環境の世紀」として、深刻化する地球温暖化に伴う環境問題への対応が急がれる中、我が国においては確実な人口減少時代の始まりと少子高齢社会という困難な課題に直面をしております。成熟社会の進行に伴い、人と人との関係や地域社会の関係の希薄化がもたらす課題への対応など、身近な課題から地球規模の課題への取り組みが求められております。
 低迷を続けていた日本経済も諸外国における経済成長の反映の中で、大企業の設備投資の拡大と一部雇用の回復基調により、景況感が高まり、戦後最大の「いざなぎ景気」を超えたと言われておりますが、個人消費の拡大が伴わず、その実感が全くないものであります。
 さらに、国の行財政改革により地方交付税等の削減が続いており、国と地方を初めさまざまな分野での社会的格差が拡大する中で、自治体運営も厳しさを増しております。
 特に、景気の回復がおくれている北海道においては、公共的投資事業を初め、補助金等大幅な歳出削減による財政の健全化の取り組みにより、自治体もその影響を強く受けております。さきに示された新法下での市町村合併構想も残すところ3年となり、協議合意の展開には困難な状況でありますが、小規模自治体としてどのように基盤を確立していくのが望ましいのか、大きな行政課題と認識を新たにし町政を進めてまいります。
 私は、羽幌町総合振興計画「ほっとプラン21」を町の将来像の基本理念として位置づけ
 「地域の自然が育む豊かなまち」
 「誰もが居場所と生きがいを持って暮らせるまち」
 「安心で魅力的な田舎暮らしができるまち」
の大きく三つの目標を掲げておりますが、3期目の町政を担うに当たり「8つの目標と63の約束」の確実な実行と自立に向けた町づくりを議会、町民のご理解、ご協力を得ながら町政執行に取り組んでまいります。

自立に向けた取り組みについて
 合併によらない「自主と自立のまちづくり」を選択し、18年度に策定いたしました「自立プラン」に基づいた取り組みを進めていくこととなりますが、これまでの公共サービスを継続することは厳しい状況となります。「自分たちのまちは自分たちでつくる」という自治の基本理念を、地域の中でいま一度認識を新たにしていく必要があります。
 地域、家庭、団体、企業、行政の役割分担を明確にしながら地域の人々が「自ら考え」「自ら判断し」「自ら責任を持つ」地域主権型を目指し、個性と創意工夫を図りながら、多くの町民の皆さんと行政とが協働して地域のあり方の議論を重ね、取り組んでまいります。

協働の町づくりの取り組みについて
 公共サービスや町づくりは、行政単独で進めていくことはできない時代です。多様な価値観やライフスタイルの変化に伴い、町民や町内会、各種団体など「住民が自ら考え、行動する」住民活動が経験を積み重ねており、公共サービスの新たな提供者としての果たす役割が増しております。
  「自助」「共助」「公助」による共生の町づくりには、協働参画のパートナーである町民の役割が大きな力となります。今後も、町民が積極的に町づくりの意思決定に参加できる情報の共有化や町民が協働できる制度などの検討も進め、相互の信頼関係を深めながら、町民の自主的な活動への環境づくりと支援を進めてまいります。

広域連携の取り組み
 厳しい財政環境のもとでは公共サービスの効率化やスリム化が求められるため、サービス水準の維持向上を図り、多様な事務事業に取り組むためには自治体単独としては負担が大きいことから、今後ますます広域的な取り組みが必要と考えます。
  現在、留萌管内市町村、中部3町村において研究が進められております広域事務事業については、財政の効果的投資や公共サービスの向上等から近隣自治体との広域連携に積極的に取り組んでまいります。

行財政運営の健全化への取り組み
 地方財政の根幹をなす地方交付税、補助金などの削減、また、長引いていた景気の低迷から町内や近隣の町でも企業整理やリストラ、賃金抑制などが続き、税収確保にも影響が大きく、厳しい財政運営が続いております。
 これまでも、財政の健全化を図るため、行財政改革に早くから取り組み、コスト意識の徹底、民間委託、指定管理者制度の活用、職員定数の減による総人件費の抑制など事務事業の簡素、効率化を積極的に進めてきたところであり、行財政改革は今後も重要課題です。
 公共サービスのニーズも多様化しておりますことから、町民の期待にこたえるため、民間参入やコスト意識を念頭に財政基盤を強化し、町民福祉の向上を図ることが私の責務と考え、町政執行に努めてまいります。

町の活性化への取り組み
 我が町も人口減少と少子化が進む中、高齢者人口が3割を超え、高齢者中心の社会を形成しつつあります。「元気なまちづくり」「暮らしやすいまちづくり」「安心安全なまちづくり」は、私の念願であり、責務であると考えております。
 町の産業振興や住民福祉、教育などの社会資本の環境整備は、その必要性、緊急性を考慮しながら進めてまいりますが、一人一人が持てる能力を発揮できる地域づくり、人づくりが町の活性化に大きな役割を果たすことから、今後も地域間交流や世代間交流など人と人の交流を図り、地域の活性化の取り組みに対して積極的な支援を進めてまいります。
 以下、19年度予算の主な施策について申し上げます。

 Ⅰ 地域の自然が育む豊かなまち
 1 最初に自然環境の保全並びに海鳥の保護対策について申し上げます。
 「はぼろ」は、雄大な自然環境が農山、漁村を核に多くの人々に恩恵をもたらし、有効的に活用されております。
 このかけがえのない地域資源を今後とも最大限に生かし、豊かな自然環境と共存していくため、自然の仕組みを再認識し、環境に配慮した町づくりを進めてまいります。
 「地域の自然が育む豊かなまち」「豊かな自然環境を守るまちづくり」への歩みをより具体的なものとしていくための取り組みに意を注いでまいります。
 昨年制定しました「羽幌町環境保全条例」、「羽幌町の環境を守る基本計画」の趣旨が広く町民の皆様にご理解いただけますよう普及啓発に努めてまいります。
 昨年は、環境を守る町民の行動指針「はぼろスローライフ計画」の普及・実践する町民組織として「羽幌環境会議」が発足し、町民会議が続けていた福寿川の水質浄化事業や「プリンせっけん」の普及運動、まちあかり運動などが引き続き実践されております。
 町民みずからが考え、みずから行動する町民活動を積極的に支援し、環境を考える住民意識の醸成と普及啓発に、町民と行政が一体となって取り組んでまいります。
 北海道海鳥センターは、豊かな自然と生き物と共存する意識の普及啓発を進めるため、館内展示だけではなく、ジュニアレンジャーや中学生エコクラブなどの活動を通して住民参加のすそ野を大きく広げてきています。
 また、ビオトープ公園など子供からお年寄りまでが自然と親しむことのできる環境づくりを行っている町民団体の活躍は目覚ましく、小中学生や高校生、一般町民が一緒に汗を流している姿に大きな期待をしており支援を続けてまいります。
 そのほか、子供たちが自然と触れ合うことのできる機会をふやすための努力、国定公園天売焼尻の自然を再認識できる事業などを行い、日本で唯一の海鳥専門施設として独自性を発揮し、自然保護思想の普及啓発活動の拠点施設として、今後とも環境省や北海道、関係団体等と連携し運営してまいります。

 2 次に都市計画について申し上げます。
 都市計画は、町民の皆様が安全に快適な生活を送れるよう、そして地域の経済や社会の発展を支えるため、計画的にまちづくりを進めることを目的としております。
 まちづくりの理念を「心と心をつなぐハートコミュニケーションはぼろ」とし、基本目標を定め、その実現を目指してまいりました。
 本年度実施する都市計画マスタープラン策定事業は、羽幌町総合振興計画「ほっとプラン21」や北海道が定めた「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」に即した、計画的な土地利用、港湾を初めとする都市施設の配置や景観づくりなど、町民や事業者と行政が、協働でまちづくりに取り組むためのよりきめ細やかな、羽幌町の将来のあるべき姿を、長期にわたり持続可能な都市計画の基本方針として策定するものであります。

 Ⅱ 誰もが居場所と生きがいを持って暮らせるまち
 町政を進めていく基本姿勢の一つであります『心のかよう福祉への道』を念頭として、多くの高齢者や障害を持つ人たちが、自立し生きがいを持って、安心して暮らすことができるよう、保健、福祉、医療、介護など、福祉施策の充実を図るとともに、地域全体で支え合う福祉の町づくりに向けて、自助、共(協)助、公助を基本とし、町民の皆様の積極的な参加をいただきながら、町民だれもが、「住み慣れた町で、健やかに、生き生きと自立した暮らしがしたい」という願いの実現を目指してまいります。

 1 最初に高齢者福祉の充実について申し上げます。
 本町も少子高齢化が進み、65歳以上の人口は31.7%となり、高齢社会の時代を迎えております。第3期「老人保健福祉計画及び介護保険事業計画」の理念のもと、民生委員、町内会、ボランティアなど、地域住民のご協力とご支援をいただきながら、高齢者の皆様の自立と社会参加の支えとなる、生活支援事業や生きがい対策事業を、今後も内容の充実を図りながら継続的に進めるとともに、老人クラブや高齢者事業団を初めとする、高齢者の自主的な活動を支援してまいります。
 また、社会福祉協議会には、町の福祉事業の多くを担っていただいておりますことから、19年度においても財政措置を行い、組織の充実や自主的運営を助長してまいります。
 特別養護老人ホーム「しあわせ荘」は、昨年度から、社会福祉協議会を指定管理者として管理運営をしておりますが、引き続き、民間事業者の活力や資源を生かし、さらなる住民サービスの向上と、施設の効果的活用や効率的運営を図ってまいります。
 施設の老朽化に伴う建て替えについては、町民による福祉施設検討会の協議を経て、現在、議会産業厚生常任委員会でご意見を伺っておりますが、19年度早期に方向を決定してまいりたいと考えております。
 介護保険事業では、介護予防サービス事業の充実を図るため、「地域包括支援センター」を核として、要支援認定者や特定高齢者の実態把握と、関係者による地域ケア会議等を充実させ、住みなれた地域で、自立した生活が送れるよう、包括的・継続的なケアマネジメント支援を進めてまいります。
 要介護認定者や介護サービス利用者は微増傾向にありますが、居宅介護支援事業者との連携を深め、利用者のニーズに対応した適正なケアプランづくりと、サービス事業の提供に努めてまいります。
 さらに、65歳以上の夫婦世帯やひとり暮らし世帯が増加しており、平成18年に設置した「羽幌町地域見守りネットワーク会議」を通して、関係機関・団体の連携を深め、高齢者の日常生活や災害発生時における支援体制づくりを進めてまいります。

 2 次に保健事業について申し上げます。
 保健予防活動の果たす役割は、町民の皆様が心身ともに健康で、生涯にわたる自立と社会参加を可能とし、「健康寿命」を延ばすための環境を整備することであります。
 特に、肥満、糖尿病、高血圧症などを要因とする生活習慣病は、日常生活の改善が最も基本的な予防対策であり、平成20年度から、市町村において40歳から74歳までを対象とした「特定健診・保健指導」がスタートしますが、国の基本指針が示され次第、「特定健診等実施計画」の策定や、円滑な実施に向けた体制づくりを進めてまいります。
 また、生活習慣の見直しを図るため、若年期から、食生活や運動、栄養などについて、健康教育や相談を始め、母子保健事業の推進や各種健診事業、食生活改善事業、温泉を活用した健康増進など、1次予防に重点を置いた事業を積極的に進めてまいります。
 発達障害を持つ子供が増加傾向にありますが、乳児健診等を通した早期発見と、「子ども発達支援センター(にじいろ)」を核として、子供の療育支援、家族への支援、幼稚園・学校等関係機関との連携など、児童の健全な発達に努めるとともに、発達障害に対する地域住民の理解を深めてまいります。
 健康は町の財産であり、「だれもが健康で暮らすことができるまちづくり」に向け、年度ごとに「保健師・栄養士事業計画」を作成し、計画的・継続的な事業の実施と評価を進めるとともに、地域関係者との積極的な連携を図り、町民の自主的な健康づくり活動への支援や啓発などを進めてまいります。

 3 次に地域医療体制の整備について申し上げます。
 道立羽幌病院が、病床数120床、診療科目12科となり、診療機能の充実が図られましたが、18年10月から、産婦人科医師の派遣中止に伴い分娩の取り扱いが休止となり、19年4月からは、常勤医であった整形外科、小児科が派遣医師による診療体制になるなど、地域住民に大きな不安を与えております。
 2次医療を担う地域センター病院として、常勤医師の確保など、医療機能の充実強化に向けて、引き続き関係機関に強く要請してまいります。
 また、18年12月設置された「留萌中部・北部地域医療連携運営協議会」を通して、圏域における医療の向上や、地域住民の意見が反映されるよう努めてまいります。

 4 次に障害者福祉について申し上げます。
 18年4月「障害者自立支援法」が施行され、障害福祉サービスの一元化や、障害者の就労支援、利用したサービス量に応じた公平な費用負担、市町村における地域生活支援事業などが始まったところであります。
 19年4月からスタートする「はぼろ障害福祉計画(平成19年から20年度)」の基本理念であります、「障がいのある人もない人も共に生き生きと生活できるまちづくり」を念頭として、地域住民や関係機関、団体等の理解と協力を得ながら、障害を持つ人が、身近なところで、公平で適切なサービスを利用でき、選択の幅が広がることによって、自立と社会参加が進むよう積極的に支援してまいります。

 5 次に児童福祉について申し上げます。
 少子化の進行は、次代を担う子供たちが、健やかに生まれ育つ環境にも大きな影響を与えておりますが、「はぼろ次世代育成支援行動計画」の基本理念のもと、次代を担う子供たちの健全な成長と、子育て支援に視点を置いた取り組みを進めてまいります。
 育児支援として実施している「苺くらぶ」や「子育て支援センター」は、多くの乳幼児が登録し、親の関心と期待も高いことから、今後も内容の充実を図り、育児不安や悩みの解消など、若い親に対する子育て支援を進めてまいります。
 児童虐待や養育の放棄など、子供をめぐるさまざまな問題が発生しておりますが、防止と早期発見、迅速で的確な対応を図るため、児童にかかわる関係機関・団体等による「子育て支援ネットワーク」を充実させるとともに、児童相談所など専門機関との綿密な連携により必要な措置を講じてまいります。
 また、保育所の改築については、引き続き「児童福祉施設検討委員会」で協議を進め、19年度中には方向を示したいと考えております。
 子供たちの健やかな成長は、地域社会全体がそれぞれの役割を担い、相互協力と情報の共有が大切であることから、児童に携わる福祉、教育等関係機関・団体等の連携を一層深め、「子ども・子育てにやさしい羽幌町」の実現を目指してまいります。

 6 次に国民健康保険事業について申し上げます。
 まず保険税収入ですが、国民健康保険事業は、本町の被保険者の約5割が加入しておりますが、長引く不況の影響で加入者全体の所得が低下し、それに見合った課税総額も減少しております。
 一方保険給付については、国保加入者の高齢化がますます進み、かかりつけ医を持たずに幾つもの病院を受診する「多受診」や、同じ病気で複数の病院を受診する「重複受診」は依然として見られ、糖尿病を初めとする「生活習慣病」による医療費の増加も多くなっております。
 医療費を抑制するためには、住民の健康に対する意識の高揚が大切でありますが、平成20年度から各医療保険者に「特定健診、保健指導」が義務づけられるため、保健活動と連携して、生活習慣病の予防・改善に努めるとともに、医療費分析の導入と、レセプト点検の強化等により医療費の適正化を図ってまいります。
 平成20年度から、現行の老人保健制度にかわる新たな医療制度として、75歳以上を対象とする「後期高齢者医療制度」がスタートしますが、国保税の改定や公的年金からの特別徴収制度の導入など、国保加入者の急激な負担増につながらないよう配慮しつつ、今後も健全な保険財政の運営に努めてまいります。

 7 次に広報・広聴について申し上げます。
 町民の皆さんと行政が協働でまちづくりを進めるためには、行政の持つ情報を共有することが欠かせないことから、「広報はぼろ」やホームページを活用し、正確でわかりやすい情報提供に努めてまいります。
 広聴活動につきましては、ホームページや電子メールによって情報の提供やご意見をいただくとともに、「町政懇談会」や「ふれあいトーク」により地域・産業・世代間の生の声を聞き、まちづくりに反映させるよう努めてまいります。
 また、地域の問題把握と情報の速やかな提供を図るため、全方面区に職員の配置をしております、方面区(町内会)担当職員制度は、効果的で実効性のあるものとするため、内容の見直しを行っており、新年度には新たな体制を整え地域住民との情報共有とコミュニケーションを図ってまいります。

 8 次に人づくり事業について申し上げます。
 この事業は、地域づくりのリーダーとして資質を備えることのできる人づくり、国際化社会における豊かな感性と幅広い視野を備えた人づくり、地域の活性化に関連する人づくりなどの事業を行う個人、団体に対し費用の一部を助成するものであります。
 本事業の推進に当たって審査・決定機関であります「人づくり委員会」の皆様のご支援をいただいておりますが、「まちづくり」は「人づくり」であるとの基本理念のもとに今後とも人づくり事業を積極的に支援してまいります。

 Ⅲ 安心で魅力的な田舎暮らしができるまち
 1 最初に農林業の振興について申し上げます。
 農業、農村の情勢は、かつてない大きな転換期を迎えており、農産物輸入増加などの競合が進む中、農畜産物の価格は依然として低迷が続き、厳しい農業経営を強いられている状態となっております。
 また、本町におきましては、高齢化による農家戸数の減少や後継者不足など、これからの農業・農村をはぐくんでいく担い手の育成・確保の取り組みが課題となっております。
 平成19年度から国の経営所得安定対策等大綱で、担い手を初め、法人化や集落営農への明確な支援対策として「米生産調整支援対策事業」「品目横断的経営所得安定対策事業」がスタートすることから、本町でも取り組んでまいります。
 そのほかに「水田農業構造改革事業」や「中山間地域等直接支払事業」といった国、道の補助事業に加え、新たに「米穀乾燥調整貯蔵施設整備事業」として、本町の米の産地形成及び稲作農業経営の維持発展を図るため、支援してまいります。
 また、昨年より試験栽培を行っている「ビルベリー」につきましては、新たにロシア産とオーストリア産の種子が届けられたことから、今春、これらの種子が、本町の気候に適するかどうかの播種等の試験栽培を引き続き行ってまいります。
 今後、地域実態に即した構造改革等に対しましても、効果や将来性を見きわめつつ、展開してまいりたいと考えております。
 林業の振興につきましては、環境の保全や災害防止の働きを持つ森林の重要性が、地球規模で強く叫ばれてきており、地球温暖化問題や、身近な自然などへの関心の高まりから二酸化炭素の吸収源や野生動物の生息・生育の場としての森林機能が重視されている今日、森林の有する公益的機能の発揮と、産業として希望の持てる林業の確立に向けて森林整備に取り組んでまいります。
 また、放置化されている民有林の除間伐等の整備は「北の森づくり機能強化対策事業」未立木地の解消については「21世紀北の森づくり推進事業」で造林事業を推進し、今年度から第2次としてスタートする「森林整備地域活動支援交付金事業」を活用し、地域林業の振興に努めてまいります。
 なお、町有林の整備については今後とも、その森林が健全に機能するよう、適正な維持管理と整備を図ってまいります。
 農業・農村整備事業につきましては、農地・農業用水等の資源が、過疎化や高齢化等の進行に伴う集落機能の低下により、適切な保全、管理が困難となってきております。
 平成19年度から始まる「農地・水・環境保全向上対策」は、これらの資源の適切な保全管理を行うとともに、農村環境の保全等、地域ぐるみの効果の高い取り組みを行う共同活動組織に対して支援をし、農業基盤の保全と質的向上を図ってまいります。
 農業水利施設の羽幌二股ダム及び、羽幌ダムに係る関連施設の維持管理でありますが、水利施設は、地域農業の生産性の向上や多面的機能を有しており、施設機能の適切な維持管理を図ってまいります。
 また、二股ダム施設の予防保全については、昨年から実施してまいりました「国営造成水利施設保全対策事業」として施設の整備を図ってまいります。
 畜産振興につきましては、平成17年度から4カ年計画で実施の、畜産担い手育成総合整備事業も今年3年目を迎え、安全で高品質の牛乳を低コストで安定的生産する体制が急務として、牧草地の造成、改良の整備など酪農経営の確立に向けた取り組みを、引き続き推進してまいります。
 焼尻綿羊事業は、運営コスト面等が課題とされ、検討を重ねてまいりましたが、本町観光の一端を担うとともに道内外における資質の評価や知名度は高いことから、さらにブランドの定着化と生産性の高い効率的な運営を行うため、民営化を視野に入れた事業の推進を図ってまいります。

 2 次に水産業の振興について申し上げます。
 新たな時代に対応した水産業の変革の動きの中で北るもい漁業協同組合が誕生して3年を経過しましたが、この間、組合の販売取り扱い高は初年度50億円、次年度57億円、そして平成18年度61億円と着実に伸び、計画に即した組織基盤強化が図られてきたところであります。
 しかしながら個々の漁家経営は、魚種や地域によって明暗が分かれ、依然として魚価安や燃油高、資源の減少によって厳しい情勢が続いています。
 そのため漁業経営の安定と水産資源の持続的な供給を目的とする栽培漁業の取り組みは重要な課題であり、本年度も栽培漁業羽幌センターが供給するヒラメ、ニシンの種苗放流事業に協力し、羽幌町ウニ種苗センターで行われるヒラメの中間育成事業にも協力しながら、資源の維持増大に努めてまいります。
 また、浅海資源の維持増大に関しては、引き続き離島漁業再生支援交付金を利用する中で、両島においてエゾバフンウニの種苗放流やキタムラサキウニの移植放流、漁場管理などを行い離島の活性化を図ってまいります。
 さらに、日本海沿岸に来遊するトドによる漁業妨害が深刻化している状況から、被害を受けた漁業者に漁業協同組合が共同利用事業として貸与する刺し網購入費に対し、引き続き支援を行ってまいります。
 北るもい漁業協同組合の生産基盤強化につきましては、合併の振興計画で予定されていた苫前の水産鮮度保持施設に対し、関係町村の一員として助成を行ってまいります。
 今後とも、地域に根差した漁業経営の安定と限りある水産資源を持続的に供給できる活力に満ちた漁業構造改革の取り組みに向け、水産業の振興対策に努めてまいります。

 3 次に商工業の振興について申し上げます。
 日本経済は、「いざなぎ景気を超える好景気」と言われておりますが、地方においては好景気の恩恵が及ばず、中小企業の倒産がふえるなど、地域間・企業間格差が、より拡大しております。
 本町の商工業を取り巻く環境も依然として厳しく、事業者の減少・高齢化・後継者不足など、課題が多くある中で、創意工夫と自助努力により、業況が早期に改善されることを願うものでありますが、本年5月に「社会人野球大会」、10月には「北海道観光大会」など、全道規模の大会が開催されますことから、その波及効果に期待をいたしているところであります。
 中心市街地の活性化につきましては、昨年、改正法が施行されたところでありますが、平成14年に策定した「羽幌町中心市街地活性化基本計画」に掲げた各事業の方向性につきましては、その効果や実効性・将来性などを見きわめつつ、引き続き検討を進めるほか、「まちなか」への集客を高めるため、既存の商業複合施設や空き地・空き店舗等を有効活用した取り組みを促進し、「コンパクトでにぎわいのあるまちづくり」に向け、関係機関と連携を図ってまいります。
 その他商工関連施策につきましては、商工会の経営改善普及事業を初めとした各事業への支援と、各融資制度を継続してまいります。
 また、国や北海道等の各種施策につきましては、今後とも関係機関と密接な連携を図り、的確な情報を把握した上で、積極的な情報提供に努めてまいります。

 4 次に観光振興について申し上げます。
 本年は、「日本一の味覚!!ウニまつり」を焼尻では名称を「焼尻めん羊祭り」に変更し、天売については開催時期を8月第1週に変更するほか、以前実施いたしておりました「ウトウウォッチングツアー」が民間事業者の主催で6月に3回予定されており、離島観光客の増加に期待をするものであります。
 今後においても、お客様のニーズをとらえて、地元並びに関係団体の連携により積極的なPRを行い、集客に取り組んでまいります。
 また、STVラジオのパーソナリティーとして活躍する傍ら、羽幌町観光大使として、日ごろから本町の情報を発信している、「みのや雅彦」さんらによる「フォト&ミュージックライブ」が6月に開催される予定であり、町のPRと集客効果に期待を寄せているところであります。
 一方、広域連携による地域の活性化を図るため、苫前町・羽幌町・初山別村の観光協会を構成メンバーとする、「日本海えびタコ街道協議会」が昨年発足し、日本海で常に食べることができるおいしいエビやタコのPRと、独自料理の考案に取りかかり、現在「日本海えびタコ餃子」の商品開発が進められているところであります。
 今後も、3町村の連携による各種研修や大会等の誘致と、関係施設や観光資源の情報発信についても全力を注いでまいります。

 5 次に労働対策について申し上げます。
 雇用を取り巻く環境は、好景気や団塊世代の大量退職等で回復基調にありますが、道内の完全失業率は全国と比べ高く推移しており、昨年12月で5.4%となっております。
 また、留萌管内における昨年12月末時点での有効求人倍率は0.41倍、就職を希望する高等学校卒業予定者の内定率は60.2%で、いずれも前年同期を下回るなど、依然として厳しい状況が続いております。
 雇用の創出については、国や北海道の既存制度を有効に活用すべく、積極的な情報提供に努めるほか、冬期雇用の確保や失業者対策につきましても、引き続き関係機関に要請してまいります。
 また、留萌管内町村勤労者共済会、留萌地域人材開発センターのほか、町内関係団体への活動支援を継続するほか、労働関連施策の効率的な運営により、労働者福祉の増進を図ってまいります。

 6 次に町営住宅について申し上げます。
 羽幌町の公営住宅は実質管理戸数490戸のうち約半数以上が築30年を超えており、用途廃止または建て替えが必要となっております。高齢者や子育て世代も安心して暮らせ、多様なニーズに対応できる利便性の高い定住環境を整備するため、公営住宅マスタープラン・ストック活用計画を策定しました。これは老朽住宅の建て替えを柱として民間住宅の促進策も視野に入れた地域住宅計画であり、今後はこの計画に基づいて公営住宅整備を進めてまいります。
 平成19年度は朝日団地に木造平家建て5棟10戸を建設し、建て替え事業を円滑に進めるとともに、火災から入居者を守るため公営住宅全戸に火災報知機を設置、南町B団地簡易耐火平家建て4棟16戸を解体するなど、地域の住環境の安全と保全に努めてまいります。
 一方、羽幌町内では若年世帯を中心に住宅情報が不足している状況から、民間賃貸住宅事業者の方々の同意を得て、役場窓口及び町のホームページでお知らせしております。
 今後とも定住環境を向上させるため、民間事業者の協力を得ながら施策について検討してまいります。

 7 次に港湾整備について申し上げます。
 港湾は本町の振興・発展を図る上で重要な施設であるほか、羽幌・天売・焼尻を結ぶ玄関口として貴重な役割を果たしており、将来の有効利用に向けた整備と、適切な維持管理に取り組んでいく必要があります。19年度につきましても、第10次港湾整備計画により、引き続き整備を進めてまいります。
 羽幌港においては、港内静穏度の確保を最優先に、北防波堤延伸工事の継続と西防波堤の延伸を行うほか、継続中であります耐震岸壁の早期供用を図るため、岸壁の整備とその背後用地の整備に着手してまいります。
 また、天売港においては、越波防止のため北防波堤の改良を継続して行ってまいります。
 今後も国直轄事業を主体として、港湾利用者の意見を聞きながら議会並びに港湾審議会での審議をいただき、必要性と効果を考慮した港湾整備を進めてまいります。

 8 次に町内循環バス「ほっと号」の運行について申し上げます。
 町内循環バス「ほっと号」は、平成15年に、主に医療機関への通院や健康増進のために、はぼろ温泉サンセットプラザを利用するお年寄りなどの交通の足としてスタートいたしたものであります。
 費用対効果の面から効率的な事業運営を図らなければなりませんが、町としては住民の皆様に利用しやすい循環バスを目指して、これまで運行時間変更や停留所の増設、移設を行うほか、「フリー乗降」の開始やサンタクロース号の運行などの改善を図ってきたところであります。
 また、平成18年7月からは2カ月1,000円の定期券を発売するなどの新たな取り組みにより、利用者も増加いたしております。
 今後も利用者ニーズを的確にとらえ、地域の足として定着するよう努めてまいります。

 9 次に水道事業について申し上げます。
 上水道事業では、平成15年度で終了した第7次水道施設拡張事業において、高濁度に対する施設整備や配水池の増設など、安全で安定した水道水の供給が確立されたところであり、今後は、施設の延命に重点を置いた水道事業を運営してまいります。
 本年度から「上・下水道施設運転管理の一体化」による民間委託を導入し、業務の効率化、コスト削減による経営の健全化を図ってまいります。
 簡易水道事業においても、安全で安定した水道水を供給するため、各施設の維持管理を徹底し、経営の効率化に努めてまいります。

 10 次に下水道事業について申し上げます。
 平成18年12月末の認可計画面積における進捗率は82%に達しており、また、水洗化率は41%となっております。
 平成19年度につきましては、緑町及び北町地区を中心に引き続き汚水管の整備を実施するとともに、市街中心部におきましては、一部、雨水管の整備も実施いたします。
 今後も、快適な生活環境の提供と環境保全に寄与する下水道の整備を計画的に推進するとともに、水洗化率向上に向けたPR活動を積極的に行ってまいります。

 11 次にごみ処理について申し上げます。
 環境保全を目的とした資源循環型ごみ処理には、町民皆様の環境保護意識も高く、分別も定着し収集も順調に行われております。
 しかし、一部に心ない人の不法投棄が見られ、ごみの適正処理について町民への普及活動を続け一層の減量と分別の徹底をお願いし、適正で効率的なごみ処理に努めてまいります。
 住む町をみずから美しく保つ、地域ぐるみでの清掃やポイ捨てごみゼロの住民運動に大きな期待をいたしており、町民皆様の活動に対し、積極的に支援してまいります。
 リサイクル意識のあらわれとして、ごみとして出された生ごみを堆肥化した「きらりコンポスト」は予想を超える人気に、町民皆様の環境意識の高まりを感じております。
 はぼろスローライフ計画の中でも提唱されている、環境に配慮した消費者を目指すため、マイバックを持ちレジ袋の使用を減らすなど、一人一人が1日数グラムのごみを減らす、みずからがごみを減らす消費者であるという、町民の意識を高めていく努力をしてまいります。

【結び】
 平成18年11月の任期満了選挙において、町民の皆様から無投票当選という温かいご支持をいただき、その責任の重さを痛感いたしております。3期目の町政執行に当たり、今後取り組むべき私の基本的な考え方と施策について、これまで以上に厳しい状況を踏まえ、新たな決意のもとで申し上げました。
 人口減少、少子高齢社会への変化は、今後のまちづくり、地域づくりに大きな課題であります。「自立と共生のまちづくり」に向け、公共サービスの水準を維持していくには、町民の皆様への直接的、間接的なご負担が大きくなるものと考えておりますが、「住んでいてよかった」「住みたくなるまち」を目指し、発想の転換、スピード、民間力の活用など職員ともども創意工夫を図りながら、今後4年間、町政のかじ取りとして町民の負託にこたえるため、初志貫徹の決意を持って、町民協働の町づくりに一層の努力をしてまいります。
 今冬は、温暖化の影響からか積雪も少なく、暖かい気候となっておりますが、今年1年間、町民皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げ、執行方針といたします。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩いたします。

休憩 午前11時24分
再開 午前11時35分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

    ◎教育行政執行方針
〇議長(森  淳君) 日程第5、教育行政執行方針を行います。
 教育長から教育行政執行方針の申し出がありましたので、これを許します。
 教育長、山本孝雄君。

〇教育長(山本孝雄君) 平成19年第1回羽幌町議会定例会の開会に当たり、羽幌町教育行政執行方針を申し上げ、ご理解を賜りたいと存じます。
 初めに
 近年のグローバル化、高度情報化、少子高齢化などの急激かつ複雑な社会構造の変化に伴い、住民の価値観や意識も多様化しており、地域においても、個々に即した多様な要請や課題に適切に対応できるよう、地域の教育力の向上に努めていかなければなりません。
 学校教育においては、確かな学力の向上と豊かな心の育成などを基本に、学校、保護者、地域等が連携を図りながら実効ある教育の推進に努めることが重要であります。
 特に、他人と協調し、人を思いやる心の育成やみずから課題を見つけ、みずから学び、生涯学び続ける意欲を涵養するとともに、一人一人の基礎学力の定着及び能力や適正の伸長を図ることが最も大切であると考えております。
 社会教育においては、町民一人一人が学ぶ意欲や参加意識を高め、主体的に活動に参画し、地域の文化・スポーツ活動等を守り、育て、つくり上げていく環境づくりに努めることが重要であると考えております。
 こうした基本的な考えのもと、本町教育の充実・発展のため、平成19年度の教育行政を執行していく所存であります。
 以下、「学校教育・社会教育」関係の主な施策について申し上げます。

 最初に、学校教育について申し上げます。
 一つ目に、教育効果を高めるための条件整備についてであります。
 各学校においては、家庭、地域等との連携を一層図り、授業等の充実・改善を進め、信頼にこたえる教育の展開と基礎基本の確実な習得等に努めてまいります。
 児童生徒が読書活動を通じて豊かな人間性や感性、読解力などをはぐくむことが重要であります。最近、読書離れや読解力の低下が懸念されており、昨年度で終了した5カ年計画に引き続き、本年度から新たに始まる、新5カ年計画に基づき、計画的に図書の整備・更新を図るとともに、読書意欲の高揚に努めてまいります。
 また、義務教材、理科教材及び情報教育機器等は、計画的な整備・充実に努めてまいります。
 次に、現英語指導助手については、赴任2年目を迎え学校及び社会教育事業等においても意欲的に取り組んでおり、充実した活動を続けております。
 今後さらに国際理解教育等の一助となるよう、有効に活用を図ってまいります。
 次に、従来の特殊教育の対象に加え学習障害(LD)などの軽度発達障害の児童生徒に対する、指導及び支援を行う「特別支援教育」がスタートいたします。
 各学校において、これらへ対応するため、体制の整備や適切な指導を行うための研修等を行ってきたところであります。今後さらに教職員が、理解と認識を深めるとともに保護者及び地域の人々に対しても理解と認識を求めていく必要があると考えております。
 教育委員会といたしましても、関係機関と連携しながら学校や保護者への支援や地域住民に対しての理解の促進に努めてまいります。
 羽幌町においては、昨年10月、特別な配慮や支援を必要とする児童のため、教育支援員1名を羽幌小学校に配置し、学級担任の学習指導等を側面からサポートしてきたところであります。
 本年度も継続し、1名ではありますが、教員免許有資格者の配置予定をしており、その充実に努めてまいります。
 次に、文部科学省による、19年度から小学校第6学年及び中学校第3学年の全児童生徒を対象に「全国学力・学習状況調査」を実施し、教育及び教育施策の成果課題を検証し、その改善を図ることとしております。

 二つ目に、教育環境の整備についてであります。
 本年4月、焼尻小学校及び焼尻中学校が併置校として新たなスタートをします。昨年、併置校への移行準備のため、校舎の一部改修を行い万全を期してまいりました。今後は、学校、地域が一体となって併置校としての利点を最大限生かした効果的な学校運営に期待をいたしております。
 次に、児童、生徒が1日の大半を過ごす場所であるほか、災害時の避難施設として指定されている学校施設の、地震に対する安全性を調査するため、本年度、羽幌中学校の耐震診断を実施いたします。
 次に、天売小中学校を除く、各学校施設については、築後相当の年数を経過しており、老朽化が著しく早期に改築・改修が必要な状況でありますが、町の財政事情等から緊急度を勘案しながら適宜改修を進めてまいります。
 本年度は、「羽幌小学校の職員玄関の改修、同じくグラウンドの排水改修など」、「羽幌中学校では、石油暖房機の取り替え、同じく防火シャッター安全装置取付工事など」、「焼尻小中学校では、倉庫改修、同じく排水設備改修など」、「天売高校では、校舎トイレの簡易水洗化など」、が主なものであります。
 なお、年次計画により更新をしておりました、児童生徒用いす・机については、小中学校は本年度で更新を終える予定となっております。
 次に、教職員住宅の整備につきましては、保有住宅の4割近くが築後30年以上で老朽化が激しく、面積も40平方メートルと狭隘であることから、計画的な改築を図るとともに、既存住宅の補修についても適宜実施をしてまいります。

 三つ目に、地域に開かれた学校づくりと教職員の資質能力の向上についてであります。
 地域に開かれ信頼される学校づくりを進めるため、学校情報をなお一層きめ細かく地域に発信することが大切であります。
 学校経営や教育活動の状況等について、みずから点検・評価を行うとともに、保護者や学校評議員等の活用による外部評価等をもとに学校運営を推進しているところでありますが、なお一層創意工夫を凝らし、地域に開かれた学校づくりに努めてまいります。
 また、教育は人なりと言われるように、直接、学校教育に携わる教職員の果たす役割は極めて大きく、教職員自身の自己啓発の意欲と努力が不可欠であり、絶えざる研修意欲と自己研さんが強く求められております。
 教育委員会としましても、教職員ひとしく能力開発や資質能力の向上を高めるための場や機会の提供に努めてまいります。

 四つ目に、心身ともに健全な人間性と社会性をはぐくむ安全な環境づくりについてであります。
 児童生徒のいじめや不登校、問題行動等を抑止するためには学校、保護者、地域等が密接な連携をとり、それぞれの立場で効果的な指導やサポートをすることが重要であります。
 特にいじめを理由とする中学生等の自殺が相次ぎ、社会問題として連日マスコミ等で取り上げられ、その情報を耳にするたびに問題の深刻さと他へ与える影響の大きさなど、改めて、心に悩みや問題を抱える児童生徒への対応の充実をなお一層図ってまいる所存でございます。
 いじめ問題につきましては、学校独自の教育相談やアンケート調査の結果からも、羽幌町でもいじめは存在しておりますことから、特に、学校、保護者の連携を密にし、きめ細かな情報の交換や共通認識を図りながら、その防止に努めてまいります。なお、北海道教育委員会が実施した実態調査等の結果につきましては、結果の報告があり次第、町広報等でお知らせしたいと考えております。
 本年も、学校教育指導員、心の教室相談員の配置及び電話相談を日常的に開設して、問題行動等の未然防止や的確な状況把握に努めてまいります。
 さらに、本年度は羽幌小学校・中学校において、人権という視点から児童生徒へ生きることの「素晴らしさ・大切さ」を伝えるため、元プロ野球選手による講演を予定しております。
 また、児童生徒に係る事故・事件が多発しており、留萌管内においても不審者情報が報告されるなど懸念される状況であります。
 児童生徒が安心して生活できるよう、学校での安全管理はもちろん、学校を核に地域が支えることが必要であります。羽幌町においては、「子ども110番」や「子どもパトロール隊」など、熱心な町民の皆様の活動に感謝をしております。
 教育委員会としましても、学校施設への防犯機器の設置や、関係機関等の協力をいただき防犯訓練等を引き続き実施し万全を期してまいります。

 五つ目に、高等学校教育の振興と幼児教育の推進についてであります。
 天売高等学校は、地域や生徒の実態に即した教育課程を編成し、効果的な授業を実施してきております。特に、地域との連携・協力に向けた取り組みとして、学校開放講座や一部履修制を取り入れるなど、生涯学習センターとしての機能も果たしており、年々その充実を図っております。
 また、水産の教育内容の充実や水産クラブ活動の充実など地域に密着した教育の推進により、地域産業の振興発展に大きく貢献してきていることは周知のとおりであります。
 小規模校ではありますが、今後とも地域と学校が密接に連携し、地に足のついた確かな学校運営に努めてまいります。
 また、北海道立羽幌高等学校では、全生徒の約70%が部活動に加入し、吹奏楽部、陸上部、ラグビー部などの全道大会出場を初め、各部においても日ごろの練習の成果を十分発揮し好成績をおさめているところであります。
 羽幌高等学校が進める地域の期待にこたえる活力ある学校づくりを支援するとともに、道教委の新たな高校教育に関する指針に示されている、小規模校の再編整備など懸念されており、地元高校への志向が高まるよう、なお一層の支援に努めてまいります。

 次に、幼稚園教育については、町内の二つの私立幼稚園は、それぞれ特色を生かした教育活動を推進されており、今後とも就園奨励補助及び振興補助の継続と、英語指導助手の派遣など教育活動等への支援に努めてまいります。

 六つ目に、学校給食の充実についてであります。
 学校給食は、児童生徒の発達段階に即した栄養バランスのとれた給食の充実を図るとともに、食習慣の形成など多目的な要素を持って実施しており、今後ともその充実に努めてまいります。また、衛生管理を徹底し安心安全な給食の提供に努めてまいります。
 本年度の主な施設整備としまして、焼尻センターでは事務室等の改修、羽幌センターでは蒸気・温水ボイラー入れかえ工事等を予定しております。

 次に、社会教育について申し上げます。
 一つ目に、幼児・青少年教育についてであります。
 今日、社会教育の基本である家庭はもちろん地域など子供たちを取り巻く社会環境が大きく変わってきております。
 青少年の非行、いじめ、不登校、引きこもりや児童虐待など、さまざまな問題が深刻化するとともに依然として若者の社会的な自立の立ちおくれが問題となって久しい状況にあります。さらに、子供たちが犯罪被害者となる痛ましい事件が相次ぐ一方で、社会を震撼させる子供たちによる家族を巻き込んだ重大事件が多発するなど、子供たちの安全や非行に対する地域の不安がこれまで以上に高まっています。
 このような状況下にある今こそ、家庭や学校、職場、地域など社会のあらゆる分野におけるすべての人々が、それぞれの役割と責任を分担しつつ、相互に協力しながら社会教育の本題に一体的に取り組まなければなりません。
 子供はまず親のまねをして育ちます。幼児期は、人格の基礎が形成される時期であり体の基礎がつくられると同時に、心の基礎もつくられます。
 幼児・児童教育を通して、家庭教育での親子のかかわりを基礎に、他人とのかかわりを持つ力、自然との触れ合いや身近な環境とのかかわりを深めること、基本的な生活習慣を身につけることが求められます。
 子供たちのさまざまな体験活動や文化活動への関心を助長し、子供会やスポーツ少年団活動などへの支援など、集団での活動に重点を置いた地域活動を高めるとともに、体験を通して子供たちが主体的に考え、自主的に行動できるリーダーの育成や指導者の養成を進めてまいります。
 19年度の幼児向け事業は、18年度に引き続き、保育所と幼稚園児以外の親子にも対象を広げた子育て支援事業として、郷土芸能を主体とした「こぶし座」の公演などのほか、19年度初めての試みとして子育て支援センターに通う就園前の乳幼児だけを対象とした人形劇の公演、また、子供たちも一緒に参加できる「のびのび子育て教室」などを実施してまいります。
 児童生徒向けには、多彩なプログラムで人気の高いウイークエンド・サークル事業、1年を通して開催する「子ども自然教室」や「夏休み/冬休み体験教室」、子供会では「リーダー講習会」や隣接町村との3町村「子ども会カルタ大会」の小学生の部で羽幌町の代表が見事優勝と準優勝をかち取り、優勝の「焼尻子ども会」が全道大会への出場を果たした「子ども百人一首教室」などを実施してまいります。また、今回で3回目となる隣接自治体との広域社会教育連携事業として、苫前町子供会育成連絡協議会との自転車ツーリング事業についても、引き続き実施をしてまいります。
 一人でも多くの子供たちに「いきいき、のびのびできる場所」を提供しようと、主に中央公民館と総合体育館を拠点に始めた地域子供教室推進事業、いわゆる子供の居場所づくり事業、「羽幌町ほっとクラブ」も3年目を迎え、子供たち、特に低学年にはこの事業の目的も理解され定着したことから、さらに魅力ある活動メニューにした上で引き続き実施をしてまいります。
 また、学校と密接な連携をとりながら「総合的な学習の時間」に対する支援や町内のすぐれた知識・技術を有する指導者リストを整備・提供することを初め、目標が共通する学校の教育活動との連携と新たな教育活動を創出する試みなど、より一層「学社連携・融合」の推進に努めてまいります。
 さらに、青少年の問題行動の未然防止活動につきましては、社会教育の分野におきましても青少年問題協議会を軸に取り組んできたところでありますが、今後も重要課題であるとの認識に立ち、関係機関との情報交換を密にしながら「あいさつ運動」を初め不審者などに対する地域監視体制の確立に努めます。とりわけ3年目を迎えた「子どもパトロール隊」のボランティア隊員による監視の「目」が充実してきたところであり、「地域の子どもは地域で守り育む」必要性を認識しつつ、長続きのする活動、「自分の好きな時に自分に最も合った活動」を基本に、この広がりを数多くの方々に知ってもらい、参加してもらうための啓発活動に努めます。

 二つ目に、家庭教育についてであります。
 家庭教育は、子供にとって社会生活に必要な基本的な生活習慣を身につけ、他人に対する思いやり、善悪の判断や社会のルールなど人間形成の基礎を培う上で重要な役割を担っており、すべての教育の原点であると考えます。
 本町においては、家庭教育の「元」となる親が、子供への教育を十分に行うための知識・技能と態度について学習する「社会教育」としてとらえ、昨年度に引き続き「親」の集合体である各学校のPTAなどと連携を強化する一方、「仕事と子育て、職場と家庭」をテーマに講演会を予定しております。
 親の子育てに関する不安や悩みを解消するための資料提供、子育て相談の実施など家庭においても十分対応できるよう、関係機関と協議をしながら支援をしてまいります。

 三つ目に、成人教育についてであります。
 急速な変化が進む現代社会において、町民一人一人が生涯にわたり生きがいとゆとりを持って充実した生活ができるよう、人生のあらゆる時期に自分に最も適した手段と方法で、絶えず新しい知識や技術を身につけ学習できるように、その機会と情報の提供を進めていく必要があります。
 このことから、高齢者の組織的学習と交流の学び舎である「いちい大学」、町民の学習ニーズに的確に対応した「成人講座」など各種事業を継続して推進しながら、豊かな学習機会の確保に努めるとともに、町民自身の学習意欲と自由な創意・工夫を生かした学習活動を支援するような生涯学習の充実に努めてまいります。

 四つ目に、健康づくり、スポーツ活動についてであります。
 スポーツは、身体を動かすことによる爽快感、肉体的・精神的な充足感や喜び楽しさをもたらすことから、健康の保持増進や体力の向上だけでなく、青少年の人間形成に大きな影響を与えるものであります。
 家庭や地域でゆとりを持ち、みずからの自由時間を活用しての「人生80年時代」にふさわしい精神的な豊かさを得るために、スポーツやレクリエーション活動を通して、だれもが健康で心豊かな生活習慣を築き、それぞれの体力や年齢・技術・目的に応じて、いつでも・どこでもスポーツに親しむことができる「スポーツ社会」の実現を目指してまいります。
 生涯にわたり健康で、明るく、活力ある生活を送るために、スポーツなどの活動に気軽に参画できる機会のさらなる充実に努めてまいります。
 19年度も昨年度と同様に、各種スポーツ大会やスポーツフェスティバルなどを通して、町民のスポーツ事業への参加機会の充実を図るとともに、スポーツ専門員による健康の維持・増進と疾病の予防などについて適切な指導を行い、体育協会や体育指導委員のご助言をいただきながら、町民の各層、幼児から高齢者の方々までが一同に参加できる、健康づくりの推進事業並びに施設利用の拡大を図ってまいります。

 五つ目に、文化活動の推進についてであります。
 すぐれた芸術・文化に接することは、豊かな情緒を養い感性を深めるものです。
 本町では、文化協会や個人の文化活動の場を提供するとともに、「町民芸術祭」を初めとする発表の機会や相互交流を図り、より活発で自主的な活動への助長を図ってまいります。
 また、19年度も高い水準の芸術・文化を多くの町民の方が鑑賞できる場として文化公演を開催するとともに、展示機会の充実や道立美術館や他市町村で開催される作品展や舞台芸術の鑑賞など、地域間の文化交流も進めてまいります。
 児童・生徒への事業として、毎年離島の子供たちも参加する「少年少女芸術劇場」では、小学校低学年向けを羽幌小学校の体育館で、また、小学校高学年と中学生向けは中央公民館と、2カ所同時での公演を予定しております。
 文化公演事業では、軽快なトークショーとジャズ音楽の公演を堪能していただき、また、天売焼尻芸術劇場では、日本古来の楽器を主体にしてのコンサートを鑑賞していただきます。
 姉妹都市/内灘町、友好町村/富山県南砺市下梨地区(旧「平村」)との文化・スポーツ交流につきましては、引き続き継続をしてまいります。
 19年度の交流事業は、羽幌町が内灘町からの文化・スポーツ使節団を受け入れる年であり、内灘町スポーツ少年団の来町が予定されていることから、心からの歓迎・交流をしたいと思っております。
 文化財や郷土芸能は、将来の文化の発展の基礎となることから、貴重な生活用具の収集展示やハボロハナ化石を初め、郷土資料館に展示しておりますアンモナイトを無数に含んだ化石など、本町で発掘された貴重な化石について、住民の多くの方々に触れていただき、広く理解してもらう機会を検討してまいります。さらに、本町48の文化団体から成る文化協会とも連携を保ちながら、社会教育委員並びに公民館運営審議会委員のご指導・ご助言をいただきながら、無形文化財や郷土芸能の保存・育成を支援してまいります。
 社会教育は、一人一人の自発的意思に基づき、生活のあらゆる機会と場所で行われる各種の学習やスポーツ活動、文化・芸術活動であり、自己の充実や生きがいを目指して行われるものであります。そのため「いつでも、どこでも、だれでも」が学ぶことができ、その成果が地域の町づくりに生かされるよう継続的、発展的な事業の推進と支援に努めてまいります。
 以上、平成19年度の羽幌町教育行政執行方針を申し上げました。その執行に当たりましては、各関係機関・団体等と密接な連携を図りながら、本町教育の振興発展に努めてまいる考えでおりますので、議員各位を初め町民皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

〇議長(森  淳君) これで執行方針を終わります。
 昼食のため暫時休憩いたします。

休憩 午後 0時03分
再開 午後 1時00分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

    ◎一般質問
〇議長(森  淳君) 日程第6、一般質問を行います。
 発言は通告順に許します。
 順序は次のとおりです。3番、高野輝雄君、11番、磯野直君、10番、寺沢孝毅君、6番、金木直文君、12番、蒔田光子君の5名であります。
 最初に、3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) 私の方からは、町民の命と暮らしを守るための道立羽幌病院医師確保について質問をしたいと思います。
 平成19年4月から整形外科、小児科の常勤医師が引き揚げられて、週2回出張体制となることが示されて、地域住民に強い不安と動揺が広まっております。また、平成17年10月からは麻酔科医が不在となったことから、緊急時の手術は金曜日以外行われないことにより、緊急患者の多くは他市の病院に搬送されている現状であります。さらには、産科の出産取り扱いも休止され、出産を迎える方々に多大な苦痛を強いる結果となっています。
 平成17年4月に完成した新病院は、最新の医療機器を含めて五十数億円余りをかけた施設であるだけに、医師不足が不信感を増しております。地域センター病院として名実ともに充実した医療の提供がされ、年間3億円余りの赤字経営から脱却するためにも一日も早い常勤医師確保が喫緊の最重要課題と考えますが、町長はどのように認識されているのかを示していただきたい。また、以下の質問に対してもお答えをいただきたいと思います。
 一つ目、地域医療の充実、向上を目指して設置された管内中部北部地域医療連携運営協議会をもとにどう連携して医師対策を行っていくのか。
 二つ目、医師、医学生に対して一定期間地方勤務を義務づけることが医師不足の解消と考えるが、どうか。
 三つ目、医師不足から利用率の低下を招き、病院経営が悪化し、近い将来に町村への移管という事態発生の見通しはどうか。
 四つ目、病院経営が悪化していく現状を見るとき、職員(正職員100名余、嘱託、非常勤、臨時職員40名、委託事業者の職員20名)に与える影響も大きいと考えるが、どうか。
 五つ目、以上の観点から、町長は町民の命と暮らしに直結する道立羽幌病院を守るため先頭に立ち、町、病院関係者が一体となった取り組みが必要と考えますが、どうか。
 以上であります。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 高野議員のご質問にお答えをいたします。
 議員ご説明のとおり、平成17年7月、新病院が留萌中北部の地域医療を担う地域センター病院として新たな診療科の設置や病院機能の強化が図られ、地域住民への高度な医療の提供が期待されました。しかし、新人医師に義務づけられた臨床研修制度の導入により、大学医局の医師供給機能に大きな影響をもたらし、道立羽幌病院においても平成18年10月から分娩の中止、平成19年4月から整形外科、小児科が派遣医師による診療体制になるなど、地域住民の不安ははかり知れないものがございます。
 ご質問1点目の管内中部北部地域医療連携運営協議会をもとにどう連携して医師対策を行っていくのかについてでありますが、12月22日、留萌中北部地域の医療体制や保健医療の連携、道立羽幌病院の円滑な運営などについて協議することを目的として、関係町村長、留萌医師会、関係自治体病院長、留萌保健所長、道立病院管理局、道立羽幌病院長等で構成される留萌中部北部地域医療連携運営協議会が設置されました。今後運営協議会は、生活習慣病や療養病床などの医療ニーズへの対応、深刻な医師等医療技術者の確保、自治体病院等の経営の悪化などを緊急課題として、地域に必要な医療体制、医師確保の方策、広域的連携体制について具体的な協議を進めることを確認しております。本町はもとより留萌中北部地域における大きな行政課題としてとらえ、他町村や医療関係者との連携を密にして、医師の確保など地域に必要な医療供給体制の充実を図るべく努力をしてまいりたいと考えております。
 ご質問2点目の医師、医学生に対して一定期間地方勤務を義務づけることによる医師不足の解決策についてでありますが、北海道では札幌圏に全道の医師の約半数が集中して、地域偏在が著しい状況を考えますと医師確保につながる一つの考え方かと存じますが、医育大学における臨床研修を希望する医師の減少や拘束時間が短い開業医志向への高まりを見ますと大変難しい問題であると考えております。今後も医師及び医療技術者の安定的な確保につながる国並びに北海道の抜本的な施策を期待するとともに、北海道並びに関係機関に要請してまいります。
 ご質問3点目の医師不足から利用率の低下を招き、病院経営が悪化し、近い将来に町村への移管という事態発生の見通しについてでありますが、現在北海道では平成20年度からスタートする病院事業に関する次期計画の策定が進められておりますが、平成18年2月、道が策定した新たな行財政改革の取り組みにおける公営企業等の官から民への流れを踏まえ、道立病院についても役割及び医療機能等のあり方や運営形態について検討されると聞いております。先般北海道新聞に道立病院の運営体制を民営化を視野に見直すとの報道がなされましたが、道立病院管理局では民営化を前提とした検討はしておらず、運営形態の選択肢の一つであるとしております。いずれにしても、道立病院の町村への移管は到底認めがたいものであり、地元自治体や地域住民の医療ニーズを十分に把握されるよう医師確保や医療供給体制の充実とあわせて強く要請してまいります。
 ご質問4点目の病院経営が悪化していく現状が職員に与える影響についてでありますが、道職員に対する考えを述べる立場にはありませんが、道の行財政改革の一つとして職員削減の方向が示されており、本町では最も大きな職場の一つであることから、職員数の削減等が生じた場合、行財政並びに地域の振興に大きな影響をもたらすものと考えております。
 ご質問5点目の道立羽幌病院を守るための取り組みについてですが、道立羽幌病院の問題は本町のみならず北海道における地域医療全体の問題であり、今後とも道立病院を有する紋別市、江差町との合同要請を初め、留萌中北部地域の町村長並びに議会、地域住民、医療関係者が一体となり、広域的な連携のもと必要な要請活動を積極的に進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上、高野議員の答弁とさせていただきます。

〇議長(森  淳君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) ただいま町長から答弁がございましたが、1点目は麻酔科が週1日の派遣医師となったこと、それから本年4月からは金曜日以外、週1日の派遣というふうに麻酔科医なったわけであります。さらに、4月からは整形外科も派遣医師による診療体制となるなど、特に緊急手術を要する患者の多くは他市の病院へ搬送されている現状であります。まさしく命の危険と隣り合わせていると言っても過言ではないかと思います。後ほど触れますが、救急体制の部分とも大きくかかわるわけでありますが、こうした町民の大きな不安と命の危険にさらされている現状、町長は今後の医師確保に向けて強い姿勢で臨んでいただきたいと思います。
 そこで、救急体制の再構築に向けて質問させていただきますが、これは後ほど同僚議員である寺沢議員の方から離島における関係を主にしたドクターヘリの導入についても触れてございますが、私も関連として質問いたしたいのでありますが、救急体制、改めて搬送するのに第1次的には道立病院に寄るということから時間のロス、それからそういうことによる助かる命とは言いませんが、非常に危険な状態にさらされているということから、ぜひドクターヘリの導入についてもこれは非常に急いで対処すべきかなと、有効な手段であると思います。1機運用に年間2億円余かかると言われておりますし、それから地域住民の騒音への被害だとかいろんな部分もございますが、ぜひそれらもあわせて強い要請活動も行っていただきたいということもあわせて申し上げまして、町長の見解を賜りたいと思います。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩します。

休憩 午後 1時13分
再開 午後 1時13分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) 救急体制ということで改めて質問しましたが、救急体制の再構築といいますか、現状とこれからの対応についてお願いをいたします。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩します。

休憩 午後 1時14分
再開 午後 1時15分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) たびたび申しわけございません。
 それでは、小児科について、さらに先ほど整形外科の部分も申し上げましたし、麻酔科医の部分にも触れました。小児科医についても本年4月から常勤医師が引き揚げられることとなりました。また、産科も平成18年の10月から分娩の取り扱いを中止することとなっております。これは、安心して産み育てることへの大きな障害と不安を与えております。早急な対応が求められていると思います。
 そこで、産科の分娩取り扱い休止がもたらす影響について、他市での出産を余儀なくされている方々の精神的、経済的苦痛と負担の軽減に向けてどのように対処されていく所存かお答えをいただきたいと思います。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 この質問の内容等につきましては、先般の蒔田議員の中にも出産に伴います負担が非常に多いということで、その辺を検討するようにというお話ございましたけれども、現在私担当課の方で実際に例えば宿泊施設の負担を軽減するための助成等をする、あるいは交通費等の助成等をするということについて内部で検討いたしております。その辺当然財源等も有しますので、今後試案をつくりまして、その辺また行政内部で検討させていただきたいというぐあいに考えております。

〇議長(森  淳君) 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) 今答弁ありましたが、とにかく分娩中止道内でも増加をしておりますが、現実に健診に往復6時間、近く3月に出産予定の方もいますが、とにかく地元で産みたい、しかし現実は産めないということで大きな不安を抱えているわけです。そして、苦痛を与えていると。現実に健診に行くのに旭川だとやっぱり往復6時間かかりますよね。そういう現状からぜひ、それから出産に対するやっぱり不安抱えています。里帰り出産を除くと、多くの方々が相当早くから行って備えなければならない。やっぱり予定どおりは産めないのです。途中で健診に行くときに破水だとか、そういう事態もございますから、ぜひその辺は受けとめていただきたいというふうに思います。
 そこで、町長、答弁の中で他町村や医療関係者と連携を密にして医師の確保など医療供給体制の充実を図るべく努力していきたいとしています。町民の方々から見ると、やっぱり具体的に見える形でどう取り組んでいくのか注視をしていると思います。やっぱりどういう行動をされたのか広報紙だとかわかる形で、なかなか一般質問しないと答えが返ってこないということで、町民の方々もわかる行動といいますか、これは議会も行動が見える形で大切だと思いますので、ぜひこの点についてはどのように町民の方に行動を訴えていくのか、その辺見解を示していただきたい。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 高野議員の求める住民の方々に一つ一つの行動をわかりやすくという、その情報を流すべきだということかと思います。今回の道立病院の医師不足問題に関しての動きと申しますか、実際問題道立病院管理局等、また保健福祉部長、技監、局長等、札幌へ行くたびに機会あるごとにお会いしながら継続的な要請、また一部に何かの変化があるとか、いろいろな動きが察知された場合、先にというようなことで動いております。ただ、団体的にこういう活動をしました、こういう要請活動をしましたというような動きにつきましては、さほど大きな動きというものはございません。今回の答弁書にもあるとおり各圏域、地域医療にかかわる圏域の中で団体的な行動をしようということの確約はこれからそれを形にしていこうとは思っておりますが、過去の動きの中ではそういうことはありません。今後その圏域の中で動くとか、また町村長等でまとまって行動をするというような強い行動、要請活動に持っていこうという考え方ではおりますが、今後そういうことがあるときには住民の方々にも羽幌町として、またこの地域としてこういう要請活動をしてきた、またするというような情報も流していこうというふうに思っております。

〇議長(森  淳君) 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) そこで、先ほども答弁ございましたが、医師と医学生に対しての一定期間地方勤務を義務づけることが医師不足の解決策につながるという私の考え方を示しながら町長の答弁をいただきました。これは、私も専門家ではありませんが、現実に地域医療と医育大学ということで、これは札幌医科大学の山本教授ですが、この教授は札幌医科大学に設置された地域医療総合医学講座の初代の教授であります。地域に医師をいかにして派遣して、研修制度あるいは地方勤務をするかというその初代の講座の教授でありますが、この教授が実は2月の24日、札幌市で地域医療を考える道民の集いというのがございました。そこでは川崎市立の井田病院の鈴木厚医師、ここは基調講演をしていますが、札幌医大は道が金を出しているのだから、道内に残る学生だけを入学させるべきだと主張をしております。また、先ほど触れました札幌医科大学の山本和利教授は、ここでもはっきりと医師や医学生は地域に背を向けていると。地方勤務を義務づけないと、ここまで壊れてしまったものはどうにもならないというふうに訴えております。まさしく現場の教授でありますから、教授が言っています。そうしたことをぜひ受けとめて、しっかりと行動をしていただきたいと思いますが、いま一度町長のこの私の言った一定程度地方勤務を義務づけることに関するご見解について示していただければと思います。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 札幌医大の方の現医学生に対する見方というようなことを参考としてお話をされたのかなと思います。地域への勤務を義務づけると、自治医大ではあるわけですけれども、なかなかその現状に持っていく、いわゆるそれだけの意識を高めていく制度としては、やはり制度そのものを変えてしまう、強制力を持つ制度にしていくというようなことが一番なのかなというふうに思います。ただ、いわゆる学生の物の考え方と申しますか、意識が相当変わってきて、都会志向とでも申しますか、偏在しているその中で、どうしてもその制度そのものに強制力を持たせた制度をつくり上げるということにも難しさも今あるところでありますし、北海道では今道州制特区の中でそんなことも考えられるのかなというようなことも取り組むような方向もございます。そんなところに注視しながら、我々が今議員が言っているような物の考え方は何度となく北海道の方々にも言っております。ただ、その制度上の取り組みと、またそれを形になって動き出すというまでの期間も相当あるわけですし、抜本的な解決にすぐつながるのかというようなことも大きな問題でもあります。そんなところで、主体的な動きをしなければならない北海道も苦慮しながら取り組んでいる状況なのかなというふうに思っております。

〇議長(森  淳君) 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) 次に、私の方から病院経営が悪化していくと、現状160名程度います病院関係者、なかんずく職員、医師もそうなのですが、影響を与えると。これは、具体的にどういう影響かといいますと、もう既に配置転換、そういうものが現業部門を中心に進んでいるわけであります。これは、道の財政再建、いわゆる財政が悪化しているという前提で町長の答弁があったのですが、病院会計独立しておりますから、ここで私は3億数千万と言ったのは実は恒常的な部分で経常的にいうと3億で、3月6日の道新には17年度の決算で13億、こういうふうに病院別の決算の状況という保健福祉部が作成した資料がございます。確かに13億8,000万当年度の純損失あるのですが、その年に病院が建てられました。そして、同時に解体もしております。減価償却費2億7,500万、それから資産の減耗というもので1億7,800万、それと特別損失として病院解体等ございますから3億3,900万、こういう内容が含まれておりますので、この年は13億ということで、これは私も道立病院の事務長と意見交換をして、私の言っている数値が間違っているわけではございませんということで申し上げますが、いずれにしても医業収益に占める支出の部分が95%という現状ですから、これを変えるためにはやっぱりしっかりと医師確保が必要だという前提で私も質問に臨んだわけであります。
 そこで、道立羽幌病院として昭和28年から存在するわけでありますが、多くの職員この町に住んでおります。そして、住民税も納税をされておりますし、経営悪化からくる合理化がどんどん進んでいくと、当然ながら町長も町政執行方針の中で触れているように人口過疎化につながってくると思います、直ちに。かなりの部分がこれからどんどん転出されるだろうというふうに予測されますし、失業者もふえるということですから、この最大の解決策はやっぱり医師確保に尽きると思いますが、改めて町長、この点について住民がどんどん現実に転出される直面といいますか、現状をどう見ておられるのか。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 高野議員の言われたとおりだというふうに思います。やはり今我々が最大限に努めなければならない、我々の力でどこまで及ぶのかは別問題にしても、やはり医師の確保という正常な病院運営というところに要望していくことも含めてかかわっていかなければならないのかなというふうに思います。それがやはり病院そのものの正常な機能ということにつながっていくというふうに思います。

〇議長(森  淳君) 3番、高野輝雄君。

〇3番(高野輝雄君) 非常に何度も町長に答弁をしていただくのはあれなのですけれども、またそれだけ深刻だということで、やっぱり医師確保がされないとあくまでもこういう病院経営も全く成り立っていかないのかなと、そういうことが言われて、民営化といいますか、町村立の移管、そういうことにもなってくるのかなと、そういう先行きを非常に町民の方も心配しているということで何度も何度も質問をしているわけであります。ぜひ地域医療全体の問題として取り組むとおっしゃっていますから、広域連携のもとに必要な要請活動を積極的に進めて、町長の言うように進めていただきたいという思いであります。今こそぜひ強力な行動力を町長が先頭に立って、もちろん私ども議会も地域住民が一日も早く安心できる、まさしく命と暮らしを守るための医師確保対策を講じていただきたいということを最後に申し上げて、最後にこれまでの質問を総括して、くどいようですが、改めて町長の決意というようなものを示していただければありがたい。
 以上です。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) この医師不足問題、羽幌町のみならず地域の大きな問題でもありますし、またセンター病院としての道立羽幌病院の果たす役割というものは非常に大きなものがございます。地域住民の生命を守るという立場からも、今後とも一層強い気持ちで医師確保に向けてしかるべきところに要請活動を強くしていきたいというふうに思います。

〇議長(森  淳君) これで3番、高野輝雄君の一般質問を終わります。
 次に、11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 私からは、まず本町の医療体制について質問をいたします。
 医師不足や病院経営の悪化が大きな社会問題となっている中、道立羽幌病院もその波をもろに受け、常勤医師の引き揚げが現実問題となってきました。また、麻酔医師の不在から手術ができないこと、はたまた産科、小児科の問題もしかりであります。この問題は、特に離島を抱える本町としては大変大きな問題であります。先般の北海道新聞紙上でも天売島の妊産婦の問題が大きく取り上げられました。大変残念なことであります。そこで、今後の本町の医療体制について、町長はどのように対応策を考えているのか伺います。
 一つ、今後の道立羽幌病院の医師確保について、また離島の医師確保についても他町村との連携を含め、どのような方向で考えているのか、町民が納得するような打開策は考えているのか。
 2、緊急手術ができないことから、特に離島の救急患者の搬送方法等についても考え直さなければならないと思うが、その対応についてはどのように考えているのか。
 次に、今後の町財政についてお伺いをいたします。先般の産業建設常任委員会において特別養護老人ホームの改築について論議され、全面改築という一応の方向が示されたわけですが、本町においては今後保育所、小中学校の改築などの大規模な建設事業が控えています。また、継続事業として羽幌港中央埠頭の問題も大きな財政問題としてあります。このような中、町長はどのような財政シミュレーションを描いているのかお伺いをいたします。
 1、保育所、小学校、中学校の改築についてはどの年度で対応していく考えか。耐震強度診断の結果は、またその財源についてはどのように考えているのか。
 2、中央埠頭整備計画が今後の町財政に大きな負担となってくると考える。また、それに伴う漁協やフェリーターミナルの移転等も現実問題として果たして今急いでやらなければならないものなのか、いま一度論議をすべきときではと考えるが、町長の考えを伺います。
 以上です。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員のご質問にお答えをいたします。
 最初に、議員ご質問1件目の本町の医療体制についてお答えをいたします。1点目の道立羽幌病院並びに離島の医師確保についてでありますが、道立羽幌病院の医師確保につきましては先ほど高野議員のご質問でもお答えいたしましたが、今後も道立病院を有する紋別市、江差町との合同要請を初め、留萌中北部地域の町村長並びに議会、地域住民、医療関係者が一体となって広域的な連携のもと北海道を初め関係機関等に対し必要な要請活動を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 天売島、焼尻島の医師確保につきましては、現在北海道が離島医療に関する窓口となり、医師の確保等を行っておりますが、町といたしましても離島という地域事情を十分考慮し、引き続き常駐医師の確保がなされるよう北海道に対し要請してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、ご質問2点目の道立羽幌病院では緊急手術ができないことから、特に離島における救急患者の搬送方法等について見直す必要があるとし、その対応についてどのように考えているかとのことでありますが、現在行政が離島における救急患者搬送の方法としては、1次的にヘリコプター、2次的に巡視船と位置づけしているところであります。昭和55年4月、道警に「はまなす号」が配備され、北海道防災救急ヘリコプター運航要領に基づき救急患者搬送を始めて以来、平成元年には時間短縮と聞き違い防止を図るため、それまで本庁総務課において要請していたものを役場支所から直接道防災消防課へ要請する方法に見直し、また防災救急ヘリがフライトできないと予想される場合には自衛隊、第1管区海上保安本部に対して適宜必要な情報を提供し、万全な体制をとるなど見直しを図ったところであります。さらに、平成8年7月、道防災航空室に「はまなす2号」が配備され、北海道消防防災ヘリコプター運航要綱に基づき搬送を実施することとなり、それまで町から留萌支庁を経由して要請していた自衛隊、第1管区海上保安本部への要請も道防災航空室が行うこととなり、時間短縮が図られたところであります。また、同年9月にはヘリコプターによる離島からの搬送については原則として受け入れ医療機関から医師、看護師が同乗して患者搬送する体制に見直され、受け入れ医療機関が道立羽幌病院、旭川赤十字病院、札幌医大病院の3カ所が指定されたところであります。
 以上のようにこれまでも離島における救急患者搬送対策につきましては、その都度見直しを図ってまいりました。今後の見直しを含めた搬送方法等については、新聞報道などによりますとドクターヘリの追加配備の期待が高まっているようですが、北海道では医師や搬送先病院、費用等の面から慎重論はあるものの、内容や方法を調査研究し、最善の方法を関係機関に要請してまいりたいと考えております。ただ、搬送先医療機関については、その病状により医師が判断するものであり、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、議員ご質問2件目の今後の町財政についてお答えをいたします。国や北海道の行財政改革が強力に進められる中、新型地方交付税の導入や補助金等の廃止、見直しに伴い、財政の根幹をなしている普通地方交付税の減額も過去5年間における当町の推移では約2億1,000万、7.1%ほどの減少率となっており、町の財政運営にとって大きな影響を受けております。当町も自立に向けた歩みを進めるため平成18年度から27年度までの10年間の財政状況を含む自立計画を策定し、これからの町づくり、行財政運営に対する基本的な考えを示しております。この計画づくりにおいては、今後予定されている大型投資事業等の実施を踏まえて、羽幌町総合振興計画や毎年度の実施計画との整合性を図りながら、現状で想定できるもとでの財政推計を行ったものであります。現在自立計画に登載された事業については、事業の必要性、緊急度、優先度、実施時期の見直しなど事業全体の検証も進めながら取り組むこととし、財源措置としては国・道補助金等の活用、過疎債など有利な起債の充当により対応をしてまいりたいと考えております。
 議員ご質問の1点目の羽幌保育園、羽幌小学校、羽幌中学校の改築等の整備計画につきましては、自立計画では羽幌保育園の改築のみを平成23年度に予定いたしておりますが、そのための財源としては国庫補助金と過疎債の充当を考えております。また、羽幌小学校、羽幌中学校につきましては現在整備方針等が定まっていないことから、今回計画から除外しておりますが、平成19年度当初において予算措置を行い、羽幌中学校の耐震化調査を実施する予定であります。調査の結果につきましては、19年中に示される予定でありますので、その結果に基づいて整備財政計画を検討する中で適切に判断をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、議員ご質問2点目の中央埠頭整備計画についてお答えをいたします。中央埠頭を含みます港湾施設の整備につきましては、平成15年度から第10次港湾整備計画により整備を進めているところであり、中央埠頭の整備状況は平成17年度で漁協関連施設移転用地の造成を完了し、現在はフェリー埠頭及び防波堤の整備を継続して行っているところであります。当初の第10次港湾整備計画では、単年度の管理者負担額の上限を2億円として、平成21年度までに整備を完了する予定をしておりましたが、フェリーターミナルなどの移転に伴い、必要となります都市計画変更手続に相当の期間を要することから、昨年の産業厚生常任委員会においてフェリーターミナルの移転を含めた今後の港湾整備スケジュールについてご説明を申し上げ、整備期間を2年間延長して平成23年度までとする変更案について了承をいただいたところであります。中央埠頭整備につきましては、本町の基幹産業であります水産機能の整備拡充を図るため、漁船だまりの狭隘緩和が必要であり、またフェリー埠頭の耐震性を強化し、大規模地震が発生した場合における住民の避難、物資の緊急輸送のため早期に供用開始ができますよう整備を行ってまいりたいと考えております。
 以上、磯野議員の答弁とさせていただきます。

〇議長(森  淳君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 1点目の質問なのですけれども、高野議員とも重複しますので、私の方からちょっともう一点質問させていただきます。
 答弁書の中でもありましたけれども、医師不足については必要な要請行動を積極的に進めていくということで答弁をいただいています。この問題は、羽幌町だけの問題ではなくて近隣町村の問題でもあります。いわゆる地域住民の命ということであります。他町村の病院等の問題もあると思いますが、ここはそれぞれの地域の町村長と十分に話し合っていただいて、それぞれの町の事情はあるにしてもやはり全体の地域の住民の命を守るということで、名実ともにこの羽幌病院をセンター病院として位置づけていっていただきたいなと思うわけです。その中で、要請行動として既に動いておられるとは思うのですが、一つは全体として医師が不足ということはわかります。ただ、もう一つの側面として、これはいい悪いは別として、やはり政治力というものもあるのだろうと思うのです。そういう中で、やはり地元から道議会議員等も出ているわけですから、この辺と十分に連携をしていただいて、お願いというのはやはり具体的に、一つでも具体的な動きを示していただいて、小児科、産婦人科、麻酔科いろいろあるのですが、ここというものに絞っていただいて、一つでもやはりそういった要請行動の中から成果を見出していただきたいと強く願うわけなのですが、それに関しては町長の考えはいかがでしょう。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) まことに返答に困る難しい質問でございます。地域の医師確保という観点から、今不足となるところについてさまざまな方法をとりながらお願いをしているところでありますけれども、今議員のお言葉の中に1点に絞りという言葉がございました。本当に絞った中での要請活動の中から成果が出るのかということになりましても、やはり政治力という言葉も出てまいりましたけれども、道議とは横の連絡をとりながら、密にしながら一緒に北海道に対しては動いております。それも含めてその1点に絞るということが本当に効果的なことなのかということになりますと、私もちょっと返答はできません。ただ、医師確保という大きな枠の中から今羽幌道立病院なり、この地域の病院として不足する部分についての補強、補強というか、補充なりを強力にお願いするという立場で今後も動いていきたいというふうに思います。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 地域住民も非常にそれを願っております。経過等につきましては、やはり政治判断というものもあるのでしょうから、最終的に住民が願っているのは結果を出していただきたいということなので、その辺を十分に考慮していただきたいと思います。
 次に、離島救急搬送に関して質問させていただきます。システムに関してはもう既に答弁書もいただいていますし、私どもも承知をしているわけなのですが、ただ18年度のこれ焼尻島に関してだけなのですが、実際の急患の発生状況があるのですが、2点ほどあります。主にヘリコプターを使っているのですが、1件目の18年5月に発生した患者なのですが、実は島のお医者さん学会で東京等へ出られていました。私の質問の中では、非常に離島としてつらいところは今のシステムからいうと先生がいて、先生がその病状を判断して、医療機関が決めない限りヘリは要請できないシステムになっています。こういう形でドクターがいないということになりますと一体どういうふうにしたらいいのか、私全くその判断がつかなくなってしまいます。では、看護婦さんが判断するか、そういうことにも絶対ならないわけで、何とかこの医師がいない間、特に離島は1人しかいませんから、こういう町村であればほかの医師が判断すれば済むのでしょうけれども、離島の場合1人しかいない。やはり学会で出かけたり、例えば私用で出かけてもフェリーが欠航して戻れなかったと、そういうケースが多々あります。そういう中で、何とか医師がいない場合のヘリの要請方法というものをぜひそのシステムの中に組み入れていただきたいと思うのですが、この辺のところはいかがですか。

〇議長(森  淳君) 総務課長、本間幸広君。

〇総務課長(本間幸広君) 今の磯野議員のご質問に防災ヘリを管轄している関係上私の方からご説明を申し上げたいと思います。
 磯野議員ご質問のとおり、先ほど町長も実は答弁で過去の経緯、経過というようなことも含めて、以前からいろんな諸問題に対しても前向きにその都度改善できるものはということで改善してきた経緯がございます。その中で、平成8年だったでしょうか、基本的な医師のこちらから向こうへ向かう医師はそんなことで話し合いがついておりますが、現に離島での医師の不在時、それのカバーの問題かというふうにおとらえしたのですが、その辺については詳細ちょっと、具体的にどのように道立病院の管理のもと、あるいは保健所の管理のもとで現地医師との不在時の対応について私の方でちょっと承知してございませんが、話としてそういう不在になる際は道立病院であるとか、あるいは保健所の方としかるべき連絡をとりながら、そういう時点での対応はあるのかなと、そういうふうに押さえております。ただ、そのときに今度実際にヘリ要請の段階になりますと現地に医師がいないと、その患者を診るのはだれなのかと。看護師さんしかその患者の対応することはないかと思いますが、それを現地に医師はおりませんが、道立病院との連絡をとりながら、その状況によっては現地医師でなくてこちらでもできるようなことには相なるのであろうと、そんなふうに思っております。ただ、そのときに必要に応じてヘリが現地、医師が行かなければいけないということになりますと、例えば丘珠から道の防災航空室を通したヘリが飛んできたとして、地元の病院から焼尻の方へ医師をそのヘリに乗せて現地行くことも一つの方法としてあるのであろうと。ただ、いずれにしてもその辺のきちんとした確立されたことへの要請は私どもの方からしておきたいなと、そんなふうに思っております。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) ぜひシステムの中にそういうケースも入れて検討して、要請していただきたいと思います。
 それと、もう一点、やはり18年度に起きたケースなのですが、12月、冬期間えてして往々にしてあることなのですが、ヘリを要請したのですが、途中でふぶいて留萌まで来て引き返したという実はケースがありました。こういうとき非常に地元の住民としてもそこまで来て、来れないのかと。例えば留萌にもヘリポートがあります。増毛にもあります。そういうところでそういう荒天の場合は一たんおりて待機して、もう一度再度来るというような、そういう要請の仕方、そういうシステムというものはできないものなのかどうか、いかがでしょうか。

〇議長(森  淳君) 総務課長、本間幸広君。

〇総務課長(本間幸広君) ご質問にお答えいたします。
 その例は、私も十分とらえておりまして、それも飛んできたヘリもすぐフライトゴールではなくて、多少天候見合わせをしながら、有視界飛行で日本海沿岸を北上してきて、増毛付近だったでしょうか、そこまで来て断念して引き返したと、そういう事実かと思います。この辺については、非常に離島という一つの地理的ハンディと申しますか、その辺が実際に航空機を使った場合、札幌地域における天候もあれば、途中経過における天候、さらには実際の離島の天候ということで、非常に不安定であるということも事実承知してございます。がしかし、その辺はヘリの安全運航と申しますか、二次災害を考えてと申しますか、そういう関連があるものですから、何ともその辺はいかんともしがたいというか、事情にはございます。ただ、いずれにしてもでき得る最善の方法はとっていただくように道の防災体制なり、それが後ほど巡視船などの対応にもなろうかと思うのですけれども、そういう努力はしていきたいなと思っております。よろしいでしょうか。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 今後ともそういう強い要請をしていただきたいと思います。
 それと、次なのですが、これ実は18年度、今おられる先生、神保先生という先生なのですが、島に来られたときに、以前利尻におられまして、こういう件には非常に詳しい方で、極力ヘリコプターを頼もうということでなっていたのですが、その前年度、17年度については実は一回もヘリコプターの要請がないのです。10件発生しましたけれども、ほとんどフェリーか漁船という形でした。実は、島にも緊急搬送協議会というのがありまして、漁船を何隻か指定をしてあるのですが、詳しい話は後から寺沢さんの方からも出ますので、私の方からはやはり基本的にはヘリコプターだとかそういう行政が担うべき救急搬送を余り漁船の方に頼られると非常に漁船も、特に冬期間は命がけで来なければならないと。ただ、あるものですから、どうしてもドクターによってはまず漁船という先生もおられると。そういう中で、やはり行政としてもここはひとつ行政の責任として、安易に漁船ということではなくて例えばフェリーを使う、高速船もあるわけですから、そういう方法で行政の責任として患者の搬送ということをぜひ考えていただきたいのですが、その辺に関してはいかがでしょう。

〇議長(森  淳君) 総務課長、本間幸広君。

〇総務課長(本間幸広君) お答えいたします。
 まず、磯野議員のご質問にありますが、そういう問題は過去から再三要請受けておりまして、とはいえ現実に地元にいらっしゃる方にすると一刻一秒というようなことがあるのかと思います。先ほど町長の答弁でも私どもの公的機関という形での救急対応については基本的にヘリ、2次的に巡視船と、そんなふうにとらえてございます。ただ、条件に巡視船、あるいはヘリコプターであっても、実は要請から実際に現地に来るまでかなりの時間を要するというような、そこが実は非常に現地の患者さん、あるいは家族にするといたたまれない時間帯かと。特に先ほども申し上げましたが、途中で引き返すケースもあれば、天候待ちで延々と時間がたつと。ところが、現地ではそういう患者の容体を心配するというようなことで、もちろん巡視船が出れないような事態であれば大しけでございますので、それについてはたとえ建船であっても、それは危険を冒してまでということでございますので、あり得ないとは思いますが、なぎた状態の中の時間待機で病状によってということに、非常に総合的な問題になるかと思うのですが、いずれにしてもその辺は我々いろんな形で道なり、関係機関と打ち合わせしている事務的な感覚から実際に運用していただくお医者さんと、あるいはそういう機関の部局との現実の話として、しっかりその辺の北海道なら北海道の救急防災体制というものをもう一度確認していただくように私の方から要請はしたいというふうに思ってございます。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) そこで、最後の巡視船という対応になるのですが、実は以前ですと急患が発生したと同時にヘリコプターを要請すると同時に留萌の保安部に一報を入れると、要請と同時にまず巡視船が出ていました。結論として、ヘリを利用した場合は巡視船はそのまま帰ると。もしだめな場合は目の前にもう巡視船がいて、すぐそっちの巡視船に変更できたということがあったのですが、実は現在その体制がまたもとに戻りまして、全部が済んで改めて要請をしてから準備をして出てくる、非常に時間的なロスが大きいと。これは、ぜひ行政側からも以前のような同時進行、急患が発生した時点で巡視船がすぐ出航できるような方法というものはお願いできないものなのか伺いたいと思います。

〇議長(森  淳君) 総務課長、本間幸広君。

〇総務課長(本間幸広君) 今の質問にお答えをいたします。
 そういう離島の緊急体制というのは、実はマニュアルというものがございまして、それらを整理した中の今磯野議員さんがおっしゃられました以前は役場支所から留萌海保さんへ直の連絡で要請がとれたということがまたもとへ戻って1管本部通して連絡ということへの再度もっと直接ダイレクトに連絡できて、スピーディーな行動ができるようなことでご要請をということかと思いますが、よろしいでしょうか。
 その辺のちょっといきさつを私の方からご説明させていただきます。実は、そういうことで磯野議員さんがおっしゃったとおり以前はそういう順序としてはヘリを1とし、巡視船を2としながらも、ヘリが飛べる、飛べない状況と同時並行に留萌海保さんに連絡入れることで、ヘリがだめだったときに瞬時に対応できるような体制が構築されておったというふうに聞いております。ところが、これは海上保安部内部のことかと思うのですが、16年に留萌海保さんの担当の課長さんからの今後の取り扱いということで、実はこんなことでご相談を受けました。それは、形式はそういうふうなことで、正式発動は1管本部からいただいた方がというようなことで内部整理をつけたと。ただし、実態は以前と変わらず、言葉の使い方なのですが、要請というものと連絡というののちょっと言葉の使い方がありまして、連絡は今までと同じようにしていただくことでまず出動態勢は整えると、今までと同じですと。ただ、海保さん側のいわゆる出動命令というのは1管本部、現実にいうと小樽です。そちらから発せられなければ、我々もそういう内部の支障があるということが一つ。
 それから、現にでは留萌海保だけがかかわるかというと、これまた実は違いまして、一例で申し上げれば留萌に配備されているのはやや小型の「ちとせ」という巡視船だったと思うのですが、それが何らかの用務で留萌港に停泊していない場合が想定されます。それがドックに入るのか、どこか別の本来業務で遠方へ走るのかは別にしても。そうすると、留萌海保だけでは対応できない。時としては稚内配備、あるいは小樽配備の大型の巡視船が近海を航行していたり、一番近いところから出動できるというようなことになれば、やはりこれは1管本部、小樽でございますが、その範囲での上のレベルで連絡とり合わなければ、留萌海保だけの入り口でよその所轄の違う管区との調整もできないという海上保安部内部のご都合もあったようで、今回それが実は現実のこととして多少事務レベルでの電話照会で支障があったというふうに聞いております。それについては、ちょっとお時間を、そう長くは置きませんが、ちょっと私どもも実際に行って、もう一回絡んだ糸と申しますか、このことをもう一回整理していただいて、双方再度確認をするということをこれからしたいと、そんなふうに思っています。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) ぜひよろしくお願いいたします。
 地域医療について、先日高橋知事が立候補の際に25の政策発表を公約として挙げています。その中に特に地域医療について強く述べている部分がありまして、地方の病院への勤務を義務づける奨学制度の創設、それからドクターヘリの道央圏以外の導入、それと遠隔医療システムの拡大というものを3点挙げています。この遠隔医療システムの部分でちょっと質問したいのですが、15年からこれ既に配備が始まって、実は両島の診療所に既にあります。ただ、これ以前に私も総務課の方にお願いした経緯があるのですが、実際には回線の都合で、ISDN回線しかありませんので、何とか以前のお医者さんから光ファイバーを使えないかということで担当課の方に相談申し上げた経緯があります。その際なかなか難しいということで返答いただいているのですが、その後天売の方からもADSLを使えないかという要請もありました。これせっかく遠隔医療システムがあっても、せっかくお医者さんがいて、人の部分もあるのですけれども、まずは通信回線をつないでおかないことには宝の持ちぐされだと思うのですが、この辺の今までの焼尻の回線の経緯と今後の見通しがあればお聞かせ願いたいのですけれども。

〇議長(森  淳君) 政策推進課長、小川雅人君。

〇政策推進課長(小川雅人君) それでは、今の磯野議員のご質問にお答えをしたいと思いますけれども、遠隔の関係だけでなくて、離島における通信関係については本庁の方とやっぱりいろんな格差も出ているだろうという認識はしております。特にこの部分については、できるだけ早い時期につなげればいいというふうに思っていますけれども、何せ民間がやるということになっていますので、行政としては民間の方に要請をしていくという対応しかとれないのかなというふうにとらえております。先般も天売の方からこの部分についてはなるべく早い時期に設置をしたいということで、町長の方も旭川の方に出向いて要請もしております。ただ、民間としてもやっぱり費用対効果の部分も相当考えていかなければならないということで、今のところ早急な対応はできるかどうかという判断もされていない状況ではあります。そういうことで、今後もこの部分についてはできるだけ町としても積極的に要請をしてまいりたいというふうに考えていますので、よろしくお願いいたします。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 医療に関しては、まだまだいろいろ問題ありますけれども、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次の財政のシミュレーションについてですが、答弁にあったように今後ともいろいろと建設計画等があります。その中で、今保育所の建て替えで、その次にくるのが小中学校だと思っているのですが、中学校の耐震調査をするということなのですけれども、この結果がもし出た場合にすぐやらなければならない、例えば強制力があるのか、何年以内にやらなければならないのか。そうなった場合に例えば保育所を差しおいても先にやるのか、どのような考えなのでしょうか。

〇議長(森  淳君) 学校管理課長、品野万亀弥君。

〇学校管理課長(品野万亀弥君) ただいまの耐震化の関係でございますけれども、要補強、あるいは改修が必要だというような結果出た場合、それは早急にやるのが望ましいと思いますけれども、町で今後実施するいろんな事業がございます。その優先度もございますし、その辺は町長部局と今後詰めていきたいと思っています。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 要するに特にそういう例えば耐震結果が出てもそれに強制力はないのだと、やはりこの町の優先順位に従ってやっていけるのだというふうにとらえてよろしいのですか。

〇議長(森  淳君) 学校管理課長、品野万亀弥君。

〇学校管理課長(品野万亀弥君) その結果の度合いにもよると思いますけれども、そういう結果が出た以上は緊急にやるのが好ましいと思いますけれども、そういうのは先ほど申し上げました財源の部分もございます。最終的には完璧なものを仕上げるというような大前提がございますので、財源的な裏づけも必要だと思っています。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 小学校の部分というのが出ていないのですけれども、小学校というのは耐震強度調査というのは今のところ必要はないのでしょうか。

〇議長(森  淳君) 学校管理課長、品野万亀弥君。

〇学校管理課長(品野万亀弥君) ちょっと今聞き取れなかったのですが。

〇11番(磯野 直君) 中学校の耐震強度の部分はわかったのですが、小学校の部分というのは、小学校の部分やるのか、それとも小学校はやらなくてもいいということなのでしょうか。

〇議長(森  淳君) 学校管理課長、品野万亀弥君。

〇学校管理課長(品野万亀弥君) 小学校につきましては、耐力度調査が対象になると思います。それも今後財源的なものございますので、町長部局と相談してまいりたいと思っています。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 大変な財政難の中でいろんな工事があるわけなのですが、最後に羽幌町でも一番大きな事業なのですが、港湾の部分なのですが、答弁書にもありましたけれども、23年度までにということが答弁書に書かれています。こういう中で、漁協だとかフェリーターミナルの部分も出てくるわけなのですが、その中でまだもう一つ出てくるのは例えば同時進行で上下水道の整備だとか、それと当然国道との取りつけ道路、その道路はどうするという話になるのでしょうけれども、こういう公共整備、それから道路整備等も同時に進行していくという考え方でよろしいのですか。

〇議長(森  淳君) 建設水道課長、平山光彦君。

〇建設水道課長(平山光彦君) ただいまの磯野議員の質問に対して答弁させていただきます。
 この件につきましては、昨年産業厚生常任委員会の方から港湾計画の具体的な中身を示してくれと。1度はそれで計画の概要だけ説明したのですけれども、その後に再度大まかな予算額も示していただきたいということで、昨年の7月に計画年次と額も概算で説明しております。その中で、一応埠頭あるいは岸壁等を含めまして今質問のありました臨港道路、それらもある程度の計画案で示しております。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) 当然そうすると港プラスいわゆる町の持ち出しという部分がかなりの額で出てくるというふうに考えてよろしいのですよね。

〇議長(森  淳君) 建設水道課長、平山光彦君。

〇建設水道課長(平山光彦君) 今の分につきましては、道路、これについても今の臨港道路が既に2条通りまで引いていますので、そこのアールの部分だけを2条通りと接続をすれば費用もかからない中で、それは開発の直轄の中で処理をすると、こんなような話で、まだ具体的には開発の方から答弁は来ていないけれども、そんな形で道路については余り費用がかからないで終わるのでないかと。あとは、当初から決められております岸壁だとか埠頭地内、あるいはフェリーターミナルの整備、それと下水道も水道も引っ張らなければならないということで、そういう費用は当然計画の中に入れております。

〇議長(森  淳君) 11番、磯野直君。

〇11番(磯野 直君) もう時間もなくなりましたので、これが最後にしておきますけれども、いずれしろ大変財政の厳しい中でやっていかなければならない。かといって、ではやらないかというわけにもいかない。そういう中で、やはり優先順位だとか、今後フェリーなり、漁港なり、いろんな形でお金もかかっていく中で、港湾審議会等もありますので、そこで十分に町民の意見も聞く、事業者の人たちの意見も聞くということで、町財政の部分も考えながら、私は延ばせるものは延ばしてもいいのでないかなと実は思っている方なのですが、この辺のところ最後に町長に今後の財政問題も含めて答弁願えればと思います。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 磯野議員のご意見、港湾については延ばせるものなら延ばした方がいいのでないのかなという一つのご意見として伺っておりました。港湾の重要性とかもろもろは答弁書、またこれからの形という中では平山課長の方からもお話があったとおりかというふうに思います。ただ、今これから国の自治体での再生補正と申しますか、財政についてのいろいろな指標の出し方という部分では地方自治体の財政に対する見方が非常に厳しい、細目にわたっての指標の公開というようなこともこれから進められてまいります。そういう意味では、全国一律に自治体の財政の状況がわかるというようなこともここ一、二年のうちに具体化されてまいります。法制化されて、具体化されてまいります。そんなものも先取りするような形でも羽幌町の財政これからどうなるのかということを見詰めながら、これからの町の政策決定に生かしていきたいというふうに思っております。

〇議長(森  淳君) これで11番、磯野直君の一般質問を終わります。
 暫時休憩いたします。

休憩 午後 2時13分
再開 午後 2時25分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) 私からは、大きくわたって2点について質問したいと思います。
 まず、1点目ですけれども、羽幌町における障害者福祉の取り組みについてお尋ねいたします。平成18年4月に制定された障害者自立支援法に基づいた内容を盛り込み、このたび羽幌町は、はぼろ障害福祉計画を策定しました。この計画の基本理念は、障害のある人もない人もともに生き生きと生活できるまちづくりであります。町長は、これまで機会あるごとに福祉の重要性を述べられており、心の通う福祉への道を強調されていることなど、その考え方に大いに共感し、期待するところであります。これを言葉だけの抽象論にしないため、その言葉をさらに具現化し、目に見えるわかりやすいもの、さらには行動に移さなければなりません。そうした観点で以下の質問をいたします。
 まず、1点目は、心の通う福祉にするためには障害者福祉においてはまず障害を持つ人に会い、生活環境や障害の状況などを把握することが基本だと考えますが、職員などの体制はどのようになっているのでしょうか。
 2点目は、この計画策定に当たり、これまで行われてきたサービス内容について検討されたのでしょうか。その際に問題になった点はなかったのか、また変更、見直しがされた点はあったのかお尋ねいたします。
 3点目に、町民に対し障害者福祉の提供内容をわかりやすく知らせるべきだと思いますが、どのようにするのかお尋ねいたします。
 次に、当町における救急搬送及び医療体制について質問いたします。今般の当町を取り巻く医療の環境は、道立羽幌病院の医師の引き揚げが象徴するようにこれまで経験したことのない厳しい状況となっています。それは同時に両島の道立診療所の先行きにも不安を与える現状です。こうした地方医療の現状は我慢の限界を超え、町民には不安だけではなく憤りの声が増大していることは町長もご承知かと思います。北海道全体が医師不足であることや国の医療制度による影響であることを考慮しても、道立病院、道立診療所を管理する北海道に対しこうした現状に強く抗議し、遺憾の意を表するものであります。
 新聞報道にもあったように昨年6月には天売島の妊婦が急患として運ばれ、道立羽幌病院に収容されたものの何の対応もできず、留萌市立病院に転送されました。その結果、胎盤剥離のため胎児が亡くなり、母体も危険な状態だったためドクターヘリによる札幌医大への搬送となりました。母体は翌朝安定した状態となったものの、天売島を出発して札幌医大へ到着するまで実に6時間を要したのであります。この事例は、当町の救急搬送、医療体制について多くの重大な問題を含んでいることから、当事者や家族からの聞き取り調査を行い、事実公表の了解を得ました。事実経過と私の意見を整理した書面を町長を初め北海道知事、一部の政治家やマスコミの方々に配布をいたしました。こうした事例が二度とあってほしくない、そういう当事者と家族の強い思いを知っていただき、問題解決への力になっていただくためです。この事例を検証しながら、救急搬送及び医療体制について質問したいと思います。
 まず、1点目、町長は、道立羽幌病院の医師引き揚げによる常駐医師の減少に対しどのような考えでおられるか。また、地域医療の充実についてどのような動きをされているのか。
 2点目、道立羽幌病院の救急指定病院としての機能を医療の質、診療科や医師の数などの面からどのように判断しているのか。
 3点目、この事例での救急搬送では、道立羽幌病院が救急指定病院であることや産婦人科医師がいるという理由で、直接留萌市立病院へ搬送してほしいという家族の希望はかないませんでした。救急搬送における法的根拠等があれば示していただきたいと思います。
 4点目、母体を救うことができたのは、札幌からのドクターヘリによる迅速な搬送があったからです。ドクターヘリの飛行可能地域は、拠点となる札幌の病院から半径約100キロ以内であり、したがって留萌市がぎりぎりカバーされる範囲です。ドクターヘリとは、救急医療に必要な機器を装備し、医薬品を搭載しているヘリコプターのことであります。現行の防災ヘリとの違いというのは、防災ヘリは丘珠から飛び立ってきて、そこまで医師が駆けつけなければならない時間を要すること、それから防災にも使われますので、医療機器等は一切積み込まれていないという点であります。こういうドクターヘリは、救急救命センターなど地域の中心的な病院に配置され、医師や看護師が直ちに搭乗可能で、ドクターヘリの中で救急救命医療が受けられます。しかも、短時間で高度医療を受けられる病院まで搬送できるため、北海道のような広大な土地の救急医療の切り札です。離島を含む道北をカバーできるドクターヘリの導入が急務と思いますが、北海道などに強い要請活動を行ってほしいと思います。町長、いかがでしょうか。
 5点目ですが、離島の救急搬送に係る経費を一部であっても住民が負担している現状は、本町側が無料であるのに対し矛盾をするのではないかと思っております。ぜひ無料化を実現してほしいと思います。
 以上、よろしくお願いいたします。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 寺沢議員のご質問にお答えをいたします。
 最初に、ご質問1件目の羽幌町における障害者福祉の取り組みについてお答えをいたします。議員ご説明のとおり障害者自立支援法が施行され、本年度中に障害者に対する福祉サービス等の平成23年度までのサービス見込み量などを定めた障害福祉計画の策定が義務づけられたところであります。現在障害者団体及び関係機関等の代表者で構成する障害福祉計画策定委員会を設置し、策定に当たっておりますが、委員から抽象論的な計画では意味がないとの意見が出され、本町の現状と課題を把握し、実践的な計画となるよう努めているところであります。
 ご質問1点目の心の通う福祉にするため障害者に会い、生活環境や障害の状況などを把握するための職員体制についてでありますが、現在身体、知的障害者については社会福祉係、精神障害者については保健係が窓口となっております。障害者自立支援法による各種サービスの利用を希望される方については、障害程度区分認定や生活状況を確認することが必要とされますので、障害認定調査員の研修を受講した職員が障害者本人から直接状況を確認するため自宅や入所施設を訪問して生活状況等を調査、確認し、適正なサービスが受けられるよう努めております。また、障害者本人や家族、民生児童委員などから相談や連絡が寄せられた場合は可能な限り訪問調査等を行い、生活や障害の状況を把握するよう心がけております。限られた職員の中で障害を持つすべての方々の生活状況等を把握することは難しいところではありますが、今後とも民生児童委員や方面委員、ボランティアなどのご協力をいただきながら、障害者の支援に努めてまいりたいと存じます。
 ご質問2点目の計画策定に当たり、これまでのサービス内容の検討や問題点、変更、見直しがされた点があったかについてでありますが、障害者に対する福祉施策はこれまで支援費制度等に基づき障害の種別ごとにサービスが提供されてきましたが、これまでのサービス内容に関する個別調査や問題点の把握はしておりません。町としては、在宅の方、施設に入所されている方を問わずサービスを利用された方に対しては、その都度必要な相談やサービスを提供してきたものと考えております。障害者自立支援法が施行され、障害の種別にかかわらずサービスを利用するための仕組みが一元化され、サービスの利用量と所得に応じた負担となるなど障害者に対する福祉施策は大きく変わり、特に市町村が責任を持ってサービスを提供することとなりました。本町のようにサービス提供事業者や施設などが限られた地域においては、障害を持つすべての方のニーズに対応できない場合も考えられますが、サービス提供事業者や各施設との連携を密にし、適正なサービスが受けられるよう努めてまいりたいと考えております。
 ご質問3点目の町民に対する障害者福祉に関する周知についてでありますが、日ごろから各種福祉情報の速やかな提供を心がけておりますが、障害者自立支援法に関しては既に広報はぼろに概要を掲載済みでありますが、引き続き制度全般について広報はぼろ等で周知したいと考えております。また、現在障害を持つ方に関するさまざまな公的制度や施策、サービスなどをまとめたガイドブックを作成しており、公共施設の窓口や手帳交付時等に配布するなど、障害者福祉に関する周知を進め、障害者の自立に向けた支援をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、ご質問2件目の羽幌町における救急搬送及び医療体制についてお答えをいたします。昨年6月、天売島に居住されている妊産婦の方が急患として救急搬送されたものの残念ながら胎児は亡くなられ、本人も危険な状態となりましたが、一命を取りとめられたと聞き、このようなことが二度と起きてはならないと痛感しているところであります。
 ご質問1点目の道立羽幌病院の常駐医師の減少に対する考えや地域医療充実についてどのような動きをしているのかについてですが、地域住民が待望していた新病院は地域センター病院として医療機能が充実され、地域住民への高度な医療提供が図られるものと期待が大きかっただけに、常駐医師の減少などはまことに残念であり、地域住民の不安は広まっているものと考えております。これまで北海道や関係機関に対し本町単独で、あるいは道立病院を有する紋別市、江差町と合同で要望を重ね、また道立羽幌病院が開催した留萌中部北部地域医療連携検討会議において各町村長と連携のもと医師や医療技術者の不足、地域医療の充実等について協議を重ね、2次医療を担う地域センター病院として圏域全体の医療向上を図ることを強く訴えてまいりました。今後も引き続き機会あるごとに北海道や関係機関に対し要請してまいりたいと考えております。
 ご質問2点目の道立羽幌病院の救急指定病院としての機能を医療の質、診療科や医師の数などの面からどのように判断しているかについてですが、新病院は新たな診療科の設置や最新機器の導入、病床数の増、救急室の拡張など、病院機能の強化が図られたものと考えておりますが、麻酔科が週1日の派遣医師であることや本年4月から整形外科も派遣医師による診療体制となるなど、緊急手術を要する患者については他の病院へ搬送する場合が多くなるものと危惧しております。今後道立羽幌病院では、病院、留萌保健所、留萌中北部消防署及び行政等関係者による救急医療連携会議を開催し、救急医療体制について具体的な協議を進めると聞いておりますので、地域住民の不安が少しでも緩和される救急体制となるよう町としても要請してまいりたいと考えております。
 次に、ご質問3点目の救急搬送における法的根拠等があれば示してほしいとのことでありますが、消防法では救急業務を傷病者のうち緊急に搬送する必要のある者を救急隊によって医療機関その他の場所に搬送することをいうと定義づけており、その医療機関については厚生省令の救急病院等を定める省令により定められているところであります。それが救急告示医療機関と位置づけられ、羽幌町における最寄りの機関としては道立羽幌病院が指定されているところであります。したがって、法律上はこの救急告示医療機関へ搬送しなければならないことになっております。その要領については、通常消防署では救急業務運用規程に基づき、指定医療機関等に搬送しなければならないと規定しており、前段ご説明のとおり道立羽幌病院に搬送しているところであります。議員ご説明の家族が直接留萌市立病院へ搬送してほしいと申し出たことについてでございますが、事例を調査したところ医師等が同乗していなければ留萌到着までの間病状が悪化し、最悪の事態も考えられることから、まずは救急指定病院である道立羽幌病院に搬送し、その後医師の判断により転院搬送の要請があったため、医師の同乗のもと留萌市立病院へ搬送したと消防署の回答でありましたので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、ご質問4点目のドクターヘリの導入を北海道などに強く要請活動を行ってほしいとのことでありますが、議員ご説明のとおりドクターヘリによる輸送手段は医療機器も装備されており、医師と看護師が同乗し、迅速に対応できることから搬送時間も短縮されるなど、有効な手段であると考えております。平成13年にドクターヘリ導入促進事業が始まって以来、全国的にその理解と機運が高まりつつありますが、現在全国で9道県10病院で導入され、北海道では札幌市の手稲渓仁会病院で導入し、道央120キロメートル圏内で活躍しているところでありますし、道東方面でも導入の期待が高まっているところであります。昨年5月のドクターヘリに関する新聞記事を見て、これが道北方面にも導入されたならば大変心強いと感じたところであります。搬送する病院や運航費用が多額に要するなど課題もあり、北海道も2機目の導入に慎重な姿勢がうかがわれますが、内容や方法を調査研究し、関係機関に要請してまいりたいと考えております。
 次に、ご質問5点目の離島の救急搬送に係る経費の無料化についてでありますが、離島における救急患者の緊急輸送は搬送中の事故発生などを考慮し、第1次はヘリコプターの要請、第2次は巡視船の要請を基本として行っております。現在天売焼尻救急患者搬送協議会が主体となって実施されております建船による搬送は、平成8年4月からヘリコプターも巡視船も悪天候により運航が不可能な場合など、医師の判断のもとに協議会が漁船を借り上げして搬送しているものでありますが、町としては離島という特殊事情や保健福祉の観点から、建船に支払う経費の2分の1を助成しているところであります。建船による救急搬送に係る経費については、今後協議会と協議し、検討させていただきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上、寺沢議員の答弁とさせていただきます。

〇議長(森  淳君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) それではまず、障害者福祉の取り組みについて質問していきますが、質問の項目の1点目と2点目、それほど区別なく質問していきたいと思います。
 まず、職員の体制、障害者と会う体制がどうなっているかということに対する答弁の内容を精査させていただきました。端的に申し上げますと、障害者自立支援法による各種サービスの利用を希望する人にはお会いしているというそのこと、それから障害者本人や家族、民生児童委員などから相談や連絡が寄せられた場合は、これは可能な限り訪問調査をしていると。つまり何がしか相手からアクションがない限りにおいては、町側から訪問して面接することはないという、そういう中身であります。その理由といたしまして、限られた職員の中では障害を持つすべての方々の生活状況を把握することは難しいと、そんなことなのですけれども、これでは障害者の実態把握について非常に受け身的であり、積極的ではない、そういう現状が見えております。しかも、限られた職員では無理だというあきらめ的な答弁というふうに私は解釈せざるを得ません。会うことによって初めて、気づかない問題や、それから障害者の方々の思い、そういったものが理解できることもあるのではないでしょうか。それらを取り入れた計画でないとするならば、私は質問でも触れましたように言葉だけの福祉、計画、そう言わざる得ないと思うのですけれども、本当に受け身的なこういう面接でよろしいのでしょうか。それとも現状の職員数ではやむを得ない、そのようにお考えなのでしょうか。町長、その辺ご答弁いただきたいと思います。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 答弁に対するご指摘でございますけれども、現状を答弁した中で確かに心と心のつながり、また本当に心のこもった障害者への対応という意味からは、今までの対応としては無理があった部分がありました。しかし、答弁でも述べましたとおり、これからある意味では今までご指摘のあったところをより一層の触れ合いを求めながら民生児童委員、方面委員、ボランティアなどを含めた中で前向きにより一層の対応をしていきたいというふうに考えております。答弁では間違いなく今までの対応の仕方と、そして今までの手薄だったいわゆる訪問についてということを申し上げてもおります。これからは、それらのことをできる限りカバーをする体制を整えていきたいということも答弁で述べておりますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) そのような答弁の中身なのですけれども、具体策としてではどのように例えば民生委員の方だとか、あるいはボランティア関係の方だとかやっていこうというふうに考えてられているのでしょうか。その辺の具体論が出てこなければ、また言葉だけで流されるということもあるので、担当課長の方からその辺のお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 町長の行政執行方針の中でも一言触れておりますけれども、実は昨年の1月にひとり暮らしの老人が亡くなられて、1週間ほど後に発見されたという事態を深く受けとめまして、本年の5月に地域見守りネットワーク会議を発足いたしております。これには町内の民生児童委員、老人クラブの代表、障害者協会の代表、方面委員の代表、ボランティアの代表、地域福祉委員の代表、それから認知症の人と歩む会の代表、あるいは福祉協議会、町職員、関連する課の職員という形の中で会議を持たせていただいております。この大きな目的は、高齢者あるいは障害を持つ方々の日常の生活の状況と、それから災害が発生した場合にその人方に対してどういう支援をするのかというものを今後地域の方々の協力を得ながら進めていきたいという考えで発足したものでございます。それを受けまして、昨年度は民生委員が主体になりまして、日ごろは自分の担当地区をおおむね把握はしているのですが、改めて調査票をつくりまして、その調査票に基づき高齢者ひとり暮らし、あるいは高齢者ご夫婦の方、そして障害を持っている方々、各世帯を訪問して情報を収集しております。ただ、障害を持つ方につきましては、どうしても緊急時だとか災害等を想定しているものですから、どうにかすると寝たきりだとかそういうような重度の方々が主になりますけれども、そういう情報の収集を昨年1年間やってまいりました。今後につきましては、この情報をもとに地域のいわゆる方面委員さん、あるいは福祉協議会が置いております地域福祉委員、そして民生児童委員、そういう方々が実践活動をどう展開するかという大きな課題があります。それらについては時間かかるかと思いますけれども、少しずつご理解をいただきながら、全町一体となった取り組みとなるようにこれから努めていきたいというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) ぜひ具体的な実践の活動として結びつくように、時間がかかるのではなくて時間がかからないように、やはり真剣に詰めていっていただきたいというふうに思います。
 それから、もう一つ、答弁の中にこれまでのサービス内容に関する個別の調査や問題点の把握はしていないというふうにありましたけれども、なぜいろいろな調査だとか問題点を知ろうとしないのかなとちょっと疑問に感じたわけです、これは2点目の質問の答弁になるわけですけれども。私の解釈では、自立支援法というのが新しく始まりまして、その自立支援法の中で手続やサービス内容が法の中でマニュアル化されていると、ある程度。それで、それに従いながらサービスを提供する形になるので、町独自で検討する中身というのはほとんどないという、そういうような意識もあるのかなとちょっと感じたのですけれども、それについてはどうなのでしょうか。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 まず、先ほど地域見守りネットワークの発足の月日を本年5月と申し上げましたけれども、昨年の5月でございますので、ご訂正をお願いいたしたいと思います。
 それから、今の障害者自立支援法に伴います地域福祉サービスでございますけれども、いわゆる法で定められたサービスのほかに羽幌町が独自で行える地域支援事業というサービスもございます。それらを含めて今後羽幌町が中心となって障害者に対するサービス提供を進めていくということになっていますので、ご理解いただきたいと思います。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) 地域支援事業、いわゆる町単独で行う部分については今後そういったことを進めていくというような解釈で私受け取ったわけですけれども、実際町の中でいろんな方にお会いをする中で、当然その中には障害を持った方も含まれます、私自身会う中で。今個人情報の問題がデリケートなものですから、障害を持つ方々にどんな方がいるのかとお尋ねしてもなかなか教えていただけないという現状がある中で、限界があって私が知り得た情報というふうにちょっととらえていただきたいのですけれども、こういう方がいらっしゃいました。何人かのうちの一人と思ってください。65歳で男性で、片方の足がひざの上から病気で切断されている方です。平成17年、一昨年の12月に退院してまいりまして、そして町の住宅に入っておられます。退院するときに医者から一人では無理だから、とにかくケアをすぐ頼んでくださいよと念を押されまして、そして退院してまいりました。その直後役場の窓口に相談のために電話をしたそうです。そこで、担当の方が窓口まで来てくださいと、そういうふうに言われたそうです。その方は非常に精神的にも当然落ち込んでおります。私片足ないのだよと、そのように言ったそうです。ところが、再度車でもいいから来てくださいと言われたそうです。それ以来その方は窓口とのやりとりをやめてしまったそうです。そのような対応しかできないのかどうか。何か法律的にでも役場職員は出向いて面接をしてはいけないとか何かあるのですか。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 電話とはいえそのような対応をしたということ大変申しわけなく思っております。その方がはっきりと足が不自由だということを答えられている点からしますと、当然職員が出向いて状況を把握するのが筋かというぐあいに思っています。大変申しわけなく思います。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) こういうことというのは、やはり実際にいろんな人と会わなければ出てこない事実なのです。だから、心と心を通い合わせるためには、人と会うということがまず私は基本だということを言いたいわけです。その方は町の住宅におりまして、町の住宅というのは古いところには風呂がないのです。ですから、片足が不自由なためにタクシーで風呂に通っているそうです。それしか方法がないのです、結局。何かで転んだら困るので、付き添いの人もお願いをしてタクシーで通っているそうです。タクシーチケットを町で交付している制度がありますよね、12枚つづり、24枚つづり。当然私このような方にはそういうチケットが当たるものだと思いました。ところが、町の方に問い合わせますと、一覧表になっていまして、障害の程度の区分によって交付が決められていると。この方は、2種4級というレベルでチケットが当たらないのです、これ見ると。この方は生活保護を受けています。先ほども言ったようにひとり暮らしです。必要な方に必要なサービスを提供するという、計画にものっていますが、一番必要な方です、僕たくさん会った人の中で。私担当窓口に行って、見直してはどうかという話を1度しました。そういう見直しは行われていますか。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) ハイヤー券の助成事業長年やってきているわけですけれども、基本的には下肢障害ですとかそういう重度の1、2級に相当する方については24枚、あとの3、4級、内臓も含めてですけれども、やっていますが、肢体不自由者については第1種ということで、よほど介助を必要とするというふうな方でなければなかなかもらえないという状況になっております。ただ、私どもで把握している状況を申し上げますと、その方は足は失われていて、義足の交付を受けていらっしゃいます。民生委員さんもその家庭を訪問しておりまして、義足を使って歩くことは可能なので、訓練がてら義足で買い物すると、少し頑張ってみましょうということでお話をさせていただいているのですが、なかなかおっくうなせいか、自宅から出られるのを余り好まれる方でないというぐあいに聞いておりますけれども、それは別としてそういう範囲を個々の状況を確認しながら今定めている要綱を拡大していくかという点については、これからどの辺まで拡大するのかという課題もあります。その辺不公平にならないような拡大を考えなければなりませんので、その辺は今後必要性について内部でも協議していきたいというぐあいに思います。

〇議長(森  淳君) 個別の方の例を深くこれ以上いきますと、やはり個人情報の問題がありますので、例は例としてその前提の上で大きなテーマについて今後討論をお願いしたいと思います。
 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) むしろ私の方からそれを今言おうと思ったのですけれども、私は特定しておりませんけれども、何か特定されて答弁されているようなので、ちょっと気をつけていただきたいと僕は思います。
 そうやって見ますと、その方をサポートされている方というのも実は障害を持っている方がサポートしているのです。付き添いをしたり、買い物行ったり。これでは国で今盛んに格差、格差と言われていますけれども、この町の中にも格差があるのだ、私は非常に実はショックを受けて、情けない気持ちでいっぱいでした。ぜひともそういうことの起きないように今後人に会うということを大事にしながら、心と心の通う福祉を目指していただきたいと思いますけれども、町長、いかがでしょうか。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 障害を持った方のみならず、高齢者の方だとかひとり暮らしだとか、さまざまな状況の中で生活をされている方はたくさんいるわけでありますし、今言ったような我々が知り得ないと言ったらちょっと語弊があるかと思いますが、私たちの目に入らない、耳に入らないというような状況もあったのかなというふうに思います。やはりそういう観点からしても、ふだん心と心の通う温かな、そして直接お話しする、直接自分の目で確かめるというそんな行動が必要ではないのかなというふうに思ったところであります。具体的なことをどうするこうすると言わなければだめだというようなご意見ありましたけれども、先ほど担当課長の方からのお話にあるとおり、やはり今ご指摘にあったことを再度見詰め直しながら、自分たちの仕事として本当にそれが今までどおりでよかったのか、またこれからどう変えていかなければならないのかということを含めてしばし見直しをしてみたいというふうに思います。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) 次、医療、救急搬送の方に移りたいのですけれども、まず基本的に私先ほどの質問の中で道のやり方に対して強く抗議と遺憾の意を表明したわけですけれども、このことについて町長も同じ考えで恐らくおられるのだろうとは思うのですけれども、町長のお言葉でいただきたいと思うのですが。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 先日起きた天売島での妊産婦の状況のことについての……北海道の医療の今の現状ということですか。
 お答えをいたします。まことに今日もこの定例議会見てもわかるとおり医療の問題、医師不足の問題ということでは大変大きな問題としてとらえております。制度のふぐあいというようなことの中で起きていることとはいえ、やはりこの留萌中北部、この医療圏において、離島を含む我々地区は特にその医師不足に対する大変な状況にあるというふうに自覚して認識しております。これからまだ質問出てくるのかもわかりません。今緊急の体制の見直しということももちろんでありますけれども、やはりさまざまな要求をした中でも明るいお話というのは聞こえてこない、見えてこないという状況の中で、何年先かかるのかもしれませんけれども、やはり抜本的な何かの取り組みというものを今この医療が手薄になっている状況の中で考えられる最高の手段というものも考えていかなければならないのが現状かなというふうに思っております。答弁の中にもありましたけれども、まず中北部医療連携ということも今取り組んで、そしてまた一方では救急搬送を含めた救急体制ということについての羽幌道立病院、または留萌市立病院という搬入先の受け入れの問題もあります。そんな中で、今でき得ることということで早急に取り組んでいるところであります。離島ということも含めて、北海道全体の医師不足ということもございますけれども、特に北海道の広大な地域の中でのいわゆる過疎地域、都市を含めず偏在しているこの状況を何とかさまざまな方向を持ちながら取り組んでいきたいというふうに思っております。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) 今の私の質問の意図なのですけれども、町長先ほどから強く各関係機関に要請してきているというふうに再三答弁をしております。その中で、ぜひとも町民の代弁者として、この町の命を守る代表者として、毅然とした意思表示をしていただきたいなという、そういう意味だったのです。例えば地元開催の会議もあるでしょうが、北海道に出向いたときもそうですし、いろんなところでこの医療ではだめですよ、町民はみんな怒っていますよ、不安ですよ、そういうことをきっぱりと述べていっていただきたいと、そういう意図で質問をいたしました。ひとつよろしくお願いいたします。
 今回の天売島の事例なのですけれども、専門家の医師に見ていただきました。あるいは、それに携わっている政治家にも見ていただきました。そこで、何点か問題点が指摘されています。一つは、こういう見方です。医師不足、これは人数ばかりの問題ではなく医療の質も含めて問題、それで質という言葉を使ったのです。つまり医者が何人いるかということも大事だけれども、どういう受け入れができる医者がいるかということも大事だということです。その点お含みいただきまして、いろんな産婦人科あるいは小児科の体制、不安があったにもかかわらず今回道立羽幌病院を経由して留萌に向かいましたよね。私その判断については、消防の判断はこれで正しかったと思っています。現状その時点ではそういう選択肢しかなかったというふうに理解をいたします。しかし、今後道立羽幌病院の受け入れ態勢として、医師の数や質がどんどんと低下していく中にあったとしても、救急告示医療機関の道立羽幌病院を経由せずに行かなければならない場合というのは出てくるのではないでしょうか。そういうことを前提として、一刻を争う場合にどういうルールをこの地域でつくっておくかということは非常に大事だと思います、救急搬送において。そういう取り組みをなさるお気持ちはありませんか。議論をされる予定はございませんか。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 実は、先般3月の8日に留萌中部北部救急医療連携調整会議というのが開催されております。その中で、病院関係者、消防関係者、行政関係者、道の管理局、それから留萌保健所と皆さんお集まりになりまして、これから道立羽幌病院における救急体制をどうするかというお話し合いがなされております。その中で、今ご指摘のありました道立病院に救急指定病院として必ず一回立ち寄って、医師の判断を受けて、次の病院に搬送するというそのルートは変えないのかというお話がございましたけれども、今般そういう救急の現場から基本的には道立病院を経由というのは基本にしますけれども、例えばその患者さんがかかりつけ医を持っているだとかそういう状況が電話等で医師との確認ができた場合に、そのかかりつけ医の病院の受け入れ態勢が可能である場合はその現場から直接その病院に搬送するということも今後行っていこうという意思確認をしております。ただ、問題でありますのは、従来は道立病院の医師等が同乗していたという経緯がございますが、先ほどから話しておりますように常駐医が不足しているという経緯もありまして、病院の診療体制に影響するということから、場合によっては医者が同乗できない場合が多くなると。そういう場合は消防の救急救命士の判断といいますか、負担が重くなるのだけれども、その点を了解していただいた上で、今後そういう体制を取り組んでいこうという確認がされております。

〇議長(森  淳君) 10番、寺沢孝毅君。

〇10番(寺沢孝毅君) 人命をできる限り救うという観点で、そういった検討もこれから十分していただきたい。よろしくお願いしたいと思います。
 ドクターヘリに関してなのですけれども、昨年の9月議会だったと記憶していますけれども、私自身ドクターヘリの全国配備に関する意見書案を議会の承認をいただきまして、羽幌町議会として国の方に提出をしていただいております。先ほど医療の専門家、あるいはドクターヘリ医療に取り組む政治家にいろんなお話をして、見解をいただいたという話ししましたけれども、こんな見解もいただいております。医療の制度改革、さきの質問にも話題になっておりましたけれども、地方に必ず医師を数年研修させるとかいろいろありますけれども、そういう改革をしたとしても制度が整備されてから医者が育つまで10年かかるというふうに言われております。大学で勉強して、大学院に行ってといろいろありますよね。10年待てませんよね、この状況は。そこで、有効なのがドクターヘリなのです。このドクターヘリというのは救命率の向上に大きな威力を発揮するということはもう知られているのですけれども、具体的には1970年、世界に先駆けて導入したドイツではその後20年間で交通事故の死亡者数を3分の1まで減少させております。そういう意味で、救急車に比べて救命率がアップする、事故や病気の重症化を防ぐ、患者の入院日数を大幅に短縮する。そして、何よりも地域間の医療格差を解消する、あるいは大幅に縮める、そういう点で利点があるわけです。しかしながら、運用には2億近くのお金がかかる。それを国と自治体が折半しているというのが今の仕組みなのです。ですから、北海道としても第2機目というのは非常に荷が重たいというのが正直なところ現在の現状です。しかし、今国会におきまして自民党、公明党の与党がドクターヘリの法案を提出する予定になっております。それは、自治体の負担を軽減する内容が盛り込まれたものなのです。それによりまして、一気にドクターヘリに対する期待が高まるのではないかというのを私は思っております。ぜひとも町長、こういう羽幌地域において何か重大なことがあっても、短時間で救命救急医療が受けられるという安心感を町民に与えてあげてほしい。それは、非常に大事なことだと思うのですけれども、羽幌町単独だけではなくて、広域的にこの問題に積極的に取り組んでいっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 答弁書の繰り返しになりますけれども、本当にこの情報というものを知ったときに、これは北海道に、本当に北海道ならなおさらのこと必要なものかなというふうに私自身も思ったところでありますし、配置されるならば大変心強いものになるというふうにも思いました。ちょっと私も勉強不足で、今までのこのドクターヘリに対する要望活動だとか、それらについてはよくわかりませんでしたし、動いたこともございませんでした。ただ、今この医師不足という側面を抱えながら、一方で北海道のまたこういう状況の中でのドクターヘリということは時宜を得たものというふうにも考えられますし、私自身もこの導入、配備されれば北海道民にとっては本当に安心した地域生活ができるのかなというふうに思います。これからやはり自分なりの少し調べて要請行動なりとれるものかどうかの検討から始まりまして、進めていきたいというふうに思っております。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩いたします。

休憩 午後 3時17分
再開 午後 3時25分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

    ◎会議時間の延長
〇議長(森  淳君) お諮りします。
 本日の会議時間は、議事の都合により、この際あらかじめ延長したいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(森  淳君) 異議なしと認めます。
 したがって、本日の会議時間は延長することに決定しました。

    ◎一般質問(続行)
〇議長(森  淳君) 次に、6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) 大きく2点について質問をいたします。
 まず、工業用水道料金における段階的基本水量、料金の設定についてであります。我が町の水道料金については、施設整備拡張事業が終了し、企業債償還額が上昇することへの対応として、平成17年4月から値上げ改定されているところです。その水道料金は、家庭用、営業用など7種類の用途別に設定されています。製品製造や加工場向けとしては、工業用として1カ月の基本水量30トンまでを8,230円、超過料金1立方メートルにつき300円の料金となっています。本町の商工業を取り巻く経済状況について、町長もこの間の町政執行方針や町民説明会などの折に触れて述べておられるとおり、依然として厳しいと言わざるを得ません。せめて町が独自に設定できる公共料金である水道料において、水を大量に使う大口需要事業者向けの支援となるような段階的基本水量や料金の設定についての考えを伺いたく、以下の点についてお答えいただきたいと思います。
 1、工業用基本水量を30トンでの1段階とした理由は何か。
 2、近年の工業用使用水量の動向について。
 3、大口需要事業者支援のための基本水量、料金の段階的設定についてであります。
 次に、障害者控除対象者認定の対応について伺います。毎年この時期に行われている所得税の確定申告もあと数日で平成18年分が終了となりますが、障害者控除の適用について質問いたします。障害者控除は、納税者本人や扶養家族などが障害者の場合、所得税、住民税の所得控除ができるものです。国は、障害者手帳などを持っていない場合でも65歳以上の高齢者で障害者に準ずると市町村長等が認定すれば控除を受けることができるとしていると認識しています。ところが、全国の自治体ではこの対応がまちまちで、羽幌町においても寝たきり以外は対象にしていないと聞きました。平成14年8月1日付で老齢者の所得税、地方税上の障害者控除の取り扱いについてと題する厚生労働省社会援護局及び老健局連名の事務連絡が各都道府県の担当課へ流れましたが、それには管内市町村への周知をお願いいたしますとあります。この当時町ではどのように検討がされたのか、国の示した判断基準のとおりの対応がなぜなされなかったか、今からでも認定へ向けて見直すべきと考えますが、その判断を伺います。
 以上です。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 金木議員ご質問の1件目、工業用水道料金における段階的基本水量、料金の設定についてお答えをいたします。
 本町の水道事業は、羽幌町の中心である市街地を給水区域として昭和31年に認可を受け、現在に至っているところであります。近年では、水道水源である羽幌川の高濁度に対する施設整備や配水池の増設など、住民に安全な水を安定して供給するため第7次施設整備拡張事業を終えたところでございます。一方、経費の節減と経営の合理化を図り、企業運営に努力しておりますが、経済不況による水需要の不振や施設整備費の起債償還の上昇により今後の財政運営は困難と予想されたことから、水道事業運営審議会においてご審議いただき、平成17年4月1日より料金改定を実施したところであります。
 ご質問の1点目、工業用基本水量を30トンでの1段階とした理由についてでありますが、工業用につきましては食品製造、水産加工や工場など多量に使用するものに適用しております。過去には工業用基本水量として20立方メートル及び30立方メートルの2段階が設定されておりましたが、昭和48年より20立方メートルの区分が廃止され、30立方メートルの1段階となっております。基本水量については、道内類似町村や使用実態などを勘案し、現在の30立方メートルで推移している状況でございます。
 ご質問の2点目、近年の工業用使用水量の動向についてでありますが、工業用の使用水量及び調定額は、平成15年度、7万6,157立方メートル、調定額2,051万1,000円、平成16年度、9万2,049立方メートル、調定額2,456万5,000円、平成17年度、9万3,139立方メートル、調定額2,926万7,000円となっており、工業用の占める割合は全体使用水量の約11%、全体調定額の約10%となっております。
 ご質問の3点目、大口需要事業者支援のための基本水量料金の段階設定についてでありますが、水道事業では利用者負担を原則とした独立採算制により経営しているところでありますが、平成17年度の料金改定時には工業用使用量も含めて水の需要量や今後の事業収入などに基づき試算し、料金設定をしていることから、次回の料金改定時に使用実態や経営状況などを勘案し、検討したいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 議員ご質問2件目の障害者控除対象認定についてお答えをいたします。障害者控除の対象の認定に当たりましては、老齢者65歳以上の方であって、所得税法施行令及び地方税法施行令の規定により身体障害者手帳の交付を受けている者などのほか、身体障害者に準ずる者などとして、市町村長の認定を受けている者が障害者控除の対象となるものであります。市町村長が認定する障害者の障害程度は、児童相談所等で知的障害者、いわゆる中度、軽度と判定された者に準ずるもの、または身体障害者手帳の3級から6級を有している者に準ずるものとなっております。また、特別障害者の障害程度は、一つには精神上の障害により物事を判断する能力を欠く状態にある者、または児童相談所等で知的障害者、いわゆる重度と判定された者に準ずるもの、二つには身体障害者手帳の1級、2級を有している者に準ずるもの、三つには常に床についていることを要し、複雑な介護を要する者が認定の対象となっております。
 ご質問の当時町ではどのように検討されたのか、国の示した判断基準のとおりの対応がなぜなされなかったのかについてでありますが、本町といたしましては管内的にも実施する市町村がない状況であったことや介護保険法に基づく要介護認定と身体障害者福祉法に基づく障害認定は判断基準が異なるものであり、要介護認定の結果のみをもって一律に身体障害者の級に相当させるかの判断が難しく、また認定に当たっては公平を欠くことがあってはならないと判断し、障害者手帳の交付を受けている方、または寝たきりの方を控除の対象者としてきたところであります。
 今後の障害者控除対象者の認定につきましては、道内及び管内市町村の動向も踏まえて検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上で金木議員の答弁とさせていただきます。

〇議長(森  淳君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
 6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) 私は、今回二つのテーマを選んで質問をさせていただきましたけれども、実はこの間私も不勉強といいますか、実態がこうなっているということをよく知らずに過ごしていたという反省の意味も込めて、本当にこれでいいのかという思いでこのテーマを二つ選びました。
 一つは、水道料金の問題です。おととしの値上げの際には、私は一般家庭全世帯に及ぶ値上げである以上、低所得者に対しての対策も考えた上で値上げを検討すべきではないかという意見を主張しながら反対をしました。しかし、このときには家庭用の料金だけが頭にありまして、工業用のことについては全く考えておりませんでした。改めて今回工業用の使用量実態はどうなっていますかということで、担当課に17年度分の町内で一番多く使っている事業所ベストファイブの月別の使用量を教えてくださいということで資料をいただきました。これによりますと、一番多く使っている企業は年間2万2,000トン、工業用全体の23.9%、およそ4分の1が1社、1事業所で占めています。月別に言えば2,000トンとか3,000トンとかという数字になっています。2番目に多く使っているところは年間1万2,000トン、工業用全体の13.66%、3位と4位は大体1万トン、1万トン、1万トンでも1割以上、11%で、この4社、4事業所合計で全体の60%以上の使用量を占めています。ばらつきもありますが、大体平均200トン、300トンから先ほどの2,000トン、3,000トンというような月別の使用量になっています。町の基本量は30トンだということはさっきから言っていると思うので、頭にあると思いますが、この工業用の部門として契約している事業所の数は41事業所だとお聞きしました。41事業所、その1割、4社で6割の使用量を占めています。答弁の中でも昭和48年から30トン一本にしていると。昭和48年というと1973年、何年前ですか。34年前。こうして見てくると、ほとんどもう実態と合わない。この34年間どのように検討されてきたのか、検討から漏れていたのか、もうとっくに見直しをされていていいのではないかというような実態ではないかと私は思いますが、この点いかがですか。

〇議長(森  淳君) 建設水道課長、平山光彦君。

〇建設水道課長(平山光彦君) ただいまのご質問に対しまして答弁いたします。
 先ほど金木議員より質問がありました内容のとおり、水道の使用量のベストファイブといいますか、実態も調べてみたのですけれども、やはり今おっしゃられたとおりかなりウエートは大きくなっているのでないかとは感じております。それで、41社のうちの5社で6割、7割近く占めているということも余りに上の方と下の方が差があり過ぎるのかなとは感じております。ただ、先ほど水道企業管理者である町長が答弁しましたとおり、17年の料金改定の時点で歳出に見合う歳入を確保しなければならないということで、それで一番大きいのが企業債の償還金の問題が横たわっております。これにつきましてもかなりのアップ率で償還をしていかなければならないという考え方ありまして、平成19年で8,866万7,000円、それから20年になると1億225万5,000円、それから21年から1億1,746万3,000円、これが大体このベースで平成28年まで1億1,000万円ベースが続くということで、後の償還を考えていきますと現状のままでは留保資金がふえてきておりますけれども、今後の人口の減、高齢化と少子化ということで、将来的には高齢者がふえるけれども、人口的にはどんどん、どんどん中間層も減っていくのでないかと、そういうことを考えますと現状の中で留保資金をふやしていかなければ賄い切れないのが一つ大きく問題になると思います。
 それで、今回の値上げにつきましては、平均で18.75%ぐらいの上げ率で、その種目によってはコンマの差ぐらいはありますけれども、大体そのぐらいの平均で一律上げております。ということは、工業関係者もそうですけれども、その他の7種目を利用している一般家庭用から営業、あるいは特殊だとかいろいろありますから、臨時用とかありますけれども、その方たちもそれに見合った応分の負担をしていただいていると。特に家事用については4割負担してもらっています、現行の歳出に間に合うように。それと、その他の部分の6種目についてはおおむね全体の歳入の10%ぐらいずつの負担率と、こうなっておりますので、先ほど示された水の量からいきますと非常に差があることも一つなのですけれども、企業会計の独立採算制ということを踏まえた場合やはりそのぐらいの負担率でいかなければ、この管内でもほかの町村の例もよく出ていますけれども、赤字がふえてきております。そんな中で、少なくとも改定してから通常は5年ぐらいのスパンで改定をするような形になっていますけれども、今回は改定スパンを決めないで、もてるだけもたせようということで、7年ぐらいはこれでもつだろうと。その時点でまた再度判断しなければなりませんので、その段階で今言ったような特定のものについての考慮も検討しながら、料金改定するということが好ましいわけではないですけれども、その時点で検討させていただければなと思います。よろしくご理解していただきます。

〇議長(森  淳君) 6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) 今後は7年ぐらいのスパンということまで、今後の対応まで話していただきましたけれども、今各自治体ほとんどホームページで例規集というのですか、各条例が見れるようになっています。私ほかの自治体どんなふうに料金設定しているのかということでざっと思いつくところを何カ所か、10カ所以上は調べてみました。管内ではほとんど大差はありません。一つ、工業用といいますか、かなり大きな事業所を誘致している、いわゆる誘致に熱心だと思われるような工業地帯のところ、例えば驚いたのは美唄市ですが、美唄市は通常は10立方メートル、10立方メートルまでの基本料金1,880円ですが、大口事業者用として3,000立方メートルが基本料金になっています。3,000トン、50万円という、こういうかなりの大口だと思いますが、そこまではないにしろ芦別市では3段階に分けている。15立方メートル、400立方メートル、1,000立方メートル、この3段階でそれぞれの料金設定になっています。
 余り大きな市ばかり言ってもなんですので、羽幌町とほぼ人口が同じだと思いますが、北見枝幸、オホーツク海側の枝幸町ではここでは2段階に分けています。20立方メートル4,000円と100立方メートル1万9,000円です。ちなみに、この料金で1,000トン使ったらどのぐらいになるかということを試算してみました。羽幌で1,000トン使った場合は29万9,230円、約30万です。枝幸町で1,000トン使った場合は14万5,000円。半額になりますが、それぞれ基本料金がそもそも違うので、一概に高い安いは言えませんが、枝幸町に実は電話をかけて問い合わせをしてみました。どうして2段階に分けているのですか、うちの町は水産加工場が多いので、やはりその会社の支援のためですとはっきり言いました。どのぐらいの数契約しているのですかと言ったら、四、五十件は100トンの基本料金で契約しています。月平均100トンまで使わないときもあるけれども、年間通して見れば100トンで契約した方が企業にとっては有利になるという、企業支援のためですとはっきり言いました。ですから、三十何年前のままずっと推移している我が町とやはり企業の幾らかの応援でもしたいという自治体のこの差というのははっきりと分かれているということで紹介をしておきたいと思いますが、7年ぐらい待たなければ本当に料金の改定はされないのか。全体の工業用は1割ぐらい、家庭用全部入れて1割ぐらいの中のさらに大口、大量に使うところだけとなれば、その影響は収入、留保分を賄わなければいけないとは言いながらもそれほど大きな影響にはならない。むしろ羽幌町内で頑張って会社を建てて、そこに何十人も従業員を使っていただいて、羽幌町の経済の振興発展のために頑張ってくれている企業であれば、ささやかでも現在の30トンまでではなくて100トンあるいは200トンという大口の基本水量を設定する、そしてそういう企業への応援をするということであれば、かなり町民の間でも理解は得られると思うのですが、本当に7年まで待たなければいけないのか。値下げということであれば、もっと喜んでくれる、理解も得られると私は思うのですが、その辺の見通し改めてお聞きしたいと思います。

〇議長(森  淳君) 建設水道課長、平山光彦君。

〇建設水道課長(平山光彦君) ただいまの金木議員の質問ですけれども、十分内容的には私どももわかります。ただ、先ほど申し上げましたけれども、では独居老人の方はどうするのですかと、その他の人はどうです、営業の方はどうなるのですかと、こういうのが全部出てくるはずなのです、7種目ありますから。そのときに改定をするということは、先ほど言いました独立採算制である企業会計が維持できなくなるのでないかと。そうしたら、すぐまた改定でないか、上げるのでないかと、こういうふうになってしまうので、そういうところは先ほどほかの町村、工業系の多い町村の料金の料金制度のメリットのあるようなことを聞きましたけれども、町の場合は水道料金ではそういう対応していませんけれども、羽幌町企業振興促進条例、これでいけば設備投資だとか雇用に対する補助制度、あるいは固定資産税の減免ということで、新しく工場等を開かれたところではそれなりの補助金を受けています。そういうことで、直接水道企業の制度とは関係ありませんけれども、商工サイドからもそういう補助制度がありますので、そういうことを勘案してもらったときには料金改定を今後少しでも延ばせた方が羽幌町受益者全体のためにはプラスになるのでないかと、そのように考えています。

〇議長(森  淳君) 6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) そういう考えもわかりますが、私が指摘した部分では工業用ということで言いましたので、全体の1割です。工業だけで言えば2,900万、約3,000万円ぐらいですから、まさかこれをゼロにしろとは言っていないわけで、現在よりも例えば1割ぐらいの支援、値引きというか、値下げということであっても200万から300万とすれば、漏水、むだにどこか流れ出ているのではないかとか、有収水量のパーセントをもっと上げるだとか、そういう内部的な努力で賄えるのではないかということも一言つけ加えさせていただきまして、次の二つ目のテーマですが、障害者控除対象者認定についてです。これも先ほどの答弁を伺っておりまして、いかにも羽幌町では実施していないのが当然であるかのような答弁に私には聞こえましたけれども、これも昭和45年、私の調べたところですが、昭和45年に所得税法、地方税法が改定になっている。つまり障害者控除の枠を身障者手帳を持っている、あるいは寝たきりの人以外にも枠を広げたというのが昭和45年。その後もなかなか徹底されないので、2度、3度となくいろんな通達や内部連絡文書が国から都道府県へ出ていると聞いています。それでは、なぜ国はこういうように範囲、控除対象者とする範囲を広げたと認識しているのか、その辺はどのように押さえているのでしょうか。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩します。

休憩 午後 3時53分
再開 午後 3時56分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 財務課長、長谷川一志君。

〇財務課長(長谷川一志君) 昭和45年に税法が改正になって、ここで改正税法に添えてということで、その文書についてちょっと朗読させていただきたいと思いますが、身体障害者手帳につきましてはその根拠法である身体障害者福祉法が障害者の更生を援助して、その社会復帰を促進することを目的としているということでございまして、老衰によって身体に障害を生じたものについてはその交付が受けられがたいという事情にあるという、こういう背景がございまして昭和45年に改正になってございますが、そこで今回このような事情を考慮いたしまして、心身に障害のある年齢65歳以上の老人で、その障害の程度が従来から障害者の範囲に含まれていた身体障害者手帳の交付を受けている者などと同程度であるものとして、福祉事務所長の認定を受けている者を障害者の範囲に加えることとし、これらの老人については障害者控除の適用対象とすることとされたということでございます。

〇議長(森  淳君) 6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) それが国の法律ですよね。では、そのとおりやらなければまずいのではないでしょうか。いいのですか。具体的にでは伺いますが、町内のある人が自分は障害者手帳を持っていないけれども、かなり認知症が進んだ。家族のいろんな介護の手間もかかるようになってきたけれども、たまたま今日は調子がよくて窓口に来たと。この認定の申請をしたいのだということで窓口に訪れた場合は、どのように対応されるのですか。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩いたします。

休憩 午後 3時58分
再開 午後 4時00分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) 現行法上私どもの方は、身体障害者福祉法に基づきまして手帳の交付を行っております。その際は、あくまでも申請者が指定された医師の診断を添付して申請をするという形になっておりますので、現状その認知症の方がお見えになったとしても医師の診断書等の携帯がなければ身体障害者として認定して、さまざまなサービス、あるいは所得税法上の適用をするということは難しいというぐあいに判断しております。

〇議長(森  淳君) 6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) 身体障害者としての認定ではなくて、その税の控除を受けることができる対象者の認定なのです。手帳が欲しいといって来たのではなくて。手帳までは要らないと、高齢者の認知症で手帳がもらえるのかどうかわかりませんが。でも、今条文を読み上げられた、条文なのか、規定の内容を読み上げられたとおりのその内容のとおりの申請をしたいのだということで来た場合ということで伺ったのですが、先日この点を担当者にも聞いたところ、そういうこと言ってきた人はいないので、わからないというのか、そもそもこういう制度になっているということすら町民が知らなければ来ることもないと思うのですが、先月2月28日、何度か国会でもやりとりをされているようなのですが、2月28日、衆議院の財務金融委員会でこの点について取り上げられています。このときの委員は、あちこちいろんな話を聞くけれども、その窓口の対応の中でうちは寝たきりだけですと、ぴんぴんしゃんしゃとして歩いてくるような人にはそういう認定を受け付けることはできませんということで門前払いをされている。あるいは、高齢者で2度も3度も来るけれども、申請すら受け付けてもらえないと。本当にこんな対応でいいのかということで国の担当者、国税庁のだれかだと思うのですが、その人の答弁では、その認定をするかどうかは書類をまず受け付けて、それを審査してみなければ判断はできないと、これが国の見解ですと。では、そのとおり都道府県でやっていないですよと、市町村ではやっていないですよと。いや、国としては、平成14年8月1日付の通達を都道府県に出しているから、そのとおりやっているのだろうと、ここは国らしい答弁ですが、その実態までは把握していないと。けれども、国の見解はこうなのです。とすれば、これは答弁の中でも公平性を欠くとか何点か理由がありましたが、管内の市町村では実施していない、介護保険の認定とは違うので、一律そのように認定はできない、それは当然です。介護保険と一緒にすれとは私も言っていませんけれども、それも介護保険の認定の際に受け付けた資料も十分参考とすべきだというのが国の見解です。その上で、まず申請を受けて、それで判断をしなさいと。判断をした上で、やっぱり認定はできませんよというのであればそのとおりになるのだと思うのですが、まず門前払いはおかしいと私は思うのですが、その手の見解いかがですか。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩します。

休憩 午後 4時04分
再開 午後 4時15分

〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 まず、市町村長が認定するという概念でございますけれども、先ほど答弁の中でも申し上げましたけれども、介護認定の判定する基準と、それから身体障害者の手帳の基準が異なるということで、この辺については国の方にも定かな示されたものはございませんし、市町村長の障害者としての判断ということにゆだねられておりますが、その点からいきますと非常にこれは難しい問題があるということで、今後どのような判定をしていくかも含めて、またこの控除対象とするかどうかも含めて今後検討していきたいということでございます。よろしくお願いいたします。

〇議長(森  淳君) 6番、金木直文君。

〇6番(金木直文君) 私も確定申告があと三、四日というときにこの話を持ち出すのもまずかったかなとは思いましたけれども、今後に向けてという意味もあってお話をさせていただきました。もしも検討した結果、やはり羽幌では実施しないのだということであれば、それを町民に向かって説明する責任があると私は思うのです。羽幌にいて控除の対象にならない、ほかの町に行けば控除の対象になる、こんな不公平はありません。ですから、羽幌町ではこういう考えで対象としないということを理解を求めると、私自身としては納得しませんけれども、もしもそういう判断で例えばそこまでやらなければやっぱり自治体としての公平性はないと。道内でどのぐらい実施しているのかを全体は調べていませんが、大体大都市では実施しているようです。札幌、旭川、北見、釧路、近いところでは滝川、実施しています。町で言えば上士幌とかというところで、ホームページできちんと障害者控除の対象者、こうこうこうですよというふうに載っけていますから、そういうところはもう認定の枠を広げて、告示しているということですので、ぜひその辺も前向きに検討していただきたいということを最後お願いしたいと思います。答弁はいいです。

〇議長(森  淳君) これで6番、金木直文君の一般質問を終わります。
 次に、12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) 最後になりましたが、お疲れのところ済みません。私から放課後児童対策についてお伺いいたします。
 両親が働いていて、日中一人で過ごしている小学校低学年の子供たちの居場所、安全な遊び場として、現在羽幌町ではこぐまクラブがまき幼稚園の2階にあり、民間の幼稚園を借り上げ、保護者たちが運営しています。子供たちの居場所があることは大変ありがたいことではありますが、民間の施設を借り上げ、運営することには無理があると思われます。厚生労働省では少子化対策として、放課後児童健全育成事業を実施しています。この中では、学校の余裕教室や児童館を活用することにより、共働き家庭の子育ての支援をより一層充実させることができると考えております。羽幌町ではどのようにお考えかお聞かせください。

〇議長(森  淳君) 町長、舟橋泰博君。

〇町長(舟橋泰博君) 蒔田議員のご質問にお答えをいたします。
 議員ご承知のとおり、本町においても共働きの家庭が増加し、放課後に一人で過ごす子供たちが多く見られることから、家庭的な雰囲気の中で子供たちの生活指導を行い、あわせて事故防止と健全育成を図ることを目的に留守家庭児童会を開設しております。開設当初は、教育委員会事業として小学校の教室を開放して実施しておりましたが、小学校ではどうしても学校生活の延長としてとらえられ、留守家庭児童会の目的から好ましくないとの意見が多く出され、その後旧消防署2階に移転して開設されましたが、旧消防署の解体に伴い、昭和59年5月から卒園児が多く入会しておりましたまき幼稚園の深いご理解をいただいて園2階に移転し、運営体制も教育委員会から保護者が主体となった運営協議会へと移行し、今日に至っております。これまでの間保護者と指導者の連携も深まり、日々の過ごし方や年間事業計画等は充実してきているものと考えておりますし、まき幼稚園には運営面の指導や施設、備品等の借用、バスの運行など、側面から多くのご支援をいただいているところであります。
 議員から民間施設を借り上げての運営には無理があるので、学校の余裕教室や児童館等を活用すべきではとのご指摘でありますが、入会児童数は平成16年、25名、平成17年、18名、平成18年、30名と推移し、年度当初は一時的に場所が狭い状況となる場合もありますが、入会後に習い事や少年団活動を始めたり、家庭で留守番ができるようになるなど、自主的に途中で退会する児童も毎年数名いることから、現在のところ保護者や指導者からまき幼稚園では狭過ぎる、あるいは施設や運営上の支障があるなどの意見は聞いておりません。他の公共施設については、小学校の空き教室は多くを特別教室として活用しており、使用可能としても、トイレや水飲み場が遠くなることや学校施設管理上の問題等があります。また、小学校から近距離の施設としては中央公民館、すこやか健康センター、勤労青少年ホーム等がありますが、いずれも日ごろの地域住民の利用状況等を見ますと、年間を通して2部屋程度を専用に確保することは難しい状況にあります。現在保育所の老朽化に伴い、児童福祉施設検討委員会を設置し、保育所を初め子育て支援センター、留守家庭児童会などを視野に入れた総合的な児童福祉施設を検討しているところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上、蒔田議員の答弁とさせていただきます。

〇議長(森  淳君) これより質問、答弁の時間は30分以内となります。
 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) この質問につきましては、私平成14年の12月の定例会でも質問させていただきました。議事録がインターネットで調べることができるので、もう一回私は研さんしてみました。確かに今の答弁の中でもありましたように保護者からの意見は何も出ていないということなのですけれども、実際この答弁の中にもありましたように子供の数が減っているにもかかわらず放課後児童がふえていることが事実なのです。先ほど答弁書の中には30とありましたけれども、私は32と伺ったのです。それで、実際そこの中に通ってきている子は、習い事があってみたり、その日の体調とかもろもろあって、通ってきている子は15か17とかというお話を伺いました。子供たちの居場所としては、本当にまき幼稚園の2階にいさせていただいてありがたいと思うのですけれども、実際正直狭いと私は思いました。
 それはなぜかといいますと、このことについて私ずっと何とかしたいという思いであちこちを見せてもらいに行きました。ついせんだって天塩の方に行ってきたのですけれども、天塩さんの担当課の課長さんから伺いましたら、今現在天塩にこの放課後児童対策のこういうことができるようになったのは羽幌さんのおかげですよと伺いました。羽幌からこの事例を倣いましたと伺いました。天塩は、羽幌の人口の約半分ぐらい、4,000人足らずのところに放課後に子供が集ってきている子が32名おりました。そして、本当に天塩でも子供たちの居場所を何とか確保したいということで、あちこち奔走したそうです。今ようやく町の理解も得られて、町のスポーツセンターに場所を借りることができたそうです。その場所は夜だけレスリングの道場になっているのです。レスリングの道場に机を並べて、子供たちは私が行ったときちょうどただいまと言って帰ってきて、すぐかばんから宿題とか漢字の書き取りとか、それから算数の計算問題を出して、ではみんなやってねと指導員の指導を受けながらやっていました。私は、民間を借り上げてやるということについて一つ疑問に思ったのは、そこで保育料は幾らですかと伺ったらば、天塩の場合は2,000円と伺いました。そこの中の500円は通ってくる子供たちの保険料だそうです。あとの1,500円はおやつ代と、あともろもろの雑費に使っているということでした。羽幌の場合は6,000円です。確かに指導員にもお金がかかるでしょうし、施設の借上料にもかかるだろうし、親御さんに聞いたら、面倒見てもらっているから6,000円でもありがたいとは思わなければならないのだけれども、実際6,000円は厳しいという話も伺いました。また、一方留萌でも幾らぐらい保育料いただいているのですかと言ったら1,800円と伺いました。そこもやっぱり皆公共の施設を使うがゆえに安い保育料で済んでいるのではないかなと思いますけれども、その辺、これからそして放課後児童対策といって国の施策の中でも一生懸命放課後の子供を安全と安心をして子供たちを健やかに育てようという、そういう施策も今打ち出されてきている中で、当町におかれましてはこれからの流れとしてどんなようにお考えでしょうか、お聞かせください、もう一度。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 この留守家庭児童会につきましては、本町は恐らく相当早いうちから本町の共働きの現状を把握して取り組んできた事業というぐあいに思っております。先ほど推移もお知らせしましたけれども、一時期は大変少なかった時期もありますけれども、最近はまた共働きの家庭もふえてきた現状もあるのか、先ほど3年間の子供たちの推移を見せましたけれども、18年は30名を超えるという子供さんが入会されております。まき幼稚園さんには非常にご苦労かけて現在運営しておりますけれども、この間町の方から150万円ほどの補助金を出しておりますけれども、あとはすべてお父さん、お母さんを中心にして自分たちの事業内容、あるいはその事業を行うための必要な経費等を割り返してそれぞれ保育料に充当しているというぐあいに押さえておりまして、それについては我々は経費等については余りタッチをしていない。あくまでも必要な助成を交付しているということで今現在運営しております。
 先ほど平成19年度から従来は文部科学省と、それから厚生労働省がばらばらにそういう留守家庭だとか放課後児童の対策事業を実施していたものを平成19年度から新規事業で放課後子ども教室推進事業というぐあいに一本化して行うという体制になりました。本町としても従来からそういう子育て支援の一環として留守家庭児童会を開催しておりますし、先ほど教育委員会の執行方針にもありましたように羽幌町のほっとクラブとして創立して3年目を迎えているということで、そういう放課後児童対策の事業を取り組んでおります。この点今後もこういう地域でございますので、共働きの家庭がふえてくる傾向にあろうかと思いますので、大変必要な事業というぐあいにして押さえております。

〇議長(森  淳君) 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) 本町でも今ほどの答弁にありましたように放課後児童対策として公民館で事業をやっていらっしゃいますよね。その事業は、月に何回というのですか、週に何回というのですか。

〇議長(森  淳君) 社会教育課長、工藤孝司君。

〇社会教育課長(工藤孝司君) お答えをいたします。
 先ほど教育長からも教育行政の執行方針の中でお話をしておりましたけれども、私ども文科省の事業で地域子ども教室推進事業にのっとりまして、平成17年度から18年度、2カ年を実施しまして、19年度も継続して続けていくつもりでおりますけれども、今の18年度ベースでいきますと月2回です。月2回で年間大体18年度ベースで28回くらいになろうかと思います。
 以上です。

〇議長(森  淳君) 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) これは、何年度か年度が区切られているのですか。実施されるのは17年から3年間と決められているのですか。2年間ですか。

〇議長(森  淳君) 社会教育課長、工藤孝司君。

〇社会教育課長(工藤孝司君) 実は、19年度から、先ほど柳田課長の方から話が出ておりましたけれども、厚生労働省のいわゆる放課後児童健全育成事業、これと文科省の私どもが推進しております放課後子ども教室推進事業、これを合体した形で、それぞれ文科省、厚生労働省から道の方に補助金が流れてきまして、道の方で一括プールして各市町村におりてくると、そういう事業に変わっていこうとしております。それで、たまたま文科省の流れでいきますと、北海道独自の基準がこれが3月5日に、口頭ではありますけれども、示されまして、年間の子供教室の実施回数が40回以上のベースでないと事業として採択できないということでありますので、どうも今の私どもの体制から考えますと月2回で能力の限界に近い、それがあと月1回、3回ベースになりますとちょっと難しくなるのかなということで、今検討している最中であります。

〇議長(森  淳君) 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) そうであれば、私の考えとしたら好都合なのですけれども、放課後児童の子ぐまクラブと合体させて、一緒にしてもっと効果的な活動ができるのではないかなと思われます。そして、そうなると場所的にも今の施設では本当に狭いと思うのです。それはなぜかというと、どこ行って見せていただいても子供たちは、例えば天塩の場合でしたら、そこはたまたまスポーツセンターなので、子供たちは好きに相撲をとったりなんだりして、汗びっしょりになって遊んでいるのです。それで、3時のおやつをいただいて、おやつをいただいた後は指導員から本の読み聞かせがあって、そして5時か5時半になったら帰るという、そういうふうになっているそうなのです。そういう中で、指導員の方にもお話を伺ったら、ここで力いっぱい遊んで帰るから、家に帰ったら御飯を食べてごとっと寝るだけでとても健康的だと、そう言ってとても喜ばれていますという話をされていました。そういうふうにぜひ子供たちが伸び伸びと遊んで、そして少しは学んだり、本の読み聞かせをしてもらったり、そういう安定した指導というのでしょうか、そういう暮らしをさせてあげたいとずっと思っていたのです。
 それで、放課後児童対策、子ぐまがまきさんの上にあるということは、確かに皆さんが集ってこれますよと言われるのですけれども、ある一部ではやっぱり行きづらいよというのが正直、保育所の卒園をしたお母さんたちは行きづらいよという話も実際伺いました。だから、やっぱり公共的な場所で、もっと広い場所があるのではないかなと。例えば公民館だって、あれはもともと児童会館として片方あったものですよね。あそこだって活用できることだろうし、それから学校の余裕教室、そこも活用できることだと思うのです。留萌の港北小学校に行ったらば、そこは学校の中で学童保育がされていました。そこはこの前の大水で学校を建て替えたのですけれども、お母さんたちのたっての希望で、何とかここに学童保育の場所をつくってくださいということで、大変苦慮したらしいのですけれども、体育館の横のミーティングルームに子供たちがあのときは8人ほど集ってきていました。指導員が2人ついて、えっと思ったのが小学校5年生の子もいたのです。どうしてですか、5年生ですかと聞いたらば、この子ちょっと障害がありましてと、親からのたっての願いで障害児も受けていますという話だったのですけれども、当町においての今後の、今のところはちょっとはっきり私は把握できていないのですけれども、今後放課後児童対策ということになった場合に、また場所も子育て支援センターか何かの中に組み入れられるとしたならば、障害児の子たちも受け入れていただけるのでしょうか。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 まず、現在の子ぐま児童会でございますけれども、実際は2階の方を拠点としておりますけれども、先ほど町長の答弁にありましたようにまき幼稚園さんにおきましては2階だけでなくてホール、それから広場等も開放していただいて、可能な限り広いところで子供たちが遊べるという体制づくりも実践していただいておりますことをまずご理解いただきたいと思います。
 それから、障害者につきましては、現在も受け入れしております。それで、実際に要綱上は小学校の1年生から3年生という要綱で募集しておりますが、障害者で実際に4年生という方も今までおられましたし、その点はその状況に応じまして受け入れをいたしております。今後もそれは続けていくという考え方であります。

〇議長(森  淳君) 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) こんなこと言っては申しわけないのですけれども、確かにまき幼稚園さんでは下のホールも使わせていただけるし、備品についても本当に使わせていただいていると。でも、ある一部のお母さんたちにもまた伺ったのですけれども、幼稚園では預かり保育をしているのです。やっぱり小さい子と大きな子たちが一緒にホールへ出て遊ぶのは危ないのです。ということで、上の子たちはちょっと遠慮がちなのです。それも事実なのです。そういういろいろなもろもろがあって、私は不都合ではないかということを再三申し上げているので、これからどういう形でどこの場所にどんな形でいさせていただけるかわからないのですけれども、そういうことも考慮していただいた中でもっと広い場所、子供たちが伸び伸びと動ける場所、活動できる場所をぜひ考えていただきたいと思います。いかがでしょうか。

〇議長(森  淳君) 福祉課長、柳田昭一君。

〇福祉課長(柳田昭一君) お答えいたします。
 蒔田議員さん先ほどお話ありました小学校の空き教室、あるいは他の公共施設ということでございますけれども、空き教室についてはスタート時点が小学校ということで始まりました。その辺につきましては、実は親とか指導者もそうだと思いますが、からしますと広い場所があるのだからいいだろうという考えになるのですが、実際にその当時私もタッチしておりましたけれども、事業をやった段階でどうしても子供が学校の延長としてとらえてしまうということで、なかなか留守家庭児童会のいわゆる家庭的な雰囲気の中でという形にはなりづらいということを当時の指導された方々から強く訴えられまして、羽幌小学校を出たという経緯がございます。
 それと、どうしても小さい子供で放課後ということですから、あくまでも小学校の近いところの施設ということが理想かなというぐあいに思います。そういう点からしますと、公共施設も限られているということと、それから先ほど町長述べましたように施設そのものも地域住民の方々が多数利用されて、なかなか自分たちのサークル等の活動にも場所を選ぶのが大変だというような状況も実際にあります。そういう点からすると、現在ある公共施設もなかなか専用に確保して行うということが難しいのかなという嫌いもいたします。現在も子供の机30個ほどきちっと並べてやっているということからしますと、それから指導員の先生が2名ほどついて指導しています。それからしますと、事務的な作業もあります。そういたしますと、一回一回その部屋をあけて使うということもなかなかできないものですから、どうしてもまた通年で場所を確保することが適切になってくるというようなこと考えますと、なかなか他の公共施設を利用するということも現状では難しいのかなというぐあいに思っています。その点今将来の保育所を含めて何とか羽幌町内の児童の総合的な施設ということで検討いたしております。そういう点も含めて、何とか場所を将来確保できればなと考えているところであります。

〇議長(森  淳君) 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) どうぞ前向きに検討していただきたいということと、地域に根差した教育委員会の教育委員長はこの地域の子育てについて健全育成ということを考えていらっしゃる代表でもあるかなと思ったりもするものですから、今後の流れとして子供たちにどうしたら安全で、そして今世の中ではいろんな事故というか、不審者もろもろについて疑わしきことやら怖いことがたくさんありますよね。そういう中で子供たちを安全に見守り、そして育てていく中で、地域としてのかかわりの中で私は学童保育というか、それの重要性をすごく感じているのです。教育委員長の立場からはどのようにこの学童保育、またはその場所なんかについてお考えでしょうか。聞かせてください。

〇議長(森  淳君) 暫時休憩します。

休憩 午後 4時42分
再開 午後 4時43分


〇議長(森  淳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 教育委員長、松村益司君。

〇教育委員長(松村益司君) 蒔田議員の一般質問の内容とはちょっとかけ離れた質問が振られてきたようですけれども、そういう押さえ方でお話ししてよろしいですか。ということは、放課後児童の保育という点で施設確保云々で質問されてきたと思いますけれども、私にはそうではなくて放課後の児童の安全とか、そういう面での一般的なことでの質問だろうというふうに受けとめました。そういうことでよろしいでしょうか。
 先ほどから聞いていて、ひところ、今から一昔、二昔ぐらいになりましたが、かぎっ子という言葉が出たのはご承知かと思います。まさに今の放課後のそのような保護者が勤めに出ていて、子供が家に帰っても留守であるということで、そういう意味合いでこの留守家族の児童会というのが本町では早くから実施されているわけですけれども、そういう指導員がついて、そしてきちんと家庭の雰囲気をつくりながら、恐らく環境もそのようになっているのかなと思いますけれども、そういう中で子供たちが放課後過ごせるということは、精神的にも情緒的にも非常に安定するのでないかなと思うのです。そして、保護者にしても子供がそういう状況になるということで、非常に安心して仕事ができるのでないかなと思っています。ただ、最近の学校の下校途中、または登校途中での非常に残念ですけれども、大きな事故があります。生命にかかわるような事故が頻発しているわけです。それから、交通事故の問題もあると思いますけれども、本町の場合は都会とは違うとは言いましてもそういうような事故が発生する可能性といいますか、ないということは断言できないという状況にあります。そういう中で、やはり放課後の児童の扱いをどうするかというのは大きな課題でないかなと思います。
 先ほどからいろいろと施設の問題が出ておりますけれども、施設も確かにそうでしょうが、やはり運営がどのようになっているのか、指導員がどういうような形で指導されているのかというのは私個人的には承知しておりませんので、何とも言えませんけれども、やはり運営委員会等を開いて、そして保護者等が集まって、そういう中でいろいろと案を出しながら検討し、自分の子供の放課後の生活ということも念頭に入れた運営計画が立てられて、実践されているのだろうと思います。そういう点では、こういうところに通所している子供たちは幸せだなということを感じます。また、大変重要なことだなと思っています。そういう点では、私どもも先ほどの答弁の中にありますように将来的に複合的な児童福祉の施設というものをやはり視野に入れた検討をしなければならない時期に来ているのでないかなと、このように押さえております。安全という面でいくと、これはそういう通所している者だけでなくて、児童の安全については地域がそれぞれ連携し合いながら、子供たちの安全、そして健やかな成長を願うという点では地域挙げてのやはり取り組みが必要かなと、このように考えております。よろしいでしょうか。突然振られましたので。

〇議長(森  淳君) 12番、蒔田光子君。

〇12番(蒔田光子君) ありがとうございました。
 本当に子供たちの安全というのが今少子化対策と言いながらも、どうやって子供たちをサポートし、一生懸命働く、子育て支援、親たちの支援というか、そういうことができるのかなということを私は考えているつもりなのですけれども、子供たちを安心、安全に守り育てることができればきっといい町づくりにもつながると思いますので、ぜひこれからも子供たちの居場所を安定的ないいところ、いい場所と言ったら、どこがいいと言ったらわからないのですけれども、過ごしやすい場所を確保していただきたいと思います。
 以上です。

〇議長(森  淳君) これで12番、蒔田光子君の一般質問を終わります。
 以上で一般質問を終わります。

    ◎散会の宣告
〇議長(森  淳君) 以上で本日の日程は全部終了しました。
 本日はこれで散会します。

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